帝国特務隊 : クビになった帝国軍人と道具扱いの第四皇女

とうもろこし

文字の大きさ
19 / 42
1章

18 正しい事

しおりを挟む

「それで? どういう事なんですか? 初めから説明してもらえますよね?」

 地下室に降りてきたアリッサがロイドに近寄ると開口一番に言ったセリフがこれである。

 言葉は丁寧で説明を求めてはいるが、多少のイラつきが籠っているような言い方だった。

 浮かべている表情もニコニコと笑ってはいるものの、漂う雰囲気は不機嫌といった感じ。

 ロイドはタバコの煙を吐き出しつつ、彼女から顔を逸らしながら小さな声で「ああー……」と漏らした。

「倉庫に行ったら被害者が既に移送される直前でな。止められなかった」

「ええ。その被害者達は駅で確保しましたよ。私が」

 語り出すロイド。ニコニコ笑顔のアリッサ。

 彼女は続きを話せ、とばかりにロイドの言葉を待つ。

「倉庫にいたチンピラがオーソーに雇われたと吐いた。俺は奴が逃げていないか屋敷を見に行ったんだ」

 ロイドはビッグマンの事を隠しつつ、真実と嘘を混ぜ合わせながら説明を続けた。

「ふーん。でも、どうしてトラックで敷地内に突っ込んだんですか? なんで戦闘になったんですか? 屋敷を監視してたのにおかしいですよね? 上の階は大惨事ですよ?」

 ロイドが起こした行動によって帝都内に警報が鳴り響いたのは彼自身がよく知っているだろう。

 突っ込まれるのは承知の上、とばかりに彼は顔色を変えない。

「屋敷の中に謎の大男が侵入して行くのが見えた。シャターンを殺したように、オーソーまで口封じされるのかと思ってな。戦闘は……仕方なくさ」

 屋敷に侵入した謎の大男は殺し屋だったんじゃないか。

 シャターンを殺して口封じしたように、オーソーすらも捨て駒だったんじゃないか。

 そう推測したロイドは慌ててオーソー侯爵家の私兵に伝えようとするも聞く耳を持たない。よって、口封じを阻止するべく乗っていたトラックで「仕方なく」門を突破した。

 突破した事でロイドを襲撃者と勘違いした私兵団が襲ってきたので「仕方なく」応戦した。

 全ては事件解決のため。あくまでもロイドはオーソー侯爵を確保する為に行動を起こした。

 ……と、自然体で説明してみせた。

「ふ~ん……」

 説明を聞いたアリッサの顔には疑いの表情が浮かんでいた。少し前屈みになりながらロイドの顔を覗き込むが、彼の表情は一切崩れない。

 ジッとアリッサの瞳を見つめて逸らしはしなかった。

「……まぁ、良いでしょう。私もオーソー侯爵がシャターンと同じように捨て駒だったのかも、という考えはありましたし」

 根競べの結果、先に折れたのはアリッサだった。

「それで、結局は止められなかったと」

「まぁ、そうなる」

 ただ、オーソー侯爵は死亡した。惨たらしい姿で2人の横に転がっているのが証拠である。

「顔面が破壊されていますね。謎の大男がやったと?」

「だろうな。とんでもねぇデカさの男だった。筋肉ムキムキでよ、腕なんて丸太のようだったぜ」

 ロイドは屋敷の中で私兵と戦闘を繰り返し、ようやく追いついた時には既にオーソー侯爵が殺害されてしまっていた。さらには地下にあった脱出路も把握済みだったようで、ロイドの制止を振り切って逃げたと説明を加える。

 この辺りはほぼ事実通り。ビッグマンの外見をそのまま伝えて信憑性をアップさせた。

「まぁ、ともかく。オーソーがシャターンと組んでたのは確実だろう。この部屋を見ろよ。変態プレイルームで被害者相手にお楽しみしてたのは間違いねえ」

 拘束具や拷問器具が置かれた地下室を見渡しながら肩を竦めるロイド。

「なるほど、なるほど」

 そんな彼の態度に「うんうん」とニコニコ笑顔で頷くアリッサ。

 彼女の態度を見て、ロイドは何かを察したかのようにほんの一瞬だけ表情を崩した。本当にほんの一瞬だけ。すぐに表情を戻すと、彼女から顔を逸らしてタバコを深く吸うと煙を吐き出す。

「では、兄の私兵団にはそのように報告しましょう。でも――」

 ニコニコと笑うアリッサは一瞬だけ間を置いて、コツコツと履いていた靴のヒールを鳴らしてロイドに近づく。

「本当の事を、私にだけは話してくれますよね?」

 彼女は作ったような笑顔を浮かべたまま、自分の顔から逸らしたロイドの顔を覗き込む。

 彼は何かを隠している。アリッサはそう見抜いているようで、確信すらも持っているようであった。

「……本当さ。全部な」

「本当に? 怯えた侯爵の私兵が言っていましたよ? 大男がトラックの荷台から出てきた、と」

 恐らくは門番か、それとも玄関で戦ったボンボン私兵か。どちらかが答えたのだろう。

「オーソー侯爵を生きたまま確保する手段もあったんじゃないんですか? 目撃者を残したのはわざとですか? 私の事を試しているんですか? 私に真実を告げれば貴方の不利益になるような事をすると思っているんですか?」

 ビッグマンを助けた事、ビッグマンの復讐を見過ごした事。それは人として正しいか否か。事件を解決する者としての立場で考えて正しいか否か。

 その答えは人それぞれ違うだろう。

 ビッグマンを引き留めれば彼は最低でも一週間以上の足止めを受けるはず。彼の想い通りに行動できず、妹の遺体を持ち帰る事すらも出来なかったはずだ。

 彼を助け、彼を逃がしたのは……。ロイド自身が誰かを失う辛さや十分に弔いすらも出来ないもどかしさを知ってるからだろうか。
 
 だが、これは事件解決の為にはならない。オーソー侯爵を無傷で確保できなかった事は事件解決に対してデメリットにしかならない。

「アンタは人として正しい事とは何だと思う?」

「人として正しい事?」

「そうだ。例えば……赤の他人の家族が悪人に捕まって、殺されるかもしれないと分かったら救出に手を貸すか? 助ける事はできず、せめて遺体だけでも故郷へ持ち帰りたいと願うが敵わない……。そうなってしまったらどうする? 規則を破ってでも、今まで積み重ねてきた事が無駄になるとしても。手を貸すか? どうだ?」

 他人を助けたいとほざく偽善者になるか。

 それとも規則に則った上で事件解決の為に仕事を全うするか。

 ロイドが葛藤の末に選んだのは前者である。

 察しの良いアリッサならば隠した真実の内容はある程度察するだろう。そう思っているのか、ロイドは曖昧な内容で質問を投げかけたが、彼は隠された真実を察して欲しいのではない。

 お前はどう思う? と考え方を問いかけたのが本題だ。

 質問を投げかけられたアリッサはロイドの顔をジッと見つめながら考える。

「……状況によります。ですが、私は私の思い描く理想を優先します。その為に行動しているのですから。ですが、極力助けたいとは思います。赤の他人であろうと手を差し伸べるのが人の正しい在り方だと思います」

 真剣な表情で前置きを述べたあと、アリッサは一呼吸置いて告げる。

「私も助けたでしょうね」

 本心から言っている。そう思わせる真剣な表情と声音でアリッサは答えを告げた。

「そうかい。俺もそういう事だ。俺は俺の考えを優先した。……クビにするなり、処刑するなり好きにしな」

 実行前の葛藤はあれど、実行後には不思議と後悔は無い。むしろ清々しさまである。

 そんな気持ちを表すような返答だった。

 同時に彼女の答えを聞いて安堵するような表情をほんの一瞬だけ浮かべる。

 彼女が「何が何でも利益を取れ、ビッグマンを追え」と言うような人間でない事を願っていたのかもしれない。

 真実を隠し、ある程度は見抜かれる事すらも前提に場を整えて、何より自分から仕掛けたくせに。

 自分は葛藤した末に決めた事なのに、彼女の本音も確認しておきたいなどと選択と判断を強要したのだ。

 自分の事を棚に上げて、彼女を試すようなズルイ考えを後付けて実行したのだ。

 だが、アリッサは試されていると察していながらも態度は変えなかった。

「……そうですか。わかりました。今回の件は貴方を雇用する際、明確な規則を決めなかった私が悪いです。ですが、まぁ良いでしょう。私は心の広い上司なので、私に絶対服従しろとは言いません。お互いの理想を追いましょう。ただ、今後はお互いに妥協が必要な場面も出てくるでしょうけどね」

 再びニコリと笑った彼女はそう言いながら肩を竦めた。恐らくはロイドの隠す真実についても、おおよその予想はついたのだろう。

 全てを話せ、とは言わない。捲し立てるように言うものの「今回は許しましょう」といった態度を見せる。 

「ハッ。そりゃ助かるぜ」

 鼻で笑ったロイドはアリッサの横をすり抜けると、上の階に続く階段を目指して歩き出す。

「まだ話は終わってませんよ。規則は決めません。絶対服従も求めません。ですが、1つだけ」 

 アリッサはロイドを引き留め、引き留められたロイドは振り返ってアリッサの顔を見た。

 ロイドが見た彼女の表情は――全く笑っておらず、奥歯を噛み締めながらギリリと歯を鳴らすものだった。

「私をこの汚物達と一緒にする事だけはやめなさい」

 今まで見せてきた作ったような笑顔を止めて、彼女の持つ生の感情を曝け出すような。心の底から湧き出る怒りを抑えるような顔を浮かべながら、床に横たわるオーソー侯爵の死体を指差して言った。

「……ああ。わかった。肝に銘じておく」

 ロイドはこの時初めて彼女の持つ本当の感情を見た。

 アリッサの中に秘める考えを全て理解したわけじゃないが、まずは1歩進んだといったところ。

 いや、お互いにというべきか。すぐに関係を解消するとはならずに済んだようである。

「よろしい。では、今日はここまで。あとは私に任せて下さい」

 彼女が持つ本当の感情を曝け出したのはほんの一瞬に過ぎない。またニコニコと作ったような笑顔に変わる。

 ロイドは再び階段に向かって歩き始めた。向かう途中、彼は小声で呟く。

「……おっかねえ女だぜ」

 たった今見たアリッサの表情について感想を漏らした。かなり小さな声で。

「聞こえてますよ。言い直しなさい」

「世界一理解力があって、しかも絶世の美女が上司でチョーサイコー。マジでハッピーな人生になりそうだ」

 ロイドは感情の籠っていない声音で言いながら、背後にいるアリッサに中指を立てながら去って行った。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜

深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。 処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。 なぜなら彼女は―― 前世で“トップインフルエンサー”だったから。 処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。 空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。 タイトルは―― 『断罪なう』。 王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。 すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、 国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。 そして宣言される、前代未聞のルール。 支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。 処刑台は舞台へ。 断罪はエンタメへ。 悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。 これは、 処刑されるはずだった悪役令嬢が、 “ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。 支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、 それとも――自由か。

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

異世界転生日録〜生活魔法は無限大!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
☆感想の受付開始しました。 【あらすじ】   異世界に転生したルイは、5歳の高熱を境に、記憶を取り戻す。一度は言ってみたい「ステータス・オープン」で、ステータスを見れることに気付いた。スキル「生活魔法∞(無限大)」を発見。その意味を知るルイは、仄かに期待を抱いた。  それと同時に、今世の出自である農家の四男は、長男大事な両親の態度に、未来はないと確信。  家族に隠れて、ステータスにあったスキルの一つ「鑑定」を使い、村のお婆(薬師)相手に、金策を開始。  十歳の時に行われたスキル鑑定の結果を父に伝えたが、農家向きのスキルではなかったルイは「家の役には立たない」と判断され、早々に家を追い出される。   だが、追放ありがとう!とばかりに、生活魔法を知るべく、図書館がある街を目指すことにしたルイ。  最初に訪れた街・ゼントで、冒険者登録を済ませる。だがそのギルドの資料室で、前世の文字である漢字が、この世界の魔法文字だという事実を知ることになる。  この世界の魔法文字を試したルイは、魔法文字の奥深さに気づいてしまった。バレないように慎重に……と行動しているつもりのルイだが、そんな彼に奇妙な称号が増えて行く。  そして、冒険者ギルドのギルドマスターや、魔法具師のバレンと共に過ごすうちに、バレンのお師匠様の危機を知る。  そして彼に会いにいくことになったが、その目的地が、図書館がある魔法都市アルティメットだった。  旅の道中もさることながら、魔法都市についても、色々な人に巻き込まれる運命にあるルイだったが……それを知るのは、まだ先である。 ☆見切り発車のため、後日変更・追記する場合があります。体調が不安定のため、かける時に書くスタイルです。不定期更新。 ☆カクヨム様(吉野 ひな)でも先行投稿しております。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

アリエッタ幼女、スラムからの華麗なる転身

にゃんすき
ファンタジー
冒頭からいきなり主人公のアリエッタが大きな男に攫われて、前世の記憶を思い出し、逃げる所から物語が始まります。  姉妹で力を合わせて幸せを掴み取るストーリーになる、予定です。

私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました

放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。 だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。 「彼女は可哀想なんだ」 「この子を跡取りにする」 そして人前で、平然と言い放つ。 ――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」 その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。 「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

処理中です...