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第一部
気のいい旅の仲間たち①
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「我々は聖騎士団第一騎士隊でございます。御二人を聖教会本部まで護衛とご案内をいたします」
わたし、ウィル、それから国王代理としてフェル、外交担当の大臣、その部下の文官さんたち、ロンバルディ王国の騎士団一隊、そして聖騎士団第一騎士隊の大所帯でわたしたちは聖教会本部に向かっている。
聖教会は独立した一つの国であり、なんとロンバルディ王国の隣にある。
お隣だとは思わなかった。
国土は大陸を縦断する山脈全体。
あの魔王討伐の旅で避けて通ったあれがまるごと国だとは驚きだ。
なんだってそんな住みづらい場所を選んだのか理解に苦しむ。
その山脈の3000m級の山の上に聖教会の本部があるそうだ。
馬車で富士山くらいの標高の山の頂上まで登っていくのだ。
徒歩じゃなくてよかった。
騎士たちはみんな騎馬だけど馬が大変だ。
全身鎧の重さは30㎏はあるそうでそれに騎士本人の体重に武器にと考えれば100㎏くらいはあるだろう。
馬すごい。馬めっちゃ力持ち。
またこの聖教会、小さい国土ながら多くの国に隣接しつつも一度も戦火に巻き込まれたことがない。
立地もあるだろうけどそれよりも宗教界の総本山であることが理由として大きいそうだ。
この世界の人々は宗教をとても大切にしていて誰もが皆信じる神を信仰している。
最大人気は『アウレリア教』。
『アウレリア教』の信仰する創造神アウレリアは世界を作ったという神様だ。
大地と空とすべての生き物の生みの親。
生みの親というだけあって女神様らしい。
ほかにも農耕や子孫繁栄や厄除けなどの古くから民間に親しまれている神々がいるそうだ。
ウィルたち勇者一族は光属性の力を授けてお隠れになってしまった『女神エールヒルデ』を信仰していて、フェルのところのロンバルディ王家はアウレリア教らしい。
この世界女神様ばっかり聞くな。
男神様は肩身が狭い思いをしていないだろうか。
と思っていたけど男神は軍神や戦や力仕事系が多いようで一般向けではなく騎士や軍人、冒険者の一部が信仰しているそうだ。
また勇者や聖女を信仰する宗教もあるらしい。
自分が信仰の対象になってるというのはなんとも変な気持ちだ。
「聖女猊下、勇者猊下を一生に一度だけでもお目にかかりたいと幼少から憧れ聖騎士になりました。それがこうして道中の護衛として侍ることができるなどもはや思い残すことはございません。我が一族の子々孫々末代までの誉れとなりましょう!」
この聖騎士団第一騎士隊の隊長のミハイルさんはガタイのいい身体に全身鎧でこれぞ騎士という見栄えの30歳代だろう男性だ。
先祖代々聖女と勇者を崇拝している筋金入りの信者らしい。
うん、彼ならなにものからも身を挺して喜んで守ってくれそうだ。命も厭わないに違いない。
そしてこの隊の隊員はみんなご同類らしく、すっごくキラキラした少年の様な瞳であったり、うっとりと恍惚とした顔でわたしとウィルを見つめてくる。
その視線をむけてくるのは少年少女なんかの初々しい子たちではなくガチムチの20~40代くらいの男たちだ。
わたしは腰が引けた。
以前ダライアスから王都ロンバルディーアまで馬車旅したときは休憩の時は外に出て一息入れたのだけど、この視線に囲まれ熱く話しかけると精神力がガリガリと削られそうなのでなるべく馬車に籠った。
めっちゃ隊長さんに「お茶しましょうよー」って誘われるけど半分は断ってる。
ごめんなさい、自分のメンタルを優先します。
わたし、ウィル、それから国王代理としてフェル、外交担当の大臣、その部下の文官さんたち、ロンバルディ王国の騎士団一隊、そして聖騎士団第一騎士隊の大所帯でわたしたちは聖教会本部に向かっている。
聖教会は独立した一つの国であり、なんとロンバルディ王国の隣にある。
お隣だとは思わなかった。
国土は大陸を縦断する山脈全体。
あの魔王討伐の旅で避けて通ったあれがまるごと国だとは驚きだ。
なんだってそんな住みづらい場所を選んだのか理解に苦しむ。
その山脈の3000m級の山の上に聖教会の本部があるそうだ。
馬車で富士山くらいの標高の山の頂上まで登っていくのだ。
徒歩じゃなくてよかった。
騎士たちはみんな騎馬だけど馬が大変だ。
全身鎧の重さは30㎏はあるそうでそれに騎士本人の体重に武器にと考えれば100㎏くらいはあるだろう。
馬すごい。馬めっちゃ力持ち。
またこの聖教会、小さい国土ながら多くの国に隣接しつつも一度も戦火に巻き込まれたことがない。
立地もあるだろうけどそれよりも宗教界の総本山であることが理由として大きいそうだ。
この世界の人々は宗教をとても大切にしていて誰もが皆信じる神を信仰している。
最大人気は『アウレリア教』。
『アウレリア教』の信仰する創造神アウレリアは世界を作ったという神様だ。
大地と空とすべての生き物の生みの親。
生みの親というだけあって女神様らしい。
ほかにも農耕や子孫繁栄や厄除けなどの古くから民間に親しまれている神々がいるそうだ。
ウィルたち勇者一族は光属性の力を授けてお隠れになってしまった『女神エールヒルデ』を信仰していて、フェルのところのロンバルディ王家はアウレリア教らしい。
この世界女神様ばっかり聞くな。
男神様は肩身が狭い思いをしていないだろうか。
と思っていたけど男神は軍神や戦や力仕事系が多いようで一般向けではなく騎士や軍人、冒険者の一部が信仰しているそうだ。
また勇者や聖女を信仰する宗教もあるらしい。
自分が信仰の対象になってるというのはなんとも変な気持ちだ。
「聖女猊下、勇者猊下を一生に一度だけでもお目にかかりたいと幼少から憧れ聖騎士になりました。それがこうして道中の護衛として侍ることができるなどもはや思い残すことはございません。我が一族の子々孫々末代までの誉れとなりましょう!」
この聖騎士団第一騎士隊の隊長のミハイルさんはガタイのいい身体に全身鎧でこれぞ騎士という見栄えの30歳代だろう男性だ。
先祖代々聖女と勇者を崇拝している筋金入りの信者らしい。
うん、彼ならなにものからも身を挺して喜んで守ってくれそうだ。命も厭わないに違いない。
そしてこの隊の隊員はみんなご同類らしく、すっごくキラキラした少年の様な瞳であったり、うっとりと恍惚とした顔でわたしとウィルを見つめてくる。
その視線をむけてくるのは少年少女なんかの初々しい子たちではなくガチムチの20~40代くらいの男たちだ。
わたしは腰が引けた。
以前ダライアスから王都ロンバルディーアまで馬車旅したときは休憩の時は外に出て一息入れたのだけど、この視線に囲まれ熱く話しかけると精神力がガリガリと削られそうなのでなるべく馬車に籠った。
めっちゃ隊長さんに「お茶しましょうよー」って誘われるけど半分は断ってる。
ごめんなさい、自分のメンタルを優先します。
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