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新章・王宮編
第51話:誓約の式典、揺れる視線と白露の
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王都の大広場に面した王宮正門前。
その荘厳な石造りの回廊には、王政の紋章旗と白百合の花束が並べられ、今日の式典のための準備が整っていた。
王政補佐局主催による《王妃候補誓約式》――
選定に残る候補者たちが公式に誓約を立て、王国の民衆へその名を示す重要な場である。
ゼフィリア・リューデルは控え室の鏡の前で、その身支度を整えていた。
淡い水色のドレスは、白銀の細やかな糸で幾重にも縫い取られており、光を受けてまるで氷の結晶のように輝く。
襟元には薄く透ける布が重ねられ、慎ましやかでありながら華やかな印象を纏っていた。
「……随分と静かですね」
ふいにそう呟いたのは、背後に控えるイザベラだった。
ゼフィリアの姉であり、今は家の代行として公務を支える彼女の声は、どこか安堵にも似ていた。
「緊張しないのですか?」
「緊張はしています。けれど……怖くはありません」
「強くなったわね、ゼフィリア。あの頃、夜中に泣きながら部屋へ来た子と同じだとは思えない」
「姉様……」
ゼフィリアはわずかに頬を緩め、鏡越しにイザベラへと微笑みを向けた。
「私をそう変えてくれた人たちが、今は傍にいてくださいますから」
◇ ◇ ◇
やがて控えの間の扉が開かれ、進行官が入室してきた。
「リューデル令嬢。まもなく式次第に従い、王太子殿下の御前へお進みください」
「承知しました」
ゼフィリアは息を整え、イザベラに軽く頭を下げると、ゆっくりと扉を出た。
石畳を歩く足音が、やけに大きく耳に届く。
けれどその音は恐怖ではなかった。
確かに自分の足で進んでいるという、静かな誇りに満ちていた。
◇ ◇ ◇
回廊を抜け、大広場へ向かう通路に入ると、そこに待つ人物の姿があった。
「ゼフィリア」
「……アレクシス様」
黒の礼装に剣を佩き、騎士団の紋章を胸に留めたその姿は、王宮のどの貴族よりも威厳に満ちて見えた。
「顔色が硬い」
「式典ですから、多少は」
「いいや、それは違うな」
アレクシスは近づくと、周囲に警備の者しかいないことを確認し、ゼフィリアの両肩にそっと手を置いた。
「お前がここに立つのは、誰に強制されたからでもない。お前が選んだからだ」
「……はい」
「なら、その顔を誇れ。俺が――ずっと見てきたお前の顔は、誇るに値する」
ゼフィリアは胸の奥が熱くなるのを感じた。
「ありがとうございます。……アレクシス様」
その名前を呼ぶ声は自然と柔らかく、いつかの不安に震える声とは違っていた。
◇ ◇ ◇
やがて広場へ続く大扉が開かれる。
眩しい光の中に、王政関係者、貴族、そして市民が整然と並ぶ姿が見えた。
その中心には、王太子エリオンが立っている。
ゼフィリアは真っ直ぐに進み、所定の位置で静かに一礼をした。
「ゼフィリア・リューデル。王国の定めに従い、ここに誓約を立てるため参りました」
その声は大きく張り上げられたものではなかった。
けれど澄んでいて、誰よりも遠くへ届くような響きを持っていた。
「ようこそ、リューデル嬢」
エリオンの瞳が微かに和らぐ。
それは彼だけが知る、ゼフィリアという存在への敬意と慈しみの光だった。
「誓約の花を」
侍女が差し出した白百合をゼフィリアは受け取り、それを誓約台の前に捧げた。
「私、ゼフィリア・リューデルは、この身をもって王国に誓います。
記録を歪めず、法を欺かず、民を侮らず――
王政の未来に、正しき証を遺すことを」
静寂が訪れる。
それはやがて、大きな拍手となって広がっていった。
◇ ◇ ◇
式典の最後、エリオンはゆっくりとゼフィリアの手を取った。
「よくここまで来てくれたな。君のその言葉が、この国にどれだけの光を与えたか……」
「殿下……」
「だが、試練はこれで終わりではない。君が選ぶ未来によって、また多くの敵を作るかもしれない」
「承知しております」
「ならば、それでも共に来てくれるか?」
その問いは、ただの形式を超えていた。
ゼフィリアはそっと目を閉じ、そして再び開いた瞳は澄み切っていた。
「はい。私は、殿下の歩まれる道を照らす記録でありたい。
そして、いつか私自身の意志で、隣に立つ者を決めるためにも」
その言葉にエリオンは微かに苦笑し、そして満足そうに頷いた。
◇ ◇ ◇
式典が終わり、控室へ戻る途中。
廊下の奥でゼフィリアは思わず立ち止まった。
そこに立っていたのは、剣を携えたレオナールだった。
いつもの学問院の制服ではない。
式典用の白い礼装に袖を通し、胸元には学問院代表の証が光っている。
「……見ていたのですか?」
「ああ、最初から最後まで」
「恥ずかしいです」
「何を言う。誰よりも誇り高かった」
そう言ってレオナールは静かに微笑んだ。
「でもな、ゼフィリア。君があんな顔をするから――僕はますます諦められなくなる」
「……レオナール様?」
「もし、いつか君が立ち止まりそうになったときは……その時は、僕が奪う。
例えそれが王太子殿下の隣であろうと、誰の未来であろうと関係ない」
ゼフィリアは目を見張った。
その瞳にはいつか見た柔らかな光ではなく、白露の刃のような鋭さが宿っていた。
◇ ◇ ◇
夜。
リューデル邸へ戻る馬車の中、ゼフィリアはそっと胸に手を置いた。
鼓動がまだ早い。
(誓約を果たした。けれど、そこからまた新しい渦が生まれていく)
王太子の視線。
アレクシスの焔のような誓い。
レオナールの白刃のような決意。
(私は……いったい誰の未来を選ぶのだろう)
けれどその問いの答えは、まだ出さなくていい。
今はただ、選ぶ権利だけを決して手放さないと、強く心に刻む。
馬車が揺れ、揺籠のように身体を包む。
その中でゼフィリアはそっと目を閉じ、次の朝へと静かに身を預けた。
その荘厳な石造りの回廊には、王政の紋章旗と白百合の花束が並べられ、今日の式典のための準備が整っていた。
王政補佐局主催による《王妃候補誓約式》――
選定に残る候補者たちが公式に誓約を立て、王国の民衆へその名を示す重要な場である。
ゼフィリア・リューデルは控え室の鏡の前で、その身支度を整えていた。
淡い水色のドレスは、白銀の細やかな糸で幾重にも縫い取られており、光を受けてまるで氷の結晶のように輝く。
襟元には薄く透ける布が重ねられ、慎ましやかでありながら華やかな印象を纏っていた。
「……随分と静かですね」
ふいにそう呟いたのは、背後に控えるイザベラだった。
ゼフィリアの姉であり、今は家の代行として公務を支える彼女の声は、どこか安堵にも似ていた。
「緊張しないのですか?」
「緊張はしています。けれど……怖くはありません」
「強くなったわね、ゼフィリア。あの頃、夜中に泣きながら部屋へ来た子と同じだとは思えない」
「姉様……」
ゼフィリアはわずかに頬を緩め、鏡越しにイザベラへと微笑みを向けた。
「私をそう変えてくれた人たちが、今は傍にいてくださいますから」
◇ ◇ ◇
やがて控えの間の扉が開かれ、進行官が入室してきた。
「リューデル令嬢。まもなく式次第に従い、王太子殿下の御前へお進みください」
「承知しました」
ゼフィリアは息を整え、イザベラに軽く頭を下げると、ゆっくりと扉を出た。
石畳を歩く足音が、やけに大きく耳に届く。
けれどその音は恐怖ではなかった。
確かに自分の足で進んでいるという、静かな誇りに満ちていた。
◇ ◇ ◇
回廊を抜け、大広場へ向かう通路に入ると、そこに待つ人物の姿があった。
「ゼフィリア」
「……アレクシス様」
黒の礼装に剣を佩き、騎士団の紋章を胸に留めたその姿は、王宮のどの貴族よりも威厳に満ちて見えた。
「顔色が硬い」
「式典ですから、多少は」
「いいや、それは違うな」
アレクシスは近づくと、周囲に警備の者しかいないことを確認し、ゼフィリアの両肩にそっと手を置いた。
「お前がここに立つのは、誰に強制されたからでもない。お前が選んだからだ」
「……はい」
「なら、その顔を誇れ。俺が――ずっと見てきたお前の顔は、誇るに値する」
ゼフィリアは胸の奥が熱くなるのを感じた。
「ありがとうございます。……アレクシス様」
その名前を呼ぶ声は自然と柔らかく、いつかの不安に震える声とは違っていた。
◇ ◇ ◇
やがて広場へ続く大扉が開かれる。
眩しい光の中に、王政関係者、貴族、そして市民が整然と並ぶ姿が見えた。
その中心には、王太子エリオンが立っている。
ゼフィリアは真っ直ぐに進み、所定の位置で静かに一礼をした。
「ゼフィリア・リューデル。王国の定めに従い、ここに誓約を立てるため参りました」
その声は大きく張り上げられたものではなかった。
けれど澄んでいて、誰よりも遠くへ届くような響きを持っていた。
「ようこそ、リューデル嬢」
エリオンの瞳が微かに和らぐ。
それは彼だけが知る、ゼフィリアという存在への敬意と慈しみの光だった。
「誓約の花を」
侍女が差し出した白百合をゼフィリアは受け取り、それを誓約台の前に捧げた。
「私、ゼフィリア・リューデルは、この身をもって王国に誓います。
記録を歪めず、法を欺かず、民を侮らず――
王政の未来に、正しき証を遺すことを」
静寂が訪れる。
それはやがて、大きな拍手となって広がっていった。
◇ ◇ ◇
式典の最後、エリオンはゆっくりとゼフィリアの手を取った。
「よくここまで来てくれたな。君のその言葉が、この国にどれだけの光を与えたか……」
「殿下……」
「だが、試練はこれで終わりではない。君が選ぶ未来によって、また多くの敵を作るかもしれない」
「承知しております」
「ならば、それでも共に来てくれるか?」
その問いは、ただの形式を超えていた。
ゼフィリアはそっと目を閉じ、そして再び開いた瞳は澄み切っていた。
「はい。私は、殿下の歩まれる道を照らす記録でありたい。
そして、いつか私自身の意志で、隣に立つ者を決めるためにも」
その言葉にエリオンは微かに苦笑し、そして満足そうに頷いた。
◇ ◇ ◇
式典が終わり、控室へ戻る途中。
廊下の奥でゼフィリアは思わず立ち止まった。
そこに立っていたのは、剣を携えたレオナールだった。
いつもの学問院の制服ではない。
式典用の白い礼装に袖を通し、胸元には学問院代表の証が光っている。
「……見ていたのですか?」
「ああ、最初から最後まで」
「恥ずかしいです」
「何を言う。誰よりも誇り高かった」
そう言ってレオナールは静かに微笑んだ。
「でもな、ゼフィリア。君があんな顔をするから――僕はますます諦められなくなる」
「……レオナール様?」
「もし、いつか君が立ち止まりそうになったときは……その時は、僕が奪う。
例えそれが王太子殿下の隣であろうと、誰の未来であろうと関係ない」
ゼフィリアは目を見張った。
その瞳にはいつか見た柔らかな光ではなく、白露の刃のような鋭さが宿っていた。
◇ ◇ ◇
夜。
リューデル邸へ戻る馬車の中、ゼフィリアはそっと胸に手を置いた。
鼓動がまだ早い。
(誓約を果たした。けれど、そこからまた新しい渦が生まれていく)
王太子の視線。
アレクシスの焔のような誓い。
レオナールの白刃のような決意。
(私は……いったい誰の未来を選ぶのだろう)
けれどその問いの答えは、まだ出さなくていい。
今はただ、選ぶ権利だけを決して手放さないと、強く心に刻む。
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