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第23話「鎧の騎士と湖の精霊」
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俺達は冒険者ギルドの依頼でとある湖に来ていた。
水の精霊の案件である。
そこで俺達は全身鎧の騎士と対峙していた。
「我が名はナースロット。ここから先は通さん」
何を言ってもこれしか言わない彼に俺達は苛立っていた。
「やっていいぞ、エデン。ただし加減はしろよ」
指輪をかざしてエデンに命じる俺。
エデンは手をかざすと強烈な衝撃波を放った。
そしてバラバラになる鎧。
その鎧に中身は無かった。
「アンデッドか、こいつ!」
「なら加減はいらんな」
浄化魔法を放つエデン。
鎧はバラバラのまま元には戻らなかった。
そして俺達が湖を渡ろうとしたその時である。
鎧の小手が俺の足を掴んできたのだ。
そして鎧は再生し、俺達の行く手を阻んだ。
「どうする?粉々に吹き飛ばすか、ご主人様」
「いや、これには少し事情がありそうだ・・・」
俺はエデンにアンデッド語翻訳の魔術を掛けて貰うと、
鎧の騎士に話しかけた。
「ここを通せない理由を教えてくれ。良ければ力になるぞ」
「・・・いいだろう」
鎧の騎士は座り込むと俺達に事情を語り始めた。
どうやらこの先にいる湖の精霊に恋をしてしまったらしい。
しかし昨今の精霊暴走の件もあり精霊退治の冒険者が後を絶たない。
だからこの先の精霊を守る為に門番をしていたらしいのだ。
「亡霊と精霊の恋物語か。感動的だな・・・だが無意味だ」
エデンは鎧の騎士に浄化魔法を放つとまたバラバラになる。
鎧騎士を無視して進もうとするエデンに対し俺は指輪をかざして止める。
「そう急ぐこともないだろう。こいつの頼みを聞いてやってもいいじゃないか」
「ちっ、お人よしなご主人様だ」
さてまずはどうしたものか。
精霊の狂暴化を止める手段は二つある。
一つは直接暴走を鎮める事。
しかしこれはエデンにもできないので無しだ。
もう一つはその精霊を司る大精霊の暴走を倒して止める事。
これなら当初の予定通りだし、鎧の騎士も文句はないはずだ。
俺は鎧の騎士に計画を説明するが、大精霊を倒すと言う俺達を今一信用していない様だ。
「大丈夫、こう見えてもこいつは高位の魔神なんだ」
納得してくれた鎧の騎士は俺達を大精霊の前までに案内してくれた。
―
鎧騎士と共に水の大精霊の住まう湖にやってきた俺達。
水の大精霊ことウンディーネオルガはもう目の前だ。
巨大な水流が渦を巻き女性の姿へと変貌する。
「来るぞ!」
鎧の騎士は果敢にも相手を切りつけようとしたが、
ウンディーネオルガの反撃にあい、バラバラになってしまう。
俺はバラバラの鎧をかき集めると、エデンに指輪で指示を出し後方へ下がった。
ウンディーネオルガは場に残ったエデンに強烈な放水を決める。
しかしエデンはまるで水浴びでもしてるかの様に涼しげにしていた。
驚愕しているウンディーネオルガに隙ができる。
そこでエデンは手をかざし呪文を放つ。
ドラグナスフレア!
エデンの前に魔方陣が現れ、地獄の炎が龍となり敵に襲い掛かる。
ウンディーネオルガは反撃する間もなく瞬時に蒸発してしまった。
そしてウンディーネオルガがいなくなると湖の精霊は正気に戻っていた。
―
「おかげで彼女を助け出せた。ありがとう」
「いや、いいって事よ」
「お前は何もしてないだろ、ご主人様」
鎧の騎士は湖の精霊といちゃいちゃしている。
このカップルの暑苦しい雰囲気に耐えられなくなった俺らはさっさっとその場を後にした。
―
ガサガサと茂みから音がする。
「ふう、ようやく行ってくれた様じゃのう」
そこにいたのはいつぞやの髭のダークエルフであった。
手には水瓶を抱えている。
「あやつらが暴走した大精霊を抑えてくれて感謝じゃわい」
どうやら制御のアイテムを見つける前に見つかってしまい、
一時退却していた様である。
見張りの鎧の騎士もいなくなり、暴走した大精霊も倒され、
例のマジックアイテムを探すのに格好のチャンスだった訳だ。
そんな事とはつゆ知らず、敵に塩を送ってしまった俺達であった。
水の精霊の案件である。
そこで俺達は全身鎧の騎士と対峙していた。
「我が名はナースロット。ここから先は通さん」
何を言ってもこれしか言わない彼に俺達は苛立っていた。
「やっていいぞ、エデン。ただし加減はしろよ」
指輪をかざしてエデンに命じる俺。
エデンは手をかざすと強烈な衝撃波を放った。
そしてバラバラになる鎧。
その鎧に中身は無かった。
「アンデッドか、こいつ!」
「なら加減はいらんな」
浄化魔法を放つエデン。
鎧はバラバラのまま元には戻らなかった。
そして俺達が湖を渡ろうとしたその時である。
鎧の小手が俺の足を掴んできたのだ。
そして鎧は再生し、俺達の行く手を阻んだ。
「どうする?粉々に吹き飛ばすか、ご主人様」
「いや、これには少し事情がありそうだ・・・」
俺はエデンにアンデッド語翻訳の魔術を掛けて貰うと、
鎧の騎士に話しかけた。
「ここを通せない理由を教えてくれ。良ければ力になるぞ」
「・・・いいだろう」
鎧の騎士は座り込むと俺達に事情を語り始めた。
どうやらこの先にいる湖の精霊に恋をしてしまったらしい。
しかし昨今の精霊暴走の件もあり精霊退治の冒険者が後を絶たない。
だからこの先の精霊を守る為に門番をしていたらしいのだ。
「亡霊と精霊の恋物語か。感動的だな・・・だが無意味だ」
エデンは鎧の騎士に浄化魔法を放つとまたバラバラになる。
鎧騎士を無視して進もうとするエデンに対し俺は指輪をかざして止める。
「そう急ぐこともないだろう。こいつの頼みを聞いてやってもいいじゃないか」
「ちっ、お人よしなご主人様だ」
さてまずはどうしたものか。
精霊の狂暴化を止める手段は二つある。
一つは直接暴走を鎮める事。
しかしこれはエデンにもできないので無しだ。
もう一つはその精霊を司る大精霊の暴走を倒して止める事。
これなら当初の予定通りだし、鎧の騎士も文句はないはずだ。
俺は鎧の騎士に計画を説明するが、大精霊を倒すと言う俺達を今一信用していない様だ。
「大丈夫、こう見えてもこいつは高位の魔神なんだ」
納得してくれた鎧の騎士は俺達を大精霊の前までに案内してくれた。
―
鎧騎士と共に水の大精霊の住まう湖にやってきた俺達。
水の大精霊ことウンディーネオルガはもう目の前だ。
巨大な水流が渦を巻き女性の姿へと変貌する。
「来るぞ!」
鎧の騎士は果敢にも相手を切りつけようとしたが、
ウンディーネオルガの反撃にあい、バラバラになってしまう。
俺はバラバラの鎧をかき集めると、エデンに指輪で指示を出し後方へ下がった。
ウンディーネオルガは場に残ったエデンに強烈な放水を決める。
しかしエデンはまるで水浴びでもしてるかの様に涼しげにしていた。
驚愕しているウンディーネオルガに隙ができる。
そこでエデンは手をかざし呪文を放つ。
ドラグナスフレア!
エデンの前に魔方陣が現れ、地獄の炎が龍となり敵に襲い掛かる。
ウンディーネオルガは反撃する間もなく瞬時に蒸発してしまった。
そしてウンディーネオルガがいなくなると湖の精霊は正気に戻っていた。
―
「おかげで彼女を助け出せた。ありがとう」
「いや、いいって事よ」
「お前は何もしてないだろ、ご主人様」
鎧の騎士は湖の精霊といちゃいちゃしている。
このカップルの暑苦しい雰囲気に耐えられなくなった俺らはさっさっとその場を後にした。
―
ガサガサと茂みから音がする。
「ふう、ようやく行ってくれた様じゃのう」
そこにいたのはいつぞやの髭のダークエルフであった。
手には水瓶を抱えている。
「あやつらが暴走した大精霊を抑えてくれて感謝じゃわい」
どうやら制御のアイテムを見つける前に見つかってしまい、
一時退却していた様である。
見張りの鎧の騎士もいなくなり、暴走した大精霊も倒され、
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