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SSランク冒険者との戦い
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…もともと、俺がこの世界に来たのは偶然で、しかももっと気楽な感じだったはずなんだがなぁ…。なんで、前世での過去の因縁がここででてくんだよ…。
あ、ちなみに現在アストリアは、ちょっと遠出している。どうやら、前に棲家としていた場所から、生活の道具を持ってくるらしい。正直、龍形態の時の家具とか持ってきても困るんだよな…。どうなることやら。
「あ、そういえば、ガイアスという者が、SSランク冒険者との試合の日程が決まったから、明日ギルドに来てくれと言っていたぞ。」
「そうか、ありがとう。」
…って言うか、ん?え?なんでアリアがここにいるの?
「お前、家に帰ったんではなかったのか?」
「あぁ。今さっき帰ってきたぞ。」
「あ、あぁ、おかえり。荷物は回収できたのか?」
「ええ。…ただ、ちょっとなくなっていると思うものはあるが…。」
ん?最後の方がよく聞き取れんかったな…。…にしても、やっぱこいつ、龍なんだなぁ…。この星の反対側にあるとか言っていたのに、三日もなしに帰ってきたぞ…。まぁ、この星の直径がよくわからんから、意外と近いのかも知れんが。
「あー、そして、それもあったなぁ…。めんどくさい。…あ、そうだ。アリア、血社って知らんか?」
「血社…あぁ、あの者たちか。」
「!知っているのか。」
「あぁ…まぁな…。」
?苦虫を噛み潰したような表情をしているな。嫌な思い出でもあるのだろうか。まぁ、もしあいつらなら、龍の一体や二体、翻弄してもおかしくないが…。
「我が初めて主にあった時のことを覚えているか?」
「そうだな…。確か、それなりに大怪我をしていたよな?」
「アレは、半分くらい主につけられたのだがな…。」
「?何か言ったか?」
「い、いや。なんでもない。それで、血社とやらだったよな?あの者らは、我に傷をつけた張本人どもだ。……半分だが。」
!ほう。アイツらが、アリアに喧嘩を売ったと…。つか、アイツらが動くってことはだ。もしや、アリアが何か奴らの計画に必要なものを持っていたのではないか…?おそらく、奴らの目的は、ここでも変わらんだろうし…。
「と言うか、あの者らは一体なんなのだ?我の警告も聞かずに押し入ってきたし…。」
「アイツらか?」
「む?主は知っているのか。」
「ああ。アイツらは俺にとって……殺すべき敵だからな。」
「…そうなのか?奴らは強かったにせよ、我が完全に油断していなかったら、我でも倒せる奴らだぞ?」
「いいや、違う。お前は、おそらく油断していたのではなく、油断させられていたんだよ。」
そう。奴らは、それが脅威なのだ。
どんな強者であっても、たとえアリアのような絶対的存在であっても、倒される時は、倒される。そして奴らは、その倒される条件を、あらゆる手を使って模索し、その状況に持っていくまでは、必ず表に出ない。だからこそ、厄介だ。俺だって、奴等と相対する時、何度死を覚悟していたものか…。
「奴らは、世界を滅ぼそうとしている。が、それは手段だ。奴らにとって、それはあくまで、手段でしかない。しかも決定的に奴らの本当の目的を果たすのに効率のいい…な。」
「…では、その本当の目的とは…?」
「それは……………………。」
その後、アリスは俺の話を聞いた後、これだけ言って俺の部屋から出て行った。
「なんとまあ、救われないものたちだ。」
そう。奴らは救われない。…己の目的のために、誰よりも己を殺し、己の道で、世界を守ろうとするのだから。
俺は剣士だ。俺の剣は、存在意義は、誰かを守るために、誰かを傷つけることにある。だからこそ、こう言う相手には、決定的に相性が悪い。それは、相手が策を巡らせて万全な体制をとって戦いにくるから、でもあるが、そう言う相手だからこそ、剣を振るう時に、ただ一瞬、翳る。剣を翳らせた剣士が待つものは、敗北と死である。奴らは、そのことくらいは計算に入れて、俺に向かってくるだろうしな。
かつて、あの男は言った。
「ただ、強くあれ。」
あの女は言った。
「全てを知れ。」
あの小さき王は言った。
「己の存在意義は、己がためになし。」
あの戦いで逝ったものたちの、最後の言葉だった。そしてまた、あの最悪で、恐ろしい戦いの匂いがする。
そう、剣士としての俺が囁く。そして俺は、己の中にある黒い感情を出すのも兼ねて、長いため息をつくのだった。
ああ、願わくば、今回の戦いで逝くものはないようにと、あの俺を転生させた神に祈るのだった。
あ、ちなみに現在アストリアは、ちょっと遠出している。どうやら、前に棲家としていた場所から、生活の道具を持ってくるらしい。正直、龍形態の時の家具とか持ってきても困るんだよな…。どうなることやら。
「あ、そういえば、ガイアスという者が、SSランク冒険者との試合の日程が決まったから、明日ギルドに来てくれと言っていたぞ。」
「そうか、ありがとう。」
…って言うか、ん?え?なんでアリアがここにいるの?
「お前、家に帰ったんではなかったのか?」
「あぁ。今さっき帰ってきたぞ。」
「あ、あぁ、おかえり。荷物は回収できたのか?」
「ええ。…ただ、ちょっとなくなっていると思うものはあるが…。」
ん?最後の方がよく聞き取れんかったな…。…にしても、やっぱこいつ、龍なんだなぁ…。この星の反対側にあるとか言っていたのに、三日もなしに帰ってきたぞ…。まぁ、この星の直径がよくわからんから、意外と近いのかも知れんが。
「あー、そして、それもあったなぁ…。めんどくさい。…あ、そうだ。アリア、血社って知らんか?」
「血社…あぁ、あの者たちか。」
「!知っているのか。」
「あぁ…まぁな…。」
?苦虫を噛み潰したような表情をしているな。嫌な思い出でもあるのだろうか。まぁ、もしあいつらなら、龍の一体や二体、翻弄してもおかしくないが…。
「我が初めて主にあった時のことを覚えているか?」
「そうだな…。確か、それなりに大怪我をしていたよな?」
「アレは、半分くらい主につけられたのだがな…。」
「?何か言ったか?」
「い、いや。なんでもない。それで、血社とやらだったよな?あの者らは、我に傷をつけた張本人どもだ。……半分だが。」
!ほう。アイツらが、アリアに喧嘩を売ったと…。つか、アイツらが動くってことはだ。もしや、アリアが何か奴らの計画に必要なものを持っていたのではないか…?おそらく、奴らの目的は、ここでも変わらんだろうし…。
「と言うか、あの者らは一体なんなのだ?我の警告も聞かずに押し入ってきたし…。」
「アイツらか?」
「む?主は知っているのか。」
「ああ。アイツらは俺にとって……殺すべき敵だからな。」
「…そうなのか?奴らは強かったにせよ、我が完全に油断していなかったら、我でも倒せる奴らだぞ?」
「いいや、違う。お前は、おそらく油断していたのではなく、油断させられていたんだよ。」
そう。奴らは、それが脅威なのだ。
どんな強者であっても、たとえアリアのような絶対的存在であっても、倒される時は、倒される。そして奴らは、その倒される条件を、あらゆる手を使って模索し、その状況に持っていくまでは、必ず表に出ない。だからこそ、厄介だ。俺だって、奴等と相対する時、何度死を覚悟していたものか…。
「奴らは、世界を滅ぼそうとしている。が、それは手段だ。奴らにとって、それはあくまで、手段でしかない。しかも決定的に奴らの本当の目的を果たすのに効率のいい…な。」
「…では、その本当の目的とは…?」
「それは……………………。」
その後、アリスは俺の話を聞いた後、これだけ言って俺の部屋から出て行った。
「なんとまあ、救われないものたちだ。」
そう。奴らは救われない。…己の目的のために、誰よりも己を殺し、己の道で、世界を守ろうとするのだから。
俺は剣士だ。俺の剣は、存在意義は、誰かを守るために、誰かを傷つけることにある。だからこそ、こう言う相手には、決定的に相性が悪い。それは、相手が策を巡らせて万全な体制をとって戦いにくるから、でもあるが、そう言う相手だからこそ、剣を振るう時に、ただ一瞬、翳る。剣を翳らせた剣士が待つものは、敗北と死である。奴らは、そのことくらいは計算に入れて、俺に向かってくるだろうしな。
かつて、あの男は言った。
「ただ、強くあれ。」
あの女は言った。
「全てを知れ。」
あの小さき王は言った。
「己の存在意義は、己がためになし。」
あの戦いで逝ったものたちの、最後の言葉だった。そしてまた、あの最悪で、恐ろしい戦いの匂いがする。
そう、剣士としての俺が囁く。そして俺は、己の中にある黒い感情を出すのも兼ねて、長いため息をつくのだった。
ああ、願わくば、今回の戦いで逝くものはないようにと、あの俺を転生させた神に祈るのだった。
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