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5.5話
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教室に戻る頃には、五分前の予鈴が鳴った。遊びに来ていた他クラスの生徒がわらわらと廊下に出てくるのを遠巻きに見守ってから、私は教室へと身を滑らせた。
席に着き、引き出しから教科書を取り出すと手持無沙汰になったので、ポケットに入れていたスマホに手を伸ばす。ホーム画面を開くと、漫画アプリからの宣伝に紛れてメッセージアプリの通知が届いていた。確認してみると、送り主は先輩だった。シンプルすぎる短文が一件、履歴に追加されている。発信時刻は…ついさっきだ。
それにしてもまた、この文面は……。
正直なところ、良心の呵責を覚えた。私は自分本位な人間だ。先輩が思うような人物じゃない。もっと利己的で、もっと自己中心的だ。
それでも先輩は、私を許してくれるのだろうか。私を好きな先輩のことを好きになれないまま、先輩の隣で優越感と愉悦を味わう私のことを、先輩は許してくれるのだろうか。
分からない。答えは見えない。不透明で、不明瞭だ。
だから聞いてみよう。その方が早い
送られてきたメッセージは、あえて既読無視することにした。先輩相手に失礼かもしれないけど、この場合はそれが一番適切な対応だと思う。
だって、私からはもう伝えてある。
席に着き、引き出しから教科書を取り出すと手持無沙汰になったので、ポケットに入れていたスマホに手を伸ばす。ホーム画面を開くと、漫画アプリからの宣伝に紛れてメッセージアプリの通知が届いていた。確認してみると、送り主は先輩だった。シンプルすぎる短文が一件、履歴に追加されている。発信時刻は…ついさっきだ。
それにしてもまた、この文面は……。
正直なところ、良心の呵責を覚えた。私は自分本位な人間だ。先輩が思うような人物じゃない。もっと利己的で、もっと自己中心的だ。
それでも先輩は、私を許してくれるのだろうか。私を好きな先輩のことを好きになれないまま、先輩の隣で優越感と愉悦を味わう私のことを、先輩は許してくれるのだろうか。
分からない。答えは見えない。不透明で、不明瞭だ。
だから聞いてみよう。その方が早い
送られてきたメッセージは、あえて既読無視することにした。先輩相手に失礼かもしれないけど、この場合はそれが一番適切な対応だと思う。
だって、私からはもう伝えてある。
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