サイキックソルジャー

蒼井肇

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サイキックソルジャー詩集

夢の街

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黒い世界から 不幸が溢れ出した

夢が終わりを告げ 涙だけが彼女を許していく

彼女の夢は 僕が叶える





そう その笑顔がみたいから

そう その優しさが希望に変わる






もうあれから どれくらい経っただろう?







光は現実を見詰めていた

不愉快な林檎(りんご)だけが

希望の断片を齧(かじ)っていく







彼女の瞳に涙が見えた

立ち竦(すく)むことで 彼女を救えるなら

地獄からでも 勇気を出して守りたい








夢は儚いもの 人の生きる力さ

生きる意味がそこにあるのさ








悲しい瞳で 淋しさを何時(いつ)も

貴方は浮かべていた 羽根を

貴方にあげたい そして 空を









自由に空を飛べば 街が見える

それは 白く 清く 正しい 夢の街








僕らはどうして 出逢ったのだろう?

心の中は 不安が広がる

どうしても どうしても 伝えたい言葉があった






もう これ以上 貴方の傍にいることが出来ない

もう 僕の姿は消えてしまうから







光は闇を喰い

闇は光を喰らう










「夢って言葉は 叶える為にあるんだよ」

天使はそう言い消えた








姿がなくても 心は生きる

誰かの心に ココロの肉片が落ちる










委ねるだけじゃ 現実はどうにもならないね

生きる意味を 探すことで

キット 真実は見えてくる











真実は近くにあって 現実は遠くにあるの?

スクウェアの箱の中には パンドラの涙がある










僕たちが歩いてきた 幻想と呼ぶべき未来

空から落ちて 消えた 消えた










未来は 未来は 現実に生きる

そうあることで 仮面を剥(は)がした









あの時…… もしも……

そう想えることが 相手を思い遣(や)ることだね








だから、キミに伝えたい

笑顔が生まれるということは

大切なものがある証(あかし)








もう少しだけ もう少しだけ









夢の街を歩いていたい

このままじゃ 終われやしない








未来に生きる意味があるから
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