【完結】「王太子だった俺がドキドキする理由」

まほりろ

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3話「反抗の代償」

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卒業パーティーが終わり城に戻ると、国王である父に謁見の間に呼び出された。

「父上、僕には愛する人ができました。
 ラーラという平民の女性です。
 彼女と結婚するためにナディアとの婚約を破棄してきました。
 王太子である僕が平民のラーラと結婚できないことはわかっています。
 なので王太子の地位を弟のイムレに譲り王位継承権を放棄します」

僕は開口一番そう宣言した。

イムレは僕の二つ下の弟だ。僕ほどではないがそこそこ優秀なので、彼を王太子に推薦しても問題ないだろう。

父は眉間に深いしわを作り、長いため息をついた。

父に婚約を勝手に破棄したことを部屋で反省するように言われた。

僕は一カ月間部屋に閉じ込められた。

その間ラーラに会えなくて辛かった。

一か月後、僕は再び謁見の間に呼び出された。

父はラーラと結婚するための条件を出してきた。

「結婚後、いかなるパーティーにも出席しないこと」
「イムレより先に子を作らないこと」
「一代限りの男爵の地位を与えるが、このことに異議を唱えないこと」
「この先何があっても男爵領から出ないこと」
「離婚は認めない。どちらかが先に亡くなったとしても再婚することは許さない」

一代限りの男爵位か、せめて伯爵ぐらいの地位がほしかったな。

ラーラは平民だし、僕の身分が高すぎると堅苦しい思いをするかもしれない。

地方でゆっくり過ごしたい僕には男爵領から出られないことも苦にはならない。

問題は子供が爵位を継げないことだな。

しかし僕とラーラの娘なら可愛いから、嫁ぎ先に困ることはないだろう。

娘が生まれたら良家に嫁がせればいい、息子が生まれたら剣術を教え騎士団に入れよう。

息子を騎士団に所属させれば功績を認められ、簡単に陞爵しょうしゃくされるだろう。

そう考えると、一代限りの男爵位でもなんの問題もない。

「わかりました! その条件を呑みます父上!」

このときの僕は事態を軽く考え了承の返事をした。

男爵の暮らしがどんなものなのか想像することもなく……。


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