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第1章
迷い込んだ世界
しおりを挟む「ここはいったいどこだ?」
宇宙戦艦ヤマトは思わずつぶやいた。
自分がなんで言葉をしゃべって意志を持っているのか理解できなかった。唯一理解できることはあの
亀裂をくぐり光を浴びたらここにいた。
周囲は濃い霧に覆われレーダーもうんともすんとも言わない。亀裂と光を浴びて出てきたら濃いミルク色
の霧に覆われた場所に出た。
「古代艦長!みんなどこだあ!」
ヤマトは叫んだ。
しかし声は吸い込まれコダマすらかえってこない。
不意におわんを二つ重ねたような甘食が二機近づく。
「そこの不審船止まりなさい」
「俺は不審船じゃねえよ」
ヤマトはぼそっと言うと無視して進む。
しばらく進むと今度は濃い霧からヌッと五隻の宇宙船が飛び出しヤマトを囲む。
「なんだよ」
ヤマトは主砲とミサイル発射口を開いた。
みんな宇宙船らしい姿で自分と同じような姿はなくまた自分が知っている船型はない。
「すごいレトロな船だ」
円盤型の宇宙船が言う。
「そこの不審船。停船しろ」
スペースシャトルに似た宇宙船が声を低めた。
「嫌だと言ったら?」
ヤマトはすごむ。
いきなり五隻の宇宙船から印色の鎖が投げられヤマトの船体に巻きついた。
「なんだあ?」
驚き船体を揺らし主錨と副錨を出しばたつかせエンジンを全開にして脱出しようとするが鎖はそんなで
は切れなかった。
くだんのスペースシャトル似の宇宙船は船体から鎖を出す。先端はマニュピレーターのようになっていて
機械の手にはスプレーが握られそれをヤマトの艦橋に吹きかけた。
「な・・・?」
ヤマトはその赤い霧を吹きかけられあとは何がなんだかわからなくなった。
何時間たっただろうか?
ヤマトは周囲を見回した。周りは見渡す限り砂漠広がっている。そして自分はハンガーのような物で
洗濯物を干されるようにかけられ銀色の鎖が船体に巻き付いていた。主錨と副錨でその鎖を引っかけ
引っ張る。しかし引っ張っただけでは壊れない。
「ちくしょう!俺は洗濯物じゃねえぞ!宇宙戦艦ヤマトだぞお」
ヤマトは思わず声を荒げた。
「そうなの。君はヤマトという名前なんだ。僕はエンタープライズ。人型ロボットになって行動するときは
バスチアンという名前で行動している」
その宇宙船が近づいた。
「なんだ?」
ヤマトはまじまじとその船を見る。
その船は円盤部と三叉の鉾のような戦闘ブリッジがくっついている。船体の色は白色で
ある。
「おい。おまえ俺をここから出してくれよ。逃げないから」
ヤマトは周囲を見回して言う。
今ならこいつしかいない。
「出さなくていい」
いきなり割り込んでくるもう一隻の宇宙船。形はマッコウクジラのような流線型の船型に船体中央部から
船尾にかけて二発の剥き出しのエンジン。船体中央の上部に半円形の艦橋がある。艦橋の窓に二つの
光が灯っている。その二つの光は吊り上がり鋭い視線を感じた。その船の船体の色は白色である。
声は女性の声だ。
「逃げないから大丈夫だ」
念を押すように言うヤマト。
エンタープライズともう一隻の船はひそひそ何やら相談してから船体から鎖を出して束縛している装置
のスイッチを押した。
ヤマトを拘束している鎖が解け装置が離れると同時にワープした。砂漠上空にワープしてくるヤマト。
「へへへへ・・・ここまで来ればまた元来た場所へ戻れる」
ヤマトは艦首を空の彼方へ向けた。せつな何かネバネバしたものが船体にからみつき動けなかった。
「今度はなんだ?」
ヤマトは主錨と副錨を出しもがく。船体の中央部から二対の鎖が飛び出す。先端に熊手のようなものが
くっついている。
自分がなんで主錨や副錨を動かせてもう二対もの鎖を船体から出せるかなどわからない。
これは悪夢だ。
「こういうこともあろうかと思ってスパイダーネットを張っておいたんだ」
うれしそうに言う流線形の船。艦橋に灯る二つの光は逆Uの字になっている。
「君。船体に錨マークがついている。それも三つもついてる」
エンタープライズが指摘する。
「レトロな船。錨マーク」
はやしたてる流線形の船。
「俺は地球防衛軍の旗艦「ヤマト」だ。おまえらなんか波動砲で吹っ飛ばしてやる」
ヤマトは艦首を思いっきり左右に振って叫んだ。しかしネバネバした糸はからみつけよけいに動けなくなる。
「私の船名は「ブルー」。二十八世紀の世界から来た。地上で変身している時ははデビットと呼ばれている。
エンタープライズは二十四世紀の世界から来た。そこでは惑星連邦の旗艦だった。ここの世界に迷い込んだ
船はたいてい自分のいた世界では旗艦かリーダーだった。だから驚かない」
ブルーと名乗った船はしゃらっと言う。
「この世界?」
ヤマトは暴れるのをやめた。
二隻の宇宙船は銀色の鎖を投げてヤマトの船体に巻きつけネットから引き剥がして地上へ降下していく。
再び砂漠へ降りるとデビットはくだんのスプレーを出した。今度は光のシャワーが吹き出しヤマトの姿が
青白い光に包まれ縮小して人間に近い姿になっていく。
二隻の船も青白い光に包まれ縮小して人間に近い姿になる。
「なんだ街にどこにでもいそうなチャラ男だな」
ブルーだった女性が腰に手を当てる。
「高校生みたい」
エンタープライズだった男性が指さす。
彼らの前に黒髪の短髪の男性がいる。顔は幼さが残り体格もマラソンランナーみたいに細マッチョである。
服装はレザージャケットにズボン。ランニングシャツをジャケットの下に来ていた。ジャケトットには錨マーク
がくっついている。
「ブルー」ことデビットはヤマトだった男性に腕輪をはめる。
「なんだよ。これ?」
ヤマトは不満そうな顔をする。
「それは制御装置。つけていると戦艦には戻れないし、波動砲とやらは使えない」
デビットは説明する。
「ちくしょう!やられた。はめられた」
ヤマトはそれをもぎとろうとした。しかし外れなかった。
「来い。村へ案内してやる」
デビットはあごでしゃくった。
照りつける太陽の下をひたすら歩く三人。
しばらく歩くとオアシスが見えた。貯水池を中心に碁盤の目のようにレンガ造りの家々が並ぶ。その中で
ひと際近代的な鉄筋コンクリートの二階建ての建物に三人は入る。
「ここは?」
黙っていたヤマトが聞いた。
「役場。君の住民票、パスポート、社会保障番号を登録する」
デビットはそう言うと窓口へ行く。
「別にそんなこと頼んでねえよ」
つぶやくヤマト。
「君はこの世界のことを知らない。ここの迷い込んだ船は保護した時点で登録される」
エンタープライズことバスチアンは口をはさむ。
「この世界って?だいたいこの星はなんていう名前だ?」
イライラをぶつけるように言うヤマト。
「今いる場所は惑星「アルテア」のオレンジオアシス。ここから一万キロ離れた場所に「アルテアバード」という
首都がある。そこには銀河連邦本部、エルダーサイン、ガーディアンフォースの本部と各惑星の
大使館があるんだ」
バスチアンは説明する。
「その何とかサインとフォースは何をする所なんだ?」
「エルダーサインとGフォースは邪神や邪神眷属群、邪神崇拝者、それを復活させようとする者たちを
取り締まる仕事をしている」
「それのGフォースはどうやったら入隊できる?」
「普通は入れない。だけどこの役所の近くにバルベータスというGフォースやエルダーサインの元スカウト
という人が住んでいる。
役所を出て突き当たりの家だ」
「行ってみる」
ヤマトが言う。
「住民票、パスポート、社会保障番号カードだ。君のだよ」
デビットは三通の保証書を渡す。
「わかった。俺はそのバルベータスっていうジジイの所へ行ってくる」
ヤマトは保証書をポケットに突っ込むと役所を出て足早に突き当たりの家へ足を踏み入れた。
玄関に一枚の絵画が飾ってある。絵柄は人肉をむさぼり喰う食屍鬼が描かれている。題名もズバリ
”食事をする食屍鬼”だった。
ヤマトは玄関を通りキッチンを抜け書斎に入る。本棚に囲まれた机に小柄な老人が書類を書いている。
白髪で白いあご髭を生やし白い外套を身にまとう。
「バルベータスはおまえだろ」
ヤマトは声をかけた。
「威勢がいいのう」
バルベータスと呼ばれた老人の眼光が鋭くなる。
「バスチアンに聞いたけどGフォースのスカウトをやってたんだろ?」
「確かにやっていた」
バルベータスは杖をついてヤマトに近づく。
「おまえさん。強いパワーを持っている。他の機械生命体にはない力じゃ」
満足げな顔のバルベータス。
「お世辞はよせよ」
ムッとするヤマト。
「いや冗談で言っていない。波動エンジンとやらの影響だろうな。このバルベータス。まだモウロクは
しておらん。スカウトをしておったから確かだ」
力強く言うバルベータス。
「本当かよ」
疑うヤマト。
「ほとんどの機械生命体に波動砲のような強力な必殺技を持っている奴はあまりいない。そうだな
おまえさんこの書類を隣の街まで置きに行ってくれ」
バルベータスは少し考えてから2つのケースに数枚の書類を入れる。
「はあ?ガキの使いじゃねえぞ」
眉を寄せるヤマト。
「ワシは四五〇〇歳のジジイだ。それに百年前の戦いで船に戻れない」
きっぱり言うとバルベータスは二つのケースをヤマトに押し付けた。
「わかった」
ヤマトは受け取ると部屋を出て行く。
「おいバスチアン。隣街ってどこだ?」
「僕が案内する。こっち」
バスチアンは手招きする。
「私は用事があるから」
デビットはそう言うと離れた。
ヤマトとバスチアンは駐車場に止めていたスピーダーバイクに乗り込む。バイクはエンジンを
かけると浮き上がる。
「すげえ」
満足げな顔のヤマト。
「街はこっちだ」
バスチアンは砂漠の向こうを指さした。
二機のスピーダーバイクはスピードを上げ村を飛び出す。
砂丘だらけの砂漠を横切る二機のバイク。
一番大きな砂丘から見下ろす二つの人影。
男女ともに頭にターバンを巻き紫色のマントを羽織っている。
「宇宙戦艦ヤマト。見つけたぞ」
男性はニヤリと笑う。
「ヤマト。我々の計画を邪魔した仕返しを「たっぷりするからね」
同じくターバンを巻いた女は憎しげに言った。
街の駐輪場にスピーダーバイクを止めるとヤマトとバスチアンは大通りに入る。
「俺は二十三世紀の地球からやってきた。おまえはどこから?」
ヤマトは口を開く。
「僕は二十四世紀の地球から来た。惑星連邦軍の外交や調査をする。内容は多岐に渡っていた」
バスチアンはどこか遠い目をして言う。
「俺も地球防衛軍で同じようなことをやっていた」
フッと笑うヤマト。
「似たもの同士だね」
バスチアンも笑みを浮かべる。
「おまえはこの世界から出たいとは思わないのか?」
「機械生命体になってしまうと元の船には戻れない。それに亀裂に一度入り込むと元の世界には
戻れない。もちろん出ようとした船もいたけどたいがい一年で戻ってくる。、戻ったとしてもそこには
別の船がいてその時に乗っていた乗員たちも存在することがわかっているんだ」
重い口を開くバスチアン。
「そんなことはないさ。俺は地球に戻ってやる」
ヤマトは拳を握り締める。
「いずれわかるさ。爺さんの届け先はこの分駐地ね」
バスチアンはしゃらっと言うと憲兵に許可証を渡す。
「よし通れ」
憲兵はうなづきあごでしゃくる。
バスチアンとヤマトは基地の建物に入る。
「エアリス基地司令。新入りです」
バスチアンは女性将校に書類が入ったケースを渡して紹介する。
「わかった。行っていい」
エアリスと呼ばれた基地司令はそっけなく言う。
「わかりました」
バスチアンは返事をすると戸惑うヤマトの腕をつかんで基地をさっさと出てしまう。
「おまえそっけないぞ」
ヤマトは腕を振り払う。
「顔見せるだけ。次はエルダーサインの出張所ね」
バスチアンは市場に入る。
市場には人間の他にいろんな惑星の異星人たちでごったがえしている。売っている物も地球で
見るような野菜や果物、魚、肉からゲテモノまである。
その市場を抜け路地を抜けて雑居ビルに入った。バスチアンは奥の部屋へ入っていく。
ヤマトは待合室のソファに座りなにげなく手配書に目を移す。
壁の手配書にターバンを巻いた男の写真と紫色の実体のない体に金色の刺繍のような模様が入り、
顔に赤く光る目。
ヤマトは思わず立ち上がる。
「行くよ」
バスチアンが奥の部屋から出てくる。
「俺こいつ見たことあるんだよ。移動性ブラックホールを造って地球を飲み込もうとした奴がこんな奴だった」
ヤマトは興奮しながら手配書を指さす。
「それね”侵入者”と呼ばれる高度知的精神体なんだ。そいつも邪神を復活させようとする連中の仲間だ」
バスチアンは答える。
「邪神ってそんなに恐ろしいのか?」
ヤマトが疑問をぶつける。
「我々機械生命体は一千万年前の昔から邪神や邪神眷属群と戦っている。機械生命体の平均寿命は
数千年だけどその前に戦って死んでしまう仲間はたくさんいる。エネルギーが尽きれば元の船に
戻ってしまうしコアに致命傷を負えば死んでしまう」
バスチアンは視線を落として出張所を出て行く。
「待てよ」
あわてて追いかけるヤマト。
「エネルギーがなくなると元の船に戻ってコアがやられれば死ぬのか覚えておく」
ヤマトの顔がいつになく真剣になる。
黙ったままのバスチアン。
「そうすると俺たち・・・」
ヤマトはいきなり振り向きざまにパンチを放った。棍棒を持った暴漢は殴られひっくり返った。
バスチアンは身構えた。
「お祭りでもやろうってか」
ヤマトは指をパキポキ鳴らす。
二人の周りに棍棒やら警棒を持った男女が集まってきている。
一人の男が特殊警棒を振り上げる。
バスチアンはそれをかわし掌底を弾き足払いをけた。男は地面にひっくり返る。
ヤマトは男女のパンチとキックをよけ女の腹にひざ蹴りしてつかみかかってきた男の腕をつかみ背負い投げ。
数十人の男女がいっせいに襲いかかる。
ヤマトの両目が銀色に変わりパッと動いた。掌低を弾き、ひじ打ちを入れ、足払いをかけかかと
落としをしてのし後ろ回し蹴りを放つ。そこにいた男女たちはもんどり打って地面に倒れた。
別の方向からバズーカー砲が発射され青白い光線が放たれる。
ヤマトはとっさに片方の掌低でなぎ払った。その光線は弾かれあさっての方向へとんでいった。
「死にたい奴はかかって来い!」
ヤマトの体が青白いオーラで覆われ腕に装着していた制御装置の腕輪にヒビが入り地面に落ちた。
バスチアンは驚きの声を上げる。
普通制御装置が壊れるということはない。自分もパワーだけでやってみたことはあるがめったに
壊れることはない。
周囲を囲んでいた暴漢たちはあわてて逃げて行った。
「かたづいた」
ニヤリと笑うヤマト。
黙ったままのバスチアン。
こいつ・・・自分で何をやったのか気づいていないのか?
「ひさしぶりだね」
不意に声が聞こえた。見ると二人の男女が舞い降りてきた。二人とも頭にターバンを巻き紫色の
マントを羽織っている。
「おまえは移動性ブラックホールを使って地球を飲み込もうとした奴だな」
ヤマトは身構えた。
「私はマーカス。連れはルイスだ。宇宙戦艦ヤマト。よくも我々の計画をおじゃんにしてくれたな」
目を吊り上げ、マーカスと名乗った男。
「計画をぶち壊すのは当たり前だろ」
青筋を立てるヤマト。
「今までさんざんおまえには邪魔された。ヤマト。私の仲間にならないか?」
誘うマーカス。
「やだ!」
きっぱり言うヤマト。
「いい提案だと思ったのに残念だ」
肩をすくめるマーカス。
「俺はおまえなんかと仲間になるわけないだろ。おまえなんか波動砲でぶっとばしてやるんだ!!」
ヤマトは目を吊り上げビシッと指さした。
「本当に残念だよ。ヤマト。一つおまえの運命を教えてやる。おまえはそのパワーでいつか地獄の門
を開ける。おまは暴走して滅ぼすんだ!!」
目をくわっと見開くマーカス。
「俺は暴走なんかしない。おまえらんか吹っ飛ばすんだ!!」
ヤマトは身構えた。
「仲間にならなかったことを後悔させてやるぞ。ヤマト」
マーカスとルイスは笑いながら消えていった。
一時間後。
「バカもーん!!」
バルベータスの家いっぱいに声が響いた。
「なんで俺が怒られるんだよ」
ムッとするヤマト。
申し訳なさそうな顔のバスチアン。
「俺はじじいの使いで街へ行って書類を届けてきた。でも見知らぬチンピラどもが襲ってきた」
説明をするヤマト。
「お使いを頼んだのはワシだ。街を普通に歩いても構わん。しかしケンカをしろとはいっとらん!!」
バルベータスは怒鳴った。
歯切りするヤマト。
「ヤマト。おまえは頼まれたこともまともにできん戦艦だな」
ズバッと言うバルベータス。
「このくそジジイ!!」
つかみかかるヤマト。
とっさに羽交い絞めをするバスチアン。
「ヤマト。おまえは罰として村中の掃除をしてもらう。トイレ掃除から窓拭きまでだ。これはエアリス司令、
街の町長、村長が決めたことだ。つまりおまえは掃除屋だ」
バルベータスはピシャリと言った。
ー数十分後ー
村の隅のラクダ小屋でヤマトはラクダの世話をしていた。
「ちくしょう。なんで俺がこんなことをやっていなければいけないんだ!!」
ヤマトは思わず声を上げた。
今日は最悪な日だ。亀裂に迷い込み警備船に捕まり村に案内され変なジジイに使いを頼まれ移動性
ブラックホールを造った奴と出会いここで掃除屋の仕事をしている。考えてみれば忙しい日だった。
「おーい。錨マーク」
「レトロな船だった奴」
「高校生。チャラ男」
小屋で掃除するヤマトをからかう子供たち。
「俺はヤマトだ!!」
声を荒げるヤマト。
逃げていく子供たち。
「ちくしょう。かならず元の世界へ帰ってやる」
ヤマトはラクダの糞を掃除しながら言った。
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