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転生編

他人を巻き込まないって

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目覚めてから私は独り言を言っていた。
「どうしたの、ノンちゃんらしくない、朝から悩み事?」母が私の顔を覗き込んだ
「そんなことないよ」笑顔を作ると
「今日も可愛い」母の唇が私の唇に触れた
「めぐちゃん、1番簡単な英語上達法で何だろう?」コーヒーを飲んでいる恵さんに聞いた
「あれ、ノンちゃんお勉強の相談かしら、わたしが手取り足取り教えてあげるよ」
「もう、それじゃ進まないから」
「わたしは英語と日本語の文章を対比させて録音して何度も聴いたけどな~」姉が私の肩にもたれかかった
「もう、みんな真面目に聞いてよ~」
「真面目なノンちゃんってノンちゃんじゃない感じがする」3人が口を合わせた

学校に着くとクラス1の秀才の女子に声をかけた
「山上さん、英語の効果的な勉強法教えてもらえないかな」
「えっ、わたし、わたしでいいの」メガネの奥の瞳が可愛く思えた
「いつも英語トップだし、僕、英語話せるようになりたいんだ」
「そうなんだ、あのね、学校で教わる英語って文法中心だから、英会話は会話専用の教材を使うといいよ」
「そっか、英会話用の教材か」
「わたし、教材選び手伝おうか」
「えっ、いいのお願いします」
その日の放課後、私は山上さんと教材選びに近所の書店へ出かけた。
「まずはこれからどう、ラジオの口座テキスト、こっちは高校生レベル、こっちは中学生レベル」
「高校生レベルにしようかな」

「わたしね、発音の勉強が好きだったの」近くの公園を歩くと山上さんは言った
「ねぇ、何て呼んだらいい」
「僕、ノンちゃんでいいよ」
「ええ、クラスの誰もそんな親しげな呼び方してないのに」
「いいじゃん、山上さんは何て呼ばれたい?」
「わたしは、その、みちるだから、みっちとかかな」
「みちるか、いい名前だね、みちるでいいよね」
「いいよ、でもクラスの中では、まずいかな、付き合ってると思われたら迷惑だろうし」
「いいじゃん、そう思いたいやつには思わせておけば」
「ダメだよ、ノン、ちゃんは、学年女子のみんなの憧れだから」




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