吸血鬼が始めるダンジョン経営 ~アトラクション化で効率的に魂採取~ 【累計9.6万pt】

近衛 愛

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第7章 ダンジョン2階の雪山の詳細設計

【063】営業4日目と温泉その3

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そこへ雪那さんが着替えて降りてきた。

「皆さんおはようございます。あらっ、天魔さん頭を抱えて、大丈夫ですか?」

雪那さんが来たことで冷静さを取り戻した天魔さん。さっと立ち上がって、

「いえ、私は大丈夫です。ご心配おかけしました。オーナー率直に言わせてもらいますね。

私が知っている限り、東京も大阪、京都においては同じ用に手書きでしています。こないだ支店のシフトの担当者同士でお会いした時に話をしましたので、そしてみな同じ用に長い時間をかけて作っています。

オーナーは自分のしたことがよく分かっていないようですが、凄い事をされています。これがあれば、私達はあの数を数えて調整する苦悩から、解放されるのです。どうかその方法を教えてもらえないでしょうか?」

と、天魔さんが気を取り直して、いきなり話始めたと思ったら、頭を下げてお願いしてきた。遅れてミリィもやってきたが、どうなっているかわからず傍観している。

「いえ、教えることなんて、全然ないですよ。そんなEXDELをちょっと使っただけなので、皆さん普通に出来ると思います。」

あれ、これだけ丁寧に説明したのに、まだ理解されていない?どういうこと?と考える天魔さん。

「だって、仕事し初めの私が出来ることなんですから、教えることなんてないですよ。」
と僕は慌てて手を横に振った。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
天魔さんは考えた
これは仕事の出来ていないと言われて来た人間が自分を過小評価している感じに似ている。

出来ていなかった人間が周囲からダメ出しを喰らい続けた結果、自分の出来ることはみんな出来ると頭から考えている人のすることだ。

これが雪那さんであれば、仕事の経験がないから丁寧に教えるだろうが、私は大阪店でチーフをしていたから、仕事の上位者だと判断して、萎縮してしまっている。

昨日のスタッフ募集や外の行列の対応も相まって、完全に私よりオーナーが下だと認識してしまったようだ。経営者のはずなのに。なぜ?

もしかしたら、ヨシさんはこれを見越して、僕をここに寄越したのか?この人のもとなら、奇想天外なことをしでかすから、フォローすると同時に見て、学んでこいと。

確かに学ぶ価値も多いにありますが、これは中々教えてもらう方がハードルが高そうですよ。ヨシさん。

そうなると教えてもらうという態度よりは、オカシイとこがないか見て上げると言った方がやり方を見せてくれるかもしれませんね。

あまり好みのやり方ではありませんが、私のため、大阪店のため強いては、他のシフト調整担当者のために頑張りますか。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

「あ~~~オーナー。少し気になる箇所がシフト表でありますので、後程作り方を見せてもらってもよいですか?」

「あっ、やっぱりそうだったんですね。すいません下手に気を使わせてしまって。僕がオーナーであるばっかりに教えて欲しいなんてことを言ってたんですね。わかりました。では、後程みてもらえますか?」

「はい、お願いします。」

ほっと息をつく天魔さん。それにしても極端に自己評価が低い人ですね。あそこまで率直に言っても伝わらないとは。

「天魔さんは、勉強熱心なんですね」
と雪那さんが声をかける。

「ははははっ、いえ、応援スタッフとしては良い所はなるべく取り込んでおかないとね」

「さっ、皆さん揃いましたので朝礼を始めます。おはようございます。」

「「「おはようございます」」」(にゃ~)

朝の段取り、昼から時渡さんと天宮君がくること、そしてシフト表を作ったので確認して欲しいということを順次伝えていった。

今日は僕は2階のダンジョン設計をするので、制御室にいるので、何かあったら声をかけて欲しいと伝えたら、雪那さんがミリィの顔を見て、ミリィはそれに対して頷いていた。

天魔さんは朝のやり取りを知らないので不思議そうな顔で二人のやりとりを見ていた。
朝礼が終わり、僕は上の制御室に戻って行った。そして、その後をミリィがついてきた。

「さっ、朝出来なかったことを含めて、やれてない雑務を一気に片づけるか。ミリィは一応、天魔さんと雪那さんのフォローをお願いしたいんだけど。」

「ダメにゃ~。ご主人。また、雪山スパリゾ計画進めるかもしれないにゃ~。」

なんとも信用の無い経営者になってしまったものである。

「わかってるよ。ミリィ。ミリィか、雪那さんに最終的に承認をもらえばいいのだろう?
ミリィが来るまでは、それ以外の雑務をやっているから、天宮君が早めにくるからそれまでは二人のサポートをしてあげて欲しい。」

「そういうこなら了解にゃ~」
と言って走って行ってくれた。

ふぅ~~~。監視の目が解かれたよ。もうお姉さんタイプでも、妹タイプでもなく、完全に母親タイプのマスコットになってましたよ。

「さっ、さっさと雑務を片付けて、本格的にダンジョン設計に入れるようにしてしまうぞ。まずはベルトパーテーションの手配からだな。」

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