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第三章 シャーロットでの生活
3人の想い
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「家が完成するまでは、まるで毎日キャンプね」
3人は廃墟の庭先で火をおこし、エリナの買ってきた豚肉でシチューを作った。
調理を担当したエリナの腕前はかなりのもので、まともな道具も無いのに器用に調理をこなした。
「無事にお家が完成することを祈って……乾杯!」
3人は果物のジュースで乾杯した。
エリナが作ったシチューはとてもおいしくて今まで食べたシチューのどれよりも美味しく感じられた。
「こんなに美味しく作れたの初めて」
エリナも満足気だった。
「ピザの時も思ったけど、このままじゃわたし太らないかしら? ここ体重計が見当たらないよのね」
エリナは少し心配そうな顔をした
「これ以上やばくなりそうだったら、教えてあげるよ」
ルキアが真剣な表情で言った。魔物から逃げ遅れたら一大事と思ったからだ。
「よろしく」
そう言ったエリナだったが、シチュー食べるサジは止まらなかった。
シチューを食べ終えると、ロディが改装の計画を説明し始めた。
「まずは天井の張り替えから手を付けて壁、床の順で作業を進めましょう」
図面を手にしたロディが修復が必要な場所を指さした。
「まずは天井の雨漏りと、すきま風を塞いでいきます……いつまでも地下室で寝るのは大変ですから」
ルキアのイビキがうるさくて寝不足のロディにとっては深刻な問題だった。
「ねえ、お風呂はどうするの? 毎日大浴場まで行くのも大変よ」
エリナはそれが気になっていた。
「壊れた水車を改造して家の中に水を送る水道管を作ります」
「水道管?」
「暖炉に火を入れておけばその近くを通した水道管があっためられて、お湯が出ます。それを浴槽に繋ぐ。つまりあったかいお風呂に入れるということです」
「それ、最高ね」
お風呂好きのエリナは夢中で聞いている。
昨日は不気味でしか無かった廃墟だったが、改装のアイデアを聞いているとだんだんとワクワクしてきた。
「でもまだまだ材料が足りないです。明日も大工仕事よろしくお願いします。ルキアさん」
「任しといてくれ、廃材は毎日でるし棟梁のグスタボさんも捨てるより使ってもらったほうが良いって言ってたから」
「それよりも僕にまで『さん付け』は要らないよ、仲間なんだし。年齢だって3人とも覚えてないだろ?もしかしたらロディのほうが年上かも知れないし」
「でも……」
遠慮するロディにエリナが声を掛けた。
「先にこの世界に来たのはロディじゃない。それに年齢も3人は同い年くらいじゃないかって思うけど」
覚えてないからしょうがないが、そこまで離れてないことは確かだった。
「とりあえず『さん付け』は止めよう。仲間なんだから」
「うん分かった。ルキア」 ロディはうなづいた。
シチューを食べ終えた3人は、エリナが剥いてくれたリンゴを食べ始めた。
日はいつの間にか傾きかけ、東の空の色が朱色から紫色へと変わっていく。
反対の西の方角にはいつのまにか大きな月が顔を出していた。
ロディがぼんやりと月を見上げた。
「僕たち元の世界で何をしてたんだろう?」
「きっとロディは賢いから、元の世界でもみんなの役に立っていたはずよ」
「本当そう思う」
エリナの意見にルキアも同意した。
「そうだといいんですけど……友達のいないただの根暗なオタク少年だったかも……」
「そうだとしてもこの世界では関係ない。君は大事な仲間だよ。もちろんエリナも……早く3人で無事で帰れるといいな」
ルキアはすこし照れくさそうに焚火の火を見つめている。
「そうね……早く帰れる日が来るといいね……」
エリナはそう呟いたが、心の中ではこの生活も悪くないと少し感じていた。
3人は廃墟の庭先で火をおこし、エリナの買ってきた豚肉でシチューを作った。
調理を担当したエリナの腕前はかなりのもので、まともな道具も無いのに器用に調理をこなした。
「無事にお家が完成することを祈って……乾杯!」
3人は果物のジュースで乾杯した。
エリナが作ったシチューはとてもおいしくて今まで食べたシチューのどれよりも美味しく感じられた。
「こんなに美味しく作れたの初めて」
エリナも満足気だった。
「ピザの時も思ったけど、このままじゃわたし太らないかしら? ここ体重計が見当たらないよのね」
エリナは少し心配そうな顔をした
「これ以上やばくなりそうだったら、教えてあげるよ」
ルキアが真剣な表情で言った。魔物から逃げ遅れたら一大事と思ったからだ。
「よろしく」
そう言ったエリナだったが、シチュー食べるサジは止まらなかった。
シチューを食べ終えると、ロディが改装の計画を説明し始めた。
「まずは天井の張り替えから手を付けて壁、床の順で作業を進めましょう」
図面を手にしたロディが修復が必要な場所を指さした。
「まずは天井の雨漏りと、すきま風を塞いでいきます……いつまでも地下室で寝るのは大変ですから」
ルキアのイビキがうるさくて寝不足のロディにとっては深刻な問題だった。
「ねえ、お風呂はどうするの? 毎日大浴場まで行くのも大変よ」
エリナはそれが気になっていた。
「壊れた水車を改造して家の中に水を送る水道管を作ります」
「水道管?」
「暖炉に火を入れておけばその近くを通した水道管があっためられて、お湯が出ます。それを浴槽に繋ぐ。つまりあったかいお風呂に入れるということです」
「それ、最高ね」
お風呂好きのエリナは夢中で聞いている。
昨日は不気味でしか無かった廃墟だったが、改装のアイデアを聞いているとだんだんとワクワクしてきた。
「でもまだまだ材料が足りないです。明日も大工仕事よろしくお願いします。ルキアさん」
「任しといてくれ、廃材は毎日でるし棟梁のグスタボさんも捨てるより使ってもらったほうが良いって言ってたから」
「それよりも僕にまで『さん付け』は要らないよ、仲間なんだし。年齢だって3人とも覚えてないだろ?もしかしたらロディのほうが年上かも知れないし」
「でも……」
遠慮するロディにエリナが声を掛けた。
「先にこの世界に来たのはロディじゃない。それに年齢も3人は同い年くらいじゃないかって思うけど」
覚えてないからしょうがないが、そこまで離れてないことは確かだった。
「とりあえず『さん付け』は止めよう。仲間なんだから」
「うん分かった。ルキア」 ロディはうなづいた。
シチューを食べ終えた3人は、エリナが剥いてくれたリンゴを食べ始めた。
日はいつの間にか傾きかけ、東の空の色が朱色から紫色へと変わっていく。
反対の西の方角にはいつのまにか大きな月が顔を出していた。
ロディがぼんやりと月を見上げた。
「僕たち元の世界で何をしてたんだろう?」
「きっとロディは賢いから、元の世界でもみんなの役に立っていたはずよ」
「本当そう思う」
エリナの意見にルキアも同意した。
「そうだといいんですけど……友達のいないただの根暗なオタク少年だったかも……」
「そうだとしてもこの世界では関係ない。君は大事な仲間だよ。もちろんエリナも……早く3人で無事で帰れるといいな」
ルキアはすこし照れくさそうに焚火の火を見つめている。
「そうね……早く帰れる日が来るといいね……」
エリナはそう呟いたが、心の中ではこの生活も悪くないと少し感じていた。
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