私達の七日間

成田亮成

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   私達の七日間

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 病棟は静寂に包まれ、私の精神は疲弊しきっていた。

 (もう、戻って来ないのか)

  そう思いながら、眠り続ける夫の顔を見つめていた。

 すると、あり得ない事が起こったのである。

 もう意識を取り戻す事は無いと思う告げられていたはずの夫が目を覚ましたのである。

 (あれ? ここは)

  不思議そうな表情をしながら夫は呟いた。

 そして、私の顔を見るやこう尋ねてきた。

 「失礼ですが、貴方はどちら様ですか?」 と。

 私は夫が目を覚ました嬉しさと記憶を失った哀しさでまたしても精神が押し潰されそうになった。

 (私だよ、私)

  と呟きながら不思議そうに私の顔を眺めてくる夫にそう呟いた。

 しばらく夫は考える素振りを見せた。

  (誰だったかなぁ)

   夫はそう呟く。

    
    表情に出さないように意識していたが、私は我慢の限界を迎え 「すみません、ちょっと用事を思い出したので、この場を離れますね」 と言って入り口のドアを閉めた。


 私は、夫に何も伝えられないまま刻が過ぎるのを待つしかなかった。
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