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17. 文化祭
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忠明の誕生日以来、劇の練習はかなり好調だった。劇の練習がないときは、アンの撮影があるので相変わらず帰りは充とは別だ。ただ、充が泊まっていく頻度は以前よりも増えた。
「そういえば、家賃と光熱費も払うわ」
「お? なんで?」
「兄貴がそうしろって」
「お兄さん、すげーまともだよなぁ」
「引きこもりだけどな。それの原因もわかんねーまま半年過ぎたな……」
充の兄は引きこもったままらしい。その件に関しては、何も解決できていないようだった。
(というか、そんな短期間で解決するものなんだろうか)
とにもかくにも、忠明は充から家賃、光熱費の一部を受け取ることになったのだった。
それからは更に充が泊まる頻度も増えた。というよりは、アンの撮影があって一緒に帰らなかった日には泊まっていく。特に何をするわけでもなかったが、ただ喋っているだけでも充実していた。
そんな日々も、あっという間に過ぎていった。文化祭前日も泊まっていた充と一緒に家を出る。
「今日は忠明の家族くんの?」
「来ないよ。女装は見られたくないし招待してない」
「へー。俺は一応兄貴に招待券渡した」
「お兄さん困るだろ」
1年生はあまり人が集まらない午前中に舞台の使用権がある。文化祭の開会宣言を受けてすぐに着替えと化粧を施され、それから間もなく、忠明をはじめとした1年2組の男子は美しく着飾って舞台へ飛び出していった。
すべて上手くいっていた。舞踏会のシーンでは、あまりの華やかさに数少ない観客から拍手が起こったくらいだった。
やがて、王子がガラスの靴を女性たちに履くようにいうシーンまで到達した。ここから、観客が知るシンデレラのストーリーからは急速に離れていく。
「それではシンデレラ、その靴を履いてくれるか」
王子の言葉に、シンデレラは悲壮感を漂わせるように眉を顰める。初めの脚本では、この時点で魔法使いが止めに入ることになっていたが、王子の気持ちを盛り上げるためという理由で靴を履くシーンが追加された。
「ぴったりだ! やはり君なんだな!」
「待て!」
「誰だ!」
弾けるように「魔法使い様!」と立ち上がる。ガラスの靴を脱ぎ捨てて充扮する魔法使いに駆け寄ると、観客がざわめいた。そのまま、少し跳ねて抱き着くと充のフードがふわっと外れる。化粧によりわずかに顔の陰影が濃くなった充はアイドルのような顔で、観客席からどよめきが起こった。
「結婚を強要し彼女を苦しめるなら、お前もこの家族と同じだ!」
充がシンデレラの継母を指さすと、王子が手で振り払うように「なんだと!」と言いながら、そのまま腰にさしていた剣を抜いた。
「やめてください!」
忠明が充の前に出る。
「私、一度踊っただけの人と結婚なんてできません! 私が愛しているのは、ずっと支えてくれたミツール様だけです!」
この舞台の上で王子も継母もその役なのに、忠明には充だけは充にしか見えなかった。
「シンデレラ」
充が忠明の腰に手を回して、例の演劇部秘伝のキスのフリをする。小さくキャーッと聞こえた。このままの体勢でナレーションを待って劇は終わりだ。
なんだか、時間が急に遅くなった気がした。周りの声も消えて、忠明の視界いっぱいには充の顔しか見えない。充の瞳に吸い込まれるように見つめてしまう。
ドキドキしながら、忠明の顔に添えられた充の両手を包むように手を添えた。
「え、忠明?」
充がささやく。忠明が少し背伸びをして、唇を重ねる。その唇は温かく、柔らかかった。唇を閉じたまま、充がゴクリと喉を鳴らした。
「――こうして、シンデレラは彼女を支えた魔法使いと幸せに暮らしましたとさ。めでたし、めでたし」
ナレーションが入って、充から離れてお辞儀する。拍手に包まれた。幕が下りて舞台袖に引っ込む。
キスをした後、自分の唇が他人のものになったような不思議な感覚があった。
化粧を落とし制服に着替えたものの、充の顔は見れなかった。
(……おれ、何した!?)
「おい、忠明」
「あっ、おれ、トイレ」
(逃げるなよ、おれ~!!)
心の中でのツッコミとは裏腹に、トイレに行った後も充とは合流できなかった。ようやく意を決して教室に戻ってみると、坂東をはじめとした演劇部メンバーがいるくらいだった。
「あ、明石くん。すごくよかったよ! 練習したこと全部出し切ったね」
「……みんなもおつかれ」
「ヅカ式キス、本当にキスしてるみたいで黄色い悲鳴上がってたね」
「そ、そうだな」
「あ、宇治川くんなら山内とかとアンの展示見に行くって」
松島に言われ、「それじゃ、おれも行く」と教室を出た。写真部の展示を目指して歩き始めたが、充と顔を合わせる勇気はまだなかった。しかし、あらゆる人が充の行き先を忠明に教えてくれる。どうせ二人はセットだというように。
(な、何言えばいいんだ……)
自分でも何故あんなことをしたのか、うまく言葉にできなかった。
写真部の写真を展示しているのは視聴覚室の半分ほどのスペースだった。視聴覚室ではアンが一人で本を読んでいた。充のことは探しているものの、その姿がないことに少しだけほっとする。
「あ……、明石くん」
「どうも」
「宇治川くんなら、あっちに――」
「あ、いや、充は探してるけど写真もじっくり見ていくよ」
「あ、そう」
数十枚の写真が展示されている中で、充の写真は数枚だけだった。かなり多くの写真を撮っていたように思うが、そのうちの数枚しか展示できるものはなかったらしい。さらにそのうちのほとんどは充は特に笑顔を見せているわけでもなく、カメラ目線でもない。隠し撮りのようでもあるが、自然に撮れる構図ではない。
忠明はじっくりと写真を見た後、一枚の写真を指差した。
「充がモデルの写真もいいけど、こっちの空の写真好き」
「あー、それね、宇治川くんの視線を追ったときの空だ」
「……写真って、上手い下手とかわかんないけど、なんか……すごくこれは好きだな」
唯一カメラ目線の写真の充は、感情が抜け落ちたような顔をしていた。それが驚くほど綺麗な一瞬を切り取っていた。
「こっちの写真は本物のモデルみたい」
「そうだよね、かっこよく撮れたんだよ」
「……笹野さんって、充のこと、好きなの?」
「えっ、いやいや、そんなことないよ。宇治川くんはいいモデルだと思うけど。それにあたしじゃ、明石くんといるときみたいないい笑顔は引き出せなかったし」
アンの率直な言葉が忠明に刺さる。
「でももう――笑えないようなことしちゃったかも」
「?」
「おれが友情を壊したかも」
忠明は首を傾げるアンの反応を見て(劇を見てないのか)と思ったが、坂東や松島の反応を見る限り誰も気づいていないかもしれない。
「うーん? よくわからないけど、何か悪いことしたなら謝ったら許してくれるんじゃないの? すごく優しいよね、宇治川くんって」
「うん、優しいよな」
その優しさで、許されてしまうのが怖い気がした。
何か関係が大きく変わるのも怖い。
もちろん、許されないのも怖い。
忠明は、充の反応がわからなすぎて怖かった。
まだうじうじと口を開こうとしたとき、他の鑑賞客がやってきた。
「あ、それじゃ」
「うん。展示見てくれてありがとう」
視聴覚室を出て、先ほどアンが指差した方へと歩いて行く。お化け屋敷をやっている教室の前で腕を組んで片足に体重をかけて立つ充がいた。
「……充」
「! びっくりした。お前、足音なかったぞ」
「なんか……さっき、ごめん」
「どうせリアリティ出したかったとか、そういうことだろ?」
「……うん。でもなんか後から照れちゃった」
取り繕うようにへへっと笑うと、充が忠明の頭をガシガシと撫でながら「こっちが照れるわ」と言った。
本当は、劇のことなど何も考えていなかった。
(ただ、したかった。……そう言ったら、まだ笑ってられるのか?)
聞けそうにない質問が心の中に浮かぶ。
もやもやはしているが、それでも充と普通に話せることにほっとする。
「お化け屋敷、二人一組とかで俺だけ入れなかったんだ。入るか?」
「いや……狭い密室っぽくなると思うから、ちょっときついかも」
「じゃ、なんか食いに行かね?」
「うん」
そこからは、様々な展示や模擬店を二人で回った。完全にいつも通りに戻ったことに安堵しつつも、忠明の心にヒリヒリした痛みを残して文化祭の幕は閉じた。
「そういえば、家賃と光熱費も払うわ」
「お? なんで?」
「兄貴がそうしろって」
「お兄さん、すげーまともだよなぁ」
「引きこもりだけどな。それの原因もわかんねーまま半年過ぎたな……」
充の兄は引きこもったままらしい。その件に関しては、何も解決できていないようだった。
(というか、そんな短期間で解決するものなんだろうか)
とにもかくにも、忠明は充から家賃、光熱費の一部を受け取ることになったのだった。
それからは更に充が泊まる頻度も増えた。というよりは、アンの撮影があって一緒に帰らなかった日には泊まっていく。特に何をするわけでもなかったが、ただ喋っているだけでも充実していた。
そんな日々も、あっという間に過ぎていった。文化祭前日も泊まっていた充と一緒に家を出る。
「今日は忠明の家族くんの?」
「来ないよ。女装は見られたくないし招待してない」
「へー。俺は一応兄貴に招待券渡した」
「お兄さん困るだろ」
1年生はあまり人が集まらない午前中に舞台の使用権がある。文化祭の開会宣言を受けてすぐに着替えと化粧を施され、それから間もなく、忠明をはじめとした1年2組の男子は美しく着飾って舞台へ飛び出していった。
すべて上手くいっていた。舞踏会のシーンでは、あまりの華やかさに数少ない観客から拍手が起こったくらいだった。
やがて、王子がガラスの靴を女性たちに履くようにいうシーンまで到達した。ここから、観客が知るシンデレラのストーリーからは急速に離れていく。
「それではシンデレラ、その靴を履いてくれるか」
王子の言葉に、シンデレラは悲壮感を漂わせるように眉を顰める。初めの脚本では、この時点で魔法使いが止めに入ることになっていたが、王子の気持ちを盛り上げるためという理由で靴を履くシーンが追加された。
「ぴったりだ! やはり君なんだな!」
「待て!」
「誰だ!」
弾けるように「魔法使い様!」と立ち上がる。ガラスの靴を脱ぎ捨てて充扮する魔法使いに駆け寄ると、観客がざわめいた。そのまま、少し跳ねて抱き着くと充のフードがふわっと外れる。化粧によりわずかに顔の陰影が濃くなった充はアイドルのような顔で、観客席からどよめきが起こった。
「結婚を強要し彼女を苦しめるなら、お前もこの家族と同じだ!」
充がシンデレラの継母を指さすと、王子が手で振り払うように「なんだと!」と言いながら、そのまま腰にさしていた剣を抜いた。
「やめてください!」
忠明が充の前に出る。
「私、一度踊っただけの人と結婚なんてできません! 私が愛しているのは、ずっと支えてくれたミツール様だけです!」
この舞台の上で王子も継母もその役なのに、忠明には充だけは充にしか見えなかった。
「シンデレラ」
充が忠明の腰に手を回して、例の演劇部秘伝のキスのフリをする。小さくキャーッと聞こえた。このままの体勢でナレーションを待って劇は終わりだ。
なんだか、時間が急に遅くなった気がした。周りの声も消えて、忠明の視界いっぱいには充の顔しか見えない。充の瞳に吸い込まれるように見つめてしまう。
ドキドキしながら、忠明の顔に添えられた充の両手を包むように手を添えた。
「え、忠明?」
充がささやく。忠明が少し背伸びをして、唇を重ねる。その唇は温かく、柔らかかった。唇を閉じたまま、充がゴクリと喉を鳴らした。
「――こうして、シンデレラは彼女を支えた魔法使いと幸せに暮らしましたとさ。めでたし、めでたし」
ナレーションが入って、充から離れてお辞儀する。拍手に包まれた。幕が下りて舞台袖に引っ込む。
キスをした後、自分の唇が他人のものになったような不思議な感覚があった。
化粧を落とし制服に着替えたものの、充の顔は見れなかった。
(……おれ、何した!?)
「おい、忠明」
「あっ、おれ、トイレ」
(逃げるなよ、おれ~!!)
心の中でのツッコミとは裏腹に、トイレに行った後も充とは合流できなかった。ようやく意を決して教室に戻ってみると、坂東をはじめとした演劇部メンバーがいるくらいだった。
「あ、明石くん。すごくよかったよ! 練習したこと全部出し切ったね」
「……みんなもおつかれ」
「ヅカ式キス、本当にキスしてるみたいで黄色い悲鳴上がってたね」
「そ、そうだな」
「あ、宇治川くんなら山内とかとアンの展示見に行くって」
松島に言われ、「それじゃ、おれも行く」と教室を出た。写真部の展示を目指して歩き始めたが、充と顔を合わせる勇気はまだなかった。しかし、あらゆる人が充の行き先を忠明に教えてくれる。どうせ二人はセットだというように。
(な、何言えばいいんだ……)
自分でも何故あんなことをしたのか、うまく言葉にできなかった。
写真部の写真を展示しているのは視聴覚室の半分ほどのスペースだった。視聴覚室ではアンが一人で本を読んでいた。充のことは探しているものの、その姿がないことに少しだけほっとする。
「あ……、明石くん」
「どうも」
「宇治川くんなら、あっちに――」
「あ、いや、充は探してるけど写真もじっくり見ていくよ」
「あ、そう」
数十枚の写真が展示されている中で、充の写真は数枚だけだった。かなり多くの写真を撮っていたように思うが、そのうちの数枚しか展示できるものはなかったらしい。さらにそのうちのほとんどは充は特に笑顔を見せているわけでもなく、カメラ目線でもない。隠し撮りのようでもあるが、自然に撮れる構図ではない。
忠明はじっくりと写真を見た後、一枚の写真を指差した。
「充がモデルの写真もいいけど、こっちの空の写真好き」
「あー、それね、宇治川くんの視線を追ったときの空だ」
「……写真って、上手い下手とかわかんないけど、なんか……すごくこれは好きだな」
唯一カメラ目線の写真の充は、感情が抜け落ちたような顔をしていた。それが驚くほど綺麗な一瞬を切り取っていた。
「こっちの写真は本物のモデルみたい」
「そうだよね、かっこよく撮れたんだよ」
「……笹野さんって、充のこと、好きなの?」
「えっ、いやいや、そんなことないよ。宇治川くんはいいモデルだと思うけど。それにあたしじゃ、明石くんといるときみたいないい笑顔は引き出せなかったし」
アンの率直な言葉が忠明に刺さる。
「でももう――笑えないようなことしちゃったかも」
「?」
「おれが友情を壊したかも」
忠明は首を傾げるアンの反応を見て(劇を見てないのか)と思ったが、坂東や松島の反応を見る限り誰も気づいていないかもしれない。
「うーん? よくわからないけど、何か悪いことしたなら謝ったら許してくれるんじゃないの? すごく優しいよね、宇治川くんって」
「うん、優しいよな」
その優しさで、許されてしまうのが怖い気がした。
何か関係が大きく変わるのも怖い。
もちろん、許されないのも怖い。
忠明は、充の反応がわからなすぎて怖かった。
まだうじうじと口を開こうとしたとき、他の鑑賞客がやってきた。
「あ、それじゃ」
「うん。展示見てくれてありがとう」
視聴覚室を出て、先ほどアンが指差した方へと歩いて行く。お化け屋敷をやっている教室の前で腕を組んで片足に体重をかけて立つ充がいた。
「……充」
「! びっくりした。お前、足音なかったぞ」
「なんか……さっき、ごめん」
「どうせリアリティ出したかったとか、そういうことだろ?」
「……うん。でもなんか後から照れちゃった」
取り繕うようにへへっと笑うと、充が忠明の頭をガシガシと撫でながら「こっちが照れるわ」と言った。
本当は、劇のことなど何も考えていなかった。
(ただ、したかった。……そう言ったら、まだ笑ってられるのか?)
聞けそうにない質問が心の中に浮かぶ。
もやもやはしているが、それでも充と普通に話せることにほっとする。
「お化け屋敷、二人一組とかで俺だけ入れなかったんだ。入るか?」
「いや……狭い密室っぽくなると思うから、ちょっときついかも」
「じゃ、なんか食いに行かね?」
「うん」
そこからは、様々な展示や模擬店を二人で回った。完全にいつも通りに戻ったことに安堵しつつも、忠明の心にヒリヒリした痛みを残して文化祭の幕は閉じた。
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