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街道上の怪物
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(ナビ、2機の視界を俺につないでアクティブ化しろ)
(Cis. アップリンク確立。オンラインです)
俺に空を飛ぶ無人機の視点が流れ込んでくる。
ふむ道路を進むテンバイヤーの車列が良く見えるな。
(2機で連携して、先頭とケツの車両を破壊したあとに、縦列爆撃をしようと思う。ナビさんからの戦術上のアドバイスは?)
(その戦術でよいと思います。片側から1機を侵入させ、先頭と最後尾を破壊。しかる後に、低空侵入したもう1機で痛打を与えましょう)
(なるほど、具体的なやり方がわかった。それでやるわ)
(Cis. )
俺は無人機を操作して、車列の先頭を走るチハの集団にロケットを発射する。
ポッドからシュババババと発射されたロケットはチハタンに吸い込まれると、ちかくのビルの何倍もある高さの爆炎を上げる。
(命中!オールキルです、機人様。)
「わわ!一体何が?!」
「……隠れていろ。我が分霊がこれより力を振るうぞ」
「ポルシュさん、隠れるっスよ!」
「シンシアさんはとっくにほら、にげてるっすよ!」
道路のマンホールのふたを持ち上げて、二人を手招きするシンシア。
これからどうなるかわかっているかのようだな。
さて、次だ。
車列の最後尾を走っていた、テンバイヤーを満載した兵員輸送トラックに、無人機からの機銃掃射が加えられる。
20mm機関砲の斉射を受けては、装甲の無いトラックではひとたまりもない。たちまちにボッと燃え上がって爆発した。
連中は対空砲を一切持ってきていない。
さすがに空軍までは……買い物に持ってくるわけねーだろ!!!!
いい加減にしろ!!!!
セルフ突っ込みしながら、俺は攻撃を続ける。
低空侵入した2代目ステップイーグルが、前と後ろの車両が破壊され、身動きの取れなくなった車列に対して、オーマの砦に使った、「CBU-88 テミス」を投下する。
(最大効率を発揮する、時限投下を行います)
(頼む)
ナビさんが「テミス」の本来の使い方をしてくれた。
2代目は連中の頭上を飛びつつ、子爆弾をバラバラと車列全体にばらまいた。
地上でいくつもの爆発が起こり、装甲の無いトラックは当然のこと、ペラペラの装甲しか持たない装甲車も、砲塔を飛ばしてひっくり返った。
チハタンも戦車とはいえ、上部や側面の装甲は、正面に比べて薄い。
周囲を囲まれるように爆圧で襲われると、たちまちのうちにバラバラになった。
「……戦車と言っても、所詮は第二次大戦レベルか。航空攻撃にはひとたまりもないと見える」
とはいえ、すべては討ち果たせなかった。
多少は生き残りがいるようだ。
燃え盛る車列の中から、数台のチハタン、そして怪物のような大きさの戦車が現れた。まさに街道上の怪物だな。あんなものまで持ってきているとは。
「やりやがったなHOOOOO!だが、この獄壁IIに勝てるかぁ?!鉄人!!」
ハッチから身を乗り出して、俺にそう叫んだのは、ベレーにサングラスのテンバイヤーだ。あいつは見た覚えがあるな、ここで仕留めるか。
俺の持つオートキャノンの37㎜では、チハタンはともかく、あの怪物戦車にはまるで歯が立ちそうにない。正直、オートキャノン君が余りにも役に立ってない。微妙なんだよね、37㎜っていうこの威力がさ……。
気を取り直そう、電源の問題が解決した俺には「アレ」がある。
そう、「MK3電磁砲」。オーマで手に入れた、レールガンだ。
インダでバッテリーの材料をも手に入れた今、割と使い放題なのだ。
(こんな強くなっちゃっていいのかしらって感じだな)
(良いんではないでしょうか?有機生命体が図に乗りますし)
怪物戦車はこちらに向かって「ボン!」と主砲を放つが、すっとろい。
俺はローラーとブースターを組み合わせて、幾何学的な回避行動をとる。
手でキュルキュルやって回している砲塔では、とても捉えられまい。
(機人様、水平射撃だと、無関係の民間資産に被害が出ます。飛び上がって地面にぶつけるように射撃してください」
(了解だ!)
俺はジャンプして、飛行ユニットの介護を受けて空中で姿勢制御する。
照準マーカーで怪物戦車を捉え、その砲塔上面に向かって、引き金を引いた。
光に限りなく近い速さまで加速して、青く光るプラズマとなった加速体。
その加速体は怪物戦車に光る点のような穴をあけたかと思うと、鋼鉄の塊のはずの怪物戦車を、まるで水風船かなにかみたいに破裂させた。
赤く燃える溶岩みたいになった怪物戦車は、周囲のチハタンにぶっかかると、その高熱で無数の穴をあけて、内部ごと焼き尽くした。
(金属がドロドロになって破裂するとか、おっかねえ武器だなコレ)
(無駄に苦痛を与えないだけ、人道的とも言えますよ)
(思うんだが、これ作った連中やっぱどうかしてるわ)
(Cis. その点については、疑いの余地はないかと思います。)
地面に降り立った俺は、街道上に降り立つと途端に無数のフラッシュで包まれる。
偶然この事件を嗅ぎつけていた、ニューペーパーの記者の放ったものだ。
そして次の日、俺は「街道上の怪物」テンバイヤーを一網打尽!の見出しで目本のニューペーパーの一面を飾ることになった。
さて、そろそろ無視できなくなってきたんじゃないか、ファーザーさんよ。
(Cis. アップリンク確立。オンラインです)
俺に空を飛ぶ無人機の視点が流れ込んでくる。
ふむ道路を進むテンバイヤーの車列が良く見えるな。
(2機で連携して、先頭とケツの車両を破壊したあとに、縦列爆撃をしようと思う。ナビさんからの戦術上のアドバイスは?)
(その戦術でよいと思います。片側から1機を侵入させ、先頭と最後尾を破壊。しかる後に、低空侵入したもう1機で痛打を与えましょう)
(なるほど、具体的なやり方がわかった。それでやるわ)
(Cis. )
俺は無人機を操作して、車列の先頭を走るチハの集団にロケットを発射する。
ポッドからシュババババと発射されたロケットはチハタンに吸い込まれると、ちかくのビルの何倍もある高さの爆炎を上げる。
(命中!オールキルです、機人様。)
「わわ!一体何が?!」
「……隠れていろ。我が分霊がこれより力を振るうぞ」
「ポルシュさん、隠れるっスよ!」
「シンシアさんはとっくにほら、にげてるっすよ!」
道路のマンホールのふたを持ち上げて、二人を手招きするシンシア。
これからどうなるかわかっているかのようだな。
さて、次だ。
車列の最後尾を走っていた、テンバイヤーを満載した兵員輸送トラックに、無人機からの機銃掃射が加えられる。
20mm機関砲の斉射を受けては、装甲の無いトラックではひとたまりもない。たちまちにボッと燃え上がって爆発した。
連中は対空砲を一切持ってきていない。
さすがに空軍までは……買い物に持ってくるわけねーだろ!!!!
いい加減にしろ!!!!
セルフ突っ込みしながら、俺は攻撃を続ける。
低空侵入した2代目ステップイーグルが、前と後ろの車両が破壊され、身動きの取れなくなった車列に対して、オーマの砦に使った、「CBU-88 テミス」を投下する。
(最大効率を発揮する、時限投下を行います)
(頼む)
ナビさんが「テミス」の本来の使い方をしてくれた。
2代目は連中の頭上を飛びつつ、子爆弾をバラバラと車列全体にばらまいた。
地上でいくつもの爆発が起こり、装甲の無いトラックは当然のこと、ペラペラの装甲しか持たない装甲車も、砲塔を飛ばしてひっくり返った。
チハタンも戦車とはいえ、上部や側面の装甲は、正面に比べて薄い。
周囲を囲まれるように爆圧で襲われると、たちまちのうちにバラバラになった。
「……戦車と言っても、所詮は第二次大戦レベルか。航空攻撃にはひとたまりもないと見える」
とはいえ、すべては討ち果たせなかった。
多少は生き残りがいるようだ。
燃え盛る車列の中から、数台のチハタン、そして怪物のような大きさの戦車が現れた。まさに街道上の怪物だな。あんなものまで持ってきているとは。
「やりやがったなHOOOOO!だが、この獄壁IIに勝てるかぁ?!鉄人!!」
ハッチから身を乗り出して、俺にそう叫んだのは、ベレーにサングラスのテンバイヤーだ。あいつは見た覚えがあるな、ここで仕留めるか。
俺の持つオートキャノンの37㎜では、チハタンはともかく、あの怪物戦車にはまるで歯が立ちそうにない。正直、オートキャノン君が余りにも役に立ってない。微妙なんだよね、37㎜っていうこの威力がさ……。
気を取り直そう、電源の問題が解決した俺には「アレ」がある。
そう、「MK3電磁砲」。オーマで手に入れた、レールガンだ。
インダでバッテリーの材料をも手に入れた今、割と使い放題なのだ。
(こんな強くなっちゃっていいのかしらって感じだな)
(良いんではないでしょうか?有機生命体が図に乗りますし)
怪物戦車はこちらに向かって「ボン!」と主砲を放つが、すっとろい。
俺はローラーとブースターを組み合わせて、幾何学的な回避行動をとる。
手でキュルキュルやって回している砲塔では、とても捉えられまい。
(機人様、水平射撃だと、無関係の民間資産に被害が出ます。飛び上がって地面にぶつけるように射撃してください」
(了解だ!)
俺はジャンプして、飛行ユニットの介護を受けて空中で姿勢制御する。
照準マーカーで怪物戦車を捉え、その砲塔上面に向かって、引き金を引いた。
光に限りなく近い速さまで加速して、青く光るプラズマとなった加速体。
その加速体は怪物戦車に光る点のような穴をあけたかと思うと、鋼鉄の塊のはずの怪物戦車を、まるで水風船かなにかみたいに破裂させた。
赤く燃える溶岩みたいになった怪物戦車は、周囲のチハタンにぶっかかると、その高熱で無数の穴をあけて、内部ごと焼き尽くした。
(金属がドロドロになって破裂するとか、おっかねえ武器だなコレ)
(無駄に苦痛を与えないだけ、人道的とも言えますよ)
(思うんだが、これ作った連中やっぱどうかしてるわ)
(Cis. その点については、疑いの余地はないかと思います。)
地面に降り立った俺は、街道上に降り立つと途端に無数のフラッシュで包まれる。
偶然この事件を嗅ぎつけていた、ニューペーパーの記者の放ったものだ。
そして次の日、俺は「街道上の怪物」テンバイヤーを一網打尽!の見出しで目本のニューペーパーの一面を飾ることになった。
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