37 / 71
一の才能
感度を上げてけ
しおりを挟む
なぜか恥ずかしがり始めたブルーブックの心境は理解できないが、そんなもんはアイツの気が向いた時に教えてもらえればいいと意識をずらした。
裏で何か言われたり詮索される事は過去に何度もあったが、こんな大人数を巻き込むのは流石に御法度だ。本来なら落とし前は利子つけて取り立てる(強めの毒舌を浴びせる)が、しかし嬉しい事? に、敵意ではなくあくまで好意による者らしいので、できるだけ穏便に済ませたい。
「それはそれとして、どうやって魔法陣に触れずに食堂まで行くんだ? 学園長みたいに空飛べねえだろ」
「城の外にも陣張り巡らされとるけん屋根伝いに行くのも無理やと思うで」
「なら正面突破しかねえな」
「えぇ……」
流石に発光しながら一階の食堂まで行くのは他の生徒の避難妨害もいいとこだから避けるしなねえけど。多分大丈夫だろ。ブルーブックがまた眼を見開くが意図は全く読めない。……そんなに魔力を感じ取るのは難しいことだろうか。けど俺の場合魔力に体がこう……変に敏感だから、魔力=性感帯の方程式が完成しつつあるから、人一番感じやすいのかもとは考えるけれど。
でも心配してくれるのはありがたい。確かになんとなく気配は感じるが、もっとこう確かな確証が欲しいのも確かだ。踏む直前で気付く程度の精度じゃ話にならねえ。なにかもっと感度を良くする……魔力の気配にいち早く気付けるように工夫が必要なのは間違いなかった。
「なあ、ブルーブック、お前物知りだろ。感度を上げるにはどうすりゃいいと思う?」
「うぇ!? 感度……!」
「……悪い、言い方をミスった。魔力を感じ取る力を上げるために今の俺でもできそうなことってなんだ?」
ブルーブックを含めた教室中にいる連中がギョッとするのを見て自分のミスに気が付いた。ちょっとばかし、いいやだいぶ言葉が少なくなってしまったのを反省する。
「そんなミスする……?」
「なんか、思わせぶりだし魔性っぽいな」
そんなふうに言わんでくれ。今の間違いは俺自身からしても結構恥ずかしかったりする。なんだよ感度って、何をどうすれば魔力を感じ取る力を感度って言葉に変換できるんだ俺の辞書、変な世界に来たからって偏ってんじゃねえ。
「えっと、魔力を感じ取る力の上げ方か……」
話を戻してくれたブルーブック。こんな言葉の足りない質問にも真剣に答えを考えてくれて申し訳なさもあるが感謝もある、物知りのこいつが悩んでるってことは結構難しい出題だったみたいだ。無理して捻り出さなくてもいいと言おうとした矢先、少しだけ言いづらそうに再び口を開いた。
「一応方法はあるかなぁ……ねえスタッフォード、魔力のパス切ってみてよ」
「……お前」
「そ、そんな顔しないでくれよ、魔術の知識が乏しいハジメっちができそうな対策ってこれしか思い浮かばなくて」
スターと同じく俺も思考を巡らせた。魔力のパスを切る……それってつまり、その、またあのいやらしい気分になっちまうってことなのか? たしかにそうなったら魔力を欲して体が敏感になるだろう。まさかさっきの感度との言い間違いが布石だったりする? いやいやそんな伏線回収期待しとらんわ。
けど、ちょっと脳内ツッコミの応酬が過ぎたが、大した鍛錬を積んでいない俺にも対策法があったというだけで本来は幸運なことだと思う。またアレを経験するのはちょっと、いやだいぶ怖いが、背に腹は変えられんというやつ。一度やり切ると宣言した手前簡単に諦められないというプライドも無理をする理由のちょびっとではあったけど。
「……別に、俺はそれでもいいぜ?」
「な、え!? あの、魔力のパスを切れば、また繋ぐためにその……性行為をしなくてはなりませんが」
「「「!!!!」」」
「そ、それは今は考えないことにするから……」
全員、もっというとか廊下で盗み聞きしてた奴らからもどよめきが感じられたが、それらから逃げるように強行の姿勢を見せる。俺が原因とはいえこそこそと小賢しい真似でたくさんの人に迷惑をかける奴らを、何もせずに放っておく方が耐えられない。出会ったら罵詈雑言を飛ばしまくってお望み通り踏んでやることにしよう。どうせ反応ないだろうし、俺はそいつらに得意の毒舌を発揮するだけでいいし。
「それにさ、その、スターがいれば安心かなって……」
「ん゛ッッ!!」
「ん?」
イケメンフェイスが勿体無い奇声を上げた所で、スターも覚悟を決したようだ。行きますよという宣言で俺の心も締まる思いがする。鉛の如く重たそうに自身の腕を持ち上げ、そして指を鳴らした。
心の準備をしていたとはいえ、身体からまたあのもどかしいぶわりとした感覚的が戻ってくる。でもさっき散々白い、カードからドピュドピュ出てくる魔力を浴びまくったせいかまだ身体に力が少し残ってる気がして、全く耐えられないという話ではない。
「うぅ、、全然余裕だ」
「……そんな顔で言われても説得力ないんやけどなぁ」
水をさしてくる学園長を無視しつつ震える足で廊下に向き直る。クラスメイトの顔も、廊下にいるが外野の顔も、今は見る事も考える事もないようにした。
裏で何か言われたり詮索される事は過去に何度もあったが、こんな大人数を巻き込むのは流石に御法度だ。本来なら落とし前は利子つけて取り立てる(強めの毒舌を浴びせる)が、しかし嬉しい事? に、敵意ではなくあくまで好意による者らしいので、できるだけ穏便に済ませたい。
「それはそれとして、どうやって魔法陣に触れずに食堂まで行くんだ? 学園長みたいに空飛べねえだろ」
「城の外にも陣張り巡らされとるけん屋根伝いに行くのも無理やと思うで」
「なら正面突破しかねえな」
「えぇ……」
流石に発光しながら一階の食堂まで行くのは他の生徒の避難妨害もいいとこだから避けるしなねえけど。多分大丈夫だろ。ブルーブックがまた眼を見開くが意図は全く読めない。……そんなに魔力を感じ取るのは難しいことだろうか。けど俺の場合魔力に体がこう……変に敏感だから、魔力=性感帯の方程式が完成しつつあるから、人一番感じやすいのかもとは考えるけれど。
でも心配してくれるのはありがたい。確かになんとなく気配は感じるが、もっとこう確かな確証が欲しいのも確かだ。踏む直前で気付く程度の精度じゃ話にならねえ。なにかもっと感度を良くする……魔力の気配にいち早く気付けるように工夫が必要なのは間違いなかった。
「なあ、ブルーブック、お前物知りだろ。感度を上げるにはどうすりゃいいと思う?」
「うぇ!? 感度……!」
「……悪い、言い方をミスった。魔力を感じ取る力を上げるために今の俺でもできそうなことってなんだ?」
ブルーブックを含めた教室中にいる連中がギョッとするのを見て自分のミスに気が付いた。ちょっとばかし、いいやだいぶ言葉が少なくなってしまったのを反省する。
「そんなミスする……?」
「なんか、思わせぶりだし魔性っぽいな」
そんなふうに言わんでくれ。今の間違いは俺自身からしても結構恥ずかしかったりする。なんだよ感度って、何をどうすれば魔力を感じ取る力を感度って言葉に変換できるんだ俺の辞書、変な世界に来たからって偏ってんじゃねえ。
「えっと、魔力を感じ取る力の上げ方か……」
話を戻してくれたブルーブック。こんな言葉の足りない質問にも真剣に答えを考えてくれて申し訳なさもあるが感謝もある、物知りのこいつが悩んでるってことは結構難しい出題だったみたいだ。無理して捻り出さなくてもいいと言おうとした矢先、少しだけ言いづらそうに再び口を開いた。
「一応方法はあるかなぁ……ねえスタッフォード、魔力のパス切ってみてよ」
「……お前」
「そ、そんな顔しないでくれよ、魔術の知識が乏しいハジメっちができそうな対策ってこれしか思い浮かばなくて」
スターと同じく俺も思考を巡らせた。魔力のパスを切る……それってつまり、その、またあのいやらしい気分になっちまうってことなのか? たしかにそうなったら魔力を欲して体が敏感になるだろう。まさかさっきの感度との言い間違いが布石だったりする? いやいやそんな伏線回収期待しとらんわ。
けど、ちょっと脳内ツッコミの応酬が過ぎたが、大した鍛錬を積んでいない俺にも対策法があったというだけで本来は幸運なことだと思う。またアレを経験するのはちょっと、いやだいぶ怖いが、背に腹は変えられんというやつ。一度やり切ると宣言した手前簡単に諦められないというプライドも無理をする理由のちょびっとではあったけど。
「……別に、俺はそれでもいいぜ?」
「な、え!? あの、魔力のパスを切れば、また繋ぐためにその……性行為をしなくてはなりませんが」
「「「!!!!」」」
「そ、それは今は考えないことにするから……」
全員、もっというとか廊下で盗み聞きしてた奴らからもどよめきが感じられたが、それらから逃げるように強行の姿勢を見せる。俺が原因とはいえこそこそと小賢しい真似でたくさんの人に迷惑をかける奴らを、何もせずに放っておく方が耐えられない。出会ったら罵詈雑言を飛ばしまくってお望み通り踏んでやることにしよう。どうせ反応ないだろうし、俺はそいつらに得意の毒舌を発揮するだけでいいし。
「それにさ、その、スターがいれば安心かなって……」
「ん゛ッッ!!」
「ん?」
イケメンフェイスが勿体無い奇声を上げた所で、スターも覚悟を決したようだ。行きますよという宣言で俺の心も締まる思いがする。鉛の如く重たそうに自身の腕を持ち上げ、そして指を鳴らした。
心の準備をしていたとはいえ、身体からまたあのもどかしいぶわりとした感覚的が戻ってくる。でもさっき散々白い、カードからドピュドピュ出てくる魔力を浴びまくったせいかまだ身体に力が少し残ってる気がして、全く耐えられないという話ではない。
「うぅ、、全然余裕だ」
「……そんな顔で言われても説得力ないんやけどなぁ」
水をさしてくる学園長を無視しつつ震える足で廊下に向き直る。クラスメイトの顔も、廊下にいるが外野の顔も、今は見る事も考える事もないようにした。
24
あなたにおすすめの小説
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される
マンスーン
BL
王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。
泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。
男前受け
【完結】気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件
白井のわ
BL
雄っぱいが大好きな俺は、気が付いたら大好きなblゲーの主人公になっていた。
最初から好感度MAXのマッチョな攻略対象達に迫られて正直心臓がもちそうもない。
いつも俺を第一に考えてくれる幼なじみ、優しいイケオジの先生、憧れの先輩、皆とのイチャイチャハーレムエンドを目指す俺の学園生活が今始まる。
主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。
目が覚めたら宿敵の伴侶になっていた
木村木下
BL
日本の大学に通う俺はある日突然異世界で目覚め、思い出した。
自分が本来、この世界で生きていた妖精、フォランだということを。
しかし目覚めたフォランはなぜか自分の肉体ではなく、シルヴァ・サリオンという青年の体に入っていた。その上、シルヴァはフォランの宿敵である大英雄ユエ・オーレルの『望まれない伴侶』だった。
ユエ×フォラン
(ムーンライトノベルズ/全年齢版をカクヨムでも投稿しています)
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
BLゲームの主人公に憑依した弟×悪役令息兄
笹井凩
BL
「BLゲーの主人公に憑依したら、悪役令息の兄が不器用すぎてメロかった」……になる予定の第一話のようなものです。
彼氏に遊ばれまくってきた主人公が性格終わっている男共を粛清してやろうとするのに、情が湧いてなかなか上手くいかない。
そんな中、一番嫌いであったはずの悪役令息、兄の本性を知って愛情が芽生えてしまい——。
となるアレです。性癖。
何より、対人関係に恵まれなかったせいで歪んだ愛情を求め、与えてしまう二人が非常に好きなんですよね。
本当は義理の兄弟とかにしたほうが倫理観からすると良いのでしょうが、本能には抗えませんでした。
今日までの短編公募に間に合わなかったため供養。
プロットはあるので、ご好評でしたら続きも載せたいなと思っております。
性癖の近しい方に刺されば、非常に嬉しいです。
いいね、ご感想大変励みになります。ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる