悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇

文字の大きさ
33 / 59

開戦

しおりを挟む

「これで失敗作ですか」

「ああ、風魔法を使われれば逆にこっちに牙を向くからな。魔法を多用する魔族とは相性が最悪だ」

 何かの足しになるかと思い、開発された銃の試し撃ちがてらに開発記録を閲覧しているとこの土地で大量に手に入る素材を使ったコスパのいい武器が失敗作として開発中止にされているのを発見したのでガンダインに尋ねるとそう返答が返ってきた。
 魔法を使えない相手には効果覿面だが魔法が使える相手には諸刃の剣ってところか。
 タネがバレれば全滅もあり得るし、タネもバレやすそうだからな。
 魔族側には使えないな。
 逆に魔族側が魔法の使える人間の少ない教会側に使ったとしたら大惨事になりそうだが。
 精霊ワープでここらの素材を採取できるからな。
 あるか、なしかで言えばありの可能性が高いか。
 素材を大量に採取すればバレる可能性があるので多くは作れないはずなので戦況に大きく影響するとまではいかないが損失は増えそうだな。
 見つけたら率先して潰した方が良さそうだ。

『カマッセイ領にて前魔王の封印が解かれたことを確認。戦えるものは直ちに出撃準備に入れ』

「呼び出しがかかったので行ってきます」

「ふん、デモンストレーションにはちょうどいいじゃねえか。ぶっ放してきてやれ」

 そんなことを考えていると呼び出しがかかったので鎧の元に向かうことにする。
 一ヶ月が猶予だったはずだが、なんらかの手段で早めたようだ。
 一魔族にそこまでの芸当ができるはずがないので魔王軍本隊が関わっていそうだな。
 前魔王復活とともに魔王軍も同時に動くのは確定だろう。

「シドさん、来ましたか」

 鎧の元に辿り着くと教皇のモンローがいた。
 ソワソワしているように見える。
 カマッセイ領の老シスター──マザージンジャーが心配なのだろう。

「鎧の操縦の腕が一番上手いあなたには聖女のステラさんと共に行動してもらえますか」

「了解しました」

 隊の行動方針はわからないがとりあえずステラの護衛は確定か。
 ステラがきたら爆弾設置のために動けるように便宜を図るか。
 ステラであればエリスの啓示がーとか言って自由に動くことができないでもないし。

  
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

念願の異世界転生できましたが、滅亡寸前の辺境伯家の長男、魔力なしでした。

克全
ファンタジー
アルファポリスオンリーです。

伯爵令息は後味の悪いハッピーエンドを回避したい

えながゆうき
ファンタジー
 停戦中の隣国の暗殺者に殺されそうになったフェルナンド・ガジェゴス伯爵令息は、目を覚ますと同時に、前世の記憶の一部を取り戻した。  どうやらこの世界は前世で妹がやっていた恋愛ゲームの世界であり、自分がその中の攻略対象であることを思い出したフェルナンド。  だがしかし、同時にフェルナンドがヒロインとハッピーエンドを迎えると、クーデターエンドを迎えることも思い出した。  もしクーデターが起これば、停戦中の隣国が再び侵攻してくることは間違いない。そうなれば、祖国は簡単に蹂躙されてしまうだろう。  後味の悪いハッピーエンドを回避するため、フェルナンドの戦いが今始まる!

勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。

克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。

【完結】魅了の魔法にかけられて全てを失った俺は、最強の魔法剣士になり時を巻き戻す

金峯蓮華
ファンタジー
戦に負け、国が滅び、俺ひとりだけ生き残った。愛する女を失い、俺は死に場所を求め、傭兵となり各地を漂っていた。そんな時、ある男に声をかけられた。 「よぉ、にいちゃん。お前、魅了魔法がかかってるぜ。それも強烈に強いヤツだ。解いてやろうか?」 魅了魔法? なんだそれは? その男との出会いが俺の人生を変えた。俺は時間をもどし、未来を変える。 R15は死のシーンがあるための保険です。 独自の異世界の物語です。

転生者は力を隠して荷役をしていたが、勇者パーティーに裏切られて生贄にされる。

克全
ファンタジー
第6回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作 「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門日間ランキング51位 2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門週間ランキング52位

悪役令息に転生したけど、静かな老後を送りたい!

えながゆうき
ファンタジー
 妹がやっていた乙女ゲームの世界に転生し、自分がゲームの中の悪役令息であり、魔王フラグ持ちであることに気がついたシリウス。しかし、乙女ゲームに興味がなかった事が仇となり、断片的にしかゲームの内容が分からない!わずかな記憶を頼りに魔王フラグをへし折って、静かな老後を送りたい!  剣と魔法のファンタジー世界で、精一杯、悪足搔きさせていただきます!

異世界の貴族に転生できたのに、2歳で父親が殺されました。

克全
ファンタジー
アルファポリスオンリー:ファンタジー世界の仮想戦記です、試し読みとお気に入り登録お願いします。

処理中です...