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噛み締める
しおりを挟む「実はね」
「先生から聞いた話なんだけどね」
「貴方に後遺症が残るらしいの」
彼女はそう口にした。
僕はその言葉に動揺はしなかった。
彼女は続けてこう言い放った。
「私達どうしよう」
彼女はいつにもなく動揺していた。
「そっか」
僕はその一言だけ口にしてベッドに横たわった。
彼女には心配させまいと取り繕っていたが、とても将来の事が不安で恐ろしく感じたのだ。
「ごめん、ちょっと」
と僕は口にし、ベッドから起き上がりお手洗いへと向かって歩いた。
(どう返事をすれば良かったんだ)
僕は呟いた。
すると、隣に立っていた少し若く見える中年の男性が僕に向かって 「どうしたんだい、お兄ちゃん」
と尋ねて来た。
僕は戸惑いながら 「実は」 と切り出し、話を始めようとした。
「おじさんで良いなら話聞くからさぁ」
とまるで親戚の知人かのように何処か馴れ馴れしさ出して来たのだ。
(あれ、この人全く知らない人だよな)
と僕は内心そう思っていたが、口にすると面倒な事になりかねないと思い沈黙していた。
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