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チュートリアル
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頭が痛い。身体が痛い。
そんな痛みの中、俺は目を覚ました。痛みが走る身体とは反対に意識はボンヤリとしており目に広がるのは白い空間。
「……っ、どこだ?ここ」
痛みが走るが我慢しながら身体を起き上がらせる。しかし、どこを見渡しても何もない、真っ白な部屋に俺はただ茫然とするばかりであった。
その時
『死神ゲームにエントリーされました』
女性のロボット声が部屋中に響き渡る。
「死神……ゲーム……?」
そんなゲームにエントリーした覚えはないし、そもそも、そんなゲームは知らない。
それに確か俺は……
「俺は……トラックに轢かれたはずじゃ……」
そうだ。学校の部活帰りに交差点で子供が飛び出したんだ。それを庇おうと…………。
「確かに……撥ねられたんだ。此処は病院か?それとも俺は…死んだのか?」
訳のわからないことだらけで頭が働かない。しかし”死”という言葉にゾッと身体中に恐怖が駆け巡った。
『ルール説明を行います』
その時、再びロボットの声が響き渡るとガチャンと俺の足元には二本の鎖が現れた。
『これはデスゲームです。期間は一週間、学校で過ごしてもらイます。そして、その一週間で殺した数がイチバンに多い方が”生き返れます”』
その言葉に俺は目を見開いた。
「おい!此処はどこだ!殺すって何をだ!生き返れるってことはやっぱり……!!!!」
『ハジメニ、貴方に合ったブキとギノウを授けます』
「聞けよ!!」
しかし、ロボット声は無情にも話を進める。
『死んだらゲームオーバーです。タマシイそのものが消滅し、一生、蘇ることはアリマセン』
消滅、死……一度体験したからこそ、その恐ろしさが嫌でも頭を支配する。そのため、俺は言葉を失った。
だが、何故か冷静さもあった。
『シツモンは?』
「……此処はどこだ?」
『此処はチュートリアルの間』
ロボット声は淡々と答える。
「俺以外に誰か居るのか?」
『アチラでは現時点デ30人デス。この30ニンと争います』
「この鎖は?」
『貴方に合った武器、クサリデス……ギノウはボクシングデス』
確かに俺はボクシング部長だ。高校ボクシング部で全国優勝を果たし、将来はプロになれると周りから言われている。そんなことも知っているなんて思いもしなかったが。
「俺は怪我をしてたはずだけど」
『フェアにするため、怪我は治しました』
「一番になれなかったらどうなるんだ……?」
『死なない限り、再び一週間を学校で過ごしてもらいマス』
俺はふと思った疑問を口にした。
「一週間って、食料とかどうするんだよ」
『必要物品は学校にアリマス。学校で調達してクダサイ』
その言葉に反応するかのように俺の腹はグゥっと鳴り響き、俺は慌ててお腹を抑えた。そして俺はもう一つ思い出す。
「俺はどうして死神ゲームに参加したんだ?」
『エントリー者は数ある中、適当に選ばれてマス。謂わば、偶然デス』
偶然。偶然で俺はまだ生きるチャンスを掴んだのだ。そう思うことで少しは前向きになれそうだ。
『デハ、時間切れデス。ステージに送ります』
時間制限あったのかよ
そう心の中で突っ込みながらも、俺は覚悟を決めたように目を瞑った。
『それでは……スタート』
その言葉と共に目を開けると……
そこは、とある教室の真ん中だった。
そんな痛みの中、俺は目を覚ました。痛みが走る身体とは反対に意識はボンヤリとしており目に広がるのは白い空間。
「……っ、どこだ?ここ」
痛みが走るが我慢しながら身体を起き上がらせる。しかし、どこを見渡しても何もない、真っ白な部屋に俺はただ茫然とするばかりであった。
その時
『死神ゲームにエントリーされました』
女性のロボット声が部屋中に響き渡る。
「死神……ゲーム……?」
そんなゲームにエントリーした覚えはないし、そもそも、そんなゲームは知らない。
それに確か俺は……
「俺は……トラックに轢かれたはずじゃ……」
そうだ。学校の部活帰りに交差点で子供が飛び出したんだ。それを庇おうと…………。
「確かに……撥ねられたんだ。此処は病院か?それとも俺は…死んだのか?」
訳のわからないことだらけで頭が働かない。しかし”死”という言葉にゾッと身体中に恐怖が駆け巡った。
『ルール説明を行います』
その時、再びロボットの声が響き渡るとガチャンと俺の足元には二本の鎖が現れた。
『これはデスゲームです。期間は一週間、学校で過ごしてもらイます。そして、その一週間で殺した数がイチバンに多い方が”生き返れます”』
その言葉に俺は目を見開いた。
「おい!此処はどこだ!殺すって何をだ!生き返れるってことはやっぱり……!!!!」
『ハジメニ、貴方に合ったブキとギノウを授けます』
「聞けよ!!」
しかし、ロボット声は無情にも話を進める。
『死んだらゲームオーバーです。タマシイそのものが消滅し、一生、蘇ることはアリマセン』
消滅、死……一度体験したからこそ、その恐ろしさが嫌でも頭を支配する。そのため、俺は言葉を失った。
だが、何故か冷静さもあった。
『シツモンは?』
「……此処はどこだ?」
『此処はチュートリアルの間』
ロボット声は淡々と答える。
「俺以外に誰か居るのか?」
『アチラでは現時点デ30人デス。この30ニンと争います』
「この鎖は?」
『貴方に合った武器、クサリデス……ギノウはボクシングデス』
確かに俺はボクシング部長だ。高校ボクシング部で全国優勝を果たし、将来はプロになれると周りから言われている。そんなことも知っているなんて思いもしなかったが。
「俺は怪我をしてたはずだけど」
『フェアにするため、怪我は治しました』
「一番になれなかったらどうなるんだ……?」
『死なない限り、再び一週間を学校で過ごしてもらいマス』
俺はふと思った疑問を口にした。
「一週間って、食料とかどうするんだよ」
『必要物品は学校にアリマス。学校で調達してクダサイ』
その言葉に反応するかのように俺の腹はグゥっと鳴り響き、俺は慌ててお腹を抑えた。そして俺はもう一つ思い出す。
「俺はどうして死神ゲームに参加したんだ?」
『エントリー者は数ある中、適当に選ばれてマス。謂わば、偶然デス』
偶然。偶然で俺はまだ生きるチャンスを掴んだのだ。そう思うことで少しは前向きになれそうだ。
『デハ、時間切れデス。ステージに送ります』
時間制限あったのかよ
そう心の中で突っ込みながらも、俺は覚悟を決めたように目を瞑った。
『それでは……スタート』
その言葉と共に目を開けると……
そこは、とある教室の真ん中だった。
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