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パルメティの街
いつものように招かれました
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気が付くと寝る時の軽装のまま、またあの場所に立っていた。寝る度に導かれるように呪われてるんじゃないかと思えるくらいの頻度で来てしまっている、女神の暮らす空間である。
「……自分の意志で来たり帰ったりできるんならいいんだけど、その辺はっきりしないよな」
ホイムは周りを見回した。ぽつんと建つ女神の住まいの他は、広大に広がる白い世界があるのみ。
もしかしたら帰れるゲートでもあって、そしたらそこに飛び込んで見ようと思ったのだ。
するとなんとも幸運なことにホイムの背後で空間をつなぐゲートが現れた。
「もしかしてついてる?」
バッチリなタイミングは幸運だからだろうか。
そう思いながらもホイムは今日は女神に遭遇せずに帰れることを期待し、ゲートに飛び込もうとした。
ぼいんっ。
「ふごっ?」
突如進行を妨げるふかふかのエアバッグがホイムの顔を包み込んだ。
「ふぐぐぐ……」
息が詰まる。
窒息する前に体を引いて逃れたホイムの眼の前にいたのは、見慣れた者であった。
「おっほー。ホイムっちじゃん。なになにどしたん?」
胸のエアバッグでホイムを包み込んでいたのは女神フォトであった。その格好はこの空間でいつも目にするジャージ姿でも、飲み会の席で着ていた余所行きの服でもなく、ドレスを纏い素晴らしい清楚さと美しさを醸し出すまるで美の女神のようである。
「まるで美の女神のようである……」
あまりの感動にホイムは思ったことを繰り返し口にしていた。
「出会い頭に口説いてるん? ちょっとやるじゃんホイムっちってばすっかりプレイボーイだし」
「いえただいつもとのギャップに驚いて感動して思わず称える言葉が漏れてしまっただけです」
「へいへいへい、いつでも褒めていいし。大歓迎だし。ほれほれどうよこのくびれ。まだキープしてるし」
フォトはこの前披露した時のように腰をくねくねさせてスタイルをアピールしてくる。
「ええ。心なしか少し肉がついたように」
「女神パーンチ!」
ドギャンッ。
ホイムは鼻血が出た。
「痛い……」
「今日はなんでここにいるし?」
「うっわ今の暴力は完全スルーですか? ちょっと信じられませんよ女神様」
「そんな些事には構ってられないし。日々の業務で忙しいし。今だってさぁ、民の祈りに応えてお告げとか神託とか色々やってきたし」
「ああ……その格好はちゃんと働いてたからですか」
今のフォトはぐうたらジャージギャル女神ではなくれっきとした本物の女神である。
見た目だけは、とホイムは胸中で付け足しておくのだが。
「そうなのよん。この後もまだまだ支えてるし。ああ忙し忙し。用がないなら帰っていいし」
「じゃ帰ります」
「まあまあそう言わず少し休憩に付き合うといいし」
「いやお忙しいようですし」
「女神の言うこと聞かないと祝福と加護取り上げるし」
「脅しだよこれ!」
結局ホイムは彼女の休憩に付き合うしか選択肢がないのであった。
リビングのテーブルに向かい合って座るホイムと、いつの間にかジャージに着替えたフォトは二人でのんびりお茶を啜っていた。
「貴女が働いているところを初めて見ました」
「まあね。たまにしか働かないし」
「たまにってどれくらいですか?」
「んん……四日に……一回くらい……?」
「ちょっと盛ってますよね?」
「いやいやマジだし」
「ならもっとビシッと言い切っちゃってくださいよ」
フォトは返事をせずにお茶を啜って誤魔化した。
「んでホイムっちはどうして来たし?」
「それがよく分からないんですけど……なんで僕来ちゃったんです?」
「そりゃあホイムっちが私に何か聞きたいこととかお願いがあったからじゃないし?」
「そういうのがあったら僕ここに来れちゃうんです?」
「最近頻繁に来てたからねぇちょっとしたことでリンクして飛ばされてるんじゃないし?」
あまり頻繁に来すぎるとありがたみというものがなくなりそうなものであるが、と思うホイムだが、彼女の言葉を信じるならどうやら自分には何か訊ねたいこと等があったようである。
ふと今日の出来事を回想すると、思い至ったことがあった。
「そういえばフォトナームの歴史をちらっと聞いたんですけど」
「ん?」
「フォト様が現れる前にいた創造神と破壊神が争ってフォトナームに大災害が起きたみたいですね」
「あぁパパとママの夫婦喧嘩のこと? 懐かしい話だし」
「へえそんなことが」
ずずず……。
お茶美味しい。
ズブバァーッ!
「ホイムっち汚ったな! ちょマジやめてほしいし」
フォトは布巾を取り出してホイムがテーブルの上に吹き出したお茶飛沫をせっせと拭いていた。
「ゲホッゲホッ! ……だ、だっていきなり破壊神が……パパとママって……」
変なところにお茶が入ったホイムは苦しそうにフォトに訊ねた。拭き掃除を終えた彼女はホイムの問いに答える。
「……自分の意志で来たり帰ったりできるんならいいんだけど、その辺はっきりしないよな」
ホイムは周りを見回した。ぽつんと建つ女神の住まいの他は、広大に広がる白い世界があるのみ。
もしかしたら帰れるゲートでもあって、そしたらそこに飛び込んで見ようと思ったのだ。
するとなんとも幸運なことにホイムの背後で空間をつなぐゲートが現れた。
「もしかしてついてる?」
バッチリなタイミングは幸運だからだろうか。
そう思いながらもホイムは今日は女神に遭遇せずに帰れることを期待し、ゲートに飛び込もうとした。
ぼいんっ。
「ふごっ?」
突如進行を妨げるふかふかのエアバッグがホイムの顔を包み込んだ。
「ふぐぐぐ……」
息が詰まる。
窒息する前に体を引いて逃れたホイムの眼の前にいたのは、見慣れた者であった。
「おっほー。ホイムっちじゃん。なになにどしたん?」
胸のエアバッグでホイムを包み込んでいたのは女神フォトであった。その格好はこの空間でいつも目にするジャージ姿でも、飲み会の席で着ていた余所行きの服でもなく、ドレスを纏い素晴らしい清楚さと美しさを醸し出すまるで美の女神のようである。
「まるで美の女神のようである……」
あまりの感動にホイムは思ったことを繰り返し口にしていた。
「出会い頭に口説いてるん? ちょっとやるじゃんホイムっちってばすっかりプレイボーイだし」
「いえただいつもとのギャップに驚いて感動して思わず称える言葉が漏れてしまっただけです」
「へいへいへい、いつでも褒めていいし。大歓迎だし。ほれほれどうよこのくびれ。まだキープしてるし」
フォトはこの前披露した時のように腰をくねくねさせてスタイルをアピールしてくる。
「ええ。心なしか少し肉がついたように」
「女神パーンチ!」
ドギャンッ。
ホイムは鼻血が出た。
「痛い……」
「今日はなんでここにいるし?」
「うっわ今の暴力は完全スルーですか? ちょっと信じられませんよ女神様」
「そんな些事には構ってられないし。日々の業務で忙しいし。今だってさぁ、民の祈りに応えてお告げとか神託とか色々やってきたし」
「ああ……その格好はちゃんと働いてたからですか」
今のフォトはぐうたらジャージギャル女神ではなくれっきとした本物の女神である。
見た目だけは、とホイムは胸中で付け足しておくのだが。
「そうなのよん。この後もまだまだ支えてるし。ああ忙し忙し。用がないなら帰っていいし」
「じゃ帰ります」
「まあまあそう言わず少し休憩に付き合うといいし」
「いやお忙しいようですし」
「女神の言うこと聞かないと祝福と加護取り上げるし」
「脅しだよこれ!」
結局ホイムは彼女の休憩に付き合うしか選択肢がないのであった。
リビングのテーブルに向かい合って座るホイムと、いつの間にかジャージに着替えたフォトは二人でのんびりお茶を啜っていた。
「貴女が働いているところを初めて見ました」
「まあね。たまにしか働かないし」
「たまにってどれくらいですか?」
「んん……四日に……一回くらい……?」
「ちょっと盛ってますよね?」
「いやいやマジだし」
「ならもっとビシッと言い切っちゃってくださいよ」
フォトは返事をせずにお茶を啜って誤魔化した。
「んでホイムっちはどうして来たし?」
「それがよく分からないんですけど……なんで僕来ちゃったんです?」
「そりゃあホイムっちが私に何か聞きたいこととかお願いがあったからじゃないし?」
「そういうのがあったら僕ここに来れちゃうんです?」
「最近頻繁に来てたからねぇちょっとしたことでリンクして飛ばされてるんじゃないし?」
あまり頻繁に来すぎるとありがたみというものがなくなりそうなものであるが、と思うホイムだが、彼女の言葉を信じるならどうやら自分には何か訊ねたいこと等があったようである。
ふと今日の出来事を回想すると、思い至ったことがあった。
「そういえばフォトナームの歴史をちらっと聞いたんですけど」
「ん?」
「フォト様が現れる前にいた創造神と破壊神が争ってフォトナームに大災害が起きたみたいですね」
「あぁパパとママの夫婦喧嘩のこと? 懐かしい話だし」
「へえそんなことが」
ずずず……。
お茶美味しい。
ズブバァーッ!
「ホイムっち汚ったな! ちょマジやめてほしいし」
フォトは布巾を取り出してホイムがテーブルの上に吹き出したお茶飛沫をせっせと拭いていた。
「ゲホッゲホッ! ……だ、だっていきなり破壊神が……パパとママって……」
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