花恋甘檻物語

緑山紫苑

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第五章

紫苑の胸焼け

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私の名前は緑川紫苑。

 この物語の主人公で~す💚

 紫苑は、月夜神都市伝説を実行し、この世界とは違う都市伝説の世界に閉じ込められてしまったの。

 今は『変性のルナ』と、紫苑がもとの世界に戻る方法を探すことになったよ。

 あとから『月夜神様』シルバーさんも元の世界への戻り方を手伝ってくれると言ってきたけど、紫苑のことをこの世界に閉じ込めた張本人に言われてもねぇ。

 紫苑はこの世界に来てから困っていることが3つある。

 この世界に来てからは、紫苑はシルバーさんのお屋敷に住んでいる。

 このお屋敷はすごい。

まるで迷路のようだ。

 ドアを開けたら部屋があり、その部屋にもドアがある。

 しかも、それが永遠に繋がっているんじゃないかと思ってしまうくらいに部屋の数が多い。

 紫苑は思った。
 
まるで『注文の多い料理店』のようだと。

 まあ、とにかく、一つ目はここでの紫苑の食生活のことである。

 ここにはまともな食べ物が存在しない。

 唯一まともな食べ物?は、シルバーさんが魔法で出したお菓子たちだ。

 シルバーさんが出したお菓子は美味しい。

 美味しいが、お菓子、お菓子だけなのだ、、、

 シルバーさんが魔法で出せるのはお菓子だけ。

 なんか、野菜や果物が食べたい。

 そう思って外に出たとしても果物一つも実ってなくて、下に茂っているのは草、草、草、、、

 紫苑がこの雑草たち、食べられないかな?と、言って草刈りをし始めたらルナちゃんとシルバーさんに食べたら死にますよ?!と、言われた。

 紫苑は野菜と果物は諦めた。

 肉が食べたくて森を探検した。

 結構遠くまで進んだと思う。

 だが、動物1匹として見つからなかった。

 それでも諦められなくて、紫苑が駄々をこねたら、ルナちゃんが『少しなら、、、』とか言って自身の腕をもぎ取ろうとした。

 紫苑はそこまでしてまで肉を食べたくはないと言ってルナを必死に止めた。

   紫苑は肉を諦めざる得なかった。
 
 紫苑がこの世界に来てからもう、10日は経っている。

 つまり、10日間朝昼晩全てシルバーさんに出してもらったお菓子だけを食べて生活しているということだ。

 正直もう限界だ。

 ああ、蓮花君の作った料理が恋しい。

 2つめは、この世界には、漫画や小説、娯楽が無いことだ。

 これは辛い。

 本ぐらいはあると思い、シルバーさんとルナちゃんに聞いてみたところ、二人とも『ホン?ですか?』と、頭にはてなマークを飛ばしていた。
 
どうやらこの世界には本すら存在しないようだ。
 
うそでしょ?!

 となると、今の紫苑にできることは、寝ること、シルバーさんが魔法で出したお菓子を食べること、森を歩くこと、シルバーさんとルナちゃんの二人とお話をすることだけだ。

 だが、二人とも受け身な感じで、話をしているのはほぼ紫苑だけだ。

 そうすると、必然的に紫苑の中の話題の倉庫が尽きるわけで、、、最終的に天気の話しかしなくなる。

 とはいえ、この世界には朝が来なく、雨も降らなくて風も弱いため、天気の変わるところを紫苑は見たことがない。

3つ目は、紫苑がこの世界から抜け出す目処が立たないからだ。

 ルナちゃんは『あの方』なら、紫苑がこの世界から出る方法を知っているかもと言っていたけれど、その『あの方』が、今どこにいるかがわからない。

 二人が言うには『あの方』は、たまにフラリとこの世界を訪れるらしいが、前回『あの方』が、この世界に来たのは200年ぐらい前らしい。
 
 そしてその前がさらに400年前、、、、、、。

 もし、『あの方』が、400年置きぐらいにココに来ているとしたら、おそらく、次にこの世界に訪れるのはあと200年後、、、

 200年も紫苑、生きられるかな?!

 200年も待ってたら紫苑、もう、亡くなってるよね?!

 いや、どうなんだろう、、、。


 紫苑がそんなこんなで考えていたら、

 コンコン


 「紫苑さん、シルバーさんが朝食(お菓子)の用意ができたと言っています。」


 ルナちゃんが紫苑の部屋に知らせに来てくれていた。


 「ありがとう、ルナちゃん。今行くね。」


 紫苑はルナちゃんにそう返事をして、自分の部屋を出た。

 そして、いつも通り、紫苑はルナちゃんについて行き、リビング的な部屋に行く。


 「ルナちゃん、凄いね。紫苑、未だにこの屋敷の構造を覚えられないもん。ルナちゃんがいないと紫苑、迷子になっちゃう。」

 「ありがとうございます、紫苑さん。ですが、私は別にこの屋敷の構造を覚えているわけでは無いんです。食べ物のにおいがするほうへ進んでいるだけです。」

 「へ、へぇ~」

 「それにこの屋敷の構造を覚えようとしたところで無駄ですからね。部屋の数が増えたり少なくなったりと不規則に動いてますから。」

 「?!」


 部屋の数が増減?

 そんなことってあるの?!

 それじゃ、紫苑が迷子になっても仕方がないよね~




 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 今日の朝食は、ショートケーキだった、、、

 うん、美味しいよ?美味しいけど、、、胃もたれしそう、、、(泣)。


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