悪役令息に転生したのでそのまま悪役令息でいこうと思います

マンゴー山田

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王都編

収穫! 悪魔の植物!

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「ふぁー…なにこれぇ…」

やってきましたミントを植えた花壇!
ミントを植えて一ヶ月くらい? 忙しくて見に来れなかったのがダメだった…。

目の前には緑一色。もちろんミントの。

「すっごい匂いですね…けほっ」

ミントから漂う匂いに、ソルゾ先生が咽る。ううーん…。確かにミントはすっきりとした匂いがするけどこんなにもっさりと生えると強烈だ…。
ミントは花壇から盛大にはみ出し、辺りを巻き込んでなぜか魔法練習場の方へ向かって生えている。え? ミントって魔力が好きなの?
予想以上のミントの量に呆然としている僕だったけど、ここまでもっさり生えるならやることは一つ。
幸い隣の花壇にまでは侵入していないのが救いかも。ぐっと拳を作って一度目を閉じ息を吸って、吐く。
そして…。

「収穫!」

カッと目を見開いて花壇からはみ出たミントをぶちぶちと素手で毟り始める。

「レイジス?!」
「毟らないとどんどん増えます! 根っこも焼いて処理しないとたぶんまた生えちゃいますから!」
「いやいやいや! だからってレイジス様が毟らなくても…」

その場にしゃがんでぶちぶちとミントをひたすら毟る僕にリーシャが「貴族が何やってんですか?!」と言外に告げるけど、ミントを植えたのは僕なんだから責任もって処理しないと!

「だめ。これは僕がやったことだから、僕がやらないと」
「レイジス様…」
「匂いがきついからフリードリヒ殿下たちは離れた場所にいてください」

ミントを毟りながらそう言えば「じゃあ私にも毟らせてください」とソルゾ先生がミントを根っこから引き抜く。

「ソルゾ先生?」
「ここに植えていいと言ったのは私ですし、そもそも許可を出したのも私ですからね」
「でも…」
「気にしないでください。図鑑でしか見たことがないものを触れられるのはとても嬉しいことなんですよ」

にっこりと笑いながら、ぶちぶちとミントを引き抜くソルゾ先生。ありがとうございます…! でも腰やられると思うので気を付けてください…!

「フリードリヒ殿下はその辺りでハーミット先生と剣術の稽古でもしててくださいね」
「ふむ。これを毟ればいいんだな?」
「殿下?!」

じっともっさりミントを見ていたフリードリヒが不意にその場にしゃがみ、それを掴み毟り始めた。

ほわあああああああ?! 何してんの?!

びびょー!と後ろ髪が逆立つのが分かる。ちょ、な?! 何してんですかー?!

「おお。これはなかなか楽しいな」
「でででで殿下?! 何をしていらっしゃるので?!」

おお! あのアルシュが慌てふためいてる! いつも冷静なアルシュが!
分かる! 僕も後ろ髪がびょーってしてるからね!

「殿下とあろう御方が何をされているんですか?!」
「何って…ミント毟り?」
「ちょ、ホントやめてください! 周りから見れば草を毟ってるのと同じなんですよ?! そんなことをされたら学園の清掃の者の首が飛びます!」

驚きでびよってしてた髪が元に戻ったけど、代わりにアルシュがすごいことになってる。人間、パニックになってる人を見ると逆に冷静になるよね。

「案外楽しいな。ミント毟り」
「殿下ああぁぁぁぁっ!」

アルシュの叫びが虚しく響いたところで、ノアも同じようにしゃがみミントを毟り始める。ぅおえ?! 何してんの?!

「いやー。こういった経験はありませんからね。何事も経験してみないと分らないでしょう?」
「ノア?!」
「あー。確かに。何事も経験だって親父も言ってたしなー」
「リーシャまで…!」

うわぁ…。ノアとリーシャまでフリードリヒに付いたってことはアルシュに勝ち目がなくなった。っていうかソルゾ先生も驚きで固まっちゃってるじゃん。
貴族云々って言ったら僕もそうなんだけど。

「俺も毟ろうかね」
「ハーミット先生まで…!」

どこかそわそわしてたハーミット先生が嬉々としてしゃがみ、毟り始めた所でアルシュが崩れ落ちた。なんかごめん。

「あ。そうだ! フリードリヒ殿下とアルシュ、ハーミット先生と一緒に食堂に行ってすり鉢とすりこぎ棒を借りてきてくれませんか?」
「すり鉢? すりこぎ棒?」
「ああ。あれか、すり潰すやつだな」
「はい! あれでシロップ作りたいので」
「ふむ。食堂で借りるのならば私が行った方が早いか」

そうそう。いくら身分をなくしたとはいえ、フリードリヒに逆らえる者はこの学園にはいない。例外として学園長先生がいるけど、あの人はホントに例外。神様だからねー。
万が一処刑とかされても死ななさそうだし。

あ、学園長先生が僕たち…というより僕に提案した「食堂改革」。その名の通り、食堂の料理を変えてしまおうってことらしい。メトル君の食事事情がよろしくないからねー…。もっともりもり食べたいよね…。
その計画を断る理由もないし、メトル君がもりもりご飯が食べられるなら僕も嬉しい。御飯がおいしいとそれだけで幸せになれるからねー。
でもその計画は「灼熱の月の長期休暇」に実行することになってる。今の料理人さん達は料理を一から習わなきゃならないからね…。
その料理の先生はなんと侍女さん達! 僕のご飯を作ってくれてるから場数が違う。毎日、毎食ご飯を作ってくれてありがとー!
未知の調味料の使い方も教えなきゃいけないからね。一日じゃ終われないし、味が濃いものを食べたらもう薄味には戻れないから料理のレパートリーも増やさなきゃいけない。
だから生徒がほとんどいなくなる灼熱の月の長期休暇にやることにしたんだ。その頃にはお魚も届てるといいなー。

フリードリヒ達にすり鉢とすりこぎ棒をお願いして、なぜか一度ぎゅうって抱き締められてからその背中にバイバイをして僕はまたミントを毟る作業に入る。
学園長先生に貰った梅は今日、漬けようかと思ったけどミントがこんな状態だから無理かも…。しかも明日から一週間の予定は開けておきなさいって言われちゃったからいつ漬けよう…。
早くしないと傷んじゃうし…。
梅干しは後にして、梅酒だけでも作っちゃおうかな。あれなら誰が作っても大丈夫だし。
梅干しはちょっと厄介だからね…。うん。

「レイジス様は本当にフリードリヒ殿下の性格を理解されておられますね」
「というか流石に王太子殿下がミント毟りはまずいでしょ…」
「あれはビックリした…」

うんうん、とソルゾ先生が頷きながらミントを毟っている。
というか君たちもそうなんだけどね。いや、僕もそうなんだけど。貴族が仲良く草むしりとか…。正しくはミント毟りなんだけど。

「ところでレイジス様」
「うん?」
「シロップって?」
「ああ。ミントシロップ?」
「はい」

未知の食べ物に興味津々なリーシャとソルゾ先生がこくこくと頷く。うん、先生もいい感じに染まってきたなぁ。
ノアもちょっとだけそわっとしたから順調に染まってきてるなー。うんうん。これぞ悪役よ。ふふふ。

「ミントを見つけた時にも言ったけどすーすーするんだよ。シロップがあればアイスとかお酒とかに使えるんだよ」
「アイス?!」
「お酒?!」

ぶふっ。リーシャとソルゾ先生の声が重なったことに思わず吹き出せば、ものすごいキラキラとした瞳が僕を見つめている。
あ、そっか。アイスって言葉は初めてだしたんだっけ。氷の箱で冷凍庫を作ろうと思ってたんだけど作れなかったからね。
でもお酒に反応したってことはソルゾ先生ってお酒好きなのかな?

「アイスは氷の箱ができたら言おうと思ってたんだけどね」
「アイスってなんですか?!」
「聞いてないな。まぁいいや。アイスは牛乳、生クリーム卵で作るんだよ」
「それで氷の箱は何に?」
「それをね、冷やす…と言うより凍らせる、のかな?」
「なるほど。冷たい食べもの、という認識でよろしいので?」
「うん!」

へぇーと感心してるリーシャとノア。知らないことを知るって楽しいよねー。
むふむふと笑っていると、今度はソルゾ先生が「それで…お酒、とは?」と食い付く。

「モヒートっていうミントシロップとライムとお砂糖、それにラムを入れたお酒です。おいしいんですよー」
「ほう。それは…」

おおー。ソルゾ先生の瞳がきらりと光ったような気がする。先生はやっぱお酒好きなんだろうなー。
そんな先生にうふふ、と笑いながらぶちぶちとミントを毟っていく。

「ねぇ、レイジス様」
「んー? どしたのー?」
「ちまちま毟らないで土魔法で穴空けた方が早くないですか?」
「それねー、できないんだよー」

毟ったミントは適当に脇に固めて置いてあるけど、山のようにこんもりとしてる。アンギーユさんの身を思い出すね…。
一度立ち上がってぐーっと背中を反らして腰を軽く叩くと、リーシャもノアも先生も同じように腰を叩いたり、擦ったりしてる。んー、腰痛いけど背の低い僕でこれだからノアとか先生はもっと辛そう。

「それで? なぜできないんですか?」
「たぶんこのミント魔力に反応してるっぽいんだよね」
「魔力に?」
「うん。魔力、というか土魔法…かな? 栄養魔力たっぷりのところに生えるみたいだから魔法なんか使ったら…」
「また増える、と」
「そゆこと」

だから地道に毟るしかないんだよねー。まぁ毟った後は火魔法で根こそぎ焼かないとまずそう。

悪魔の植物、恐るべし…。

なぜミントがそう呼ばれているのか理解した。もっさりと生えていたミントは先生とリーシャ、ノアが手伝ってくれたおかげで半分ほどなくなった。
でもまだ半分。そう思うと気が重たくなるけど、あと半分だと思えば頑張れる。
よし!と気合を入れ直した時、フリードリヒ達がその手にすり鉢とすりこぎ棒を持って戻ってきた。


■■■


「ふはー!ご飯がおいしいー!」

戻ってきたフリードリヒとアルシュ、ハーミット先生ともミント毟りを手伝ってくれたらあっという間に全部毟り終えた。
それから花壇の周りをリーシャとソルゾ先生が火魔法で焼いてくれたし、これでミントは撲滅した…はず。土魔法が栄養だと仮定して花壇に土魔法で耕してきたからこれで被害は花壇だけのはず。違ったら謝ろう。
もっさもさのミントをすり鉢とすりこぎ棒と一緒に借りてきてもらった籠に入れて持って移動。うーん…リヤカー欲しくなるー。
まぁそんなこんなで校庭の隅に移動。ここなら魔法を使ってもいいよってソルゾ先生に教わったから、さっそく水魔法でミントを綺麗に水洗い。
それから侍女さん達を招集。待ってました!と言わんばかりにはりきってる侍女さん達も加えて綺麗になったミントの葉をブチブチ毟る。ひたすら毟る。
風魔法で毟れないかってやってみたらものの見事にばらばらになっちゃってさ…。これじゃダメだ、ということで手で毟ることに。
毟って風魔法で乾かしたミントの葉をハーミット先生がすり鉢で豪快にすり潰していく。ほわー!すごー!
その間にお鍋と持ってきてもらったオリーブオイルを火魔法で温めてすり鉢の中身を投入。それを何個か作ってる間にシロップ作り。

お砂糖とミントを入れて煮溶かして、ざるを使って濾して瓶の中へ。そのままリーシャが光魔法で消毒。
これで完成。

同じ作業を延々と続けてたせいで腰が痛い。それに指先がものすごいミント臭。当分ミントはいいやってなるくらいには全身ミントの匂いが染みついちゃった。
お風呂でとれるかな?なんて思ってたら、ソルゾ先生が生活魔法の浄化魔法でしゅんっと綺麗にしてくれた。
するとミント臭も消えてビックリ。消臭効果もあるの?! これ?! っていうかリーシャから教わってない! 今度教えてもらおう!

作業して片付けて僕の部屋に戻ってきたころにはすっかりと日が落ちて僕のお腹もぐーぐーと鳴って。
部屋に待機してくれてた侍女さんがお夕飯を作って待っててくれたから、直ぐにお夕飯を食べることにした。

侍女さんもお腹空いてるからってことで別の部屋で食べてもらうことにして、もりもりとお夕飯中。
今日は生姜焼き。余計な味付けはいらない!生姜と醤油だけの生姜焼き!
面倒だから丼にしてもらってポテトサラダとニラと卵のスープも一緒に持ってきてもらう。お味噌汁はお出汁がないからまだ無理。くぅ…! はやくお出汁がほしい…! お味噌汁飲みたい…!

頑張ってくれたみんなももりもりとどんぶりを持って食べてる。ありがとう! すっごい助かったー!

だからちょっとミントシロップを使ってチョコミントアイスをこっそり作ってみたんだ。
氷の箱に闇魔法を少し強く流して早めに表面だけ固まらせた。あとはご飯食べてる間に固まるかなって。勿論侍女さん達にもあるからね! お風呂上がりとかに食べると最高だよ!
僕もご飯をもぐもぐしてみんなでごちそうさま。

「? レイジスこれは?」

見慣れないそれに眉を寄せてるフリードリヒに僕は「チョコミントアイスです」と答えてみる。そう、出来上がったばかりのミントシロップで作ったんですよ!
まぁ氷の箱の性能も確かめるためもあるんだけどね。侍女さんが言うにはこの氷の箱、溶けないらしい。よかった。闇魔法を少しだけ強してあるからか冷えっ冷えだよ! でも触ると危ないからね!

「みんなで作ったミントシロップを使って作ってみました!」
「いつの間に…」
「一度着替えに行ってるときにちゃちゃっと。もちろん侍女さんにも手伝ってもらいましたよ!」
「そうか。それで? これでどうやって食べればいいんだい?」
「あ、スプーンで掬うだけです。早く食べないと溶けちゃうので注意してくださいね」
「では、いただこうか」

フリードリヒとハーミット先生、それにアルシュとノアにはお砂糖の代わりに蜂蜜を入れてある、ちょっとだけ甘さ控えめなもの。意外とソルゾ先生は甘いの好きみたいだからお砂糖で。

「これは…!」

一口食べたフリードリヒのパンジー色の瞳が大きく見開かれ、頷けば全員がチョコミントアイスに手を伸ばす。
初めは癖が強くてダメかもだけど。ダメならダメって言ってくれるとうれしいなー。なんて思いながら僕もパクリ。

んー! ミントが効いてておいしいー!

歯磨き粉を食べてる感じ、ってよく言われてるけどこの世界ミントはたぶんこれが初めてのはずだからそんなことは言わない。と思いたい。
あ、でもこれで歯磨き粉が作れるんじゃ? いろいろと材料は必要だけどさ。

「何これ?!」
「ああ。レイジス様が仰っていた「すーすーする」ということが分かりました」

おお! うんうんと頷きながら食べてるアルシュと、黙々と食べてる先生たち。ノアも黙って食べてるからお気に召したようだ。よかったよかった。

「しかし…あの小さな葉がこのようなものになるとは…」
「驚きですよねー。まだオイルの方は使えないんですが、マッサージオイルとかにも使えるんですよ」

んふふと笑いながらそう言えば、反応したのは侍女さん達だった。すんっとしてるけどその眉がぴくりと動いたのを見逃さなかった。
女の人ってエステとか好きだもんね。

「後いろいろ使えるので出来上がったらまた教えますね!」
「ああ。頼んだ」
「ふふー! 任せてください!」

えへんと胸を張れば「あ、お代わりください」ってリーシャの声がした。美味しいからってあんまり食べすぎるとお腹こわすよ?リーシャ。

「そう言えば、明日から何かあるんですか?」

アイスを食べながらそう問えば、フリードリヒが「そういえば海へ行く準備はできているか?」ってジョセフィーヌに問う。おん? 僕じゃなくてなんでジョセフィーヌ? まぁ準備してもらってるけれども。

「問題ありません。明日にでも海へと行けます」
「そうか。ならいいな」
「?」

あれ? もう海に行くの? だから明日から予定は入れないでって学園長先生に言われたのかな?
じゃあお出汁ももうすぐ手に入るの?! こくこくと嬉しさで首を動かしていると「海はまだだね」とフリードリヒに言われてしまい、途端にしょんもりとする。
何だ…。お出汁はまだか…。がっかり…。
しょんとした僕を慰めるように「明日の用事が終われば海ですよ」とアルシュが教えてくれる。え? ホント? もうすぐ海行けるの?!

アルシュの言葉にぱっと顔を上げれば「…用事が終われば、ですが」となぜか不穏なことを続ける。え? どういうこと? 明日の用事そんなに面倒くさいの?

「明日はいつも通り起きて朝ご飯を一緒に食べたらここで待機だ。いいね?」
「? はーい?」

フリードリヒに何となく明日の予定を聞いて返事をすれば「じゃあ、今日はご飯を食べたらゆっくり休むように」と言われてしまった。
ううーん。ということは今日はみんな早く戻っちゃうのかー。でも今日はこまごまとした作業したからちょっと疲れたしちょうどいいのかも?

そんな事を思いながら溶けかけているチョコミントアイスを口へと運んだ。


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