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第二部
王子の調べ物①
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図書館は王都の教会から数100メートル離れた緑地公園内にあった。周りの喧騒を気にせず読書に集中できるようにという配慮かららしい。
建物は巨大な箱型の白い石造りの建物で、入り口から入ると吹き抜けのエントランスホールから階段を登り全4階の各階に上がれる造りだ。蔵書は10万冊を超えるほど膨大で、古書や世界中から収集した絵本から専門書まで揃えているそうだ。
職員を捕まえると王子の行き先が分かり、4階の歴史や新聞関連の階へ向かった。
ちなみにペットの入館お断りだったためロウはお外の馬場で馬たちに混じって紐で繋がれて待っている。馬たちは魔物だとわかるのかひどく怯えてみんな自分に与えられたスペース内で一番ロウから遠くの壁に身を寄せてブルブル震えている。申し訳ないのでなるべく早く済ませてロウを迎えに行こう。
「テオドール殿下は先ほどお帰りになられました」
「またか!」
「早すぎるのではないかな? 調べ物をしていたのだよね?」
「はい。30分ほど殿下はそちらのテーブルをお使いになり熱心に読んでおられました」
そのテーブルには積み上げられた本の山が二つできていた。ひと山10冊くらいはある。また紐で綴じられた新聞記事のファイルが広げられたままになっている。
「あれ、全部かい?」
「はい」
「あの量を30分で読んだというのか…? 人間か…? 新種の魔物ではないか?」
「新種の魔物… 目がたくさんあって同時に何冊も読めるとか?」
「ページを捲るために腕もいくつか必要だろうな」
また、この世界の時間の数え方は現代日本と同じで
一日24時間、一時間は60分、一分は60秒だ。時計は最近発明されたらしく高価で富裕層や国の重要施設に導入されてはいるものの、まだ広く普及していない。この図書館は導入しているようで、吹き抜けの一階の中央に大きな柱時計が鎮座している。
一般や地方では昔ながらの砂時計を使った計測がまだまだ使われていて、おおよそわかればいいくらいの感覚の人が多いらしい。時間にきっちりしている現代日本から来たわたしには驚きのゆるさだ。
ちなみに魔王城にも柱時計が導入されていて一階エントランスにある。しかし長年時計に馴染なく暮らしてきた長生きしている魔王とその一派の魔族たち。せっかく時計があるのにあまり見ずに昔ながらのゆるい時間感覚で生活しているようだ。城のエントランスには柱時計の近くにその昔に設置された巨大砂時計があるのだけれど、一度ひっくり返せば砂が落ちきれば24時間たったことになる。
また陽の傾きでざっくり把握しているという1000年生きてる男もいる。宝の持ち腐れである。だからとりあえず昼食の時間だけでも時計で正確に共有しようと、昼の鐘は時計の働きを活用しているとのこと。
建物は巨大な箱型の白い石造りの建物で、入り口から入ると吹き抜けのエントランスホールから階段を登り全4階の各階に上がれる造りだ。蔵書は10万冊を超えるほど膨大で、古書や世界中から収集した絵本から専門書まで揃えているそうだ。
職員を捕まえると王子の行き先が分かり、4階の歴史や新聞関連の階へ向かった。
ちなみにペットの入館お断りだったためロウはお外の馬場で馬たちに混じって紐で繋がれて待っている。馬たちは魔物だとわかるのかひどく怯えてみんな自分に与えられたスペース内で一番ロウから遠くの壁に身を寄せてブルブル震えている。申し訳ないのでなるべく早く済ませてロウを迎えに行こう。
「テオドール殿下は先ほどお帰りになられました」
「またか!」
「早すぎるのではないかな? 調べ物をしていたのだよね?」
「はい。30分ほど殿下はそちらのテーブルをお使いになり熱心に読んでおられました」
そのテーブルには積み上げられた本の山が二つできていた。ひと山10冊くらいはある。また紐で綴じられた新聞記事のファイルが広げられたままになっている。
「あれ、全部かい?」
「はい」
「あの量を30分で読んだというのか…? 人間か…? 新種の魔物ではないか?」
「新種の魔物… 目がたくさんあって同時に何冊も読めるとか?」
「ページを捲るために腕もいくつか必要だろうな」
また、この世界の時間の数え方は現代日本と同じで
一日24時間、一時間は60分、一分は60秒だ。時計は最近発明されたらしく高価で富裕層や国の重要施設に導入されてはいるものの、まだ広く普及していない。この図書館は導入しているようで、吹き抜けの一階の中央に大きな柱時計が鎮座している。
一般や地方では昔ながらの砂時計を使った計測がまだまだ使われていて、おおよそわかればいいくらいの感覚の人が多いらしい。時間にきっちりしている現代日本から来たわたしには驚きのゆるさだ。
ちなみに魔王城にも柱時計が導入されていて一階エントランスにある。しかし長年時計に馴染なく暮らしてきた長生きしている魔王とその一派の魔族たち。せっかく時計があるのにあまり見ずに昔ながらのゆるい時間感覚で生活しているようだ。城のエントランスには柱時計の近くにその昔に設置された巨大砂時計があるのだけれど、一度ひっくり返せば砂が落ちきれば24時間たったことになる。
また陽の傾きでざっくり把握しているという1000年生きてる男もいる。宝の持ち腐れである。だからとりあえず昼食の時間だけでも時計で正確に共有しようと、昼の鐘は時計の働きを活用しているとのこと。
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