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6 討伐大会編
5-3
「タリオ!」
ラウが叫んだのは、今まで一度も姿を見せない十人目のメンバー、マリア・タリオ卿の名前だった。
デルストームさん曰わく。
最悪な現場からも記録を撮って、生きて帰る伝説の記録班員。
第六師団の突撃部隊と第二師団が守る自然公園に入り込んで、知られることなく、間近からのど迫力記録を撮った凄腕記録官。
その、タリオ卿がここに?
私の疑問はすぐに解消されることになった。なぜなら、
「承知」
タリオ卿本人と思われる、女性の落ち着いた声がラウの声に反応したから。
タリオ卿の声が聞こえた直後。
「な! アルタル様!」
突然、叫びを上げていたスヴェート皇女が吹き飛んだ。
突き飛ばされた程度のものではない。ぶっ飛ばされた、といった方が良さそうなほど、勢いよく、しかもけっこうな距離。
ラウとカーシェイさんの間、荒れる大芋虫たちの辺りに、ゴスンと音を立てて落ちる。
容赦ないなぁ。
しかも、ただ単に吹き飛ばされただけではなかった。
「アァァァァァァァァ」
スヴェート皇女が、攻撃するときの叫びとはまた違った種類の叫び声を上げている。
見ると片腕がない。
残ったもう片方の手で、なくなった腕の付け根を押さえているのが見えた。
でも、それではどうにもならないくらいの血が吹き出している。
みるみるうちに、ピンクのドレスの半身が真っ赤に染まった。
「お前は! マリア・ティナードか!」
スヴェート皇女が声を張り上げた。
私たちの方ではなく、カーシェイさんの方を向いているので、皇女の顔までは見えない。
そっちにタリオ卿がいて、皇女にはタリオ卿が見えているのだろう。
「まだ生きていたのか、死に損ない!」
タリオ卿を罵る声。
今、スヴェート皇女の意識はスヴェート皇帝リトアルが乗っ取っているはず。
そのスヴェート皇帝がタリオ卿の名前を知っているということは、つまるところ、スヴェート皇帝とタリオ卿は知り合いだということになる。
それも今の顔を見て名前が出てくるほどの、顔見知り。
しかもこの話の流れからすると、タリオ卿は以前スヴェート皇帝に殺されかけた、とか?
ますます、タリオ卿の謎が深まった。
「アルタル様!」
カーシェイさんの方は後ろを振り返ることもなく、今やピンクではなく真っ赤になったスヴェート皇女に駈けよろうとしていた。
おそらく、カーシェイさんの真後ろには、皇女を攻撃したタリオ卿がいるというのに。
カーシェイさんは皇女の、自分の伴侶の安全を優先させたらしい。
と、そのとき。
もぞもぞもぞっ。大芋虫たちが示し合わせたように動き出した。
カーシェイさんの行く手を塞ぐようにして、一斉に大芋虫たちがスヴェート皇女の周りに集まっていく。
カーシェイさんはスヴェート皇女のそばに行こうとするが、大芋虫に阻まれた。
「チッ」
舌打ちをするカーシェイさん。
剣に手をかけ、大芋虫を切ろうとした矢先、大芋虫たちがスヴェート皇女のまわりで壁と化した。一分の隙間をあけることなく。
「!」
大芋虫たちがスヴェート皇女を守るために壁になっている。
私たち全員がそう認識した。
カーシェイさんがホッとした表情を浮かべ剣から手を離し、ラウに緊張が走る。
「くそっ、失敗したか」
ラウはそう言い捨てると、慎重に私を誘導した。
カーシェイさん、大芋虫たち、どっちからも同じくらいの距離を保つような場所に。そしてどっちからも私を守るように。
イリニも必死になって、私たちについてくる。
それから、すっと私のさらに前に出ると、破壊の双剣を構え直した。
カーシェイさん、大芋虫、どっちからの攻撃にも対処できるように。
そこに、私たち全員の認識に異を唱える人物が一人。
「ナニ言ってんのよ、ブアイソウ! 成功よ、セ、イ、コ、ウ!」
ラウの言葉を完全否定する、けたたましい声。
カーシェイさんの後ろに、長身で細身の女性騎士、らしき人物がふっと現れる。
第六師団カラーの黒い騎士服ではあるものの、記録班の制服とはどこかちょっと違うような。
あぁ、そうだ。諜報班の制服。あれだ。
「このアタシがずーっと張り付いてたんだから、成功以外あるわけナイでしょー!」
ずっと張り付いていたって、私に??
まさか、黒竜録の記録を撮るために、ずっと私に張り付いていたってこと?!
どこかで聞き覚えのある話し方をするタリオ卿の声を聞き、愕然とした表情するカーシェイさんの様子が、ラウの背中越しにチラッと見えた。
「この声は!」
今度こそ、振り返るカーシェイさん。
「そんなバカな。なんで、いや、いったいいつからここに!」
「アー、相変わらず辛気くさい顔してるわねー」
カーシェイさんがタリオ卿に指を突きつけているのが見える。
この特徴のある話し方。
そして、カーシェイさんのことを辛気くさい顔と表するのは、第六師団ではあの人しかいない。
あの人は大芋虫の頭上に向かって、何かを放り投げると、
「しっかし、余所見していてイイのかしらー?」
カーシェイさんに不吉な言葉を言い放った。
ラウが叫んだのは、今まで一度も姿を見せない十人目のメンバー、マリア・タリオ卿の名前だった。
デルストームさん曰わく。
最悪な現場からも記録を撮って、生きて帰る伝説の記録班員。
第六師団の突撃部隊と第二師団が守る自然公園に入り込んで、知られることなく、間近からのど迫力記録を撮った凄腕記録官。
その、タリオ卿がここに?
私の疑問はすぐに解消されることになった。なぜなら、
「承知」
タリオ卿本人と思われる、女性の落ち着いた声がラウの声に反応したから。
タリオ卿の声が聞こえた直後。
「な! アルタル様!」
突然、叫びを上げていたスヴェート皇女が吹き飛んだ。
突き飛ばされた程度のものではない。ぶっ飛ばされた、といった方が良さそうなほど、勢いよく、しかもけっこうな距離。
ラウとカーシェイさんの間、荒れる大芋虫たちの辺りに、ゴスンと音を立てて落ちる。
容赦ないなぁ。
しかも、ただ単に吹き飛ばされただけではなかった。
「アァァァァァァァァ」
スヴェート皇女が、攻撃するときの叫びとはまた違った種類の叫び声を上げている。
見ると片腕がない。
残ったもう片方の手で、なくなった腕の付け根を押さえているのが見えた。
でも、それではどうにもならないくらいの血が吹き出している。
みるみるうちに、ピンクのドレスの半身が真っ赤に染まった。
「お前は! マリア・ティナードか!」
スヴェート皇女が声を張り上げた。
私たちの方ではなく、カーシェイさんの方を向いているので、皇女の顔までは見えない。
そっちにタリオ卿がいて、皇女にはタリオ卿が見えているのだろう。
「まだ生きていたのか、死に損ない!」
タリオ卿を罵る声。
今、スヴェート皇女の意識はスヴェート皇帝リトアルが乗っ取っているはず。
そのスヴェート皇帝がタリオ卿の名前を知っているということは、つまるところ、スヴェート皇帝とタリオ卿は知り合いだということになる。
それも今の顔を見て名前が出てくるほどの、顔見知り。
しかもこの話の流れからすると、タリオ卿は以前スヴェート皇帝に殺されかけた、とか?
ますます、タリオ卿の謎が深まった。
「アルタル様!」
カーシェイさんの方は後ろを振り返ることもなく、今やピンクではなく真っ赤になったスヴェート皇女に駈けよろうとしていた。
おそらく、カーシェイさんの真後ろには、皇女を攻撃したタリオ卿がいるというのに。
カーシェイさんは皇女の、自分の伴侶の安全を優先させたらしい。
と、そのとき。
もぞもぞもぞっ。大芋虫たちが示し合わせたように動き出した。
カーシェイさんの行く手を塞ぐようにして、一斉に大芋虫たちがスヴェート皇女の周りに集まっていく。
カーシェイさんはスヴェート皇女のそばに行こうとするが、大芋虫に阻まれた。
「チッ」
舌打ちをするカーシェイさん。
剣に手をかけ、大芋虫を切ろうとした矢先、大芋虫たちがスヴェート皇女のまわりで壁と化した。一分の隙間をあけることなく。
「!」
大芋虫たちがスヴェート皇女を守るために壁になっている。
私たち全員がそう認識した。
カーシェイさんがホッとした表情を浮かべ剣から手を離し、ラウに緊張が走る。
「くそっ、失敗したか」
ラウはそう言い捨てると、慎重に私を誘導した。
カーシェイさん、大芋虫たち、どっちからも同じくらいの距離を保つような場所に。そしてどっちからも私を守るように。
イリニも必死になって、私たちについてくる。
それから、すっと私のさらに前に出ると、破壊の双剣を構え直した。
カーシェイさん、大芋虫、どっちからの攻撃にも対処できるように。
そこに、私たち全員の認識に異を唱える人物が一人。
「ナニ言ってんのよ、ブアイソウ! 成功よ、セ、イ、コ、ウ!」
ラウの言葉を完全否定する、けたたましい声。
カーシェイさんの後ろに、長身で細身の女性騎士、らしき人物がふっと現れる。
第六師団カラーの黒い騎士服ではあるものの、記録班の制服とはどこかちょっと違うような。
あぁ、そうだ。諜報班の制服。あれだ。
「このアタシがずーっと張り付いてたんだから、成功以外あるわけナイでしょー!」
ずっと張り付いていたって、私に??
まさか、黒竜録の記録を撮るために、ずっと私に張り付いていたってこと?!
どこかで聞き覚えのある話し方をするタリオ卿の声を聞き、愕然とした表情するカーシェイさんの様子が、ラウの背中越しにチラッと見えた。
「この声は!」
今度こそ、振り返るカーシェイさん。
「そんなバカな。なんで、いや、いったいいつからここに!」
「アー、相変わらず辛気くさい顔してるわねー」
カーシェイさんがタリオ卿に指を突きつけているのが見える。
この特徴のある話し方。
そして、カーシェイさんのことを辛気くさい顔と表するのは、第六師団ではあの人しかいない。
あの人は大芋虫の頭上に向かって、何かを放り投げると、
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カーシェイさんに不吉な言葉を言い放った。
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