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76 私ノモノ
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「なんと、哀れな…」
ユークリッドはもう後戻りできない姿になってしまったレオに心が痛んだ。どんなにレオが望もうとも、一国の王であるユークリッドはその気持ちに応えることはできない。
レオアンデッドはじりじりと迫ってくる。逃げようにも背中を見せたらいつ飛びかかってくるかわからない。逃げ出せないままユークリッドは壁際まで追い詰められた。とうとう背中が壁に着く。
「陛下ハ、昔カラ、私ノモノ」
ただ機械的に音を発しているだけなのか、それとも人としての自我がわずかでも残っているのか。レオアンデッドは生前言えなかった言葉を口にし、ユークリッドの肩を掴んだ。
「離せレオ!」
ものすごい力だ。ユークリッドがいくら抵抗しても、片腕しかないはずのレオアンデッドからは逃げられなかった。
「レオやめて!」
ようやくローザリアと一之進が駆け込んできた。レオアンデッドを止めようとするも、やはりレオの強固な意志がローザリアの命令を受け付けなかった。
一之進が和音刀をレオアンデッドの頭に突き刺した。ところがレオアンデッドはからくり人形のようにギリギリと首を回し、一之進を掴むとローザリアめがけ投げつけた。ローザリアは一之進もろとも床に投げ出された。もはや止められないバーサーカーだ。
「オ前ニダケハ、渡サナイ」
ローザリアを嘲るように薄ら笑った後、レオアンデッドはユークリッドの首に猛犬の如くかぶり付いた。
「ううあ…!」
ユークリッドが激痛に苦悶する。
「レ、オ…」
殺されかけているというのに、不思議と憎しみはわいてこなかった。
「すまなかった…僕のせいなんだね」
お前がアンデッドになってしまったのは。
痛みでぼやける景色の中、レオが寂しく微笑んだ気がした。
「気づいてあげられてたら、何か変わっていたのかな…」
ユークリッドの言葉はもう獣と化したレオに届くことはなかった。
血の匂いに酔ったレオアンデッドの牙が、さらに深く首に沈んだ。首から血が吹き出し、ユークリッドは気が遠くなっていった。
ユークリッドはもう後戻りできない姿になってしまったレオに心が痛んだ。どんなにレオが望もうとも、一国の王であるユークリッドはその気持ちに応えることはできない。
レオアンデッドはじりじりと迫ってくる。逃げようにも背中を見せたらいつ飛びかかってくるかわからない。逃げ出せないままユークリッドは壁際まで追い詰められた。とうとう背中が壁に着く。
「陛下ハ、昔カラ、私ノモノ」
ただ機械的に音を発しているだけなのか、それとも人としての自我がわずかでも残っているのか。レオアンデッドは生前言えなかった言葉を口にし、ユークリッドの肩を掴んだ。
「離せレオ!」
ものすごい力だ。ユークリッドがいくら抵抗しても、片腕しかないはずのレオアンデッドからは逃げられなかった。
「レオやめて!」
ようやくローザリアと一之進が駆け込んできた。レオアンデッドを止めようとするも、やはりレオの強固な意志がローザリアの命令を受け付けなかった。
一之進が和音刀をレオアンデッドの頭に突き刺した。ところがレオアンデッドはからくり人形のようにギリギリと首を回し、一之進を掴むとローザリアめがけ投げつけた。ローザリアは一之進もろとも床に投げ出された。もはや止められないバーサーカーだ。
「オ前ニダケハ、渡サナイ」
ローザリアを嘲るように薄ら笑った後、レオアンデッドはユークリッドの首に猛犬の如くかぶり付いた。
「ううあ…!」
ユークリッドが激痛に苦悶する。
「レ、オ…」
殺されかけているというのに、不思議と憎しみはわいてこなかった。
「すまなかった…僕のせいなんだね」
お前がアンデッドになってしまったのは。
痛みでぼやける景色の中、レオが寂しく微笑んだ気がした。
「気づいてあげられてたら、何か変わっていたのかな…」
ユークリッドの言葉はもう獣と化したレオに届くことはなかった。
血の匂いに酔ったレオアンデッドの牙が、さらに深く首に沈んだ。首から血が吹き出し、ユークリッドは気が遠くなっていった。
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