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アリの巣殲滅編
58・アリの巣殲滅の中日
アリの巣殲滅が始まって、今日で五日目。
予定は十日なので、まだまだ途中である──本来なら。
実はもう女王ダンジョンアントは退治されてしまっていた。
そもそも今回は異常にペースが早かった。
『闇夜の疾風』のマルコさんが大活躍してくれたのだ。
一日にひとりで千匹近く退治してたんじゃないだろうか。
マルコさんの頑張りはたぶん、早く殲滅が終われば打ち上げでラーメンを出してもいいと匂わせたからだ。
ダンジョンアントの討伐数、魔石の数で出すご褒美ももらう気満々で、極小の黄金の腕輪と大きなお鍋を買ったのだと、朝のパン配布のときニコロ君がこぼしていた。
……大丈夫かな。魔石ごはんに中毒性とかないよね?
殲滅期間が短くなったら、それだけ報酬が減るってことだけど、ほかの参加者もノリノリでダンジョンアントを倒していた。
報酬が減っても珍しい料理を食べられるほうが嬉しいんだって。
……ラトニーの人だもんね。
今はみなさん、残党を狩りに行ったりダンジョンの外で休んだりしている。
もちろんシオン君の許可があってのことだ。
その代わりシオン君本人はダンジョン内へ状況の確認に行っていた。
ベルちゃん達は救護テントで怪我人の治療をしている。
騎士団員の人達も人数の確認やダンジョン内の状況の聞き取りに忙しい。
わたしはすることがないので、ラケルをモフっていた。
ひとりで休憩用テントにいるのはなんか寂しいし、わたしを見ると怪我人が魔石ごはんを期待して興奮してしまうから救護テントへ行くのは禁じられているので、ダンジョンを囲む森の適当な木にもたれての行動です。
モフモフ!
「わふわふ♪」
「葉菜花ちゃん」
聞き覚えのある声に呼びかけられて視線を向ける。
そこには衛兵のアレコスさんがいた。朝のパン配布のときにも会ったっけ。
今日は衛兵のお仕事お休みなんだって。
パンの配布は初日の帰還前から先に包んで渡しています。
変成するのは楽だけど、ダンジョンアントの魔石を布に包んで準備するのが大変です。
「お疲れ様です。あの……カルロスさんは?」
いつもならラケルに飛びついているカルロスさんは、羊皮紙になにか描いている。
魔道具のペンで、描いては消し描いては消し、という感じだ。
アレコスさんはふたり分の槍を片手で持ち、もう一方の手でカルロスさんの襟の後ろをつかんで引きずっているのだった。
腕力=強さではないのだろうけれど、以前聞いたアレコスさんが衛兵隊内での実力者だという話は本当っぽい。
「まあっ! 葉菜花様がお優しいと思って魔石ごはんをせびろうなんて許せませんわっ!」
たまたま救護テントから出てきたドロレスさんが、憤怒の形相でアレコスさんに駆け寄った。
「ドロレスさん、この人達は知り合いなんです。もし悪い人が来てもラケルが助けてくれるから大丈夫ですよ」
「わふっ!」
「そうですの? でしたらよろしいんですが」
「はい、大丈夫です。それとドロレスさん、様付けはやめてくれませんか? わたし平民ですよ」
「おほほほ。そんなことおっしゃらないでくださいませ。葉菜花様はいずれ大公妃殿下になるお方じゃありませんの」
「わたしと騎士団長さんはそんなんじゃないです」
「はいはい、今は、ですわね。コンセプシオン王弟殿下のご領地はデルガード侯爵家のお隣ですの。ぜひ遊びに来てくださいませ」
ほかの人の前でシオン君のことをうっかりシオン君と呼んでしまったため、妙な誤解をされてしまった。
「ぐるる……」
「怒ってくれるほどのことじゃないよ、ラケル」
「わふ?」
「それでは失礼いたしますわ、葉菜花様」
ドロレスさんの後ろで、騎士団員達が頭を下げる。
動けない怪我人がいないか、ダンジョン内を見回りに行くのだろう。
「気をつけてくださいね」
「「「ドロレス様のことは我々が守ります!」」」
騎士団員達がキラキラした瞳を向けてくる。
この人達も誤解してるのかなあ。
「……葉菜花ちゃん、コンセプシオン王弟殿下と結婚するの?」
ドロレスさん達がいなくなったあとで、アレコスさんが驚いた顔で言う。
「しませんしません!」
「わふふうわふふう!」
わたしとラケルは頭を左右に振って答えた。
「できたっ!」
不意にカルロスさんが顔を上げて叫ぶ。
彼は辺りを見回して顎を捻った。
「おや? 俺はダンジョンの水辺にいたはずなんだが」
「危ないし、ほかの参加者の邪魔になるから俺が外まで連れ出してあげたんですよ」
「そうか、すまない。……おおっ、ラケル殿っ!」
「わふ?」
「会いたかったぞ、これを見てくれっ!」
カルロスさんはさっきまで描いていた羊皮紙をラケルに突き出した。
「わあ……」
「わふう……」
それは前にも見た水墨画を思わせる筆致で描かれた、ドラゴンに乗るラケルの姿だった。
いや、ドラゴンじゃない? 前脚がないからワイバーン?
ワイバーンは翼を広げ、水面から飛び出して天を目指している。
「わふ?」
ラケルが首を傾げるのを見て、わたしは薬草採取の場所で会ったワイアームのことを思い出した。
このダンジョン出身の子だ。
これまでの日々で報告も受けている。
三層五層八層にある水辺、露出した地下水脈の近くでダンジョンアントと戦っていたら水中から助けてくれるワイアームがいたって。
しかもそのワイアームは神聖属性のようで、近くにいるだけでダンジョンアントの魔石が『浄化』されて受けていた『呪い』も消えた、と。
シオン君に薬草採取の場所でのことを話したら、前から知っていて人間や家畜を襲わないよう警戒していたと言われたんだっけ。
「ワイアームのことは聞いてましたが、このダンジョンにはワイバーンもいたんですか?」
「信じてもらえないかもしれないけど俺達見たんだよね。ダンジョンアントを倒したワイアームがワイバーンに進化する瞬間を。先輩なんか感動しちゃって、無言で羊皮紙出して絵を描き始めるから困ったよ」
「俺の最高傑作だ。良かったらもらってくれ、ラケル殿。……あ、葉菜花もいいか?」
「いいですよ。カルロスさんって絵が上手ですよね」
「わふ♪」
「色は塗らないんですか?」
なんの気なしに尋ねた言葉で、カルロスさんは表情を曇らせた。
「……確かに。線だけではラケル殿の勇猛さを描ききれてないかもしれないな」
「あ、いえ、そういう意味じゃないです。これはこれで風情がありますよ」
「わふ!」
「絵の具は高いんだよ、葉菜花ちゃん。なにしろ宝石を砕いて使うんだから」
そういえば前世の歴史でも、天然の鉱物を砕いて絵の具にしてたって聞いたことがあります。
「王軍で調獣係続けてたら良かったのにね、先輩。衛兵隊とは給料が段違いでしょ?」
ラトニー王国の王軍にあるシャドウウルフを訓練した軍獣隊。
衛兵隊に移る前のカルロスさんは、その部隊でシャドウウルフを訓練する役目だったとか。
もっといろいろなモンスターを見たいと思って衛兵隊の冒険者門の門番に転職したそうですが、実際はモンスター討伐のときに仲良かったシャドウウルフが亡くなったのが辛かったんじゃないかなあ、とアレコスさんが小声で教えてくれました。
「……調獣係はモンスターを甘やかせないから……葉菜花、ラケル殿を撫でてもいいか?」
「ええ、かまいませんよ」
「わふ!」
カルロスさんはぼしゃがみ込み、ラケルを撫で始めた。
「よーしよしよし!」
「わふー♪」
すごく嬉しそうだ。
本人が言った通りなのかもしれない。
アレコスさんの言葉は話半分で聞いておこう。
「モフモフしてもらって良かったね」
「わふふ!」
存分にラケルを撫でて、カルロスさん達はダンジョンに戻っていった。
予定は十日なので、まだまだ途中である──本来なら。
実はもう女王ダンジョンアントは退治されてしまっていた。
そもそも今回は異常にペースが早かった。
『闇夜の疾風』のマルコさんが大活躍してくれたのだ。
一日にひとりで千匹近く退治してたんじゃないだろうか。
マルコさんの頑張りはたぶん、早く殲滅が終われば打ち上げでラーメンを出してもいいと匂わせたからだ。
ダンジョンアントの討伐数、魔石の数で出すご褒美ももらう気満々で、極小の黄金の腕輪と大きなお鍋を買ったのだと、朝のパン配布のときニコロ君がこぼしていた。
……大丈夫かな。魔石ごはんに中毒性とかないよね?
殲滅期間が短くなったら、それだけ報酬が減るってことだけど、ほかの参加者もノリノリでダンジョンアントを倒していた。
報酬が減っても珍しい料理を食べられるほうが嬉しいんだって。
……ラトニーの人だもんね。
今はみなさん、残党を狩りに行ったりダンジョンの外で休んだりしている。
もちろんシオン君の許可があってのことだ。
その代わりシオン君本人はダンジョン内へ状況の確認に行っていた。
ベルちゃん達は救護テントで怪我人の治療をしている。
騎士団員の人達も人数の確認やダンジョン内の状況の聞き取りに忙しい。
わたしはすることがないので、ラケルをモフっていた。
ひとりで休憩用テントにいるのはなんか寂しいし、わたしを見ると怪我人が魔石ごはんを期待して興奮してしまうから救護テントへ行くのは禁じられているので、ダンジョンを囲む森の適当な木にもたれての行動です。
モフモフ!
「わふわふ♪」
「葉菜花ちゃん」
聞き覚えのある声に呼びかけられて視線を向ける。
そこには衛兵のアレコスさんがいた。朝のパン配布のときにも会ったっけ。
今日は衛兵のお仕事お休みなんだって。
パンの配布は初日の帰還前から先に包んで渡しています。
変成するのは楽だけど、ダンジョンアントの魔石を布に包んで準備するのが大変です。
「お疲れ様です。あの……カルロスさんは?」
いつもならラケルに飛びついているカルロスさんは、羊皮紙になにか描いている。
魔道具のペンで、描いては消し描いては消し、という感じだ。
アレコスさんはふたり分の槍を片手で持ち、もう一方の手でカルロスさんの襟の後ろをつかんで引きずっているのだった。
腕力=強さではないのだろうけれど、以前聞いたアレコスさんが衛兵隊内での実力者だという話は本当っぽい。
「まあっ! 葉菜花様がお優しいと思って魔石ごはんをせびろうなんて許せませんわっ!」
たまたま救護テントから出てきたドロレスさんが、憤怒の形相でアレコスさんに駆け寄った。
「ドロレスさん、この人達は知り合いなんです。もし悪い人が来てもラケルが助けてくれるから大丈夫ですよ」
「わふっ!」
「そうですの? でしたらよろしいんですが」
「はい、大丈夫です。それとドロレスさん、様付けはやめてくれませんか? わたし平民ですよ」
「おほほほ。そんなことおっしゃらないでくださいませ。葉菜花様はいずれ大公妃殿下になるお方じゃありませんの」
「わたしと騎士団長さんはそんなんじゃないです」
「はいはい、今は、ですわね。コンセプシオン王弟殿下のご領地はデルガード侯爵家のお隣ですの。ぜひ遊びに来てくださいませ」
ほかの人の前でシオン君のことをうっかりシオン君と呼んでしまったため、妙な誤解をされてしまった。
「ぐるる……」
「怒ってくれるほどのことじゃないよ、ラケル」
「わふ?」
「それでは失礼いたしますわ、葉菜花様」
ドロレスさんの後ろで、騎士団員達が頭を下げる。
動けない怪我人がいないか、ダンジョン内を見回りに行くのだろう。
「気をつけてくださいね」
「「「ドロレス様のことは我々が守ります!」」」
騎士団員達がキラキラした瞳を向けてくる。
この人達も誤解してるのかなあ。
「……葉菜花ちゃん、コンセプシオン王弟殿下と結婚するの?」
ドロレスさん達がいなくなったあとで、アレコスさんが驚いた顔で言う。
「しませんしません!」
「わふふうわふふう!」
わたしとラケルは頭を左右に振って答えた。
「できたっ!」
不意にカルロスさんが顔を上げて叫ぶ。
彼は辺りを見回して顎を捻った。
「おや? 俺はダンジョンの水辺にいたはずなんだが」
「危ないし、ほかの参加者の邪魔になるから俺が外まで連れ出してあげたんですよ」
「そうか、すまない。……おおっ、ラケル殿っ!」
「わふ?」
「会いたかったぞ、これを見てくれっ!」
カルロスさんはさっきまで描いていた羊皮紙をラケルに突き出した。
「わあ……」
「わふう……」
それは前にも見た水墨画を思わせる筆致で描かれた、ドラゴンに乗るラケルの姿だった。
いや、ドラゴンじゃない? 前脚がないからワイバーン?
ワイバーンは翼を広げ、水面から飛び出して天を目指している。
「わふ?」
ラケルが首を傾げるのを見て、わたしは薬草採取の場所で会ったワイアームのことを思い出した。
このダンジョン出身の子だ。
これまでの日々で報告も受けている。
三層五層八層にある水辺、露出した地下水脈の近くでダンジョンアントと戦っていたら水中から助けてくれるワイアームがいたって。
しかもそのワイアームは神聖属性のようで、近くにいるだけでダンジョンアントの魔石が『浄化』されて受けていた『呪い』も消えた、と。
シオン君に薬草採取の場所でのことを話したら、前から知っていて人間や家畜を襲わないよう警戒していたと言われたんだっけ。
「ワイアームのことは聞いてましたが、このダンジョンにはワイバーンもいたんですか?」
「信じてもらえないかもしれないけど俺達見たんだよね。ダンジョンアントを倒したワイアームがワイバーンに進化する瞬間を。先輩なんか感動しちゃって、無言で羊皮紙出して絵を描き始めるから困ったよ」
「俺の最高傑作だ。良かったらもらってくれ、ラケル殿。……あ、葉菜花もいいか?」
「いいですよ。カルロスさんって絵が上手ですよね」
「わふ♪」
「色は塗らないんですか?」
なんの気なしに尋ねた言葉で、カルロスさんは表情を曇らせた。
「……確かに。線だけではラケル殿の勇猛さを描ききれてないかもしれないな」
「あ、いえ、そういう意味じゃないです。これはこれで風情がありますよ」
「わふ!」
「絵の具は高いんだよ、葉菜花ちゃん。なにしろ宝石を砕いて使うんだから」
そういえば前世の歴史でも、天然の鉱物を砕いて絵の具にしてたって聞いたことがあります。
「王軍で調獣係続けてたら良かったのにね、先輩。衛兵隊とは給料が段違いでしょ?」
ラトニー王国の王軍にあるシャドウウルフを訓練した軍獣隊。
衛兵隊に移る前のカルロスさんは、その部隊でシャドウウルフを訓練する役目だったとか。
もっといろいろなモンスターを見たいと思って衛兵隊の冒険者門の門番に転職したそうですが、実際はモンスター討伐のときに仲良かったシャドウウルフが亡くなったのが辛かったんじゃないかなあ、とアレコスさんが小声で教えてくれました。
「……調獣係はモンスターを甘やかせないから……葉菜花、ラケル殿を撫でてもいいか?」
「ええ、かまいませんよ」
「わふ!」
カルロスさんはぼしゃがみ込み、ラケルを撫で始めた。
「よーしよしよし!」
「わふー♪」
すごく嬉しそうだ。
本人が言った通りなのかもしれない。
アレコスさんの言葉は話半分で聞いておこう。
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「わふふ!」
存分にラケルを撫でて、カルロスさん達はダンジョンに戻っていった。
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