異世界と剣と魔法とダルマな彼女

ユタポンヌ

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異世界と哀れな少年

第1話 山田 孝

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  山田孝ヤマダタカシの場合


  「おい!早く俺達を元の世界に戻せよ!」

  俺はそう怒鳴るのだがこの国の王姫エマは「申し訳ございません、、、」そう謝るばかりで。

  「何か方法は無いのかよ!」

  「以前に召喚された勇者様は結局元の世界に戻れず、この世界で一生を終えたと伝わっております。勇者様の魔力をもちて実現出来なかった事が我々に出来るとは思えず、、、」

  「マジかよ、、、」

  「本当に申し訳ございません。出来ることはさせて頂きますので、、、」

  「諦めてんじゃねぇよ!出来ることを探せって言ってんよ!」

  「もちろん!もちろんです!」

  俺は座っていた椅子を『ドカ!』っと蹴って立ち上がり、この部屋のドアに向かって歩くと俺の後ろを村田 勇治ムラタユウジが慌てて付いてきた。

  「書庫には入らせて貰うぞ!」

  俺はそう言い捨てて執務室を出た。

  俺はこんな世界にいつまでも居られない。
  少しでも早く戻りたいのだが、それを調べる為に書庫に行くことの許可を貰いに来たのだが、エマの反応を見る限り俺達が元の世界に戻るのは厳しそうだった。
 
  くそ!
  早く何としてでも帰らねぇと!

  でもどうしたら良いんだよ!

  ナオキ!
  くそ!ナオキ、無事かよ!
  
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