【完結】転生したら少女漫画の悪役令嬢でした〜アホ王子との婚約フラグを壊したら義理の兄に溺愛されました〜

まほりろ

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二十二話「トントン拍子に事は進み」②

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「フリードが学園寮を出て実家から学園に通うと言い出したときは驚いたけど、こんなに可愛い婚約者がいるのなら納得だね」

アーサー・グランツ様、この国の第一王子で王太子。

国王陛下と同じ銀色の髪にアメジストの瞳、切れ長で知的な目、スラリと背が高い美丈夫。クールで知的で公明正大で身分の引い者にも優しい人格者。

わずか五歳でこの国の法律を暗記し、算術も天文学も古代文字も習得してしまったという天才。

剣神持ちのフリード様のご学友、知のアーサー殿下、武のフリード公子と並び称される学園の二代スター!

「愛しのディアーナの側にいたくてね」

フリード様が私の肩に腕を回す。

漫画のフリード様は三年間学園寮で暮らしていた。

現実のフリード様も私との婚約前は寮で暮らしていました。私と正式に婚約してからは寮を引き払い公爵家から学園に通っています。

「フリードが突然学園寮を出て行ったから父上に叱られたよ。『お前が何かフリード公子を怒らせることをしたからフリード公子が寮を出て行ったのではないか』とね」

王太子殿下、国王陛下にそんなことを言われたのですね。お気の毒に。

「それはすまなかったな」

「気にするな、父上は私よりフリードの剣神の才能を評価しているだけだ」

国王陛下は優秀な王太子殿下を評価していないのかしら? 国王陛下に気に入られているフリード様もすごい。

「寮を出るときアーサーに、王太子の近衛隊に入ることを約束させられたのはそのせいか?」

「父上がせめてその確約だけは取り付けておけとうるさくてね」

えっ? そうなのですか?

「フリード様は王太子殿下の近衛隊に入るのですか?」

漫画では第二王子の近衛隊だったフリード様。

剣神の才能を持ちながら、親友で王太子のアーサー殿下の近衛隊に入らなかったのが不思議だった。

フリード様がディアーナを愛していたのなら頷ける。フリード様は第二王子の婚約者になったディアーナを側で見守りたかったのだろう。

将来有望な王太子殿下の近衛隊に入るとという出世の道を蹴っても、自分のものにならないと分かっていながらディアーナの側を離れられなかった。

これは推測だけど漫画のフリード様が卒業パーティーでディアーナを斬り殺したのは、ディアーナが生きていたら死ぬよりも辛い目にあったからかもしれない。

拷問とか、薬物実験の実験台とか、性奴隷にされるとか……だから自分の手で優しく殺した。

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