【完結】ずっと一緒にいたいから

隅枝 輝羽

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2.社員旅行で沼落ちしたんだけどっ!?(攻)

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 あー、こりゃ完全にだめだ。他の幹事に声かけてこっちの世話するかもと言っておいて正解だった。とはいえ、部屋に連れて帰って介抱するかもしれないとなったら、ちゃんと断ってこないとだめだ。 

「他の人に声かけてくるんで、ちょっとこのまま待っててください。…………幹事ってこんなお守りまでしなきゃならないんかよ……」 

 幹事という仕事が終わったら、部屋でのんびりしたり温泉満喫したりするつもりだった俺は、つい愚痴ってしまった。いや、このままオレも部屋戻っちゃえばいいかって気持ちは切り替えたけど、オレの愚痴聞こえちゃったかな……先輩が酔ってるからといって、あそこで言うべきじゃなかったかもしれない。どうか聞こえてませんようにと願うしかない。 

 とりあえず、他の幹事を捕まえて事情を説明すれば、ちょっと同情の目を向けられた。まあ、同室でもあるしオレがやるのが一番いいだろ。 

 オレはペットボトルの冷たい水を買って、榛名先輩のところに戻った。先輩はトイレの壁に右側頭部をくっつけるようにさらに斜めになっていた……危ないなぁ。 
 半分寝ているであろう榛名先輩の赤い首元にペットボトルを押し当てて起こす。 

「んぐぅ?」 
「水です。飲んで」 

 蓋を開けて渡してあげれば、先輩はぐびぐびとペットボトルの半分くらいまで水を飲んだ。でもやっぱ足元はおぼつかなくて、肩を貸した上にがっちりと先輩の脇を支えて部屋に連れていく……つら。 

 さすがに重くて、ベッドには放り投げるみたいになっちゃったけど、そこはオレは悪くないだろ。 

「オレ温泉行ってくるんで。一応ゴミ箱に袋かけたやつ、ここに置いたんでやばかったらここにしてくださいよ?」 

 先輩はベッドに伏せたまま、あーとかうーとか言っていた。吐かれたら困ると思って、一応は周りを整えてあげるくらいはね。 

 大人だし大丈夫だろと、榛名先輩を放置して、オレは温泉をやっと満喫することができた。酌ばかりしていたからほとんど酔ってもいないし、酒飲んだ人は温泉に来ないし、のんびりできて最高だ。 

 

 ほくほくしながら、部屋でまったりしようと缶ビールを一本買って戻った……んだけど、さ。 

「あっ……ふぅん……ん……」 

 思わずビールを落とすところだった。 

 おいおいおいおい。先輩何やってんだよ、酔ってオナニーかよ……ここは自宅じゃねぇぞ。 

「ちょっと!」 
「はぁんっ……あっ」 

 はだけた浴衣の間から先輩のブツと……ブツと……え、ケツいじってんの? しかも断続的に聞こえる喘ぎ声がやばい。あのいい声で、さらに鼻に抜けるような少し高い声が下半身に響く。 

 止めようと思ったはずなのに、目が離せない。というか、自分のが久しぶりに痛いくらいになっていた。 

「なん、で……」 

 榛名先輩の痴態を見て、勃起してる自分が信じられない。信じられないのに、ズクンズクンとアレが脈打っている。 

 激しく鼓動している胸を叩きながら、榛名先輩の寝ているベッドの端に腰かけると、もっとばっちりヤバいところが見えた。白いものを塗りつけてケツに指を突っ込みながら前もいじってる……。 

 そして、あの声だ。 

「せ、んぱい……?」 

 ふらりと吸い寄せられるように、オレは無意識に声をかけていた。 

「んっ……」 

 榛名先輩がちらりとこちらを向く。トロンとした流し目に見られた瞬間、心臓が止まったかと思った。 

 いつもの地味モサさはどこに行ったのかわからないくらい、とんでもないピンクの空気が漂っている。 

 ──エロいエロいエロいエロい……。 

 もうだめだった。一撃で落ちたのがわかってしまった。オレの守備範囲は女の子だけだと思ってたのに! 

「榛名先輩、オレが手伝って……あげます……ね」 
「んぁ……」 

 脚の付け根を撫でてあげれば、ピクッと反応してオレを煽る声をあげる。初めて触れる他人のケツの穴だけど、この感じてる声をもっと聞きたくて、汚いとか思う余地もなかった。 

 それにしても、ガッチガチになった自分のブツもどうにかしたい。扱いて出すか? そう思ったとき、先輩が「もっと……おく」なんて言うのが悪い。 

 一瞬カッとして、気づいたら突っ込んじゃってたんだよな。我に返ったら目の前の先輩の背中が反ってビクビクとしてる。たまに振り返って涙目を見せるのがとんでもないエロさ。 

「そ、こ……いいっ……あたるぅ……あぁ……」 
「素直ですね。ていうか、正気じゃないんでしょうねぇ」 
「いいっ! きもち、いい……」 
「ココ、ですね? わかってないでしょうけど、オレもめっちゃ気持いいです。先輩ってここ使い慣れてます?」 
「もっとぉ……」 

 自分の世界に浸っているのか榛名先輩の返事はない。 

 オレはときどき結合部に唾液を足して、榛名先輩をバックから突きまくった。ていうか、色白いな、この人。当たり前だけど、体つきは完全に男だ。筋肉はあまりついてないけど筋張ってるし、広い肩幅に小さい尻。 

 なのに、オレはめっちゃ興奮してるし腰が止まらない。入り口はキツキツだけど中は……ふわとろ? でも、時々うねって絞られる感じだ。 

 行為を終えると、混乱しつつ先輩の身体を拭いて汚してしまった先輩の浴衣やらを着替えさせた。 
 でも……久しぶりのセックスの気持ちよさと、スッキリ感がたまらない。男相手でもかなり『イイ』んだな、と初めて知ってしまった。 

 

 オレはふらふらともう一回温泉に行くと……かけ湯をしてすぐに湯の中に飛び込んだ。 

「あああ! やばいぃぃ。やっちゃいけないことやってしまった……」 

 湯に半分くらい顔を沈めて反省しつつも、先輩の腹に響く声とか、色気マシマシの表情とか、気持ちいい先輩の中とかが頭の中をぐるぐるする。 

「いや、でもあれは先輩が悪くね? オレ以外の多人数部屋だったらどうなってたと思ってんだよ……ドン引きされて社内の噂になるか、ま……輪姦まわされるかだろ、あんなの」 

 ブチブチ言いつつも、頭から先輩の表情と声が離れないし、またムクムクとちんこが勃ってくるし……。 

 いやいや、あの人は男だ。どうしてオレのちんこが勃つんだよ。自分の中の常識と、そんなもんじゃ到底理解できないオレの感情がごちゃごちゃだ。 

「んなこたぁどうでもいいんだよ……もう、意味わかんないけど、先輩をオレだけのものにしたい……」 

 ザバリと立ち上がり、呟いた独り言はオレの心の奥まですっと入り込む。 

 ああ、そうか。そりゃそうだよな。性欲からだとしても落ちちゃったんだから、もうそれしかない。じゃあどうする? 告白?  

 うーん、先輩にどれだけ記憶が残ってるかわからない。だとしたら、禍根を残さないためにも誠心誠意謝って……って、余計嫌われるかな。でも仮に覚えていた場合、コイツ何もなかったことにしようとしてる……とか思われるのはマイナスだし得策ではないだろ。 

 あああ! なんとか頼み込んで付き合ってもらえないだろうか。 

 もう一度座ると温泉に肩まで浸かったまま、どうしたら榛名先輩をオレのものにできるのか、仕事より真剣に考えたかもしれない。 

 ただなぁ、あんなにすぐ入るとかおかしくないか? ケツの穴ってもっとぎゅっと閉じてるよな? つまり、先輩には男の恋人がすでにいる可能性も十分ありえる……ていうかその可能性のほうが高いような? 振られたらキツいなぁ。 

  

 温泉から戻れば、疲れたのか榛名先輩はぐっすり寝ていた。地味でモサいとか思っていたけど、すっかり落ちちゃったオレには無垢な可愛い寝顔に見えてくる……さっきのドエロい姿とはまるっきり違う。

 キスしたい気持ちをなんとか押さえてベッドにもぐったのに、興奮してなかなか眠れないのがつらすぎる。オレ……明日も幹事の仕事があるんだけどなぁ。 

 

 そうして、社員旅行解散のあと、オレに迷惑をかけたと恐縮しまくってる先輩を、無理矢理カラオケに拉致った。 

 帰りのバスの中でももちろん歌わせたんだけど、やっぱ榛名先輩は歌がもんのすごく上手い。改めてカラオケで歌を聞いてたら案の定めっちゃ胸に響いて、泣きそうになった。

 もともと告白するつもりではあったけど、こんなの我慢できるはずない。他の女に取られる前になんとかしなきゃと、オレは必死で告白した。気になってしょうがないことを伝えて、その……ヤッちゃったこともちゃんと謝ったからな。

 寝耳に水みたいな混乱しまくってる先輩に泣き落としまでして、なんとか勝ち取ったお試し交際。頼まれたら断れなさそうな榛名先輩を丸め込んだ感は否めないけど、とりあえずはこれでいい。 

  

 ぎこちなくも、オレに合わせてくれようとしている榛名先輩ってめちゃくちゃ真面目。仕事でもそうだけど、いつもすごく考える人なんだよな。お試しと言えど適当にはしないところとかほんと信頼できる。 

 スキンシップはだめとか言われたけど、少しずつ距離を縮めてからゴネて、二人きりのときに手をつないだりハグしたりは許可をもらえた。あくまでもお試し交際だから、あまりにワガママを言ってお試しを解消されても困るし、オレの妥協も必要だよな。 

 先輩は誠実だから、お試しであろうともオレと付き合ってるうちは他の人に誘われても行かない。ここが大事。そのために誰よりも先に告って、強引に交際に持ち込んだんだから。 

 オレの予想通り、あの美声で先輩に目をつけた女性社員もいたみたいなんだよな。釘を刺しておいて良かったよ、あっぶねぇ……。 

 
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