異常な怪談たち

kazukazu04

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バイバイ

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信号待ちをしていると手を振っている人が目に入った。

黒色のスーツを着た男だろうか。

歳は40代くらい。

周りを見る。

私と同じように信号待ちをしている人はいるが、誰も手を振りかえしていない。

「一体誰に手を振ってるんだ...」

信号が青になった。

歩き始める。

例の人はまだ手を振ってる。

しかも立ち止まったままだ。

「気味がわるいな...」

その男からなるべく離れた場所から、信号を渡り切った。

チラっとその男を見る。

どうやら私に手を振っているようだ。

笑顔で手を振ってくる。

そのうち片手から両手で手を振る。

その手を振る速度が激しくなった。

「バイバイ~バイバイ~」

高速で両手で手を振りながら私に叫んでくる。

「バイバイ~!バイバイ~!」

きっとコイツはこの世の者ではない。

私はそう確信し、足早にその場から逃げた。










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