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異世界と哀れな少年
第3話 大畠 大輔
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大畠 大輔の場合
僕はこの世界に召喚された。
その時に一緒に召喚された友達が次々と有力そうなスキルを発現させるなか、俺が得たスキルはとんだゴミスキル。
僕のスキル名は『羊さんの加護』というスキル名で(このスキル名には神様の悪意を感じる!)、どうしようもない効果があった。
それは、文字の書かれた紙を食べると、その紙に書かれている内容を絶対に忘れないというものだった。
本当に、なんでこんなスキルが、、。
まぁ、何故?と言えば心当たりはある。
お父さんに勉強を教えてもらった時に、暗記したいページを食べると良い!と言われたのだ。
それで、試しに暗記したページを食べてみたのだが。確かにテストの点数が上がった。
まぁ、食べたから覚えたと言うよりも、そのページをもう読む事が出来ないという切迫感が暗記に繋がっているのだと思う。
それからはテスト前になるとたまに食べていた。
それが分かった神様は嘲りの意味も含めてこんなスキルを俺に寄越したんだと思う。
でもそれは僕以外の人もそうだった。
『小判鮫』
ってスキル。
これは一緒にいるパーティーのリーダーが強ければ自分も強くなり、弱いと自分も弱くなるというものだ。
他には、『弱者優戦』これは、自分より弱い奴と戦う時強くなる。
但し、自分より強い相手と戦う時は弱くなる。
これらのスキルを得たのはこのクラスの中でいつも偉そうにしていた二人組で、このスキルが分かったとき皆大爆笑した。
二人は顔を真っ赤にして怒ったけど誰も止まらなかった。
どのスキルもこんな感じで、スキルの持ち主に寄った物が多かった。
戦闘系の能力を授かった人は、やっぱり荒っぽい性格だし。
生産系のスキルを得た人はやはり手先が器用な人が多かった。
性格や、実体験に基づいたスキルを授かる。
その中で中村由依さんの授かったスキルは、
『売春ガール』
というスキルだった。
人のステータスを見ることが出来るという、新田荒太君がそれを皆の前で暴露した。
その瞬間、
「黙っておけよ!」
って声がして。皆が俺を見た。
その中に居た小判鮫が俺に向かって、
「大輔!お前、由依の事が好きなんじゃねぇの?!」
と言われ、さっきの声は無意識に発した僕の声だったのだと察して、
僕は「だったらなんだよ?」そう言って、
「じゃあ良いじゃん!良かったなー、金払ってやらせてもらえば?!」
その言葉にカッとなって小判鮫に殴りかかるけど、小判鮫と弱者優戦の二人を前にしてあえなく撃沈。
慣れない事はするもんじゃ無い。
それから俺は医療室へ、由依さんは部屋に引き込もってそこから出なくなったらしい。
僕も傷が治ってからは自室と書庫をひたすら往復する毎日だ、クラスメイトの顔を見る気になれない。
俺のスキル名だつたり、小判鮫ってスキル名だったり、弱者優戦ってスキル名は良い。
十分ギャグになる。
でも、由依さんのスキル名は駄目だろう。
不必要に人を傷付ける必要が何処に有る?
俺には分からない。
大体、僕らをこの世界に転移させた神様は本当に神様だったのか?
そんな事を思い、神様と勇者の関係を調べる為にこの国の書庫に籠っていた。
もちろん本を食べる為じゃない。
それで調べてると分かった事がある。
とりあえず、神様が与えたスキル名がこんなふざけた名前だった事は今まで無い。
もちろん、紙を食べると良いことがある。そんなスキルを授かった奴も居ない。
あと、これだけ沢山の異世界人を強制召喚されてした例も無かった。
一度だけ勇者が三人召喚された事はあるらしいが、他は一人だけだった。
そして、どうして異世界から人間を連れてきてそいつを勇者にするのかというと、
僕らの授かったスキルや、チートと呼ばれる物は加護もと呼ばれ、これはこの世界では産まれたときに神様より授かって産まれるのが一般的らしい。
産まれて二年とか三年とか経って加護を授かる事は今まで皆無らしい。
それは、神様が加護を与えられるのが、赤ちゃんがこの世に産まれるときだけだだからと考えられているようだ。
そして、この世界に住人が得られる加護は全て弱い物らしい。
どうしてかというと、これも憶測ではあるのだが、
もしも一人の赤子に強い加護を与えて、その力に心を歪ませてしまい強い加護を悪い事に使いだしたらどうなってしまうだろうか。
国家転覆、全生物の生殺与奪思うがままだ。
そこで、異世界召喚だ。
人格の形成が済んだ、心が澄んだ強く優しい人間を神様が選び、その者をこの世界に召喚する時に強い加護を与える。
どうやらこの流れが一般的らしい。
じゃあ僕ら召喚された高校生の心が澄んでいて、強くって優しいかというと、、、。
正直、中村さんのスキルが、『売春ガール』と知ってエロい妄想をしている僕や。
僕を笑って殴った小判鮫君、中村さんのスキルを考え無しに暴露した新田。
全然ダメダメだろ。
何故僕たちを召喚した、、、。
人間として未熟過ぎじゃないか、、、。
大体調べれば調べるほど、僕らを転移させた神様がそもそも本当に神様だったのか怪しく思えてきた。
僕のスキルを見て、ゲラゲラ笑ってたし神様っぽい威厳みたいなものは全く無かった。
大体、やたら黒田さんに似てたし、
あの笑いかたもスッゲェ似てたんだよな。
黒田さんが実はあの時の神様だったりして、、、。
なんてな、そんなわきゃ無い。
黒田さんは日本人だし、煩悩の塊だし、人の事を見下した感じで見てくるし。
ん?
じゃあむしろあの時の神様にそっくりなのか?
でもまさかな。
でも違和感が強すぎる。
勇者を召喚する神様だけど、黒田さんみたいな神様は何処を探したっていなかった。
こんなに沢山の転移者が現れたケースも、僕みたいな変なスキルを持った転移者もいなかった。
継続してそこの所は探った方が良いのかもしれない。
と考えてると、僕のいる書庫の扉が開かれて、『弱者優戦』と『小判鮫』の二人が入ってきた。
弱者優戦のスキル持ちの山田孝君と、小判鮫のスキル持ちの村田勇治君は僕を殴った事を悪びれもせずに色々聞いてきた。
いつもは強気な二人なのだが、元の世界に戻りたいようでオドオドした山田君の様に弱者優戦のスキルはぴったりだな。そう思って、
「へぇ?以外、山田君はこの世界で無双したいかと思ってた」
と言うと山田君は僕に詰め寄って、
「ウルセェ、教えろ」
と言う。
僕は両手を上げて降参のポーズをしながら「無かったよ。この世界に転移させられて元の世界に戻った勇者はいない、、、。今調べた所までだとね」
山田君は僕のその言葉に肩を落とす。
「でも大輔は日本には戻りたくねぇのかよ?」
と大輔君が聞いてくる、
「まぁね。僕は出来たら強くなってさ?」
正直この二人よりは強くなりたいかな?
「中村 由依か?」
と大輔君が言うので、
「まぁね」
とはっきり言ってやる。
僕は中村さんが好きだ。
中村さんは良家の才女って感じの女の子で、キレイな女の子なんだけど、何処か物憂げな、何となく闇を抱えた様な雰囲気に僕は引かれてた。
その闇の原因を知ったというだけで、彼女の事を嫌いにはならない。
彼女の秘密を知れた、
彼女の闇の原因に近付けた。
そう捉えていた。
大輔君は『チッ』っと舌打ちをしてから「いい情報があったら教えろよ」そう言って書庫から出ていった。
何なんだこいつらは!せめて僕を殴った事を謝ろうとは思わないのか?
くっそぉ~!
絶対にこいつらより強くなってやる!
僕はこの世界に召喚された。
その時に一緒に召喚された友達が次々と有力そうなスキルを発現させるなか、俺が得たスキルはとんだゴミスキル。
僕のスキル名は『羊さんの加護』というスキル名で(このスキル名には神様の悪意を感じる!)、どうしようもない効果があった。
それは、文字の書かれた紙を食べると、その紙に書かれている内容を絶対に忘れないというものだった。
本当に、なんでこんなスキルが、、。
まぁ、何故?と言えば心当たりはある。
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まぁ、食べたから覚えたと言うよりも、そのページをもう読む事が出来ないという切迫感が暗記に繋がっているのだと思う。
それからはテスト前になるとたまに食べていた。
それが分かった神様は嘲りの意味も含めてこんなスキルを俺に寄越したんだと思う。
でもそれは僕以外の人もそうだった。
『小判鮫』
ってスキル。
これは一緒にいるパーティーのリーダーが強ければ自分も強くなり、弱いと自分も弱くなるというものだ。
他には、『弱者優戦』これは、自分より弱い奴と戦う時強くなる。
但し、自分より強い相手と戦う時は弱くなる。
これらのスキルを得たのはこのクラスの中でいつも偉そうにしていた二人組で、このスキルが分かったとき皆大爆笑した。
二人は顔を真っ赤にして怒ったけど誰も止まらなかった。
どのスキルもこんな感じで、スキルの持ち主に寄った物が多かった。
戦闘系の能力を授かった人は、やっぱり荒っぽい性格だし。
生産系のスキルを得た人はやはり手先が器用な人が多かった。
性格や、実体験に基づいたスキルを授かる。
その中で中村由依さんの授かったスキルは、
『売春ガール』
というスキルだった。
人のステータスを見ることが出来るという、新田荒太君がそれを皆の前で暴露した。
その瞬間、
「黙っておけよ!」
って声がして。皆が俺を見た。
その中に居た小判鮫が俺に向かって、
「大輔!お前、由依の事が好きなんじゃねぇの?!」
と言われ、さっきの声は無意識に発した僕の声だったのだと察して、
僕は「だったらなんだよ?」そう言って、
「じゃあ良いじゃん!良かったなー、金払ってやらせてもらえば?!」
その言葉にカッとなって小判鮫に殴りかかるけど、小判鮫と弱者優戦の二人を前にしてあえなく撃沈。
慣れない事はするもんじゃ無い。
それから俺は医療室へ、由依さんは部屋に引き込もってそこから出なくなったらしい。
僕も傷が治ってからは自室と書庫をひたすら往復する毎日だ、クラスメイトの顔を見る気になれない。
俺のスキル名だつたり、小判鮫ってスキル名だったり、弱者優戦ってスキル名は良い。
十分ギャグになる。
でも、由依さんのスキル名は駄目だろう。
不必要に人を傷付ける必要が何処に有る?
俺には分からない。
大体、僕らをこの世界に転移させた神様は本当に神様だったのか?
そんな事を思い、神様と勇者の関係を調べる為にこの国の書庫に籠っていた。
もちろん本を食べる為じゃない。
それで調べてると分かった事がある。
とりあえず、神様が与えたスキル名がこんなふざけた名前だった事は今まで無い。
もちろん、紙を食べると良いことがある。そんなスキルを授かった奴も居ない。
あと、これだけ沢山の異世界人を強制召喚されてした例も無かった。
一度だけ勇者が三人召喚された事はあるらしいが、他は一人だけだった。
そして、どうして異世界から人間を連れてきてそいつを勇者にするのかというと、
僕らの授かったスキルや、チートと呼ばれる物は加護もと呼ばれ、これはこの世界では産まれたときに神様より授かって産まれるのが一般的らしい。
産まれて二年とか三年とか経って加護を授かる事は今まで皆無らしい。
それは、神様が加護を与えられるのが、赤ちゃんがこの世に産まれるときだけだだからと考えられているようだ。
そして、この世界に住人が得られる加護は全て弱い物らしい。
どうしてかというと、これも憶測ではあるのだが、
もしも一人の赤子に強い加護を与えて、その力に心を歪ませてしまい強い加護を悪い事に使いだしたらどうなってしまうだろうか。
国家転覆、全生物の生殺与奪思うがままだ。
そこで、異世界召喚だ。
人格の形成が済んだ、心が澄んだ強く優しい人間を神様が選び、その者をこの世界に召喚する時に強い加護を与える。
どうやらこの流れが一般的らしい。
じゃあ僕ら召喚された高校生の心が澄んでいて、強くって優しいかというと、、、。
正直、中村さんのスキルが、『売春ガール』と知ってエロい妄想をしている僕や。
僕を笑って殴った小判鮫君、中村さんのスキルを考え無しに暴露した新田。
全然ダメダメだろ。
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僕のスキルを見て、ゲラゲラ笑ってたし神様っぽい威厳みたいなものは全く無かった。
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なんてな、そんなわきゃ無い。
黒田さんは日本人だし、煩悩の塊だし、人の事を見下した感じで見てくるし。
ん?
じゃあむしろあの時の神様にそっくりなのか?
でもまさかな。
でも違和感が強すぎる。
勇者を召喚する神様だけど、黒田さんみたいな神様は何処を探したっていなかった。
こんなに沢山の転移者が現れたケースも、僕みたいな変なスキルを持った転移者もいなかった。
継続してそこの所は探った方が良いのかもしれない。
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いつもは強気な二人なのだが、元の世界に戻りたいようでオドオドした山田君の様に弱者優戦のスキルはぴったりだな。そう思って、
「へぇ?以外、山田君はこの世界で無双したいかと思ってた」
と言うと山田君は僕に詰め寄って、
「ウルセェ、教えろ」
と言う。
僕は両手を上げて降参のポーズをしながら「無かったよ。この世界に転移させられて元の世界に戻った勇者はいない、、、。今調べた所までだとね」
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と大輔君が聞いてくる、
「まぁね。僕は出来たら強くなってさ?」
正直この二人よりは強くなりたいかな?
「中村 由依か?」
と大輔君が言うので、
「まぁね」
とはっきり言ってやる。
僕は中村さんが好きだ。
中村さんは良家の才女って感じの女の子で、キレイな女の子なんだけど、何処か物憂げな、何となく闇を抱えた様な雰囲気に僕は引かれてた。
その闇の原因を知ったというだけで、彼女の事を嫌いにはならない。
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相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
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