強制無人島生活

デンヒロ

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3日目

3-2 ナタ

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朝食前に砂浜を探索。
使える漂流物がないか確認する。

「これは……リュックサックか」

中身を見た。
ロープにブルーシートにコンパス……

「ナタも入っているな」

こいつは上々。
誰のか知らないがありがたく使わせて貰おう。
俺はリュックを片手にシェルターへ戻った。

「お帰りなさい……その表情は何か収穫があったのですね?」

「あぁ、こいつを拾った」

紫苑にナタを見せた。

「このナタで伐採ができる」

「伐採……いかだを作るのですか?」

「いや、作ろうと思えば作れるだろうがいかだは作らない」

素人が作ったいかだなんてすぐに壊れるだけだと思う。

「杭を作るんだ」

「杭……ですか?」

「あぁ。シェルターの周りに設置して野生動物の侵入を防ぐことに使う。それに武器としても使えそうだ」

今の俺たちは防衛手段がないに等しい。
この島に何が潜んでいるか解らない以上、拠点の強化はしといて正解だと考えている。
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