俺、人型兵器転生。なぜかゴブリンとかエルフがいる未来の崩壊世界を近代兵器で無双する。

ねくろん@アルファ

文字の大きさ
125 / 165

街道上の怪物

しおりを挟む
(ナビ、2機の視界を俺につないでアクティブ化しろ)
(Cis. アップリンク確立。オンラインです)

 俺に空を飛ぶ無人機の視点が流れ込んでくる。
 ふむ道路を進むテンバイヤーの車列が良く見えるな。

(2機で連携して、先頭とケツの車両を破壊したあとに、縦列爆撃をしようと思う。ナビさんからの戦術上のアドバイスは?)

(その戦術でよいと思います。片側から1機を侵入させ、先頭と最後尾を破壊。しかる後に、低空侵入したもう1機で痛打を与えましょう)

(なるほど、具体的なやり方がわかった。それでやるわ)
(Cis. )

 俺は無人機を操作して、車列の先頭を走るチハの集団にロケットを発射する。

 ポッドからシュババババと発射されたロケットはチハタンに吸い込まれると、ちかくのビルの何倍もある高さの爆炎を上げる。

命中ブルズアイ!オールキルです、機人様。)

「わわ!一体何が?!」

「……隠れていろ。我が分霊がこれより力を振るうぞ」

「ポルシュさん、隠れるっスよ!」
「シンシアさんはとっくにほら、にげてるっすよ!」

 道路のマンホールのふたを持ち上げて、二人を手招きするシンシア。
 これからどうなるかわかっているかのようだな。

 さて、次だ。
 車列の最後尾を走っていた、テンバイヤーを満載した兵員輸送トラックに、無人機からの機銃掃射が加えられる。

 20mm機関砲の斉射を受けては、装甲の無いトラックではひとたまりもない。たちまちにボッと燃え上がって爆発した。

 連中は対空砲を一切持ってきていない。
 さすがに空軍までは……買い物に持ってくるわけねーだろ!!!!
 いい加減にしろ!!!!

 セルフ突っ込みしながら、俺は攻撃を続ける。

 低空侵入した2代目ステップイーグルが、前と後ろの車両が破壊され、身動きの取れなくなった車列に対して、オーマの砦に使った、「CBU-88 テミス」を投下する。

(最大効率を発揮する、時限投下を行います)
(頼む)

 ナビさんが「テミス」の本来の使い方をしてくれた。
 2代目は連中の頭上を飛びつつ、子爆弾をバラバラと車列全体にばらまいた。

 地上でいくつもの爆発が起こり、装甲の無いトラックは当然のこと、ペラペラの装甲しか持たない装甲車も、砲塔を飛ばしてひっくり返った。

 チハタンも戦車とはいえ、上部や側面の装甲は、正面に比べて薄い。
 周囲を囲まれるように爆圧で襲われると、たちまちのうちにバラバラになった。

「……戦車と言っても、所詮は第二次大戦レベルか。航空攻撃にはひとたまりもないと見える」

 とはいえ、すべては討ち果たせなかった。
 多少は生き残りがいるようだ。

 燃え盛る車列の中から、数台のチハタン、そして怪物のような大きさの戦車が現れた。まさに街道上の怪物だな。あんなものまで持ってきているとは。

「やりやがったなHOOOOO!だが、この獄壁カーベーIIに勝てるかぁ?!鉄人!!」

 ハッチから身を乗り出して、俺にそう叫んだのは、ベレーにサングラスのテンバイヤーだ。あいつは見た覚えがあるな、ここで仕留めるか。

 俺の持つオートキャノンの37㎜では、チハタンはともかく、あの怪物戦車にはまるで歯が立ちそうにない。正直、オートキャノン君が余りにも役に立ってない。微妙なんだよね、37㎜っていうこの威力がさ……。

 気を取り直そう、電源の問題が解決した俺には「アレ」がある。
 そう、「MK3電磁砲」。オーマで手に入れた、レールガンだ。

 インダでバッテリーの材料をも手に入れた今、割と使い放題なのだ。

(こんな強くなっちゃっていいのかしらって感じだな)

(良いんではないでしょうか?有機生命体が図に乗りますし)

 怪物戦車はこちらに向かって「ボン!」と主砲を放つが、すっとろい。
 俺はローラーとブースターを組み合わせて、幾何学的な回避行動をとる。

 手でキュルキュルやって回している砲塔では、とても捉えられまい。

(機人様、水平射撃だと、無関係の民間資産に被害が出ます。飛び上がって地面にぶつけるように射撃してください」

(了解だ!)

 俺はジャンプして、飛行ユニットの介護を受けて空中で姿勢制御する。
 照準マーカーで怪物戦車を捉え、その砲塔上面に向かって、引き金を引いた。

 光に限りなく近い速さまで加速して、青く光るプラズマとなった加速体。

 その加速体は怪物戦車に光る点のような穴をあけたかと思うと、鋼鉄の塊のはずの怪物戦車を、まるで水風船かなにかみたいに破裂させた。

 赤く燃える溶岩みたいになった怪物戦車は、周囲のチハタンにぶっかかると、その高熱で無数の穴をあけて、内部ごと焼き尽くした。

(金属がドロドロになって破裂するとか、おっかねえ武器だなコレ)

(無駄に苦痛を与えないだけ、人道的とも言えますよ)

(思うんだが、これ作った連中やっぱどうかしてるわ)

(Cis. その点については、疑いの余地はないかと思います。)

 地面に降り立った俺は、街道上に降り立つと途端に無数のフラッシュで包まれる。

 この事件を嗅ぎつけていた、ニューペーパーの記者の放ったものだ。

 そして次の日、俺は「街道上の怪物」テンバイヤーを一網打尽!の見出しで目本のニューペーパーの一面を飾ることになった。

 さて、そろそろ無視できなくなってきたんじゃないか、ファーザーさんよ。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~

ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。 コイツは何かがおかしい。 本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。 目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。

攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】

水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】 【一次選考通過作品】 ---  とある剣と魔法の世界で、  ある男女の間に赤ん坊が生まれた。  名をアスフィ・シーネット。  才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。  だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。  攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。 彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。  --------- もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります! #ヒラ俺 この度ついに完結しました。 1年以上書き続けた作品です。 途中迷走してました……。 今までありがとうございました! --- 追記:2025/09/20 再編、あるいは続編を書くか迷ってます。 もし気になる方は、 コメント頂けるとするかもしれないです。

大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います

町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。

第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット
ファンタジー
 前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。  

勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。

克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。

処理中です...