(完)恋なんてのは忌まわしいだけだが必要だよ

川なみな

文字の大きさ
67 / 67

「 2ー30 」最終話

しおりを挟む
鮎次朗と保が恋人になりましたが、あの2人は?


「♪イッチャイナ、イッチャイナ。イキタクなったら、イッチャイナーー!」


歌声が聞こえるのは、お城の御前様のお部屋。ベッドの上で昇天した御前様は、ピクピクとしている。薫は、吐息をついた。


「あふうーん。」


御前様から頂いた精力エネルギーのおかげで、肌は艶々顔は美しくなるばかり。ファンが増えております。


(御前様ばかり、気持ち良くなっちゃって。僕は?僕は?つまんなーい。)


もう、御前様は忘れて新しい恋を見つけようかな。どうしょうかな。


「総理事長は、如花ちゃんと楽しく旅行してるんだろうなあ。羨ましい!」


大妖怪の三股猫の如花は、修行させる為に犬に変えた総理事長を連れて行ってしまったのだ。強欲が薄れたら戻すとか。果たして、生きてるうちに薄れるのか?

薫は、余韻に浸っている御前様に尋ねてみた。


「ね、御前様。御前様にとって、恋は何?」


御前様は、目を閉じたままで答える。


「恋なんて忌まわしいものだけど、必要だと思うよ。」

「どうして?前は、必要ないって言ってたのに。」

「俺は、お前が必要だからさ。」

「えっ、どういう意味?」


御前様は、目を開けて腕を伸ばした。薫の方へ、「来いよ」と。嬉しそうな顔をして飛び込んで来る少年。


(お前って、化け物だよな。俺達の性欲を吸い取ってくんだから。)


吸い取るごとに、妖気を強めて悩ましさを増す。だけど、必要だ。並の男の十倍も精力の強い家系に生まれたからには。吸われなければ、父親のように沢山の愛人を持たなくてはならないからだ。

でも、可愛く思えてきたから不思議だ。腕の中の少年に愛情を持ち初めた自分がいる。






ーーーーーおわりーーーーー


2021,10,16,





『作者より』

最後まで読んで下さって、ありがとうございます。

基本的にBLは、あまり書かないのですが。たまーに、書きたくなるんですね。

こちらでは、これ以外は「女の子主人公」です。

他に読みたいと思われるお客様の為に、他サイトで1年前に書いていた短編をダウンロードしました。

タイトルは、「食事の皿の上にの」です。

そちらも、ファンタジーですので。宜しかったら、ご覧下さいませ。




しおりを挟む

この作品は感想を受け付けておりません。

あなたにおすすめの小説

金の野獣と薔薇の番

むー
BL
結季には記憶と共に失った大切な約束があった。 ❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎ 止むを得ない事情で全寮制の学園の高等部に編入した結季。 彼は事故により7歳より以前の記憶がない。 高校進学時の検査でオメガ因子が見つかるまでベータとして養父母に育てられた。 オメガと判明したがフェロモンが出ることも発情期が来ることはなかった。 ある日、編入先の学園で金髪金眼の皇貴と出逢う。 彼の纒う薔薇の香りに発情し、結季の中のオメガが開花する。 その薔薇の香りのフェロモンを纏う皇貴は、全ての性を魅了し学園の頂点に立つアルファだ。 来るもの拒まずで性に奔放だが、番は持つつもりはないと公言していた。 皇貴との出会いが、少しずつ結季のオメガとしての運命が動き出す……? 4/20 本編開始。 『至高のオメガとガラスの靴』と同じ世界の話です。 (『至高の〜』完結から4ヶ月後の設定です。) ※シリーズものになっていますが、どの物語から読んでも大丈夫です。 【至高のオメガとガラスの靴】  ↓ 【金の野獣と薔薇の番】←今ココ  ↓ 【魔法使いと眠れるオメガ】

白花の檻(はっかのおり)

AzureHaru
BL
その世界には、生まれながらに祝福を受けた者がいる。その祝福は人ならざるほどの美貌を与えられる。 その祝福によって、交わるはずのなかった2人の運命が交わり狂っていく。 この出会いは祝福か、或いは呪いか。 受け――リュシアン。 祝福を授かりながらも、決して傲慢ではなく、いつも穏やかに笑っている青年。 柔らかな白銀の髪、淡い光を湛えた瞳。人々が息を呑むほどの美しさを持つ。 攻め――アーヴィス。 リュシアンと同じく祝福を授かる。リュシアン以上に人の域を逸脱した容姿。 黒曜石のような瞳、彫刻のように整った顔立ち。 王国に名を轟かせる貴族であり、数々の功績を誇る英雄。

鈴木さんちの家政夫

ユキヤナギ
BL
「もし家事全般を請け負ってくれるなら、家賃はいらないよ」そう言われて鈴木家の住み込み家政夫になった智樹は、雇い主の彩葉に心惹かれていく。だが彼には、一途に想い続けている相手がいた。彩葉の恋を見守るうちに、智樹は心に芽生えた大切な気持ちに気付いていく。

happy dead end

瑞原唯子
BL
「それでも俺に一生を捧げる覚悟はあるか?」 シルヴィオは幼いころに第一王子の遊び相手として抜擢され、初めて会ったときから彼の美しさに心を奪われた。そして彼もシルヴィオだけに心を開いていた。しかし中等部に上がると、彼はとある女子生徒に興味を示すようになり——。

同居人の距離感がなんかおかしい

さくら優
BL
ひょんなことから会社の同期の家に居候することになった昂輝。でも待って!こいつなんか、距離感がおかしい!

【完結】I adore you

ひつじのめい
BL
幼馴染みの蒼はルックスはモテる要素しかないのに、性格まで良くて羨ましく思いながらも夏樹は蒼の事を1番の友達だと思っていた。 そんな時、夏樹に彼女が出来た事が引き金となり2人の関係に変化が訪れる。 ※小説家になろうさんでも公開しているものを修正しています。

忘れ物

うりぼう
BL
記憶喪失もの 事故で記憶を失った真樹。 恋人である律は一番傍にいながらも自分が恋人だと言い出せない。 そんな中、真樹が昔から好きだった女性と付き合い始め…… というお話です。

【8話完結】帰ってきた勇者様が褒美に私を所望している件について。

キノア9g
BL
異世界召喚されたのは、 ブラック企業で心身ボロボロになった陰キャ勇者。 国王が用意した褒美は、金、地位、そして姫との結婚―― だが、彼が望んだのは「何の能力もない第三王子」だった。 顔だけ王子と蔑まれ、周囲から期待されなかったリュシアン。 過労で倒れた勇者に、ただ優しく手を伸ばしただけの彼は、 気づかぬうちに勇者の心を奪っていた。 「それでも俺は、あなたがいいんです」 だけど――勇者は彼を「姫」だと誤解していた。 切なさとすれ違い、 それでも惹かれ合う二人の、 優しくて不器用な恋の物語。 全8話。

処理中です...