4 / 64
いきなり異世界転生編
3・聖女様が迎えに来た。
黒いローブとドロワーズとブーツには魔防の効果があると、ケルベロス様が教えてくれた。……わあ、RPGみたい。
もっとも無敵ではないそうなので無茶はしないようにしよう。
体をどこかにぶつけたとき血が出なくてもアザができるみたいに、服が無事でも中身の鍛えていない体は衝撃に耐えられないだろうしね。
「ごしゅじん似合うぞ!」
「ありがとう、チビ太……ラケル」
「ん?」
わたしは、不思議そうに首を傾げるチビ太の頭を撫でた。
「これからはラケルって呼ぶね」
「なんでー?」
そのほうがカッコいいから、じゃなくて──
「真の名前は秘密にしておかなくちゃ」
「秘密か! 俺、わかったぞ!」
「ラケルのお父さんとお母さんがつけてくれた名前だしね」
「ん、そうだぞ!」
ラケルは嬉しそうに、わたしの周りを飛び跳ねる。
実際のところは、ラケルが大人になってケルベロス様くらい大きくなったら、チビ太って名前は似合わなくなるだろうな、と思ったからです。
……大きくなるまで時間はかかりそうだけど。
「人間の娘よ、ようやく迎えが来たようだぞ」
ケルベロス様が言って、暗闇の空間に光が差し込んだ。
わたし達がいたのは暗いだけで普通の四角い部屋だった。
光源がなかったのは、ラケル達は夜目が利くからだろう。
……それに実はケルベロス様うっすらと光ってたし。
毛皮が黒いから気づきにくかったけど。
とにかく部屋の扉が開いた。
いかにもファンタジーな衣装を着た少女が跪いている。
繊細な刺しゅうを施されたベールで顔は見えないが、裾から真っ赤な髪が覗いている。
すごく小柄でわたしより身長が低いけど、胸は小玉スイカくらいありそう。
手には純白の杖を持っていた。あれでスライムと戦っていたのかな。
「……迎えに来た」
「うむ。聖女よ、冥府の管理者にして月の女神ヌエバ様の命である。この娘を助け、この娘の望むように計らえ」
「……わかった」
「よ、よろしくお願いします」
「……ん」
聖女様は無口なようです。
わたしは歩き出した彼女の背中を追った。
ケルベロス様がいた部屋の外には、細い通路が続いている。
通路の壁にはところどころ照明があった。
なんだろう、あれ。……魔法?
そういえばここってダンジョンなんだよね?
モンスターが出たらどうしよう、と怯えて立ち止まったわたしに気が付いたのか、聖女様が振り向いた。
「……隠し通路を通ればモンスターは出てこない」
「は、はい! わかりました!」
また前を向いて歩き出した聖女様を追う前に、わたしは後ろを向いた。
ケルベロス様にお礼を言っておかなくちゃ。
お辞儀して言う。
「ありがとうございました」
「うむ。なにかあったら吾が力になろう」
「じゃあね、父上ー」
「達者で暮らせよ、ラケル。たまには顔を見せに来い」
「あれ? ラケルも来るの?」
わたしが尋ねると、ラケルはぴょんぴょん跳ねて不満を表明した。
「行くぞ! だって俺、ごしゅじんの使い魔だぞ!……行っちゃダメなのか?」
「そんなことないよ。ラケルが一緒だと嬉しいよ。でもダンジョンの調査は?」
ケルベロス様の名代(代理ってことだよね)でダンジョンへ行ってたときに異常が起こって、わたしの世界に来たんでしょ?
だからずっと一緒にはいられないんだと覚悟してた。
そんなわたしの疑問に答えてくれたのは、お父さんのケルベロス様だった。
「一段落ついたので、あとは人間達に任せている」
「そうなんですか」
背中に聖女様の視線を感じる。
いけない、待たせてた。
「すいません、聖女様。すぐ行きます。……ケルベロス様、と女神様? 本当にありがとうございました。じゃあラケル、行こうか」
「行くぞ!」
ラケルが一緒に来てくれて、すごく嬉しい。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
──隠し通路の先にあった転移陣で、わたし達はダンジョンの入り口にワープした。
転移陣の発動はすごく魔力が必要なので、ダンジョンでしか使えないらしい。
人間サイズの細い隠し通路と違い、ダンジョン本来の通路はケルベロス様が通っても余裕がありそうなほど広かった。
入り口の辺りには全然モンスターがいない。
いなくていいんだけど、それがいつものことなのか聖女様がスライムを倒したからなのか、ちょっと気になるわたしでした。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
森に囲まれたダンジョンの入り口には、ぶ厚い金属の扉が埋め込まれていた。
……鉄かな? それともミスリルとか?
なにも考えてないと元の世界を思い出してホームシックになるので、わたしは異世界を楽しむことにした。
元の世界のこと考え過ぎると良くないって言われたしね。
大きな扉の左右には、銀色の全身鎧を着た騎士がふたり立っていた。
兜で顔は見えない。白いマントを風になびかせている。
ケルベロス様のいるこのダンジョンは神獣ダンジョンという特別な存在で、国と聖神殿の許可を得たものしか入れないのだという。
全身鎧を着た騎士はもうひとりいて、真っ白な馬と一緒に馬車の横に立っている。
こちらの全身鎧は銀色ではなく、馬と同じ純白だ。
空よりも青いマントを纏っていた。
いかにもファンタジーな馬車を牽いているのは茶色い馬。
やっぱりここは中世ヨーロッパ風の世界なんだろうな。お約束だよね。
馬車の前に立っていた聖職者風の女性が、聖女様に頭を下げる。
「お疲れ様です、聖女様」
「……ん」
彼女もベールを被っているけれど、聖女様と違って顔は見えている。
二十歳代の落ち着いた感じの美女が、わたしに向かってお辞儀してくれた。
「お目にかかれて光栄です、神獣様のお客様。私はラトニー王国聖神殿にて大神官を務めるサンドラと申します」
「おのっ……葉菜花です。えっと、この子はラケルです」
「ラケルだぞ」
こういう場合は名前だけのほうがいいよね。
名字があるのは貴族だけだったりするっていうし。
……そういえば、聖女様のお名前聞いてない。
尊い方の真の名前は秘するものなんだね、きっと。
大神官のサンドラさんが、白馬に寄り添う全身鎧の騎士を紹介してくれる。
「王国を守るガルグイユ騎士団団長のコンセプシオン様です。本日は私達の護衛をしてくださいます」
「ありがとうございます」
わたしは頭を下げた。
改めて名前を言ったほうがいいのかなー?
「コンセプシオンだ。よろしく、葉菜花。よろしく、ラケル殿」
あ、さっき言ったので覚えてくれてたみたい。
「それでは王都サトゥルノへ向かいましょう」
サンドラさんが馬車の扉を開けてくれる。
「……ん」
「ありがとうございます」
聖女様に続いて、わたしも馬車に乗り込んだ。
「わあ……」
馬車の内装がおしゃれで、ちょっとお姫様気分。
ふかふかの座席に座って、膝の上にラケルを抱き上げる。
箒は邪魔になるのでラケルの影に入れてもらった。
聖女様とは向かい合わせ。
気が付くと彼女の杖がなかった。
馬車の外に荷物置き場があるのかな。
窓の外でコンセプシオンさんが白馬に跨るのが見えた。
いくつくらいの人なんだろう。
兜で顔が隠れているのでさっぱりわからない。挨拶の声もくぐもって聞こえたし。
サンドラさんは馬車の前のほうに移動している。
彼女が御者をしてくれるようだ。
少数精鋭って感じかな?
まあ、わたしってよくわからない存在だものね。
自分でもわからないし。
……これから、どうなるのかなあ。
もっとも無敵ではないそうなので無茶はしないようにしよう。
体をどこかにぶつけたとき血が出なくてもアザができるみたいに、服が無事でも中身の鍛えていない体は衝撃に耐えられないだろうしね。
「ごしゅじん似合うぞ!」
「ありがとう、チビ太……ラケル」
「ん?」
わたしは、不思議そうに首を傾げるチビ太の頭を撫でた。
「これからはラケルって呼ぶね」
「なんでー?」
そのほうがカッコいいから、じゃなくて──
「真の名前は秘密にしておかなくちゃ」
「秘密か! 俺、わかったぞ!」
「ラケルのお父さんとお母さんがつけてくれた名前だしね」
「ん、そうだぞ!」
ラケルは嬉しそうに、わたしの周りを飛び跳ねる。
実際のところは、ラケルが大人になってケルベロス様くらい大きくなったら、チビ太って名前は似合わなくなるだろうな、と思ったからです。
……大きくなるまで時間はかかりそうだけど。
「人間の娘よ、ようやく迎えが来たようだぞ」
ケルベロス様が言って、暗闇の空間に光が差し込んだ。
わたし達がいたのは暗いだけで普通の四角い部屋だった。
光源がなかったのは、ラケル達は夜目が利くからだろう。
……それに実はケルベロス様うっすらと光ってたし。
毛皮が黒いから気づきにくかったけど。
とにかく部屋の扉が開いた。
いかにもファンタジーな衣装を着た少女が跪いている。
繊細な刺しゅうを施されたベールで顔は見えないが、裾から真っ赤な髪が覗いている。
すごく小柄でわたしより身長が低いけど、胸は小玉スイカくらいありそう。
手には純白の杖を持っていた。あれでスライムと戦っていたのかな。
「……迎えに来た」
「うむ。聖女よ、冥府の管理者にして月の女神ヌエバ様の命である。この娘を助け、この娘の望むように計らえ」
「……わかった」
「よ、よろしくお願いします」
「……ん」
聖女様は無口なようです。
わたしは歩き出した彼女の背中を追った。
ケルベロス様がいた部屋の外には、細い通路が続いている。
通路の壁にはところどころ照明があった。
なんだろう、あれ。……魔法?
そういえばここってダンジョンなんだよね?
モンスターが出たらどうしよう、と怯えて立ち止まったわたしに気が付いたのか、聖女様が振り向いた。
「……隠し通路を通ればモンスターは出てこない」
「は、はい! わかりました!」
また前を向いて歩き出した聖女様を追う前に、わたしは後ろを向いた。
ケルベロス様にお礼を言っておかなくちゃ。
お辞儀して言う。
「ありがとうございました」
「うむ。なにかあったら吾が力になろう」
「じゃあね、父上ー」
「達者で暮らせよ、ラケル。たまには顔を見せに来い」
「あれ? ラケルも来るの?」
わたしが尋ねると、ラケルはぴょんぴょん跳ねて不満を表明した。
「行くぞ! だって俺、ごしゅじんの使い魔だぞ!……行っちゃダメなのか?」
「そんなことないよ。ラケルが一緒だと嬉しいよ。でもダンジョンの調査は?」
ケルベロス様の名代(代理ってことだよね)でダンジョンへ行ってたときに異常が起こって、わたしの世界に来たんでしょ?
だからずっと一緒にはいられないんだと覚悟してた。
そんなわたしの疑問に答えてくれたのは、お父さんのケルベロス様だった。
「一段落ついたので、あとは人間達に任せている」
「そうなんですか」
背中に聖女様の視線を感じる。
いけない、待たせてた。
「すいません、聖女様。すぐ行きます。……ケルベロス様、と女神様? 本当にありがとうございました。じゃあラケル、行こうか」
「行くぞ!」
ラケルが一緒に来てくれて、すごく嬉しい。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
──隠し通路の先にあった転移陣で、わたし達はダンジョンの入り口にワープした。
転移陣の発動はすごく魔力が必要なので、ダンジョンでしか使えないらしい。
人間サイズの細い隠し通路と違い、ダンジョン本来の通路はケルベロス様が通っても余裕がありそうなほど広かった。
入り口の辺りには全然モンスターがいない。
いなくていいんだけど、それがいつものことなのか聖女様がスライムを倒したからなのか、ちょっと気になるわたしでした。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
森に囲まれたダンジョンの入り口には、ぶ厚い金属の扉が埋め込まれていた。
……鉄かな? それともミスリルとか?
なにも考えてないと元の世界を思い出してホームシックになるので、わたしは異世界を楽しむことにした。
元の世界のこと考え過ぎると良くないって言われたしね。
大きな扉の左右には、銀色の全身鎧を着た騎士がふたり立っていた。
兜で顔は見えない。白いマントを風になびかせている。
ケルベロス様のいるこのダンジョンは神獣ダンジョンという特別な存在で、国と聖神殿の許可を得たものしか入れないのだという。
全身鎧を着た騎士はもうひとりいて、真っ白な馬と一緒に馬車の横に立っている。
こちらの全身鎧は銀色ではなく、馬と同じ純白だ。
空よりも青いマントを纏っていた。
いかにもファンタジーな馬車を牽いているのは茶色い馬。
やっぱりここは中世ヨーロッパ風の世界なんだろうな。お約束だよね。
馬車の前に立っていた聖職者風の女性が、聖女様に頭を下げる。
「お疲れ様です、聖女様」
「……ん」
彼女もベールを被っているけれど、聖女様と違って顔は見えている。
二十歳代の落ち着いた感じの美女が、わたしに向かってお辞儀してくれた。
「お目にかかれて光栄です、神獣様のお客様。私はラトニー王国聖神殿にて大神官を務めるサンドラと申します」
「おのっ……葉菜花です。えっと、この子はラケルです」
「ラケルだぞ」
こういう場合は名前だけのほうがいいよね。
名字があるのは貴族だけだったりするっていうし。
……そういえば、聖女様のお名前聞いてない。
尊い方の真の名前は秘するものなんだね、きっと。
大神官のサンドラさんが、白馬に寄り添う全身鎧の騎士を紹介してくれる。
「王国を守るガルグイユ騎士団団長のコンセプシオン様です。本日は私達の護衛をしてくださいます」
「ありがとうございます」
わたしは頭を下げた。
改めて名前を言ったほうがいいのかなー?
「コンセプシオンだ。よろしく、葉菜花。よろしく、ラケル殿」
あ、さっき言ったので覚えてくれてたみたい。
「それでは王都サトゥルノへ向かいましょう」
サンドラさんが馬車の扉を開けてくれる。
「……ん」
「ありがとうございます」
聖女様に続いて、わたしも馬車に乗り込んだ。
「わあ……」
馬車の内装がおしゃれで、ちょっとお姫様気分。
ふかふかの座席に座って、膝の上にラケルを抱き上げる。
箒は邪魔になるのでラケルの影に入れてもらった。
聖女様とは向かい合わせ。
気が付くと彼女の杖がなかった。
馬車の外に荷物置き場があるのかな。
窓の外でコンセプシオンさんが白馬に跨るのが見えた。
いくつくらいの人なんだろう。
兜で顔が隠れているのでさっぱりわからない。挨拶の声もくぐもって聞こえたし。
サンドラさんは馬車の前のほうに移動している。
彼女が御者をしてくれるようだ。
少数精鋭って感じかな?
まあ、わたしってよくわからない存在だものね。
自分でもわからないし。
……これから、どうなるのかなあ。
あなたにおすすめの小説
【完結】カノン・クライスラーはリンカネーション・ハイである。~回数制限付きでこの世界にある魔法なら何でも使えるという転生特典を貰いました
Debby
ファンタジー
【最終話まで予約投稿済み】
カノン・クライスラーは、辺境に近い領地を持つ子爵家の令嬢である。
頑張ってはいるけれど、家庭教師が泣いて謝るくらいには勉強は苦手で、運動はそれ以上に苦手だ。大半の貴族子女が16才になれば『発現』するという魔法も使えない。
そんなカノンは、王立学園の入学試験を受けるために王都へ向かっている途中で、乗っていた馬車が盗賊に襲われ大けがを負ってしまう。危うく天に召されるかと思ったその時、こういう物語ではお約束──前世の記憶?と転生特典の魔法が使えることを思い出したのだ!
例えそれがこの世界の常識から逸脱していても、魔法が使えるのであれば色々試してみたいと思うのが転生者の常。
リンカネーション(転生者)・ハイとなった、カノンの冒険がはじまった!
★
覗いてくださりありがとうございます(*´▽`人)
このお話は「異世界転生の特典として回数制限付きの魔法をもらいました」を(反省点を踏まえ)かなり設定を変えて加筆修正したものになります。
転生小説家の華麗なる円満離婚計画
鈴木かなえ
ファンタジー
キルステン伯爵家の令嬢として生を受けたクラリッサには、日本人だった前世の記憶がある。
両親と弟には疎まれているクラリッサだが、異母妹マリアンネとその兄エルヴィンと三人で仲良く育ち、前世の記憶を利用して小説家として密かに活躍していた。
ある時、夜会に連れ出されたクラリッサは、弟にハメられて見知らぬ男に襲われそうになる。
その男を返り討ちにして、逃げ出そうとしたところで美貌の貴公子ヘンリックと出会った。
逞しく想像力豊かなクラリッサと、その家族三人の物語です。
異世界転生ファミリー
くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?!
辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。
アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。
アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。
長男のナイトはクールで賢い美少年。
ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。
何の不思議もない家族と思われたが……
彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。
追放令嬢、辺境王国で無双して王宮を揺るがす
遊鷹太
ファンタジー
王国随一の名門ハーランド公爵家の令嬢エリシアは、第一王子の婚約者でありながら、王宮の陰謀により突然追放される。濡れ衣を着せられ、全てを奪われた彼女は極寒の辺境国家ノルディアへと流される。しかしエリシアには秘密があった――前世の記憶と現代日本の経営知識を持つ転生者だったのだ。荒廃した辺境で、彼女は持ち前の戦略眼と人心掌握術で奇跡の復興を成し遂げる。やがて彼女の手腕は王国全土を震撼させ、自らを追放した者たちに復讐の刃を向ける。だが辺境王ルシアンとの運命的な出会いが、彼女の心に新たな感情を芽生えさせていく。これは、理不尽に奪われた女性が、知略と情熱で世界を変える物語――。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
ぽっちゃり令嬢の異世界カフェ巡り~太っているからと婚約破棄されましたが番のモフモフ獣人がいるので貴方のことはどうでもいいです~
翡翠蓮
ファンタジー
幼い頃から王太子殿下の婚約者であることが決められ、厳しい教育を施されていたアイリス。王太子のアルヴィーンに初めて会ったとき、この世界が自分の読んでいた恋愛小説の中で、自分は主人公をいじめる悪役令嬢だということに気づく。自分が追放されないようにアルヴィーンと愛を育もうとするが、殿下のことを好きになれず、さらに自宅の料理長が作る料理が大量で、残さず食べろと両親に言われているうちにぶくぶくと太ってしまう。その上、両親はアルヴィーン以外の情報をアイリスに入れてほしくないがために、アイリスが学園以外の外を歩くことを禁止していた。そして十八歳の冬、小説と同じ時期に婚約破棄される。婚約破棄の理由は、アルヴィーンの『運命の番』である兎獣人、ミリアと出会ったから、そして……豚のように太っているから。「豚のような女と婚約するつもりはない」そう言われ学園を追い出され家も追い出されたが、アイリスは内心大喜びだった。これで……一人で外に出ることができて、異世界のカフェを巡ることができる!?しかも、泣きながらやっていた王太子妃教育もない!?カフェ巡りを繰り返しているうちに、『運命の番』である狼獣人の騎士団副団長に出会って……
伯爵令嬢アンマリアのダイエット大作戦
未羊
ファンタジー
気が付くとまん丸と太った少女だった?!
痩せたいのに食事を制限しても運動をしても太っていってしまう。
一体私が何をしたというのよーっ!
驚愕の異世界転生、始まり始まり。
ヒロインですが、舞台にも上がれなかったので田舎暮らしをします
未羊
ファンタジー
レイチェル・ウィルソンは公爵令嬢
十二歳の時に王都にある魔法学園の入学試験を受けたものの、なんと不合格になってしまう
好きなヒロインとの交流を進める恋愛ゲームのヒロインの一人なのに、なんとその舞台に上がれることもできずに退場となってしまったのだ
傷つきはしたものの、公爵の治める領地へと移り住むことになったことをきっかけに、レイチェルは前世の夢を叶えることを計画する
今日もレイチェルは、公爵領の片隅で畑を耕したり、お店をしたりと気ままに暮らすのだった