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パルメティの街
ベッドで寝ました
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(なんか雰囲気とか……違うな……)
いつも傍らにいる従者のアカネの雰囲気と同じではない。
普通の格好をされているせいか、初めてギルドで出会った受付嬢のお姉さん然とした彼女としてアカネを意識していた。
「あ……あっちの部屋はどうですか! 二人部屋ですから広いんでしょ?」
黙っていると変な気分になりそうだったホイムがどうにか話題を捻り出したが、アカネは浮かぬ顔で顔に手を当てていた。
「それが……ベッドのサイズが一回り大きいだけなんです」
「へ?」
「備え付けの家具も備品も全部こっちの部屋と変わりません。なんだか騙された気分です」
「……それだけ?」
「それだけです」
詐欺めいた二人部屋の実態に、ホイムは思わず吹き出していた。
「なんですかそれ! この街の宿ってそんなもんですか!」
「やっぱりお値段相応ってことでしょうか」
アホらしい実態について、視線を交わした二人は呆れたように笑いを漏らしていた。
「それなら一人部屋二つで良かったじゃないですかね。流石に三人じゃベッドが厳しそうですけど」
「そうですね。三人では無理でも二人で寝るには丁度いいと思います」
にこやかに振る舞うアカネの手が不意に伸びてきたかと思うと、一瞬でホイムの体はくるりと翻ってベッドに押し倒されていた。
「二人で肌を重ねるには何ら問題のないベッドかと」
「あ、アカネさん!?」
急に襲われてしまったせいでホイムは顔を真赤にしてしまうが、何やらアカネの表情が晴れぬことに気付いてしまい、少し心配そうな顔をした。
「どうかしましたか……?」
ホイムが訊ねて返ってきたのは溜め息一つ。彼の上に跨ったまま、アカネは物寂しそうな顔で告げてくる。
「だって明日からはルカもずっと一緒じゃないですか? そうなると今までみたいに二人きりなんて機会もそうそう訪れないかもしれません。そんなの……」
「な、なんだそんな事」
「そんな事じゃありませんっ!」
滅茶苦茶怒っていらっしゃる。
「今日が最後かと思うと、私……我慢なりません!」
体格で勝るアカネがその気になればホイムを裸にひん剥くなど造作も無いことであった。
「お……犯される」
「大丈夫。お姉さんにお任せください」
受付嬢さんっぽく囁かれればそれだけでいつもとは趣の違う興奮が芽生えてきていた。
「優しくしてください……」
それだけ告げてホイムはアカネに美味しくいただかれてしまったのでした。
「しくしく……」
事が終わった後、ホイムはベッドの上で毛布を被り、体を丸めてさめざめと泣いていた。
「なんでお泣きになるんですか」
同じ毛布に入るアカネが、ホイムの背中に身を寄せながら眉根を寄せて訊ねている。
「しくし……いや、えっちなお姉さんに襲われた時はそうするのかなって」
「襲ったなんて人聞きの悪い。同意の上ではありませんか」
拒みはしなかったけれど同意する台詞は一言も発していなかったとホイムは記憶していたが、はてさて気持ちよさに少し前の記憶は洗い流されてしまっていたのでもしかしたら記憶違いかもしれない。
そういう事にしておこう、とホイムは大人の対応で受け入れておいた。
体を反転させたホイムはアカネに向き直って目を見て訊ねた。
「満足してくれましたか?」
「はい……」
「浮かない表情で言われても説得力ないですから」
苦笑していると今度は逆に問い返された。
「そういうホイム様は?」
「……本音を言うとずっとこうしてたいです」
それを聞いたアカネは目を輝かせてすりすりとにじり寄ってくる。
「ストップアカネさん! 今日のところはもう勘べ……満足しましょう!」
「はい……」
ホイムの体力がもう持ちそうにもなかった。いくら幼い、ではなく、若いとはいえ限度があった。
しかしアカネの言った通りこれが最後になってしまうのなら、勿体無いという気もしないではなかった。
「……もしかしてルカと一緒に旅をするの、後悔して」
「そんな馬鹿な事仰らないでください」
その発言は一蹴された。
「それとこれとは全然別の領域の話ではないですか。私もそこまで混同してはおりません」
(よかった今のアカネさんは考えも判断もしっかりしている……)
ルカのことは旅の仲間としてしっかりと受け入れてある。肌を合わせる機会が減ることを純粋に嘆いているだけであった。
「僕らでルカのこと、助けてあげましょう」
「ええ」
「それじゃ明日の昼、ルカのお迎えは任せていいですか?」
「構いませんが……ホイム様は来ないのです?」
「はい」
彼には明日の朝にでも行っておこうと考えていた場所がある。そこでならあの者に会えると考えていた場所がある。
「神殿へ寄ってきます」
そこにはホイムをこの世界へ導いた存在、女神が祀られているはずである。
いつも傍らにいる従者のアカネの雰囲気と同じではない。
普通の格好をされているせいか、初めてギルドで出会った受付嬢のお姉さん然とした彼女としてアカネを意識していた。
「あ……あっちの部屋はどうですか! 二人部屋ですから広いんでしょ?」
黙っていると変な気分になりそうだったホイムがどうにか話題を捻り出したが、アカネは浮かぬ顔で顔に手を当てていた。
「それが……ベッドのサイズが一回り大きいだけなんです」
「へ?」
「備え付けの家具も備品も全部こっちの部屋と変わりません。なんだか騙された気分です」
「……それだけ?」
「それだけです」
詐欺めいた二人部屋の実態に、ホイムは思わず吹き出していた。
「なんですかそれ! この街の宿ってそんなもんですか!」
「やっぱりお値段相応ってことでしょうか」
アホらしい実態について、視線を交わした二人は呆れたように笑いを漏らしていた。
「それなら一人部屋二つで良かったじゃないですかね。流石に三人じゃベッドが厳しそうですけど」
「そうですね。三人では無理でも二人で寝るには丁度いいと思います」
にこやかに振る舞うアカネの手が不意に伸びてきたかと思うと、一瞬でホイムの体はくるりと翻ってベッドに押し倒されていた。
「二人で肌を重ねるには何ら問題のないベッドかと」
「あ、アカネさん!?」
急に襲われてしまったせいでホイムは顔を真赤にしてしまうが、何やらアカネの表情が晴れぬことに気付いてしまい、少し心配そうな顔をした。
「どうかしましたか……?」
ホイムが訊ねて返ってきたのは溜め息一つ。彼の上に跨ったまま、アカネは物寂しそうな顔で告げてくる。
「だって明日からはルカもずっと一緒じゃないですか? そうなると今までみたいに二人きりなんて機会もそうそう訪れないかもしれません。そんなの……」
「な、なんだそんな事」
「そんな事じゃありませんっ!」
滅茶苦茶怒っていらっしゃる。
「今日が最後かと思うと、私……我慢なりません!」
体格で勝るアカネがその気になればホイムを裸にひん剥くなど造作も無いことであった。
「お……犯される」
「大丈夫。お姉さんにお任せください」
受付嬢さんっぽく囁かれればそれだけでいつもとは趣の違う興奮が芽生えてきていた。
「優しくしてください……」
それだけ告げてホイムはアカネに美味しくいただかれてしまったのでした。
「しくしく……」
事が終わった後、ホイムはベッドの上で毛布を被り、体を丸めてさめざめと泣いていた。
「なんでお泣きになるんですか」
同じ毛布に入るアカネが、ホイムの背中に身を寄せながら眉根を寄せて訊ねている。
「しくし……いや、えっちなお姉さんに襲われた時はそうするのかなって」
「襲ったなんて人聞きの悪い。同意の上ではありませんか」
拒みはしなかったけれど同意する台詞は一言も発していなかったとホイムは記憶していたが、はてさて気持ちよさに少し前の記憶は洗い流されてしまっていたのでもしかしたら記憶違いかもしれない。
そういう事にしておこう、とホイムは大人の対応で受け入れておいた。
体を反転させたホイムはアカネに向き直って目を見て訊ねた。
「満足してくれましたか?」
「はい……」
「浮かない表情で言われても説得力ないですから」
苦笑していると今度は逆に問い返された。
「そういうホイム様は?」
「……本音を言うとずっとこうしてたいです」
それを聞いたアカネは目を輝かせてすりすりとにじり寄ってくる。
「ストップアカネさん! 今日のところはもう勘べ……満足しましょう!」
「はい……」
ホイムの体力がもう持ちそうにもなかった。いくら幼い、ではなく、若いとはいえ限度があった。
しかしアカネの言った通りこれが最後になってしまうのなら、勿体無いという気もしないではなかった。
「……もしかしてルカと一緒に旅をするの、後悔して」
「そんな馬鹿な事仰らないでください」
その発言は一蹴された。
「それとこれとは全然別の領域の話ではないですか。私もそこまで混同してはおりません」
(よかった今のアカネさんは考えも判断もしっかりしている……)
ルカのことは旅の仲間としてしっかりと受け入れてある。肌を合わせる機会が減ることを純粋に嘆いているだけであった。
「僕らでルカのこと、助けてあげましょう」
「ええ」
「それじゃ明日の昼、ルカのお迎えは任せていいですか?」
「構いませんが……ホイム様は来ないのです?」
「はい」
彼には明日の朝にでも行っておこうと考えていた場所がある。そこでならあの者に会えると考えていた場所がある。
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