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第四章
三十九話
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私は乙女ゲームの世界に転生したんじゃなかった。
この世界に似せて作った女神による特注のゲーム。
それを私が前世でハマってしまっただけのことだったのだ。
ちょっとややこしいけれど、それもこれも全ては将来のリオが世界を破滅に導くのを、私が未然に防ぐためらしい。
そして私がやることは、ただリオを愛せばいいという。
それだけで世界は滅亡しない?
本当に?
船のデッキに戻ってきた私は、ナターリアの言葉を色々と考えている。
人の愛に飢えてリオが世界に破滅を……というのは、今リオを想う私の気持ちでだけでは全然足りていないということだろうか?
そもそもリオにとって愛すとはなんだろう?
愛す……愛す……やっぱりエッチなこと?
「まさか、これからリオと毎日セ……」
「俺と毎日セックス?」
ぎゃあ!
声に出てた。
「違う! な、なんでもない!」
「ソア、一人でやらしいこと考えてやがって。夜まで待ってくれたら俺はいくらでもお前を……」
わぁ! 待って待って!
それはすんごい誤解だよ!
世界の破滅を未然に防ぐべく、今の自分に一体何ができるのかと頑張って真剣に考えていたんです。
そんなどっかの誰かみたいに年中発情してるわけじゃないですから!
世界を危機に晒すのは、何を隠そう目の前にいるお前らしいんだけどな。
未来のお前ホント何やってんだよ、まじで。
「全然違うから! そんなこと考えてるわけないじゃん!」
「……ソア、俺はいつでもお前がほしくて仕方ねぇのに、お前の気持ちは違うんだな……」
えっ、なんかリオのテンションが爆下がりした。
はっ……まさか、これか?
今まさに愛に飢えさせてしまったか?
このままじゃ世界が破滅……いかん!
「リオ、あのね……」
「あーやっぱソアを完全に俺のものにするには、夜だけじゃ全然足らねぇな。いっそ縛り上げて、一生外に出れねぇように監禁するか。んで、24時間ずっとずっとずっとソアを襲って、泣き叫んでもどんなに嫌がっても分からせる。そのくらいすればソアにも俺の深い愛情が伝わるんじゃ……」
ぎゃあああ!
世界の前に私が破滅するわっ!
おま、そんな性格だから将来とんでもないことをしでかすんじゃないのか?!
女神よ、こんなん私に止めろとかまじで無理だよ。
それとも、逆にこの暴走は止めちゃいけないのか?
私にリオの性奴隷になれと?
いや、それだと愛とは程遠いな。
もはや恨み辛みばかりになって、愛なんぞ枯渇してしまうわっ!
ホントもう、どうすりゃええねん!
「リ、リオ……水着! 二人で水着来てプール入らない? あそこのプールって温水なんでしょ? もう夕方近いけど、ナイトプールとかも楽しそうだし」
「……よし! ソア、水着に着替えるために部屋へ行くか! 俺が選んでやるぜ!」
リオはなんか急にシャキッとして、私をいきなり抱き上げた後、走って部屋へと向かった。
なんだ、こんなことで良かったんか。
「こんな紐みたいなのは嫌です」
「ちっ」
舌打ちすんなっ。
それにしてもこれって、一体どんな水着?
布の部分が少なすぎて、もはやただの裸じゃん。
着ない方がマシなレベルのヤバさだよ。
よくこんなもんシラフで買えたな、16歳。
ある意味尊敬するわ。
日本の男子学生には絶対無理だ、たぶん。
「じゃあこれは?」
「なにこれ透けすぎ! あり得ないわ!」
「ちっ……じゃあこっち!」
だから舌打ちはすんな。
なにもかもお前のチョイスミスなんじゃ!
「ん? この水着、なんで真ん中にチャック付いてるの?」
「開けるため」
はい、却下ー!
リオの選んできた水着は全部突っぱねて、私は普通の白ビキニにした。
船の甲板まで降りてきたら、二人でプールに飛び込む。
いえーい!
日本の公共プールでやったら怒られるやつだな。
「海を見ながらの温かいプールってのも中々良いねぇ」
海が見れる日本の露天風呂みたい。
「だろ? ルルムに戻ったらこんなゆっくりできねぇからさ、当分の間は旅行楽しもうぜ」
あ、そうか。
いつかは帰るんだもんね。
「リオの家族の人とかは今どうしてるのかな? やっぱり女神の恩恵の効果とかすぐに分かったのかな?」
「たぶんな。ソアの家族にも影響出てんじゃねぇの」
この世界には電話がないからなぁ……遠くにいて連絡できないってのは不便ねぇ。
「今この船はどこに向かってるの?」
「南の島だな。そこに別荘とプライベートビーチがあって、しばらく滞在する。その島には俺のダチもいるから、ソアを紹介するよ」
え、まさかのここでリオの友達登場?!
ということは私にも友達の友達からの友達とか紹介されて、友達ができるかもしれない!
うわぁ! 楽しみになってきたぁ!
この世界に似せて作った女神による特注のゲーム。
それを私が前世でハマってしまっただけのことだったのだ。
ちょっとややこしいけれど、それもこれも全ては将来のリオが世界を破滅に導くのを、私が未然に防ぐためらしい。
そして私がやることは、ただリオを愛せばいいという。
それだけで世界は滅亡しない?
本当に?
船のデッキに戻ってきた私は、ナターリアの言葉を色々と考えている。
人の愛に飢えてリオが世界に破滅を……というのは、今リオを想う私の気持ちでだけでは全然足りていないということだろうか?
そもそもリオにとって愛すとはなんだろう?
愛す……愛す……やっぱりエッチなこと?
「まさか、これからリオと毎日セ……」
「俺と毎日セックス?」
ぎゃあ!
声に出てた。
「違う! な、なんでもない!」
「ソア、一人でやらしいこと考えてやがって。夜まで待ってくれたら俺はいくらでもお前を……」
わぁ! 待って待って!
それはすんごい誤解だよ!
世界の破滅を未然に防ぐべく、今の自分に一体何ができるのかと頑張って真剣に考えていたんです。
そんなどっかの誰かみたいに年中発情してるわけじゃないですから!
世界を危機に晒すのは、何を隠そう目の前にいるお前らしいんだけどな。
未来のお前ホント何やってんだよ、まじで。
「全然違うから! そんなこと考えてるわけないじゃん!」
「……ソア、俺はいつでもお前がほしくて仕方ねぇのに、お前の気持ちは違うんだな……」
えっ、なんかリオのテンションが爆下がりした。
はっ……まさか、これか?
今まさに愛に飢えさせてしまったか?
このままじゃ世界が破滅……いかん!
「リオ、あのね……」
「あーやっぱソアを完全に俺のものにするには、夜だけじゃ全然足らねぇな。いっそ縛り上げて、一生外に出れねぇように監禁するか。んで、24時間ずっとずっとずっとソアを襲って、泣き叫んでもどんなに嫌がっても分からせる。そのくらいすればソアにも俺の深い愛情が伝わるんじゃ……」
ぎゃあああ!
世界の前に私が破滅するわっ!
おま、そんな性格だから将来とんでもないことをしでかすんじゃないのか?!
女神よ、こんなん私に止めろとかまじで無理だよ。
それとも、逆にこの暴走は止めちゃいけないのか?
私にリオの性奴隷になれと?
いや、それだと愛とは程遠いな。
もはや恨み辛みばかりになって、愛なんぞ枯渇してしまうわっ!
ホントもう、どうすりゃええねん!
「リ、リオ……水着! 二人で水着来てプール入らない? あそこのプールって温水なんでしょ? もう夕方近いけど、ナイトプールとかも楽しそうだし」
「……よし! ソア、水着に着替えるために部屋へ行くか! 俺が選んでやるぜ!」
リオはなんか急にシャキッとして、私をいきなり抱き上げた後、走って部屋へと向かった。
なんだ、こんなことで良かったんか。
「こんな紐みたいなのは嫌です」
「ちっ」
舌打ちすんなっ。
それにしてもこれって、一体どんな水着?
布の部分が少なすぎて、もはやただの裸じゃん。
着ない方がマシなレベルのヤバさだよ。
よくこんなもんシラフで買えたな、16歳。
ある意味尊敬するわ。
日本の男子学生には絶対無理だ、たぶん。
「じゃあこれは?」
「なにこれ透けすぎ! あり得ないわ!」
「ちっ……じゃあこっち!」
だから舌打ちはすんな。
なにもかもお前のチョイスミスなんじゃ!
「ん? この水着、なんで真ん中にチャック付いてるの?」
「開けるため」
はい、却下ー!
リオの選んできた水着は全部突っぱねて、私は普通の白ビキニにした。
船の甲板まで降りてきたら、二人でプールに飛び込む。
いえーい!
日本の公共プールでやったら怒られるやつだな。
「海を見ながらの温かいプールってのも中々良いねぇ」
海が見れる日本の露天風呂みたい。
「だろ? ルルムに戻ったらこんなゆっくりできねぇからさ、当分の間は旅行楽しもうぜ」
あ、そうか。
いつかは帰るんだもんね。
「リオの家族の人とかは今どうしてるのかな? やっぱり女神の恩恵の効果とかすぐに分かったのかな?」
「たぶんな。ソアの家族にも影響出てんじゃねぇの」
この世界には電話がないからなぁ……遠くにいて連絡できないってのは不便ねぇ。
「今この船はどこに向かってるの?」
「南の島だな。そこに別荘とプライベートビーチがあって、しばらく滞在する。その島には俺のダチもいるから、ソアを紹介するよ」
え、まさかのここでリオの友達登場?!
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うわぁ! 楽しみになってきたぁ!
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