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第41章 託される
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「分かった?」
快い眠りからゆっくりと目覚める感覚。
目を開けるとパイロが真琴の顔を見つめた。
真琴は、うんうんと頷いた。
絢音と響介が、ハグをしている時に起きている現象をパイロが見せてくれた。
パイロの力で、絢音と響介の二人の世界を見ることができた。
これか……パイロの力とは。
人の繋がり、運命と呼ばれる絆を見ることができた。
これが、銀の創造主が恐れる力なのか?
「これで、君たちをエスピラールに招待する準備が出来た。いつでも行けるよ」
と言うと、パオロは、ベンチの上で倒れるように眠ってしまった。
「疲れているのよ……少し、休ませてあげて」
ウルペースが、パイロに上着をかけた。
絢音と響介は、照れくさそうに見つめ合っていた。
真琴は、ノウムの話の最後にグベルナに言われた言葉が頭に浮かぶ。
「真琴……爺は、このメッセージを持っていけということかもな……」
確か、そう言っていた。
僕だけが、元の世界に行ける。
人間が間違った方へ行かないように、伝えなければいけないのか?
僕は、何ができるのだろうか?
ここで見たことは、僕の頭の中に残る。
それが、僕に影響を与える。
影響された僕は、僕が発する言葉や絵や歌や映像となり、ほかの人に影響を与える。
何気ない僕の一言が、誰かの何かのきっかけになる。
それが、何を生み出すかは、分からない。
ちょっとした行動、仕草やつぶやきが、それを見ていた人にあるモノを気づかせる。
そして、とんでもないものを発明するかもしれない。
頭の中にある宇宙が、解放されるきっかけとなるのだ。
一人ひとりが発信者となる。
それは、本当に小さなことかもしれない。
自分が発する冗談やつぶやき、何気ない言葉が、
ある人には、すばらしいモノを気付かせるかもしれない。
誰一人、無駄な人間はいないのだ。
偶然はない。
全ては必然なのだ。
人間のほかの動物にはない能力。
それは、信じること。
きっかけにより、気付いた事を種とすれば、
その種から花を咲かそうと長い年月をかけて根気強く育てる。
信じてそれに力を注ぐことが出来る能力が発揮される。
その能力は、信じて突き進む人間しか持ちえない能力なのだ。
種は夢となり、多くの人間を動かすのだろう。
その為に、
僕は、絶対に元の世界に戻ろう。
「考え事か?」
響介が真琴に声をかけた。絢音も横に居た。
二人は、真琴を挟んで腰かけた。
「どこかに行っていたような気がするよ……
天国って花畑だって聞いたことがある……そんな感じだった」
響介が呟くように言った。
「そうだな、綺麗だったよ……二人とも」
「えっ、見ていたのか?」
と響介と絢音は顔を見合わせ、頬を染めていた。
「パイロにみせて貰ったんだ」
「そうか……、パイロってすげぇな」
「ああ」
「パイロが、目を覚ましたら、エスピラールに行こう。いよいよだな」
響介は、真琴の肩に手を置いた。
真琴は、なんて言っていいか困っていた。
自分だけが元の世界に戻るのだ。
この二人を置いて……。
「僕たちのことは、気にするなよ。すぐに追いかけるからさ」
響介の言葉に真琴が頷く。
「そうだ、戻ったら、私たちの両親に心配ないって伝えてほしいの」
絢音の声が、震えていた。
絢音は、これだけは、真琴に伝えておきたかった。
いつ消えてしまうかもしれない手を見つめていた。
響介が、絢音の手にそっと手を添えた。
絢音は、響介の瞳を見つめた。
真琴たちは、抱き合ってお互いの感触を確かめた。
その時、寝ていたパイロが伸びをしていた。
どうやら、目が覚めたようだ。
上半身を起こし、目を擦って周りを見渡している。
ありがとうって、自分にかかっていた上着をウルペースに返している。
そして、真琴たちの方を見て手を振った。
「出かけようか」パイロの大きな声だった。
真琴たちは、パイロの方に駆けて行った。
快い眠りからゆっくりと目覚める感覚。
目を開けるとパイロが真琴の顔を見つめた。
真琴は、うんうんと頷いた。
絢音と響介が、ハグをしている時に起きている現象をパイロが見せてくれた。
パイロの力で、絢音と響介の二人の世界を見ることができた。
これか……パイロの力とは。
人の繋がり、運命と呼ばれる絆を見ることができた。
これが、銀の創造主が恐れる力なのか?
「これで、君たちをエスピラールに招待する準備が出来た。いつでも行けるよ」
と言うと、パオロは、ベンチの上で倒れるように眠ってしまった。
「疲れているのよ……少し、休ませてあげて」
ウルペースが、パイロに上着をかけた。
絢音と響介は、照れくさそうに見つめ合っていた。
真琴は、ノウムの話の最後にグベルナに言われた言葉が頭に浮かぶ。
「真琴……爺は、このメッセージを持っていけということかもな……」
確か、そう言っていた。
僕だけが、元の世界に行ける。
人間が間違った方へ行かないように、伝えなければいけないのか?
僕は、何ができるのだろうか?
ここで見たことは、僕の頭の中に残る。
それが、僕に影響を与える。
影響された僕は、僕が発する言葉や絵や歌や映像となり、ほかの人に影響を与える。
何気ない僕の一言が、誰かの何かのきっかけになる。
それが、何を生み出すかは、分からない。
ちょっとした行動、仕草やつぶやきが、それを見ていた人にあるモノを気づかせる。
そして、とんでもないものを発明するかもしれない。
頭の中にある宇宙が、解放されるきっかけとなるのだ。
一人ひとりが発信者となる。
それは、本当に小さなことかもしれない。
自分が発する冗談やつぶやき、何気ない言葉が、
ある人には、すばらしいモノを気付かせるかもしれない。
誰一人、無駄な人間はいないのだ。
偶然はない。
全ては必然なのだ。
人間のほかの動物にはない能力。
それは、信じること。
きっかけにより、気付いた事を種とすれば、
その種から花を咲かそうと長い年月をかけて根気強く育てる。
信じてそれに力を注ぐことが出来る能力が発揮される。
その能力は、信じて突き進む人間しか持ちえない能力なのだ。
種は夢となり、多くの人間を動かすのだろう。
その為に、
僕は、絶対に元の世界に戻ろう。
「考え事か?」
響介が真琴に声をかけた。絢音も横に居た。
二人は、真琴を挟んで腰かけた。
「どこかに行っていたような気がするよ……
天国って花畑だって聞いたことがある……そんな感じだった」
響介が呟くように言った。
「そうだな、綺麗だったよ……二人とも」
「えっ、見ていたのか?」
と響介と絢音は顔を見合わせ、頬を染めていた。
「パイロにみせて貰ったんだ」
「そうか……、パイロってすげぇな」
「ああ」
「パイロが、目を覚ましたら、エスピラールに行こう。いよいよだな」
響介は、真琴の肩に手を置いた。
真琴は、なんて言っていいか困っていた。
自分だけが元の世界に戻るのだ。
この二人を置いて……。
「僕たちのことは、気にするなよ。すぐに追いかけるからさ」
響介の言葉に真琴が頷く。
「そうだ、戻ったら、私たちの両親に心配ないって伝えてほしいの」
絢音の声が、震えていた。
絢音は、これだけは、真琴に伝えておきたかった。
いつ消えてしまうかもしれない手を見つめていた。
響介が、絢音の手にそっと手を添えた。
絢音は、響介の瞳を見つめた。
真琴たちは、抱き合ってお互いの感触を確かめた。
その時、寝ていたパイロが伸びをしていた。
どうやら、目が覚めたようだ。
上半身を起こし、目を擦って周りを見渡している。
ありがとうって、自分にかかっていた上着をウルペースに返している。
そして、真琴たちの方を見て手を振った。
「出かけようか」パイロの大きな声だった。
真琴たちは、パイロの方に駆けて行った。
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