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ずこう
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「ねー、せんせい、図工室のお化けって知ってる?」
「夜にすすり泣く声がきこえるんだって」
「知らないなぁ」
「えー?でも、夜の学校には誰もいないんじゃないの?」
「でも、友達のおにいちゃんの友達が聞いたって...」
「何言ってんだ。お化けはいないよ。」そういいつつ、先生たちも夜の図工室には近づかなかった。
「先生、ほんとー?」
「でもなんで図工室なんだろうな。普通理科室とか音楽室だよな」
「俺、確かめてみようかな」
「B君、やめなさい。本当にお化けがいるかも知れないよ。あと、夜は親御さんが心配するだろ?絶対にだめだ。」
「はーい」
Bは先生に怒られたが、どうしても確かめたいと思った。
そういえば、知ってた?図工室の棚の扉の中に箱があるんだけど、古い作りかけの版画と彫刻刀が入ってるんだ。全然誰も開けないから気づいてないんだろうね。ガムテープを貼った後もあったし。
何で知ってるの?
噂をきいてこっそりみたんだよ
「なあC君、図工室のお化け確かめに行かないか?」
「えー。学校にどうやって忍び込むの?」
「俺、先生たちが学校の鍵こっそり隠してるの知ってるんだ。ポストの中に玄関の鍵が入ってる」
「家は?どうするの?」
「真夜中だよ。僕の家に泊まってこっそり出ればバレないよ。だって学校まで5分もかからないもん。キャンプしたいって言ってテント張って寝れば完璧!」
「さすがBくん」
’B'は学校に潜み、すすり泣く声を確かめようとする
Bくん、やっぱりやめよう。僕はやめとくよ。玄関でまっとく。
えー。じゃあ僕だけで行くからまってて。
それも嫌だ。一人になるじゃん。僕帰るよ。
わかった。Cくん、帰っていいよ。僕一人で行く。
Cは胸騒ぎがした。
「Bくん、君がどうしてもってなら図工室の近くの階段まで一緒に行くよ。」
「わかった。そうしよう。あそこまで行ったら聞こえるだろうし。」
キュッギュッ…二人がこっそり歩く足音が廊下に響く。
「ほんとに誰もいないんだね。学校って誰か泊まってると思ってた。」
非常口のランプに2人のワクワクした顔が青く照らされていた。
「図工室前…静かにして……」
「何も聞こえないよ。」
「えー?ここまでたいへんだったのにーじゃあ、あの棚から箱をとってこよう」
「僕も?…嫌だよ……」
「じゃあぼくだけで行くね。」
ギュッ…ギュッ……Bくんの足音がだんだんと遠くなった。
「まって!鍵閉まってるんじゃないの?」そんなに大きな声を出さなくても夜の学校は声が響いた。
ガラガラガラッ!!図工室のドアが大きな音を立てて空いた。
「ラッキー!空いてた。じゃあね。」Bは闇の中に消えていった。
廊下はCの息遣いだけになってしまった。
「グスッ……スッ……」誰かがすすり泣くような声が聞こえてきた。
「えっ??」Cはびっくりしてあたりを見回した。
やっぱりすすり泣きが聞こえる。
さっきまで空いていたはずの図工室のドアが音もなく閉じていた。
「えっ?あれ?」そして背後に気配を感じた。
「Bくん?もう終わったの?」Cの意識はそこで途切れた。
「よし。あった。」Bは例の箱を取り出した。
「何してるの?」背後から声がした。
Bはびっくりして振り返った。
「僕のものだよ。とらないでよ。」
「誰??ん??Cじゃん。おどかさないでよ」しかし、服装も声もCだが、いつもの感じではなかった。
「それ、ぼくの。」
「ぼくのって、誰のでもない古い箱のやつだよ」
「彫刻刀に一本一本名前書いてあるよ。君の名前じゃないでしょ?」Cはサビ切った彫刻刀を指差した
「あっ…ごめん…でも、君もCじゃん。」
「ぼくはCじゃないよ。」
「Cくん、変だよ!!いじわるやめて!!」
「いじわる??先生もみんなも助けてくれなかったもん。許さない。」Cはサビ切った彫刻刀を手に取った。
「許さない…許さない…みんな許さない……」Cはサビ切った彫刻刀でBを何度も何度も刺した。
「痛い!!C!!やめて!!」首も胸もナマクラな彫刻刀で刺された傷だらけになった。
「血が止まらないよ!!C!!助けて……」Bの意識は遠くなり、冷たくなった。
「やった!!」と何かに取り憑かれたCは嬉しそうな声をあげると魂が抜けたかのようにその場に崩れた。
翌朝、Cは目覚めた。
嫌な夢と思っていた。
だが、目の前に彫刻刀で刺殺されたBの死体と、彫刻刀が転がっていた。
「夢じゃない!!嘘でしょ!」
Cは必死になって自分にかかった返り血を水道で洗った。
「C!!何やってるんだ!」聞き覚えのある声がした。
行方不明に気づいて探しにきた先生の声だった。
「血??お前、怪我をしたのか」
「ううん。Bくんの」
「B?Bが怪我をしたのか?」
「わかんない。起きたら血だらけだった。」
「じゃあBはどこだ!!」
「図工室」
Cの言葉を聞いて先生は図工室に走った。
どう見てみても助からない量の血を流したBが倒れていた。首の動脈でも切られたのだろう。天井まで血がついていた。
「C?お前がBを??そんなわけないよな??」
「やってない!絶対にしてない。すすり泣く声が聞こえて、起きたら…ね…ぼくと…Bくんが……倒れてたの!」
彫刻刀からはCの指紋が見つかった。おまけにCにはBくんが抵抗した時の傷も見つかった……
「やってない……やってない…」Cは何度も言い続けた。
「夜にすすり泣く声がきこえるんだって」
「知らないなぁ」
「えー?でも、夜の学校には誰もいないんじゃないの?」
「でも、友達のおにいちゃんの友達が聞いたって...」
「何言ってんだ。お化けはいないよ。」そういいつつ、先生たちも夜の図工室には近づかなかった。
「先生、ほんとー?」
「でもなんで図工室なんだろうな。普通理科室とか音楽室だよな」
「俺、確かめてみようかな」
「B君、やめなさい。本当にお化けがいるかも知れないよ。あと、夜は親御さんが心配するだろ?絶対にだめだ。」
「はーい」
Bは先生に怒られたが、どうしても確かめたいと思った。
そういえば、知ってた?図工室の棚の扉の中に箱があるんだけど、古い作りかけの版画と彫刻刀が入ってるんだ。全然誰も開けないから気づいてないんだろうね。ガムテープを貼った後もあったし。
何で知ってるの?
噂をきいてこっそりみたんだよ
「なあC君、図工室のお化け確かめに行かないか?」
「えー。学校にどうやって忍び込むの?」
「俺、先生たちが学校の鍵こっそり隠してるの知ってるんだ。ポストの中に玄関の鍵が入ってる」
「家は?どうするの?」
「真夜中だよ。僕の家に泊まってこっそり出ればバレないよ。だって学校まで5分もかからないもん。キャンプしたいって言ってテント張って寝れば完璧!」
「さすがBくん」
’B'は学校に潜み、すすり泣く声を確かめようとする
Bくん、やっぱりやめよう。僕はやめとくよ。玄関でまっとく。
えー。じゃあ僕だけで行くからまってて。
それも嫌だ。一人になるじゃん。僕帰るよ。
わかった。Cくん、帰っていいよ。僕一人で行く。
Cは胸騒ぎがした。
「Bくん、君がどうしてもってなら図工室の近くの階段まで一緒に行くよ。」
「わかった。そうしよう。あそこまで行ったら聞こえるだろうし。」
キュッギュッ…二人がこっそり歩く足音が廊下に響く。
「ほんとに誰もいないんだね。学校って誰か泊まってると思ってた。」
非常口のランプに2人のワクワクした顔が青く照らされていた。
「図工室前…静かにして……」
「何も聞こえないよ。」
「えー?ここまでたいへんだったのにーじゃあ、あの棚から箱をとってこよう」
「僕も?…嫌だよ……」
「じゃあぼくだけで行くね。」
ギュッ…ギュッ……Bくんの足音がだんだんと遠くなった。
「まって!鍵閉まってるんじゃないの?」そんなに大きな声を出さなくても夜の学校は声が響いた。
ガラガラガラッ!!図工室のドアが大きな音を立てて空いた。
「ラッキー!空いてた。じゃあね。」Bは闇の中に消えていった。
廊下はCの息遣いだけになってしまった。
「グスッ……スッ……」誰かがすすり泣くような声が聞こえてきた。
「えっ??」Cはびっくりしてあたりを見回した。
やっぱりすすり泣きが聞こえる。
さっきまで空いていたはずの図工室のドアが音もなく閉じていた。
「えっ?あれ?」そして背後に気配を感じた。
「Bくん?もう終わったの?」Cの意識はそこで途切れた。
「よし。あった。」Bは例の箱を取り出した。
「何してるの?」背後から声がした。
Bはびっくりして振り返った。
「僕のものだよ。とらないでよ。」
「誰??ん??Cじゃん。おどかさないでよ」しかし、服装も声もCだが、いつもの感じではなかった。
「それ、ぼくの。」
「ぼくのって、誰のでもない古い箱のやつだよ」
「彫刻刀に一本一本名前書いてあるよ。君の名前じゃないでしょ?」Cはサビ切った彫刻刀を指差した
「あっ…ごめん…でも、君もCじゃん。」
「ぼくはCじゃないよ。」
「Cくん、変だよ!!いじわるやめて!!」
「いじわる??先生もみんなも助けてくれなかったもん。許さない。」Cはサビ切った彫刻刀を手に取った。
「許さない…許さない…みんな許さない……」Cはサビ切った彫刻刀でBを何度も何度も刺した。
「痛い!!C!!やめて!!」首も胸もナマクラな彫刻刀で刺された傷だらけになった。
「血が止まらないよ!!C!!助けて……」Bの意識は遠くなり、冷たくなった。
「やった!!」と何かに取り憑かれたCは嬉しそうな声をあげると魂が抜けたかのようにその場に崩れた。
翌朝、Cは目覚めた。
嫌な夢と思っていた。
だが、目の前に彫刻刀で刺殺されたBの死体と、彫刻刀が転がっていた。
「夢じゃない!!嘘でしょ!」
Cは必死になって自分にかかった返り血を水道で洗った。
「C!!何やってるんだ!」聞き覚えのある声がした。
行方不明に気づいて探しにきた先生の声だった。
「血??お前、怪我をしたのか」
「ううん。Bくんの」
「B?Bが怪我をしたのか?」
「わかんない。起きたら血だらけだった。」
「じゃあBはどこだ!!」
「図工室」
Cの言葉を聞いて先生は図工室に走った。
どう見てみても助からない量の血を流したBが倒れていた。首の動脈でも切られたのだろう。天井まで血がついていた。
「C?お前がBを??そんなわけないよな??」
「やってない!絶対にしてない。すすり泣く声が聞こえて、起きたら…ね…ぼくと…Bくんが……倒れてたの!」
彫刻刀からはCの指紋が見つかった。おまけにCにはBくんが抵抗した時の傷も見つかった……
「やってない……やってない…」Cは何度も言い続けた。
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