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第一部
ダライアス街道と魔物の住む森②
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日のろくに入らない鬱蒼とした森を方位磁石を頼りにわたしたちは進んだ。
先頭をウィルが歩き、それについていく。
見つけた獣道を辿っているそうだけど見分けがつかない。
周りにくらべて気持ち草がかき分けられてる?ってくらいだ。
「はっ!」
「ホーリージャベリン!」
魔物は弱かった。
いや、わたしたちは強すぎた。
強くてニューゲーム状態。
まあね、魔王城…ラストダンジョンまで攻略してあとはラスボス倒すだけってところまでストーリー進めたからね。そりゃ強い。
スライム、ホーンラビット、ブラッディービー。
某RPGでお馴染みスライム(顔はない)、額に真っ直ぐな螺旋状の溝ありな白っぽい角を標準装備しているうさぎ、お尻の針を獲物に突き刺し血を吸うというお前の口とお尻と消化器官の配置どうなってる?って聞きたくなる蜂。
他には植物系や、ウルフ系の魔物と戦った。
ウィルの一撃、わたしの神聖魔法で崩れ黒い靄となって霧散した。
魔物の最後はいつもこうだ。
死骸は残らず跡形も残らず消滅する。
しかしだ、やはり2人だと戦い辛い。めんどくさい。
特に群れられると厄介で、わたしが結界を張りその中から攻撃魔法を打ち、ウィルは結界を背に狼を斬ってはまた斬るを繰り返した。
全滅させるのは時間がかかってしまった。
いや広範囲魔法とかあるよ?
わたしは魔力量は異世界ものあるあるでかなり多い。
こっちの世界の人間の平均の10倍ある。
でも流石に連発しまくればすぐ底を着く。
慣れている場所ならともかく土地勘がないところでそんな危険行為はできない。
ただやっぱり手間がかかって嫌になる。
せめてもう1人戦える人材が欲しい。
「ウィル、いまこの森のどこらへん?」
「まだ半分くらいだと思う」
うう…まだ半分か。
朝出発したけど木々の合間から見える太陽は昼は回っていそうだ。
このペースだと森のなかで夜を迎えることになりそう…
!! 前から強い瘴気を感じる!
「君も感じた? …これはまずい」
背中がゾクゾクする。
ウィルと同意見だ。まずい。
かなり強力な魔物がこっちに近づいてくる!
「リンカ、これと戦うのは僕たちだけでは命の危険がある。避けよう。右手の方に移動して大きく距離をとって迂回してやり過ごそう」
「うん、賛成。魔王城近くにいた魔物クラスなんじゃないかな…」
「僕もそのクラスだと思う。…4人揃って懸命に倒したね」
皮肉にもあんな連中でも仲間の、パーティーのありがたみが身に染みる。
魔王城に近づいて行くほど魔物は強力になっていった。
出発地のエルグラン王国ではスライムやラビット系の一般人でも大人なら倒せるような強さだった。
しかし魔王城付近ともなればドラゴンやアラクネなど力も身体も知能もある魔物とザラに遭遇した。
強い魔物は瘴気も強い。
近づいてくる魔物はドラゴンとまではいかないけど二人では勝てる自信がない強さは持っている。
物音を立てないよう静かにわたしたちは右手側に足を進めた。
そして右手側は森を抜けると封鎖している街道に出る。
魔物はナワバリがあるからひょっとしたら森から出ればわたしたちは安全かもしれない。
しかし、ろくに距離が開かないうちに向こうの動きが変わった。
こちらに、スピードを上げてぐんぐん近づいてきている!
「くっ、気づかれたか! リンカ、仕方がない、戦闘準備だ!」
「う、うん!」
街道に出る前にわたしたちは覚悟を決めなきゃいけなくなった。
わたしたちの目の前に2つの首をもつ大きな犬ーーーオルトロスが姿を現した。
先頭をウィルが歩き、それについていく。
見つけた獣道を辿っているそうだけど見分けがつかない。
周りにくらべて気持ち草がかき分けられてる?ってくらいだ。
「はっ!」
「ホーリージャベリン!」
魔物は弱かった。
いや、わたしたちは強すぎた。
強くてニューゲーム状態。
まあね、魔王城…ラストダンジョンまで攻略してあとはラスボス倒すだけってところまでストーリー進めたからね。そりゃ強い。
スライム、ホーンラビット、ブラッディービー。
某RPGでお馴染みスライム(顔はない)、額に真っ直ぐな螺旋状の溝ありな白っぽい角を標準装備しているうさぎ、お尻の針を獲物に突き刺し血を吸うというお前の口とお尻と消化器官の配置どうなってる?って聞きたくなる蜂。
他には植物系や、ウルフ系の魔物と戦った。
ウィルの一撃、わたしの神聖魔法で崩れ黒い靄となって霧散した。
魔物の最後はいつもこうだ。
死骸は残らず跡形も残らず消滅する。
しかしだ、やはり2人だと戦い辛い。めんどくさい。
特に群れられると厄介で、わたしが結界を張りその中から攻撃魔法を打ち、ウィルは結界を背に狼を斬ってはまた斬るを繰り返した。
全滅させるのは時間がかかってしまった。
いや広範囲魔法とかあるよ?
わたしは魔力量は異世界ものあるあるでかなり多い。
こっちの世界の人間の平均の10倍ある。
でも流石に連発しまくればすぐ底を着く。
慣れている場所ならともかく土地勘がないところでそんな危険行為はできない。
ただやっぱり手間がかかって嫌になる。
せめてもう1人戦える人材が欲しい。
「ウィル、いまこの森のどこらへん?」
「まだ半分くらいだと思う」
うう…まだ半分か。
朝出発したけど木々の合間から見える太陽は昼は回っていそうだ。
このペースだと森のなかで夜を迎えることになりそう…
!! 前から強い瘴気を感じる!
「君も感じた? …これはまずい」
背中がゾクゾクする。
ウィルと同意見だ。まずい。
かなり強力な魔物がこっちに近づいてくる!
「リンカ、これと戦うのは僕たちだけでは命の危険がある。避けよう。右手の方に移動して大きく距離をとって迂回してやり過ごそう」
「うん、賛成。魔王城近くにいた魔物クラスなんじゃないかな…」
「僕もそのクラスだと思う。…4人揃って懸命に倒したね」
皮肉にもあんな連中でも仲間の、パーティーのありがたみが身に染みる。
魔王城に近づいて行くほど魔物は強力になっていった。
出発地のエルグラン王国ではスライムやラビット系の一般人でも大人なら倒せるような強さだった。
しかし魔王城付近ともなればドラゴンやアラクネなど力も身体も知能もある魔物とザラに遭遇した。
強い魔物は瘴気も強い。
近づいてくる魔物はドラゴンとまではいかないけど二人では勝てる自信がない強さは持っている。
物音を立てないよう静かにわたしたちは右手側に足を進めた。
そして右手側は森を抜けると封鎖している街道に出る。
魔物はナワバリがあるからひょっとしたら森から出ればわたしたちは安全かもしれない。
しかし、ろくに距離が開かないうちに向こうの動きが変わった。
こちらに、スピードを上げてぐんぐん近づいてきている!
「くっ、気づかれたか! リンカ、仕方がない、戦闘準備だ!」
「う、うん!」
街道に出る前にわたしたちは覚悟を決めなきゃいけなくなった。
わたしたちの目の前に2つの首をもつ大きな犬ーーーオルトロスが姿を現した。
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