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第二部
いざ再びオーランド王国へ②
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ショートパンツとその下に着る黒いレギンス、袖の短いトップスで体にフィットして線は確かに出ている。まあ首元が見えたり袖も二の腕が出てるしいつもの服より肌は出てるかな。でもそんなに問題ある格好じゃないと思うけど…ってそうか。こっちの常識ではセクシーなのか。
この世界の大多数の女性はスカートを着ていて、なるべく肌を見せないように首まで隠れる長袖でロングスカートが一般的。肌や体の輪郭が分かる服装は恥じらいが足りないと眉をひそめられると教えられていた。
またパンツスタイルは騎士や冒険者などの戦いに身を置く人用という感覚なので、一応聖女のわたしには似合わないと思っているのかもしれない。
「元の世界ではこのくらいは普通だよ。デニムとかパンツスタイルばっかりしてたし」
「…城に来る前も後も聖女のローブばかり着ていたためスカートを好んでいるものだと思っていた。用意した服は着ていなかったがスカートばかりだったからか?」
「うーん、そうじゃなくていつでも聖女の力を振るえるように仕事着というか戦闘服というか。あの聖女のローブって刺繍に防御力上昇の力がこもってるらしいから、想定外の戦いが起きたとしても鎧をきているみたいなもので安全安心かなって思って」
「ほう…」
なんだその「ほう」って。
まぁ、スカートは着慣れないから特に興味はなかったのもあってタンスもといクローゼットの肥やしにしているけれど。
「明日もオーランド王国にその服で行くつもりか?」
「うん、そうだけど?」
「………」
今度は黙ってしまったけどなにやら不満そうな顔をしている。なんだかわからないけれど格好が問題ということのようだから、明日は何か全身が隠れるような上着なりマントなり羽織れるものを着ていこう。
翌朝、昨日ヴラドからもらった服をまた着た。ちなみにジョゼフィーヌに洗濯してもらってある。「夜遅いのにごめんね」と言ったら照れながら「女の子は綺麗な服を着なくちゃ。気にしないで」と返された。可愛かったので抱きしめようとしたらガクブルしだしたのでめちゃくちゃ謝った。
昨日の服を来た上に部屋のクローゼットから出したカーキ色のフード付きマントを羽織った。これなら膝下まで体をすっぽり覆うから体の線も肌も出ないから魔王も眉をしかめないはず。
朝食の席、今日はゲーデも来てくれた。今日も避けられるかと思って無心になりダメージをやり過ごそうとしていたので思いがけずうれしかった。なおそのわたしの心情を察していたこの場の心の機微がわかる男たち(つまりツヴァイ以外)は、低く見積もったゲーデの対応からのギャップで感動しているわたしを見て切なくなっていたらしい。
食後、わたしたちは執務室に集められた。
室内には魔王と配下の四天王全員とわたし。
ゲーデは嫌がってボイコットする可能性を考えていたけれど、魔王の命令だからと従うと了承したそうだ。
ヴラドは一晩正座の上、いつもはこれから寝る時間なのでものすごく眠そうで体だるそうにしていたけれど誰も突っ込まなかった。
いよいよ出発となり見送りを魔王とツヴァイとガエルがしてくれるのかと思った予想は裏切られた。
「では後を頼んだ」
「お早いお帰りをお待ちしております」
「オーランド王国か。俺様は行ったことがないな。面白そうでうらやましいぞ王よ」
うん? この会話からしてまさか…
「俺もオーランド王国に同行する。向こうではリュシオンと呼べ」
あの聖教会本部での姿と同じ黒い服に黒い長剣を身につけたアメジスト色の瞳の魔王こと、リュシオンがオーランド王国への四人目の同行者になった。
この世界の大多数の女性はスカートを着ていて、なるべく肌を見せないように首まで隠れる長袖でロングスカートが一般的。肌や体の輪郭が分かる服装は恥じらいが足りないと眉をひそめられると教えられていた。
またパンツスタイルは騎士や冒険者などの戦いに身を置く人用という感覚なので、一応聖女のわたしには似合わないと思っているのかもしれない。
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「…城に来る前も後も聖女のローブばかり着ていたためスカートを好んでいるものだと思っていた。用意した服は着ていなかったがスカートばかりだったからか?」
「うーん、そうじゃなくていつでも聖女の力を振るえるように仕事着というか戦闘服というか。あの聖女のローブって刺繍に防御力上昇の力がこもってるらしいから、想定外の戦いが起きたとしても鎧をきているみたいなもので安全安心かなって思って」
「ほう…」
なんだその「ほう」って。
まぁ、スカートは着慣れないから特に興味はなかったのもあってタンスもといクローゼットの肥やしにしているけれど。
「明日もオーランド王国にその服で行くつもりか?」
「うん、そうだけど?」
「………」
今度は黙ってしまったけどなにやら不満そうな顔をしている。なんだかわからないけれど格好が問題ということのようだから、明日は何か全身が隠れるような上着なりマントなり羽織れるものを着ていこう。
翌朝、昨日ヴラドからもらった服をまた着た。ちなみにジョゼフィーヌに洗濯してもらってある。「夜遅いのにごめんね」と言ったら照れながら「女の子は綺麗な服を着なくちゃ。気にしないで」と返された。可愛かったので抱きしめようとしたらガクブルしだしたのでめちゃくちゃ謝った。
昨日の服を来た上に部屋のクローゼットから出したカーキ色のフード付きマントを羽織った。これなら膝下まで体をすっぽり覆うから体の線も肌も出ないから魔王も眉をしかめないはず。
朝食の席、今日はゲーデも来てくれた。今日も避けられるかと思って無心になりダメージをやり過ごそうとしていたので思いがけずうれしかった。なおそのわたしの心情を察していたこの場の心の機微がわかる男たち(つまりツヴァイ以外)は、低く見積もったゲーデの対応からのギャップで感動しているわたしを見て切なくなっていたらしい。
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ゲーデは嫌がってボイコットする可能性を考えていたけれど、魔王の命令だからと従うと了承したそうだ。
ヴラドは一晩正座の上、いつもはこれから寝る時間なのでものすごく眠そうで体だるそうにしていたけれど誰も突っ込まなかった。
いよいよ出発となり見送りを魔王とツヴァイとガエルがしてくれるのかと思った予想は裏切られた。
「では後を頼んだ」
「お早いお帰りをお待ちしております」
「オーランド王国か。俺様は行ったことがないな。面白そうでうらやましいぞ王よ」
うん? この会話からしてまさか…
「俺もオーランド王国に同行する。向こうではリュシオンと呼べ」
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