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誘拐事件
14 まだ始まらない
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「「女性に年齢の話をしてはいけない!」」
何故こんな結論を得たのか………。それは今から1時間程遡らなければならない。
それは先ほど、レベッカ先生の長いノロケ話に嫌気をさした2人が
「「何ていうか、先生って乙女ね」」
「と、突然なに?! や~ね~。そ、そんな風に見えてしまうのかしら」
気を付けなくちゃ。と言いつつを先生は満更でもないようだ。2人が余計なことを言うまでは………。
「「」年のわ 『ワグッ!』りに……」」
2人は突然脳が揺さぶられたような激しい感覚に襲われる。気のせいか顎も痛い。
そして薄れゆく視界の中、レベッカ先生が両拳を掲げているのを見た。恐らく見間違いではないだろう。
2人にはその後の記憶が無い。気が付くと2人は医務室のベットの上にいた。何故なのかは言うまでもない。
時間を見ると、レベッカ先生を訪ねた時から1時間半ほど経っていたのに気付く。目が覚めるとレベッカ先生は
「2人とも疲れていたのね! 突然倒れるなんて」
「「へ? あ、あの~では顎が痛いのは……」」
「倒れた時に、打ち付けたのでしょう。2人とも気をつけてよね!」
「「は? いや、あの『気・を・つ・け・て・ね』………」」
それ以上は追求できない。いや、してはいけない気がする。
「「は、はい!以後気をつけます」」
そう言って2人はその場を逃げたすように後にした。
何に気をつけなくてはいけないのか。もはや言うまでもない。もちろんそれは、突然倒れて怪我をすることではない。怪我を「させられること」にだ。
「レベッカ先生って怖いのな」
エリックにファーゼンは同調する。あれは怒らせてはいけない、ある種のモンスターなのだと。
話は長くなったが、ということから2人の相部屋の謎を解くことが出来た。
2人にとってレベッカ先生はもう若くは無いのだろう。2人にとっては。だが、レベッカ先生はまだ28歳で、顔を整っている。それゆえ同僚の先生方に歩み寄られ、告白されたのは数しれない。だが、本人にはその自覚がない。
同僚の女性職員が、その事について尋ねてみると本人は
「みんないい人よね。私が困っているとみんな助けてくれるのよ!」
と言っていたそうだ………。
このことが発端となり、この学院に勤務する女性職員には一つのルールが設けられることとなる。それは、レベッカ先生を1人にしてはいけない。というものだ。特に夕方以降の時間帯だ。女性たちの結束は固く、お互いに仕事をカバーしあったお陰で、今日の今日までレベッカ先生の貞操は守られてきた。だが当然のこと、レベッカ本人はこのことを知らない。何故か皆が優しい。位にしか思っていないのだ。
このを通称〈レベッカを守る会 〉といい、略して〈レベ会 〉の最近のお題は、レベッカ先生がいつまでも独身な件、だそうだ。
男性職員からしてみれば、レベ会のせいだろうと次々に非難を浴びせるだろう。
だが、この会を解散してしまえば大変なことになる。とはいえこのままでは……
と詰みかけていた?矢先にドミニクが現れたのだ。ドミニクは文句ないほどの優良物件だ。出会った当初はレベッカはその感情が恋だとは気付いていなかった。だが最近では、レベッカ自身もドミニクへアプローチするようになり、順調に軌道に乗ってきた。
実は鈍感レベッカに恋というものを教えたのは、寮長だったりするのだが。
その事の一端を知ったファーゼンとエリックの2人は、以前ドミニクに尋ねてみたことがある。レベッカ先生についてどう思うのかという事を。その時ドミニクは
「あ~レベッカ先生か。いい人だよな~。これから食べに行くとこなんだかな、実はレベッカ先生に教えてもらった所なんだよ。それがめちゃくちゃ美味くてな。今後お前らにも食べさせてあげて下さいってよ」
ホントいい人だよな~と言いながら、俺について来い♪ と上機嫌で歩いて行く。
2人は開いた口が塞がらなかった………。
「「この人、アホすぎる!」」
我が父ながら恥ずかしい。2人はそう思った。
いや、このファミリー皆総じてアホである。言うなれば鈍感ファミリーだ。それも血筋と言われても疑いを持た無いほどに。
もちろんファミリーメンバーは
父(仮)ドミニク
母(仮)レベッカ
子供たち(仮)ファーゼン、エリック
このファミリー皆総じてアホである。
これは覆すことの出来ない事実だ。
残念ながら……。
何故こんな結論を得たのか………。それは今から1時間程遡らなければならない。
それは先ほど、レベッカ先生の長いノロケ話に嫌気をさした2人が
「「何ていうか、先生って乙女ね」」
「と、突然なに?! や~ね~。そ、そんな風に見えてしまうのかしら」
気を付けなくちゃ。と言いつつを先生は満更でもないようだ。2人が余計なことを言うまでは………。
「「」年のわ 『ワグッ!』りに……」」
2人は突然脳が揺さぶられたような激しい感覚に襲われる。気のせいか顎も痛い。
そして薄れゆく視界の中、レベッカ先生が両拳を掲げているのを見た。恐らく見間違いではないだろう。
2人にはその後の記憶が無い。気が付くと2人は医務室のベットの上にいた。何故なのかは言うまでもない。
時間を見ると、レベッカ先生を訪ねた時から1時間半ほど経っていたのに気付く。目が覚めるとレベッカ先生は
「2人とも疲れていたのね! 突然倒れるなんて」
「「へ? あ、あの~では顎が痛いのは……」」
「倒れた時に、打ち付けたのでしょう。2人とも気をつけてよね!」
「「は? いや、あの『気・を・つ・け・て・ね』………」」
それ以上は追求できない。いや、してはいけない気がする。
「「は、はい!以後気をつけます」」
そう言って2人はその場を逃げたすように後にした。
何に気をつけなくてはいけないのか。もはや言うまでもない。もちろんそれは、突然倒れて怪我をすることではない。怪我を「させられること」にだ。
「レベッカ先生って怖いのな」
エリックにファーゼンは同調する。あれは怒らせてはいけない、ある種のモンスターなのだと。
話は長くなったが、ということから2人の相部屋の謎を解くことが出来た。
2人にとってレベッカ先生はもう若くは無いのだろう。2人にとっては。だが、レベッカ先生はまだ28歳で、顔を整っている。それゆえ同僚の先生方に歩み寄られ、告白されたのは数しれない。だが、本人にはその自覚がない。
同僚の女性職員が、その事について尋ねてみると本人は
「みんないい人よね。私が困っているとみんな助けてくれるのよ!」
と言っていたそうだ………。
このことが発端となり、この学院に勤務する女性職員には一つのルールが設けられることとなる。それは、レベッカ先生を1人にしてはいけない。というものだ。特に夕方以降の時間帯だ。女性たちの結束は固く、お互いに仕事をカバーしあったお陰で、今日の今日までレベッカ先生の貞操は守られてきた。だが当然のこと、レベッカ本人はこのことを知らない。何故か皆が優しい。位にしか思っていないのだ。
このを通称〈レベッカを守る会 〉といい、略して〈レベ会 〉の最近のお題は、レベッカ先生がいつまでも独身な件、だそうだ。
男性職員からしてみれば、レベ会のせいだろうと次々に非難を浴びせるだろう。
だが、この会を解散してしまえば大変なことになる。とはいえこのままでは……
と詰みかけていた?矢先にドミニクが現れたのだ。ドミニクは文句ないほどの優良物件だ。出会った当初はレベッカはその感情が恋だとは気付いていなかった。だが最近では、レベッカ自身もドミニクへアプローチするようになり、順調に軌道に乗ってきた。
実は鈍感レベッカに恋というものを教えたのは、寮長だったりするのだが。
その事の一端を知ったファーゼンとエリックの2人は、以前ドミニクに尋ねてみたことがある。レベッカ先生についてどう思うのかという事を。その時ドミニクは
「あ~レベッカ先生か。いい人だよな~。これから食べに行くとこなんだかな、実はレベッカ先生に教えてもらった所なんだよ。それがめちゃくちゃ美味くてな。今後お前らにも食べさせてあげて下さいってよ」
ホントいい人だよな~と言いながら、俺について来い♪ と上機嫌で歩いて行く。
2人は開いた口が塞がらなかった………。
「「この人、アホすぎる!」」
我が父ながら恥ずかしい。2人はそう思った。
いや、このファミリー皆総じてアホである。言うなれば鈍感ファミリーだ。それも血筋と言われても疑いを持た無いほどに。
もちろんファミリーメンバーは
父(仮)ドミニク
母(仮)レベッカ
子供たち(仮)ファーゼン、エリック
このファミリー皆総じてアホである。
これは覆すことの出来ない事実だ。
残念ながら……。
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