霧の向こう ~ 水の低きに就くが如し ~

隅枝 輝羽

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情報収集の旅へ

326. ※ お願い……

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 宿に入るとき、運良く料理長には会わずに済んだ。ちょっと不安だったんだよね。オーナーには大丈夫かって目で見られたから、伝わっちゃう可能性はあるんだけどさ。

 ルイは俺をベッドに下ろすと、その場でくるっと向きを変えて俺を真っ直ぐ見た。これは……どういう視線なんだろう。

「さっきよりは元気になってきてるか?」
「あ、うん。串焼きのおかげかな。少しずつだけど回復してきてる感じがする」
「そうか。なにか食べ物もらってくるか?」
「ううん。その……あの……この間みたいに、側にいてほしい。この意味、わかる?」
「……」

 うわぁ……めっちゃ気まずい顔されてるぅ。勇気出してこれはキツいな。でも、冗談だよなんて言えない。お願いルイ……流されてよ。

「イクミ……それは」
「お願い! 何も言わないで」

 だ、だめなのか? やっぱり俺じゃ魅力が足りないのか……でもその気になるお誘い方法なんて習ったことないもん。どうしたらいいんだよ。この間だっていい雰囲気にもっていけなかったから、今回は結構踏み込んだつもりなのに。

 ベッドに座ったまま、ルイの顔も見れなくて、身体は勝手に震えてくるし、もうダメダメすぎる。そしたら、前から大きなため息が聞こえた。うわぁ、呆れられた? 尻軽とか思われた? やば……。

「そういうことを軽々しく言うな。俺だって一応若い男なんだぞ?」
「軽々しくなんか! ルイ、にしか言わない……」
こういうとき・・・・・・だからってのはわかるんだ。だが、俺も気づかえるかなんてわからないんだぞ」
「ルイは……そんなこと言っても、こないだも優しかった」

 ぬあああ! これ、だめなやつ? だめ、っぽいよな?
 そう思ったところで、ルイの手が俺の肩にかかって、ベッドに押し倒された。うそ……いいの?

「1回だけだ。イクミに補充したら、休むこと」
「う……うん」

 ほんとにいいの……? 嬉しい。ルイにとって治療でもいいんだ。俺にとっては違うから……。

 俺の服が乱されていって、治療っぽそうなのにちゃんと俺の緊張を解してくれるみたいに愛撫してくれる。ルイの唇に啄まれて、胸なんか感じるはずないって思うのに、身体が勝手にぴくってする。変……。

「あ……ル、イ」

 やばい。もう俺のアレが痛すぎる。しょ、しょうがないよね……好きな人に触られてるんだし、ソコは一番正直なところだし。
 それに、ルイが俺の気持ちいいところばっか触るから。なんで、腰骨のところとか指の股のところなんて、俺でも気づいてないような気持ちいいところ知ってるんだよぉ。

「あっ、んっ……ひゃ」
「触れるぞ」

 ルイの指が奥の部分に滑り込んできた。くすぐったいようなゾクゾクするような、期待と……まだ緊張がある。でも、そこを準備しないとルイとできないわけで……。

「ん……ふ。はやくぅ」
「煽るな。解して浄化しないと」
「でも……あひっ」

 にちゅにちゅって音が聞こえるたびに、俺の後ろにルイの指が出入りして、思わず締めたくなっちゃう。だめだめ……ルイに身を任せて、力を抜かないと……。

「ね、へいきだから、じょ……かして」
「急かさないでくれ」

 俺の中に埋まったルイの指からゾゾゾっとくる、あの浄化の感覚が広がる。急かすなって言いつつも、俺の言うことを聞いてくれるんだよな。
 ほんと、もう俺の理性なんて消えかけてる。ルイが欲しくて欲しくてしょうがないんだ。

「るいぃ……」
「まだキツイだろ?」
「いい。あとで、くすり……つかえば」
「それはだめだろ」
「やだぁ、おねがい……も、しんどい。うちがわ、こすって」

 ルイからぐっと声が聞こえて、俺の身体は横向きにされた。

「なん、で」
「準備が足りない。この向きの方が、たぶんイクミが楽だ」

 そうなのかな? もう、なんでもいいか。ルイの顔は見えるし。
 それに、変なこと言ってルイのその気がなくなるのは困る……。

「ほしぃ」
「ふぅ……煽るなって言ってるだろ」
「んぅぅ。おなかぁ……」

 俺はルイにせがみまくって──だって、こんなときじゃないと、きっとできない──やっとルイは俺にくっつけてくれた。心臓が一段と早くバクバクしてくる。

「イクミ……力を抜いてろ」
「あ」

 やっぱきつい。ルイの、大きいもんな。でも、ここでやめられるのは絶対だめ。
 これって、後ろ向きになったほうが入れやすいとかあるのかな……顔見えないのはやだけど。俺の片脚を肩に引っかけたルイは、ゆっくりと俺の中に入ってくる。

「は、やく」
「だめだ。切れる」
「うう……ぎゃくに、くるし、よぉ」

 それでも時間をかけて俺のソコを広げながら入ってきたルイは、埋め込んだあともすぐには動いてくれない。俺は焦れったくて、もぞもぞと腰を動かした。

「う。イクミ」
「じんじん、するからぁ……も、おあずけ、やだぁ」

 俺がそう言うと、ルイはやっと動き出す。あ、内側、ごりごりする……やば。奥、苦しい。でも、この苦しさが、ルイが俺の中にいる証拠だって、前回のときに記憶されてるんだ。だからなのか、苦しい部分がじんと痺れて、そこかしこから気持ちよくなってくる。

「はあっん! あっあっ……ンふ」
「無茶ばかりして……こんな」
「るい、るい。まえ、さわっていい? さわりたい」

 内側がずくんずくんと脈打つみたいで、それに釣られるように、既に痛かったちんこが耐えられなくなってきてる。ルイの動きに合わせて扱きたい……。
 俺の訴えに、ルイは俺の手を取るとその部分に持っていってくれた。しかも、ぬるぬるする液体をかけてくれたし。

「るい、ごめん……じぶんで、さわって」
「なんで謝るんだ?」
「るいのが、きもちよ、くないわけじゃ、ないよ?」
「気にするな。こっちの刺激のほうが男は弱いもんだから」
「うごいて、るい。いっしょに、よくなりたい」

 ルイは「っとに……」と小さく舌打ちして、さっきより激しく俺を突き始めた。浅い部分をごりごりしたかと思うと、ときどき奥まで入ってくる。そんな不規則なリズムに、俺の扱く手が合わせられるはずもなく……。

「はぅ! あ……ひ、ぐ……」

 しばらくそんな動きをしたあとに、ルイは引っかけていた俺の脚を引き寄せるようにして密着してくる。深くまで入り込んだルイのを、密着したまま揺さぶる。あ……これ、だめ。

「る、るい……い、きそ」
「ああ。好きなときに出していい。イクミが出しても、俺が魔力を注ぎ込むから大丈夫だ」
「じゃ、なくてぇ」

 ルイからしたらそれがメインなんだろうけど! 俺はルイとエッチしてるつもりなんだからね……。あ、玉が上がってくる。出る。

「んんんーッ!」

 俺はなるべく先っぽを手で覆うようにして射精した。こぼさないようにって咄嗟に思ったからなんだけど、あまり上手くは包めてなくて、こぼしてたけどぉ。
 イッたのを見届けたからなのか、急にぐったりした俺を抱きしめるようにしながらルイが動き始めた。

 奥の方を集中的に突いてるみたいだけど、もう俺はへろへろで、弱々しい声が勝手にこぼれるって感じだ。

「奥に、出すぞ」

 声が聞こえて、そのあと少しだけ遅れてお腹がカーッと熱くなる。減りまくってた分、待ってましたと吸い尽くそうとしてるみたいに何かが渦巻いてる感じ。
 と、同時に、びっくりするぐらい元気になってくる感覚がある。その割にシタせいでくらくらしてて、そのアンバランスさに気持ち悪くなりそう。
 
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