吸血鬼が始めるダンジョン経営 ~アトラクション化で効率的に魂採取~ 【累計9.6万pt】

近衛 愛

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第3章 ダンジョンマート金沢店 オープン編2日目

【026】ダンジョンマート金沢店オープン:2日目その7

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「「「「本日はご来店の程ありがとうございました。またのご来店を心よりお待ちしております。」」」」

22時になり閉店時間となり、最後のお客様も帰られた。

「皆さまお疲れ様です。昨日、今日とオープン初日の2日間応援ありがとうございました。つきましては、ささやかながら宴会の席も準備しております。反省会は、本日はそちらのお店で行いますので、行きましょう。」

僕もみんなも一旦着替えてから再度集合した。

「ミリィごめんね。僕たちちょっと飲み会に行ってくるから、悪いけどお留守番しててね。」

「ご主人。ミリィはちゃ~~~んとわかってるにゃ。でもお土産はお願いするにゃ~~~」

「もちろん、美味しそうなものを買ってくるよ」

そう言ってミリィに話してから集合場所の受付に向かった。

集合場所には私服に着替えたみんなが揃っていた。ヨシさんは、ジーンズに、アロハシャツ。大輔さんは、チノパンに、泡盛と書かれたTシャツ。僕はチノパンにポロシャツを来た。

エリックさんは、ピシッとスーツだった。流石に上着は来てないが、カッターシャツを第1ボタンまで留めている。本社の人とあって、あまり気は抜かないのだろうか?

さて、男性陣の服装はあまり興味ないですよね。
肝心の女性陣の服装は、玉藻姉さんは、テーパードパンツに薄いピンクのブラウスで上品な感じだ。サクラちゃんは、くるぶしまである長いスカートに空色のTシャツで動きやすく涼しそうな感じだ。

さて、要注意の妲己姉さんだが。うん、チャイナドレスもフォックスガールの衣装でもない。それはいい、それはいいんだけど。

狐の耳は出したまま、九尾の尻尾も9本全て全開で、だしてある。ひざ上よりも短い丈のミニスカートに、肩や首回りが見える、ノースリーブニットの組み合わせだ。昼の時よりは若干大人しめの服でよかったよ。

「妲己姉さん。ちょっとお昼の時とは違うので、尻尾と耳は出さないでもらえませんか?妲己姉さんはもうテレビに流れ出てて、有名人ですし、狐耳と尻尾はチャームポイントと化してて、一種の目印になってますから。酔っ払いに絡まれて、楽しくお酒が飲めなくなりますので」

「あらん、そうかしら。わらわのシンボルの一つなのに悲しいわん。でもわかったわん。今日はみんなで飲んで楽しむ飲み会だもんちょっとは我慢するわん。ウィーンちゃんの今日の頑張りに免じてねん」

そういって、尻尾と狐耳を人化して妲己姉さんは隠してくれた。なんかほっとしました。

僕たち6人は熱気の冷めた夜の街を5分程涼みながら歩いて「ちょっといってこい白玉」に着いた。

「がらがらがらっ」

「へい、いらっしゃい、ご予約のお客様で?」

「本日22時30に予約していたウィーンです。」

「へい、6名様ごあんな~~い」

奥の小部屋に連れていかれる。できるだけひっそりとみんなで楽しみたかった僕は、通路付近ではなく、奥側の座敷の完全個室をお願いしていた。和式だけど、掘りごたつなので、正座しなくてもいいので助かる。足がすっきり出せるのが解放感があっていいです。

・・・
「さて、みなさんアルコールはお決まりですか?ご注文をどうぞ!!」

「私、モスコミール」
「わいは、アサヒのドライで」
「私は、白ワインのカベルネ・フランでお願いします」

「わしは、日本酒利き酒セットを」
「わらわは、紹興酒をお願いするわん」
「私は、スパークリングワインの澪を」
「最後に僕は、日本酒の手取川でお願いします」
「はい、かしこまりました。」

見事にお酒の種類が分かれてしまっている、ネットで調べた所、始めは会社とかだととりあえず、ビールから始まるのだとか。

でも、僕は、ビールは苦手で飲めないし、それに、みんなが楽しんで飲んでくれるなら形にこだわる必要もないか。

「さてみなさん、お手元にアルコールは揃いましたか?」

「「「「は~~~~いっ」」」」

「それでは、ダンジョンマート金沢店のオープンとと成功を祝いまして、乾杯!!」
「かんぱ~~い」

みんながみんなお互いのグラスを軽くごっつんこして、当てていく。一通り終わったとこで、グイッと一口飲み始めた。

料理はコースを頼んでいて、
・突き出し
・加賀野菜の天ぷら
・刺身の船盛6種
・能登牛―ロスのチーズ炙り
・にぎり
・椀は金沢名物の治部煮
・デザートはルビーロマンを贅沢に扱ったシャーベット

を頼んでいた。みんな食べれるものが入っているし、大丈夫だろう。

「いや~でも凄いですね。2日で新規登録者581人、来客数は819人でしたよ。これも全てみなさんが応援に来てくれたからです。ありがとうございます。」

「そんなこともあるけど、ウィーンちゃんがちゃんと頑張ってくれてたからだよ。」

「そうやで、ワイもちょっと厳しいこと言うたかも知れへんけど、ウィーンは初めての経営者としてのオープンはようやった。」

「そうです。短い期間でここまでよく準備されましたよ。ウィーン様は。私も安心して、本社にご報告できます。」

みんがそれぞれ僕を労ってくれた。本当は僕がねぎらわなきゃならないのに。。。。
涙が出てきてしまった。

「おいおい、ウィーンなんで泣いとんねん。おまえもしかして泣き上戸か?」

「ちっ違いますよ。ちょっと感傷的になったんですよ。今日一日みなさんにお願いして、サポートに入らせてもらいましたけど、皆さんの接客は一級品の代物で僕が一朝一夕でマネできなくて。それどころか。

昨日出来たことが今日は出来なくなってしまってて、経営のビジョンも今日やるってあんだけ意気込んでいたのに、結局わからなくて、自分がふがいなく思ってたとこにみんなが優しくしてくたので、それで、、」

「は~そんなことで、自信なくなっとったんかいな。おまえな~よう考えてみ~。わしらとお前はな~経営者の経験としても、ダンジョンマートのスタッフとして、人生の経験者としても、比較にならんほど、違うんやぞ。

それをちょと仕事を初めて、経営者になったお前に、すぐさま真似されて、完璧にされてみ~。こっちの立つ瀬がまったくないぞ。あ~、え~~、結局いいたいことはな~、お前は二日間よう頑張ったってこっちゃ。」


「そうだよ、ウィーンちゃん。ウィーンちゃんが精一杯がんばってくれたから、私たちも頑張れたし、オープンだって成功したんだよ。欲張り過ぎたら、メッだよ」

とサクラちゃんが笑って言ってくらた。軽くオデコをぺシンとされた。

「ビジョンもそうよ。そんなに簡単に決まるものではないわよ。私も、京都でオープンした時はどの路線で行こうかすごく迷ったもの。

近くには、ヨシさんの大阪があるし、京都の歴史を生かした経営にするか、上品な路線で進めるか、採用もすごく迷ったわ。

 イイ子が沢山くるものだから、選ぶのにすごく時間がかかっちゃって、補佐の子からいい加減に決めて下さいよって、注意されたんだから。」


「玉藻姉さんも、そんな時期があったんですね。わかりました。みなさん、気を遣ってありがとうございます。ちょっと踏ん切りがつきました。どうやら僕は本当に欲張り過ぎてたみたいです。今はこのオープンの成功を一緒に頑張ったみなさんで楽しみたいと思います。」

「よういうた。流石は欧州男児でごわす」

大輔さんが大きな手で肩を叩いてくれた。

その後は、今日あったことや、あのお客さんが面白いことしてたとか、うちの支店はこんなイベントしたよなど様々な情報交換をしながら楽しんでのんだ。

最後には、みんなでまた一緒に仕事しようという話になって、日本で共同でダンジョンのイベントをすることになった。その時、妲己姉さんからは

「わらわの中国のとこも一緒に絡ませてん」と、甘えた調子でお願いされたのだった。

日本と中国の共同で開催するダンジョンマートのイベント、企画はエリックさんが本社と今日出たいくつかの案を提示して練ってくれるようだ。

料理もみんな楽しんで食べてくれたようでよかった。お刺身も新鮮で、エリックさんも食べてくれたし、ただ、能登牛がお肉は厳しいということで食べられなかったけど。代わりに僕の握りと交換して、食べたりした。

デザートのルビーマロンのシャーベットは、女性陣が一口食べた瞬間目がキラキラとなって、
『果汁がしっかり残ってて、果肉も混ざってて美味し~』と声を揃えてたのが記憶に残っている。

僕もなんだかんだで、みんなのお酒を澪や日本酒の利き酒をちゃんぽんして飲んでいたので、ちょっと酔っぱらっていた。普段、ブラッドワインを嗜んでいるので多少、アルコールには強いのだが、今日の皆さんの飲みっぷりに合わせてたら上限を超えてしまったみたいだ。

お酒を飲む量が半端なかったのが大輔さんだ、日本酒や焼酎がお好きみたいで、色々なお酒を注文していた。まったく、顔が赤くならなかったのはなんでだろう。だいだらぼっちって酔わないのかな?

そんなこんなで、ラストオーダーも終わり閉店の時間となって店を出た。エリックさんが

「これから、2次回で片町の新世界のお洒落バーに行きますよ。一緒に行く人はいますか?」

「は~~いっと」

妲己姉さん、玉藻姉さん、大輔さん、ヨシさんと返事をしていた。

「僕はちょっと酔ったのでこれで、失礼しますね。皆さん今日は本当にありがとうございました。」

「私も、これで帰りますね。お疲れ様です」

とサクラちゃんも言って、そこで解散になった。

二人で、ダンジョンマート金沢店へと帰っている時に、

「ウィーンちゃん。ホントはもう酔ってないよね。ミリィちゃんが一人でお留守番しているからだよね」

「う~~~ん、サクラちゃんにはわかっちゃったか、気を遣わせないようにしたつもりだったんだけど。ミリィもこの2日間頑張ったからね。サポートモンスターだし、一緒に宴会は出来なかったけど一緒に祝いたかったんだ。」

「やっぱりね。ウィーンちゃんは優しいな~。私も一緒に混ぜてね」

「もちろん、喜んで」

こうして二人で、満点の星空の元、ミリィの好きそうな、『またたび酒』とノンアルコールジュースとおつまみをコンビニで買って帰るのだった。

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