泣き虫陽菜は魔法使い☆

古川優亜

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泣き虫でも魔法使いになりたい!!

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「ここ、すごい!!」
私は走り回ってくるくる回った。
「陽菜ちゃん。恥ずかしいからこっちに来て。」
家に突然現れ、突然消えたお兄ちゃん・渚お兄ちゃんが言った。
私は、渚お兄ちゃんの手を握ると一瞬固まる。
「??」
私が首を傾げれば、片手で顔を隠して空を見ている。





「よし、行こうか。陽菜ちゃん。」
なぜか私は抱っこされていた。
でも、高くて楽しいからいいんだ!!
「さてと。まずは、ほうきと帽子にローブを買いに行こうか。」
渚お兄ちゃんは、メモを見ながら言ってるんだけど。
「パパとママ、何してるの??」
「「「え!?」」」
渚お兄ちゃんとパパ・ママの声が重なる。
仲良しだな~。
ハルも重ねたかったなぁ~。
て、思ってたら。
「どうして、わかったの?陽菜。」
ママの声が不思議そうに言った。
「ママは、本当は鳥だったの??」
私が聞けば渚お兄ちゃんが慌てて緑色の鳥と、子犬を持ち上げて、大きなお家に入った。
「どうして、二人ともここにいるんだよ!!」
渚お兄ちゃんが私をおろしてから、鳥と子犬に言えば、突然光りだして、ママとパパになった。
「ママ!パパ!!」
私がママに抱き着けばパパが優しく頭を撫でてくれた。
「お前に任せるわけないだろ。」
「仕事は!?」
「「もちろん、有給。」」
ママとパパがピースしてる。
私も慌ててピースすると
「陽菜ちゃん。そこは真似しなくていいんだよ。」
青い顔でなぜか渚お兄ちゃんは疲れているみたい。
「というより、よくわかったな。陽菜、どうやって気づいたんだ??」
パパがしゃがみ込んで不思議そうに言うから。
「え?だって、パパとママがぼんやりとみえたから。」
私が言うとみんな固まった。
「「「は?」」」
みんな、本当に仲いいなぁ。
「陽菜。今から何が診得るのか教えて?」
ママが両手を握ってお願いのポーズをする。
私もママと同じように手のひらを握って、頷く。
よく、お願いを聞くときはこうするのが家族でのルール。
「ありがとうな、陽菜。」
パパが私の頭をわしゃわしゃと撫でてくれる。
温かい手。
私は人の手が大好き。
「いくわよ、陽菜。」
ママは手のひらを私に向ける。
すると、ママの手から緑色の光が出てきた。
思わず触れる。
「「「!!」」」
パパが突然、私を持ち上げてママが私のおでこに手を当てる。
渚お兄ちゃんはバックからいろいろな小瓶を取り出して。
みんな、すごくテキパキと動いてる。
「陽菜ちゃん、ちょっとみせ、て。」
渚お兄ちゃんはぽかんと口を開けていた。
私の周りには、緑・黄色・赤と3色の光が溢れていたから。
「緑は、ママで。赤はパパ!!黄色が渚お兄ちゃんだよ!!」
私が光に触るとみんなは、固まった。
「うそ。」
「まじか。」
「普通、魔力は見えないのに。」
あれ?
私、何かしちゃった??
怖い顔のみんなを見て不安を感じた。
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