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トヨスティークの章
第29話 決着
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俺は、下まで行くのを中止して崖を登り、上の山道脇で昼飯にする事にした。芋を食い終わり、お茶を飲んで一服していると先ほどの冒険者二名が山道を降りてきた。
「おっ兄さん!収穫はあったかい?」
「こっちはBランク四つも取れたよ」
(普通の冒険者の稼ぎってそんなものなのか……俺は指輪の力で恵まれてるな)
「兄さんもいくらかは取れたんだろ?」
「ええ……まあ」
「そっか! 良かったじゃないか 帰るんだろ?一緒に換金行こうぜ!」
俺は一緒に山を降り『トヨスティーク』に戻った。帰り道に二人の冒険者の話を聞くとタファリは雷魔法に弱く、それ以外の魔法だと『ボム』が有効らしく火や水では一回の魔法では仕留め切れないと言っていた。
「ちょっと質問いいかな?」
俺は、冒険者達に聞いてみた。
「なんだい?」
「狩った『魔獣』はもう出現しなくなるの?」
「別の地区に出現するようになるみたいだな 詳しくは俺達じゃわからんね」
「昔から徐々に駆除していくうちに 山道や街道にはほとんど出現しなくなったらしいけどね」
「なるほど……」
「どうした? 兄さんは『魔獣』狩りははじめてなのかい?」
「ええ…まあ二回目だし初心者ですね」
「ハハハ そっかあ これからもっと色々覚えるさ 俺達も『魔獣』狩りを二人ではじめて二年だけど食うだけは困らないしな 誰かと組んだほうがいいぜ」
そんな話をしていると俺達は冒険者組合に着いた。すると例の四人組の冒険者達が組合の前にいた。
「よう! 糞餓鬼 この間はさっさと逃げてくれたな! 今日は逃がしゃしねーから覚悟しろよ!」
「なんだ兄さん あいつらと揉めたのか?」
「ええ……まあ 揉めたってより一方的に因縁ふっかけてくるですよね……」
冒険者は小声で続けた
「あいつらはここらのフダツキ共だ 関わらないほうがいいぞ……」
そう言うと冒険者二人はコソコソと逃げるように組合へ入っていった。
「ふぅ……面倒臭えな いい加減絡まれるのも てめえらこいよ……」
「フハッ! こいよだってよ! またトンズラ決める気か?」
「餓鬼が!」
「この人数で敵う訳ねーだろ! なめてんのかてめえ!」
俺は裏路地にやつらを連れてきて一言だけ言った。
「お前ら全員逃げれると思うなよ……毎回会うたび絡まれたらだるくてたまらんからな しばらく動けないようにしてやるぜ」
「いつまでもほざいてんじゃねえよ!」
殴りかかってきた男のパンチをかわし蹴りを入れ、後ろにいたコートを着ている男の腕を掴みへし折った。
「ウギャアアアア! いてええ!」
俺はそのまま、もう片方の肩にエルボーを食らわし肩を折る。
「グッグウウゥゥ……」
コートの男は気絶した。横から魔法を使われると厄介だと思い、最初に始末した。
「が……餓鬼 てめえ……何者だ……」
「……ただの餓鬼だよ」
一人が剣を抜いた。
「てっ……てめえ! マジで殺してやるぜ!」
男は大剣を振り上げ
「死ねえええええ!」
振り下ろしたと同時に、さっき蹴りを入れ蹲っていた男が立ち上がったとろを後ろに回り蹴飛ばした。
「あっ……ああああ……」
振り下ろした大剣は止まらず蹴飛ばした男の肩を切りつけた。
「うぎゃあああああああああ!」
剣を振り下ろした男は動揺しその場に膝まづいた。
「あうううう どうして……どうしてこんな事に」
俺はそのまま顔に蹴りを入れる、歯は飛び散り血を吐いて気絶した。
「残ったのは一番うるせえ てめえだけだぜ?」
男はガクガクと振るえ助けを乞う。
「な……なあ……頼む 見逃してくれ……有り金全部置いていくから……頼みます!お願いします!」
「てめえはそうやって今まで生きてきたんだろうな……一度ツッパったんなら最後までツッパリ通せよ な? はじめに言ったろ? 一人も逃がしゃしねえし しばらく動けなくしやるぜ」
「ひっ!ひぃいいいいいいいい!」
男は四つんばいのまま逃げようとする。俺は後ろから首ねっこを押さえ込み逃げれないように足首を蹴り上げた。
「あうっああ!」
折れては無いようだ。俺は男の顔面目がけて拳を入れようとした時、
「ケイゴ! 止めてええええ!」
テレジアの声だ!俺は振り上げた拳を止めて振り返った。そこにはテレジアが泣きながら立っていた。
「……それ以上やったら死んじゃうよ お願い……もう止めて」
「……テレジア」
俺は男に
「二度と俺達の前に現れるな……今度見かけたら わかってるな?」
男は頷き涙を流していた……
「……行こう テレジア」
「……もう ケイゴやり過ぎよ……グズン……」
「……泣くなよ もう……換金して帰ろう」
俺とテレジアは、そのまま組合に向かった。組合に入るとコソコソ逃げていった冒険者二人が近づいてきた。
「兄さん……大丈夫だったのか?さっきは助けてあげられなくて すまん……」
「いいよ 気にしなくて 換金は済んだの?」
「ああ これで今日も美味い酒が飲めるってもんだ!」
「じゃあ またな兄さん あいつらには気をつけろよな」
冒険者二人組……悪いやつらではなさそうだ……
俺はテレジアを連れ、人が少ないところの椅子に座り今日の出来事を話した。
「ええっ! いくらになるのよ!」
「しっ! 声がうるさい 全部で三十六個拾ってきた」
「……三十六個…」
「でだ…セーブストーンは何を買っておけばいい?」
「……適当に好きなの買ったら?」
「何を怒ってるんだ?」
「……あたしがいなくても ケイゴは上手くやっていけるのね……」
「そんな事ないって…テレジアがいないと困るんだよ俺……」
「えっ?そうなの?」
「ああ だからそんなに落ち込むな」
「うん! そうなのね あたしが必要なのね!」
「……ところで何であんなところに居たんだよ?」
「ああ…そろそろ帰ってくるかなって へへっ」
「……本題はこれからだ……」
俺は頭で考えただけで魔法を発動させられる事をテレジアに話した。すると、急にテレジアの表情が変わった。
「ケイゴ……今晩 あたしにその様子を見せてくれない?」
「今晩?かまわんけど 部屋で?」
「ううん 夜 お店に来てくれるでしょ?飲みに」
「いいけど 店閉まる少し前に行けばいいのか?」
「うん それでいいわ 終わったら町の外まで行きましょう」
「ああ 人が少ないところでやって見せるのか」
「そう……もしかして火力のコントロールが出来ず宿とかでやっちゃうと大変な事になるかもしれないし……」
「ああ わかった そうしよう じゃあ換金して飯食うか 何でも好きなの頼めよ おごるよ」
「やった! 大好きよ ケイゴ!」
「……」
俺は換金を頼みショルダーポーチから全ての『魔石』を取り出すと再び組合員が声に出して驚いた……
「また……こんなに持ってきて……引くわ……」
「えっ?」
「あっいえ 少々お待ちください…」
(何で引かれなきゃならないんだよ……口に出して言うアンタに引くわ……)
「おっ兄さん!収穫はあったかい?」
「こっちはBランク四つも取れたよ」
(普通の冒険者の稼ぎってそんなものなのか……俺は指輪の力で恵まれてるな)
「兄さんもいくらかは取れたんだろ?」
「ええ……まあ」
「そっか! 良かったじゃないか 帰るんだろ?一緒に換金行こうぜ!」
俺は一緒に山を降り『トヨスティーク』に戻った。帰り道に二人の冒険者の話を聞くとタファリは雷魔法に弱く、それ以外の魔法だと『ボム』が有効らしく火や水では一回の魔法では仕留め切れないと言っていた。
「ちょっと質問いいかな?」
俺は、冒険者達に聞いてみた。
「なんだい?」
「狩った『魔獣』はもう出現しなくなるの?」
「別の地区に出現するようになるみたいだな 詳しくは俺達じゃわからんね」
「昔から徐々に駆除していくうちに 山道や街道にはほとんど出現しなくなったらしいけどね」
「なるほど……」
「どうした? 兄さんは『魔獣』狩りははじめてなのかい?」
「ええ…まあ二回目だし初心者ですね」
「ハハハ そっかあ これからもっと色々覚えるさ 俺達も『魔獣』狩りを二人ではじめて二年だけど食うだけは困らないしな 誰かと組んだほうがいいぜ」
そんな話をしていると俺達は冒険者組合に着いた。すると例の四人組の冒険者達が組合の前にいた。
「よう! 糞餓鬼 この間はさっさと逃げてくれたな! 今日は逃がしゃしねーから覚悟しろよ!」
「なんだ兄さん あいつらと揉めたのか?」
「ええ……まあ 揉めたってより一方的に因縁ふっかけてくるですよね……」
冒険者は小声で続けた
「あいつらはここらのフダツキ共だ 関わらないほうがいいぞ……」
そう言うと冒険者二人はコソコソと逃げるように組合へ入っていった。
「ふぅ……面倒臭えな いい加減絡まれるのも てめえらこいよ……」
「フハッ! こいよだってよ! またトンズラ決める気か?」
「餓鬼が!」
「この人数で敵う訳ねーだろ! なめてんのかてめえ!」
俺は裏路地にやつらを連れてきて一言だけ言った。
「お前ら全員逃げれると思うなよ……毎回会うたび絡まれたらだるくてたまらんからな しばらく動けないようにしてやるぜ」
「いつまでもほざいてんじゃねえよ!」
殴りかかってきた男のパンチをかわし蹴りを入れ、後ろにいたコートを着ている男の腕を掴みへし折った。
「ウギャアアアア! いてええ!」
俺はそのまま、もう片方の肩にエルボーを食らわし肩を折る。
「グッグウウゥゥ……」
コートの男は気絶した。横から魔法を使われると厄介だと思い、最初に始末した。
「が……餓鬼 てめえ……何者だ……」
「……ただの餓鬼だよ」
一人が剣を抜いた。
「てっ……てめえ! マジで殺してやるぜ!」
男は大剣を振り上げ
「死ねえええええ!」
振り下ろしたと同時に、さっき蹴りを入れ蹲っていた男が立ち上がったとろを後ろに回り蹴飛ばした。
「あっ……ああああ……」
振り下ろした大剣は止まらず蹴飛ばした男の肩を切りつけた。
「うぎゃあああああああああ!」
剣を振り下ろした男は動揺しその場に膝まづいた。
「あうううう どうして……どうしてこんな事に」
俺はそのまま顔に蹴りを入れる、歯は飛び散り血を吐いて気絶した。
「残ったのは一番うるせえ てめえだけだぜ?」
男はガクガクと振るえ助けを乞う。
「な……なあ……頼む 見逃してくれ……有り金全部置いていくから……頼みます!お願いします!」
「てめえはそうやって今まで生きてきたんだろうな……一度ツッパったんなら最後までツッパリ通せよ な? はじめに言ったろ? 一人も逃がしゃしねえし しばらく動けなくしやるぜ」
「ひっ!ひぃいいいいいいいい!」
男は四つんばいのまま逃げようとする。俺は後ろから首ねっこを押さえ込み逃げれないように足首を蹴り上げた。
「あうっああ!」
折れては無いようだ。俺は男の顔面目がけて拳を入れようとした時、
「ケイゴ! 止めてええええ!」
テレジアの声だ!俺は振り上げた拳を止めて振り返った。そこにはテレジアが泣きながら立っていた。
「……それ以上やったら死んじゃうよ お願い……もう止めて」
「……テレジア」
俺は男に
「二度と俺達の前に現れるな……今度見かけたら わかってるな?」
男は頷き涙を流していた……
「……行こう テレジア」
「……もう ケイゴやり過ぎよ……グズン……」
「……泣くなよ もう……換金して帰ろう」
俺とテレジアは、そのまま組合に向かった。組合に入るとコソコソ逃げていった冒険者二人が近づいてきた。
「兄さん……大丈夫だったのか?さっきは助けてあげられなくて すまん……」
「いいよ 気にしなくて 換金は済んだの?」
「ああ これで今日も美味い酒が飲めるってもんだ!」
「じゃあ またな兄さん あいつらには気をつけろよな」
冒険者二人組……悪いやつらではなさそうだ……
俺はテレジアを連れ、人が少ないところの椅子に座り今日の出来事を話した。
「ええっ! いくらになるのよ!」
「しっ! 声がうるさい 全部で三十六個拾ってきた」
「……三十六個…」
「でだ…セーブストーンは何を買っておけばいい?」
「……適当に好きなの買ったら?」
「何を怒ってるんだ?」
「……あたしがいなくても ケイゴは上手くやっていけるのね……」
「そんな事ないって…テレジアがいないと困るんだよ俺……」
「えっ?そうなの?」
「ああ だからそんなに落ち込むな」
「うん! そうなのね あたしが必要なのね!」
「……ところで何であんなところに居たんだよ?」
「ああ…そろそろ帰ってくるかなって へへっ」
「……本題はこれからだ……」
俺は頭で考えただけで魔法を発動させられる事をテレジアに話した。すると、急にテレジアの表情が変わった。
「ケイゴ……今晩 あたしにその様子を見せてくれない?」
「今晩?かまわんけど 部屋で?」
「ううん 夜 お店に来てくれるでしょ?飲みに」
「いいけど 店閉まる少し前に行けばいいのか?」
「うん それでいいわ 終わったら町の外まで行きましょう」
「ああ 人が少ないところでやって見せるのか」
「そう……もしかして火力のコントロールが出来ず宿とかでやっちゃうと大変な事になるかもしれないし……」
「ああ わかった そうしよう じゃあ換金して飯食うか 何でも好きなの頼めよ おごるよ」
「やった! 大好きよ ケイゴ!」
「……」
俺は換金を頼みショルダーポーチから全ての『魔石』を取り出すと再び組合員が声に出して驚いた……
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