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王都編
陛下との謁見
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※前半レイジス、後半父様 (フォルス)視点です。
はぁー…ドキドキするー…。
野盗に襲われた後、シンリックさんとアルシュとセレナでまったりご飯食べてたら真っ先に来たのが父様だった。
あれ?!お馬さんだったよね?! お馬さん大丈夫なの?!と心配になりながらも泣きそうな父様に「大丈夫ですよー。シンリックさんとアルシュに助けてもらいましたー」とお茶を飲みながらそう言えば、がっくりと肩を落としてた。
その後、王家の紋が付いた馬車ではなく騎士さん達が集まってきて、先生たちも僕たちの姿を見てほっとしてた。
皆が来る前にお弁当箱をしまいなさい、って父様に言われてたから慌てて入れて、今はうさうさバッグの中にしまってある。まだ食べたかったんだけど「王都で何か食べようか」という父様の言葉に躊躇いながら頷いた。なんかうさうさバッグのことを知られたくないみたいだったからさ。
でもお弁当箱の中身は父様にも渡してすっからかん。お茶も水筒に入ってたから皆でまったり。
その後フィルノさんとエストラさんが乗った馬車が到着。
どうやらフリードリヒ達は無事逃げて既に王宮にいるんだって。よかったー。と思ったらリーシャを乗せた飛竜が到着。グルキテスさんが焦った様子でシンリックさんに近付いていき、生きてることを確認。ほっとしたのか今度は怒りだした。
そんな二人を見ながらリーシャも僕の身体をあちこち確認してから、ぎゅうって抱き締めてくれた。ごめんね。心配かけて。
それから大きな樹に紐でぐるぐる巻きにされてる野盗を騎士さん達がそのまま王都に連れていくんだって。なら、と紐を騎士さんに渡して、今度はワイバーンたちを。リーシャが暴れないように眠りの魔法をかけてから「なんか操られてたみたいだよ」と僕が言えば、光魔法で浄化をしてくれた。
ご飯食べるときにも無意識に僕がうっかりと光魔法を使っちゃったんだけど、シンリックさんは黙っててくれるみたい。ありがとー!
ワイバーンたちをどうするかって話になったから「どうせなら連れていこう」というグルキテスさんの発言にフィルノさんとエストラさんが険しい表情をしたけど、このまま置いていくわけにもいかない。一度王都へ連れて行ってどうするか決めるんだって。
すっかりと大人しくなったワイバーン四頭。セレナとルアがどうやら説得したらしく、ついてきてくれるらしい。セレナとルアがいてくれてよかった…。
父様と先生たち、それにフィルノさんとエストラさんの話し合いが終わって再び王都へ向けて出発。
野盗は先生たちが乗ってた馬車に、先生たちはグルキテスさんの飛竜、ルアに乗ることに。僕たちはリーシャも加えてセレナに乗っていくことに。
恐らく妨害はないとみて、僕たちはさくっと王都へと行くことになった。
王宮の中庭?に到着するとすぐにフリードリヒが走ってきた。そしてアルシュに降ろしてもらうとぎゅって抱き締められた。
ごめんね。大丈夫だよ。
皆に心配をかけたこと、戦闘をしたことを謝れば「レイジスが無事ならいい」と言われてしまった。汚れた制服はリーシャが綺麗にしてくれたから何事もない状態。
やっぱり浄化魔法習おう。
それから全速力で走ってきたらしい馬車と騎士さん達が到着。3時間くらい空き時間があったからその間に僕とアルシュはおやつタイム。カツサンドたちを食べても足りなかったからケーキやクッキーをもぐもぐ。
アルシュもケーキに手を伸ばしてたから魔力の回復が間に合わなかったみたい。ノアがいないけどどうしたんだろうって思ってたら「ノアはちょっと所用で外れてます」とリーシャが教えてくれた。そっか。
「謁見予定は今日だったが明日にするかい?」
「僕はそんなに疲れてないので大丈夫です」
えへーと緊張感のない笑顔を見せれば「そうか」とフリードリヒが頭を撫でてくれた。うふふー。
「おや、レイジス。フリードリヒ殿下に撫でてもらっていたのかい?」
「父様!」
がちゃっとノックなしにやってきた父様に立ち上がると「落ち着きなさい」ってフリードリヒに言われちゃった。父様が来るとテンション爆上がりになっちゃうんだよねー。落ち着け、僕。
「もうちょっとで陛下に謁見だからね。準備をして待ってるように」
「はーい!」
「それとそのうさぎバッグは父様が預かろう」
「あ、そっか。じゃあ、父様」
そういえばうさうさバッグかけたままだった。危うくそのまま陛下に会う所だったよー。危ない危ない。
父様にうさうさバッグを預けると「迎えの者が来るからそれまで待っているように」と言ってから出ていく。
それからすぐにフィルノさんがやってきた。お?エストラさんはいないの?
「陛下がお待ちです」
それだけ告げるとドアを開けたまま待っているフィルノさん。うーん…やっぱりちょっと苦手、かなぁ…?
そこで一度フリードリヒと別れてアルシュとリーシャと共にフィルノさんの後を付いていく。その間誰にも会うことがなかったからほっとした。なんかやたらとじろじろ見られるからさ…。疲れちゃうんだよね…。
さりげなくフィルノさんとリーシャ、アルシュが僕を隠してくれながら謁見の間まで移動。
大きく豪華な扉の前でフィルノさんが一礼をして横にずれると、扉が徐々に開く。緊張するなー。
そんな緊張からか一歩だけ後退ると「レイジス様?」とアルシュに名前を呼ばれる。それに「ちょっと緊張ちゃって」と笑えば「レイジス様でも緊張するんですねー」なんてリーシャに言われる。
むう。確かに緊張感がなさそうな顔してるけどね! 僕だって緊張するんだよ!
そして開いた先にいたのがフリードリヒのお父さん、つまり陛下がいてその横に王妃様。さらにその横にフリードリヒがいた。僕に気付くと柔らかく笑ってくれて、僕もへらりと笑えば「レイジス様」とリーシャに怒られた。おわ。そうだった。
きゅっと表情を引き締めちらりと一列に並んでる人たちを見れば、どことなくピリピリしてる。ううーん…。
その中にアルシュと同じ髪の色をした騎士の人がいた。アルシュのお父さんで第一騎士団団長、フィルノさんの上司に当たる人だ。その横にリーシャと同じ髪の色をした魔導士の人がいた。
先生たちもその中に混ざってたから手を振ることもできず。
陛下の前までくると挨拶を。僕は全く分からないからリーシャのマネ。そういえばこういったこと初めてするなー。
緊張はしてるけど隣にリーシャとアルシュがいるから安心。
と、思っていたら父様を発見。ぱぁっと顔を輝かせる僕だけど、父様がなぜか預けたうさうさバッグを肩から掛けてる。
父様の周りの人たちが肩を小さくプルプルとさせてるから、必死に笑いを我慢してるんだろうなー。
「ぶふぅ?!」
まぁ、僕は無理だったけどね!
突然吹き出した僕に王妃様の眉が思いっきり寄る。
父様ー?! なにやってんのー?!
思いっきり吹き出した僕を陛下が不審そうに見て、フリードリヒも不思議そうに見てるけどごめんなさい! 無理でした!
リーシャもアルシュもそこで父様に気付いたらしく「んぐっ!」と吹き出すのを耐えている。分かる! 僕は無理だったけど!
「レイジス?」
「んぐ…ぶふっ! ず…ずみ゙ま゙ぜ…ん゙ふっ」
フリードリヒの呼びかけに笑いをなんとか耐えながら告げるけど、僕の笑い声につられてリーシャもアルシュも肩がプルプル震えはじめた。
恨みますよ…! 父様…!
僕の視線に気付いた陛下が視線の先を見て納得したように「…何をしている、フォルス」と呆れた声で父様の名前を呼んだ。
その間も僕たちはずっとプルプルしてる。王妃様の鋭い視線が刺すけど、ごめんなさい。父様の破壊力には負けます。
「はっ。息子の大切なものを持っているだけです」
「大切なもの?」
「はい」
「…絵面が大変なことになってる。今すぐ返してやれ」
「ありがとうございます。陛下」
にっこりと笑いながら陛下に一礼をすると、真っ直ぐ僕の元へと歩いてくる父様。んぐぶふっ! だめだ…! 破壊力が強すぎる…!
ついに立っていられなくて、その場にうずくまりぷるぷるとしていると「レイジス」と父様が肩に手を置いた。んぐふっ! もうダメ…!
その腕に額を乗せて、整わない呼吸もそのままに父様の服を掴めば優しく肩を抱いてくれた。
よかった…。ありがとう…父様…。
ゆっくり顔を上げて父様を見れば「もう大丈夫だよ」と瞳が言ってくれた。その瞳にへらりと笑うとそのまま僕は力を抜いて痛みに支配された意識を手放した。
■■■
レイジスの様子がおかしいと気付いたのは歩いてきた時だった。どこかふらふらとしていた足取りは緊張もあるだろうが、そうとは思えないものだった。
しいて言うのならば病人がふらふらと出歩いているような足取り。
怪我をしてふらふらと出歩く者を多く見てきたからかその歩き方に違和感があった。それは第一騎士団団長、エムリス・ブラウンもレイジスの違和感に気付いたようだった。だが、陛下の手前下手なことは言えない。
ちらりと私を見たが、何事もないように装う。それは騎士団団長時代に培ったものだ。
側にいる二人は気付いていないのかはたまた緊張のせいだとでも思っているのだろう。レイジスを特に気にする様子もない。
だが。
レオナード・モグリワルの息子、リーシャ・モグリワルが挨拶をした後、レイジスも挨拶をするがその声が震えている。
緊張ではない。何かに耐えているようなそんな声。
やはり息子の身に何かが起きている。
だが体調不良を隠しているのにはわけがあるのだろう。だからレイジスから預かっていたうさぎのぬいぐるみのバッグを素早く肩にかけると何事もない顔で立つ。
隣にいた者は流石に気付いたが、私のそれを見て「んぐぶっ?!」と何とも言えない声を出した。それに気付いた何人かが吹き出すのを必死に我慢している。
そしてレイジスと目が合うと途端に吹き出した。
よし。これで意識がこちらに向いた。
アルシュ君も私に気付き「んぐっ!」と吹き出すのを耐えると、それに気付いたリーシャ君も「ふぐっ!」と吹き出すのを耐える。
素晴らしいな。
だがそんな彼らを不審に思ったバイロンが私を見た。
バイロン・レイル・ウィンシュタイン。フリードリヒ殿下の父親でこの国の王である。
私とは腐れ縁だ。
私を見たバイロンが「何をやっているんだお前は」という呆れた視線を寄越すが、今はそれどころではないのだ。
肩をプルプルと震わせているリーシャ君とアルシュ君に紛れて、レイジスもまたプルプルと肩を震わせている。
「…何をしている。フォルス」
だが彼は何かがあってこうなった、ということを理解したのかあえて呆れたように言ってくる。
そんな彼に感謝をしながら私はレイジスに近付いた。
■■■
「レイジス」
すやすやと何事もなかったかのように眠る息子の顔を見るのは何年ぶりだろうか。
幼いころは常に熱を出し、苦しんでいた。その後は眠る姿さえ見なくなり、常に周りを警戒し食事もとることは少なくなっていった。
だんだんとやせ細っていく息子を見ている事だけしかできずにいたが、父上から「ユアソーン家は時々先祖返りをする者が現れる。その時は分家を頼りなさい」と口酸っぱく言われていたことを思い出した。
その分家もまた先祖返りをしている所で協力を取り付けるのは早かった。だが分家のいくつかは「関わりあいたくない」と言われてしまったが、これも想定内だ。
ユアソーン家を蔑ろにするところは没落する。
そういう迷信を知っているのも少なくなった。それを信じているのは今では先祖返りをした分家のみ。その分家も先祖返りのおかげで富を得ている者達ばかりだ。そしてその分家を蔑ろにした者達はみな例外なく没落している。
ユアソーン家の呪い、と言う所もあるが強ち間違ってはいないだろう。
私がレイジスが先祖返りをしたと気付いたのは「なぜ俺はこの世界にいるんだ!」という言葉を放った時だった。
それだけでレイジスが先祖返りをし、この世界の物ではない知識を得たことを悟った。
そしてその“レイジス”が私たちの“レイジス”ではないことも。
だが中身が変わろうとも私にとっては大切な一人息子なのだ。だからこそ大切に守ろうと決めた。このレイジスが誰であろうと。
「アルシュ君」
「…はい」
小さな小さな手を握りながらずっと側にいてくれるアルシュ君に話しかける。
謁見の間からレイジスを運び出すことに成功した私はすぐさま横に抱きかかえた。扉の側にいたのは副団長のフィルノ・ミーリウス。私たちが出てきたことに驚いてはいたが、腕の中にいるぐったりとしたレイジスを見て何かを悟ったのか「こちらへ」と休憩所まで案内をしてくれた。
王宮の中は変わってはいなかったが、ここにもう勤めていない人間がうろうろすることは不審だ。だからフィルノ君がいてくれて助かった。
「魔力の使いすぎか…?」
「…頭痛、でしょうか」
「頭痛?」
フィルノ君の背中を追いかけながらそう呟いた私にアルシュ君がそう答えてくれる。
頭痛?ということは知識の流入のせいか?
そう考えていると「たぶん違いますね」とリーシャ君がそう告げる。だがそれ以上は口を噤む。それ以上は言えない、というものだがこの歳でここまでしっかりしていると私も嬉しくなる。
秘密を知っているとつい、ぽろりと言いがちだがこの子たちはそれがどこで誰が聞いているかもしれないということをしっかりと理解している。
この子達がこの国を動かす時が楽しみだ。
「こちらをお使いください」
「すまない。助かった」
「君たちも」
「ありがとうございます」
救護室ではなく、個室へと案内されそこに入ればフィルノ君が「冷たい水とタオルをお持ちします」と言って扉を閉めた。
ベッドに椅子。テーブルが一通り揃っているここは恐らく騎士の休憩室だろう。私も昔はよく世話になった。主にさぼる時に。
ベッドにレイジスを寝かせ、靴を脱がす。そして顔色が悪い頬を撫でると、フィルノ君自らが小さな桶を手にして戻ってきた。それを受け取り「ありがとう」と礼を言えば「外に待機しておりますので何かあればお呼びください」と言って扉を閉めると、リーシャ君が「遮断」魔法を即座に使った。
これで私たちの会話は外には漏れない。
フィルノ君が持ってきてくれたタオルを額に乗せると、どこかほっとしたようにレイジスの眉が下がった。
「アルシュ君。これは初めてのことじゃないんだね?」
「はい。レイジス様がその…穏やかな性格になられて三週間ほどした頃でしょうか。その頃から意識を失われるほどの激痛を伴う頭痛に悩んでおられました」
「そうか…。リーシャ君」
「はい」
レイジスの次に魔力が多く、そのせいもあって平民から無理矢理爵位を与えられたモグリワル家。リーシャ君のおかげでその父、レオナードはなりたくもない宮廷魔導士団団長に収まっている。初めこそ反発はあったようだが今ではうまくやっている、と聞いている。
「君はフリードリヒ殿下からレイジスのことを聞いているのかい?」
「はい。ノアもそうですね」
「ふむ。なるほど」
となるとフリードリヒ殿下の周りはレイジスの秘密を知っているのだな。だからあの時口を閉ざしたのか。なるほど。フリードリヒ殿下はよい部下に恵まれたものだ。
「頭痛で倒れた時、君たちはどうしているんだい?」
「意識がお戻りになられるまでは何も。ただ…」
「ただ?」
アルシュ君が少し言いにくそうにしている言葉をリーシャ君が継いだ。
「ユアソーン侯爵と同じようにみんなで手を握ってます」
「意識が戻るまで?」
「はい。休憩をしながら、ですが」
「そうか」
レイジス。お前はいい友に巡り合えたのだね。それだけが心配だったのだよ。
ぎゅう、と手を握り額に押し当てるとコンコンと少し乱暴なノック音が響く。それに眉を寄せれば「ああ、フリードリヒ殿下ですね」とアルシュ君が呟く。
そう言い終わる前に扉が開き、肩で息をしているフリードリヒ殿下がそこに立っていた。髪も乱れているから走ってきたのだろう。
「レイジスは?!」
「眠っておいでです」
はぁはぁと息を乱すフリードリヒ殿下にリーシャ君がそう告げると「そうか…」とほっと眉を下げる。そして私を見るや否や「すまない」と頭を下げられた。
殿下とあろうものがそんなに簡単に頭を下げてはなりません。そう瞳で叱りつけると「いや」と首を振る。
「私は一人の人間として謝りたいのです。ユアソーン侯爵」
「と、申されますと?」
「私はレイジス・ユアソーンの婚約者として謝りたいのです」
じっと見つめてくるパンジー色の瞳は揺れることなく私を射抜く。
「レイジスの体調の異変に気付けなかった…。そのことを謝りたいのです」
「それを殿下が仰るのならば私たちが先に謝るべきです。申し訳ございません」
フリードリヒ殿下の謝罪を見たアルシュ君とリーシャ君も頭を下げる。
「頭をあげてください。それに謝ってもらうことはないのです」
「ですが…」
「寧ろ感謝さえしているのです。レイジスを…。この子を大切に思ってくれている事に」
きっとリーシャ君は噂を知っているはずだ。フリードリヒ殿下やアルシュ君は怪我こそしなかったがレイジスに悪意をぶつけられている。それなのに。
「ありがとうございます。フリードリヒ殿下。アルシュ君、リーシャ君」
例え、フリードリヒ殿下のそのお気持ちが『聖女』の呪いであっても、今のこの子には必要なのです。
“レイジス”が愛されているという事が。
私もそんなフリードリヒ殿下のお気持ちを利用しているのです。
きっと真実を知ったらフリードリヒ殿下のお心はレイジスから離れていくでしょう。
それでも。その時までは。
どうかこの子を。
レイジスを愛してやってください。
レイジスもまた選択を迫られるその時まで。
フリードリヒ殿下をアルシュ君を、リーシャ君を、ノア君を。大切にしてあげなさい。
そう祈る様に小さな手を額に押し当てた。
王家とユアソーン家の間にある呪いを利用してでも。
はぁー…ドキドキするー…。
野盗に襲われた後、シンリックさんとアルシュとセレナでまったりご飯食べてたら真っ先に来たのが父様だった。
あれ?!お馬さんだったよね?! お馬さん大丈夫なの?!と心配になりながらも泣きそうな父様に「大丈夫ですよー。シンリックさんとアルシュに助けてもらいましたー」とお茶を飲みながらそう言えば、がっくりと肩を落としてた。
その後、王家の紋が付いた馬車ではなく騎士さん達が集まってきて、先生たちも僕たちの姿を見てほっとしてた。
皆が来る前にお弁当箱をしまいなさい、って父様に言われてたから慌てて入れて、今はうさうさバッグの中にしまってある。まだ食べたかったんだけど「王都で何か食べようか」という父様の言葉に躊躇いながら頷いた。なんかうさうさバッグのことを知られたくないみたいだったからさ。
でもお弁当箱の中身は父様にも渡してすっからかん。お茶も水筒に入ってたから皆でまったり。
その後フィルノさんとエストラさんが乗った馬車が到着。
どうやらフリードリヒ達は無事逃げて既に王宮にいるんだって。よかったー。と思ったらリーシャを乗せた飛竜が到着。グルキテスさんが焦った様子でシンリックさんに近付いていき、生きてることを確認。ほっとしたのか今度は怒りだした。
そんな二人を見ながらリーシャも僕の身体をあちこち確認してから、ぎゅうって抱き締めてくれた。ごめんね。心配かけて。
それから大きな樹に紐でぐるぐる巻きにされてる野盗を騎士さん達がそのまま王都に連れていくんだって。なら、と紐を騎士さんに渡して、今度はワイバーンたちを。リーシャが暴れないように眠りの魔法をかけてから「なんか操られてたみたいだよ」と僕が言えば、光魔法で浄化をしてくれた。
ご飯食べるときにも無意識に僕がうっかりと光魔法を使っちゃったんだけど、シンリックさんは黙っててくれるみたい。ありがとー!
ワイバーンたちをどうするかって話になったから「どうせなら連れていこう」というグルキテスさんの発言にフィルノさんとエストラさんが険しい表情をしたけど、このまま置いていくわけにもいかない。一度王都へ連れて行ってどうするか決めるんだって。
すっかりと大人しくなったワイバーン四頭。セレナとルアがどうやら説得したらしく、ついてきてくれるらしい。セレナとルアがいてくれてよかった…。
父様と先生たち、それにフィルノさんとエストラさんの話し合いが終わって再び王都へ向けて出発。
野盗は先生たちが乗ってた馬車に、先生たちはグルキテスさんの飛竜、ルアに乗ることに。僕たちはリーシャも加えてセレナに乗っていくことに。
恐らく妨害はないとみて、僕たちはさくっと王都へと行くことになった。
王宮の中庭?に到着するとすぐにフリードリヒが走ってきた。そしてアルシュに降ろしてもらうとぎゅって抱き締められた。
ごめんね。大丈夫だよ。
皆に心配をかけたこと、戦闘をしたことを謝れば「レイジスが無事ならいい」と言われてしまった。汚れた制服はリーシャが綺麗にしてくれたから何事もない状態。
やっぱり浄化魔法習おう。
それから全速力で走ってきたらしい馬車と騎士さん達が到着。3時間くらい空き時間があったからその間に僕とアルシュはおやつタイム。カツサンドたちを食べても足りなかったからケーキやクッキーをもぐもぐ。
アルシュもケーキに手を伸ばしてたから魔力の回復が間に合わなかったみたい。ノアがいないけどどうしたんだろうって思ってたら「ノアはちょっと所用で外れてます」とリーシャが教えてくれた。そっか。
「謁見予定は今日だったが明日にするかい?」
「僕はそんなに疲れてないので大丈夫です」
えへーと緊張感のない笑顔を見せれば「そうか」とフリードリヒが頭を撫でてくれた。うふふー。
「おや、レイジス。フリードリヒ殿下に撫でてもらっていたのかい?」
「父様!」
がちゃっとノックなしにやってきた父様に立ち上がると「落ち着きなさい」ってフリードリヒに言われちゃった。父様が来るとテンション爆上がりになっちゃうんだよねー。落ち着け、僕。
「もうちょっとで陛下に謁見だからね。準備をして待ってるように」
「はーい!」
「それとそのうさぎバッグは父様が預かろう」
「あ、そっか。じゃあ、父様」
そういえばうさうさバッグかけたままだった。危うくそのまま陛下に会う所だったよー。危ない危ない。
父様にうさうさバッグを預けると「迎えの者が来るからそれまで待っているように」と言ってから出ていく。
それからすぐにフィルノさんがやってきた。お?エストラさんはいないの?
「陛下がお待ちです」
それだけ告げるとドアを開けたまま待っているフィルノさん。うーん…やっぱりちょっと苦手、かなぁ…?
そこで一度フリードリヒと別れてアルシュとリーシャと共にフィルノさんの後を付いていく。その間誰にも会うことがなかったからほっとした。なんかやたらとじろじろ見られるからさ…。疲れちゃうんだよね…。
さりげなくフィルノさんとリーシャ、アルシュが僕を隠してくれながら謁見の間まで移動。
大きく豪華な扉の前でフィルノさんが一礼をして横にずれると、扉が徐々に開く。緊張するなー。
そんな緊張からか一歩だけ後退ると「レイジス様?」とアルシュに名前を呼ばれる。それに「ちょっと緊張ちゃって」と笑えば「レイジス様でも緊張するんですねー」なんてリーシャに言われる。
むう。確かに緊張感がなさそうな顔してるけどね! 僕だって緊張するんだよ!
そして開いた先にいたのがフリードリヒのお父さん、つまり陛下がいてその横に王妃様。さらにその横にフリードリヒがいた。僕に気付くと柔らかく笑ってくれて、僕もへらりと笑えば「レイジス様」とリーシャに怒られた。おわ。そうだった。
きゅっと表情を引き締めちらりと一列に並んでる人たちを見れば、どことなくピリピリしてる。ううーん…。
その中にアルシュと同じ髪の色をした騎士の人がいた。アルシュのお父さんで第一騎士団団長、フィルノさんの上司に当たる人だ。その横にリーシャと同じ髪の色をした魔導士の人がいた。
先生たちもその中に混ざってたから手を振ることもできず。
陛下の前までくると挨拶を。僕は全く分からないからリーシャのマネ。そういえばこういったこと初めてするなー。
緊張はしてるけど隣にリーシャとアルシュがいるから安心。
と、思っていたら父様を発見。ぱぁっと顔を輝かせる僕だけど、父様がなぜか預けたうさうさバッグを肩から掛けてる。
父様の周りの人たちが肩を小さくプルプルとさせてるから、必死に笑いを我慢してるんだろうなー。
「ぶふぅ?!」
まぁ、僕は無理だったけどね!
突然吹き出した僕に王妃様の眉が思いっきり寄る。
父様ー?! なにやってんのー?!
思いっきり吹き出した僕を陛下が不審そうに見て、フリードリヒも不思議そうに見てるけどごめんなさい! 無理でした!
リーシャもアルシュもそこで父様に気付いたらしく「んぐっ!」と吹き出すのを耐えている。分かる! 僕は無理だったけど!
「レイジス?」
「んぐ…ぶふっ! ず…ずみ゙ま゙ぜ…ん゙ふっ」
フリードリヒの呼びかけに笑いをなんとか耐えながら告げるけど、僕の笑い声につられてリーシャもアルシュも肩がプルプル震えはじめた。
恨みますよ…! 父様…!
僕の視線に気付いた陛下が視線の先を見て納得したように「…何をしている、フォルス」と呆れた声で父様の名前を呼んだ。
その間も僕たちはずっとプルプルしてる。王妃様の鋭い視線が刺すけど、ごめんなさい。父様の破壊力には負けます。
「はっ。息子の大切なものを持っているだけです」
「大切なもの?」
「はい」
「…絵面が大変なことになってる。今すぐ返してやれ」
「ありがとうございます。陛下」
にっこりと笑いながら陛下に一礼をすると、真っ直ぐ僕の元へと歩いてくる父様。んぐぶふっ! だめだ…! 破壊力が強すぎる…!
ついに立っていられなくて、その場にうずくまりぷるぷるとしていると「レイジス」と父様が肩に手を置いた。んぐふっ! もうダメ…!
その腕に額を乗せて、整わない呼吸もそのままに父様の服を掴めば優しく肩を抱いてくれた。
よかった…。ありがとう…父様…。
ゆっくり顔を上げて父様を見れば「もう大丈夫だよ」と瞳が言ってくれた。その瞳にへらりと笑うとそのまま僕は力を抜いて痛みに支配された意識を手放した。
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レイジスの様子がおかしいと気付いたのは歩いてきた時だった。どこかふらふらとしていた足取りは緊張もあるだろうが、そうとは思えないものだった。
しいて言うのならば病人がふらふらと出歩いているような足取り。
怪我をしてふらふらと出歩く者を多く見てきたからかその歩き方に違和感があった。それは第一騎士団団長、エムリス・ブラウンもレイジスの違和感に気付いたようだった。だが、陛下の手前下手なことは言えない。
ちらりと私を見たが、何事もないように装う。それは騎士団団長時代に培ったものだ。
側にいる二人は気付いていないのかはたまた緊張のせいだとでも思っているのだろう。レイジスを特に気にする様子もない。
だが。
レオナード・モグリワルの息子、リーシャ・モグリワルが挨拶をした後、レイジスも挨拶をするがその声が震えている。
緊張ではない。何かに耐えているようなそんな声。
やはり息子の身に何かが起きている。
だが体調不良を隠しているのにはわけがあるのだろう。だからレイジスから預かっていたうさぎのぬいぐるみのバッグを素早く肩にかけると何事もない顔で立つ。
隣にいた者は流石に気付いたが、私のそれを見て「んぐぶっ?!」と何とも言えない声を出した。それに気付いた何人かが吹き出すのを必死に我慢している。
そしてレイジスと目が合うと途端に吹き出した。
よし。これで意識がこちらに向いた。
アルシュ君も私に気付き「んぐっ!」と吹き出すのを耐えると、それに気付いたリーシャ君も「ふぐっ!」と吹き出すのを耐える。
素晴らしいな。
だがそんな彼らを不審に思ったバイロンが私を見た。
バイロン・レイル・ウィンシュタイン。フリードリヒ殿下の父親でこの国の王である。
私とは腐れ縁だ。
私を見たバイロンが「何をやっているんだお前は」という呆れた視線を寄越すが、今はそれどころではないのだ。
肩をプルプルと震わせているリーシャ君とアルシュ君に紛れて、レイジスもまたプルプルと肩を震わせている。
「…何をしている。フォルス」
だが彼は何かがあってこうなった、ということを理解したのかあえて呆れたように言ってくる。
そんな彼に感謝をしながら私はレイジスに近付いた。
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「レイジス」
すやすやと何事もなかったかのように眠る息子の顔を見るのは何年ぶりだろうか。
幼いころは常に熱を出し、苦しんでいた。その後は眠る姿さえ見なくなり、常に周りを警戒し食事もとることは少なくなっていった。
だんだんとやせ細っていく息子を見ている事だけしかできずにいたが、父上から「ユアソーン家は時々先祖返りをする者が現れる。その時は分家を頼りなさい」と口酸っぱく言われていたことを思い出した。
その分家もまた先祖返りをしている所で協力を取り付けるのは早かった。だが分家のいくつかは「関わりあいたくない」と言われてしまったが、これも想定内だ。
ユアソーン家を蔑ろにするところは没落する。
そういう迷信を知っているのも少なくなった。それを信じているのは今では先祖返りをした分家のみ。その分家も先祖返りのおかげで富を得ている者達ばかりだ。そしてその分家を蔑ろにした者達はみな例外なく没落している。
ユアソーン家の呪い、と言う所もあるが強ち間違ってはいないだろう。
私がレイジスが先祖返りをしたと気付いたのは「なぜ俺はこの世界にいるんだ!」という言葉を放った時だった。
それだけでレイジスが先祖返りをし、この世界の物ではない知識を得たことを悟った。
そしてその“レイジス”が私たちの“レイジス”ではないことも。
だが中身が変わろうとも私にとっては大切な一人息子なのだ。だからこそ大切に守ろうと決めた。このレイジスが誰であろうと。
「アルシュ君」
「…はい」
小さな小さな手を握りながらずっと側にいてくれるアルシュ君に話しかける。
謁見の間からレイジスを運び出すことに成功した私はすぐさま横に抱きかかえた。扉の側にいたのは副団長のフィルノ・ミーリウス。私たちが出てきたことに驚いてはいたが、腕の中にいるぐったりとしたレイジスを見て何かを悟ったのか「こちらへ」と休憩所まで案内をしてくれた。
王宮の中は変わってはいなかったが、ここにもう勤めていない人間がうろうろすることは不審だ。だからフィルノ君がいてくれて助かった。
「魔力の使いすぎか…?」
「…頭痛、でしょうか」
「頭痛?」
フィルノ君の背中を追いかけながらそう呟いた私にアルシュ君がそう答えてくれる。
頭痛?ということは知識の流入のせいか?
そう考えていると「たぶん違いますね」とリーシャ君がそう告げる。だがそれ以上は口を噤む。それ以上は言えない、というものだがこの歳でここまでしっかりしていると私も嬉しくなる。
秘密を知っているとつい、ぽろりと言いがちだがこの子たちはそれがどこで誰が聞いているかもしれないということをしっかりと理解している。
この子達がこの国を動かす時が楽しみだ。
「こちらをお使いください」
「すまない。助かった」
「君たちも」
「ありがとうございます」
救護室ではなく、個室へと案内されそこに入ればフィルノ君が「冷たい水とタオルをお持ちします」と言って扉を閉めた。
ベッドに椅子。テーブルが一通り揃っているここは恐らく騎士の休憩室だろう。私も昔はよく世話になった。主にさぼる時に。
ベッドにレイジスを寝かせ、靴を脱がす。そして顔色が悪い頬を撫でると、フィルノ君自らが小さな桶を手にして戻ってきた。それを受け取り「ありがとう」と礼を言えば「外に待機しておりますので何かあればお呼びください」と言って扉を閉めると、リーシャ君が「遮断」魔法を即座に使った。
これで私たちの会話は外には漏れない。
フィルノ君が持ってきてくれたタオルを額に乗せると、どこかほっとしたようにレイジスの眉が下がった。
「アルシュ君。これは初めてのことじゃないんだね?」
「はい。レイジス様がその…穏やかな性格になられて三週間ほどした頃でしょうか。その頃から意識を失われるほどの激痛を伴う頭痛に悩んでおられました」
「そうか…。リーシャ君」
「はい」
レイジスの次に魔力が多く、そのせいもあって平民から無理矢理爵位を与えられたモグリワル家。リーシャ君のおかげでその父、レオナードはなりたくもない宮廷魔導士団団長に収まっている。初めこそ反発はあったようだが今ではうまくやっている、と聞いている。
「君はフリードリヒ殿下からレイジスのことを聞いているのかい?」
「はい。ノアもそうですね」
「ふむ。なるほど」
となるとフリードリヒ殿下の周りはレイジスの秘密を知っているのだな。だからあの時口を閉ざしたのか。なるほど。フリードリヒ殿下はよい部下に恵まれたものだ。
「頭痛で倒れた時、君たちはどうしているんだい?」
「意識がお戻りになられるまでは何も。ただ…」
「ただ?」
アルシュ君が少し言いにくそうにしている言葉をリーシャ君が継いだ。
「ユアソーン侯爵と同じようにみんなで手を握ってます」
「意識が戻るまで?」
「はい。休憩をしながら、ですが」
「そうか」
レイジス。お前はいい友に巡り合えたのだね。それだけが心配だったのだよ。
ぎゅう、と手を握り額に押し当てるとコンコンと少し乱暴なノック音が響く。それに眉を寄せれば「ああ、フリードリヒ殿下ですね」とアルシュ君が呟く。
そう言い終わる前に扉が開き、肩で息をしているフリードリヒ殿下がそこに立っていた。髪も乱れているから走ってきたのだろう。
「レイジスは?!」
「眠っておいでです」
はぁはぁと息を乱すフリードリヒ殿下にリーシャ君がそう告げると「そうか…」とほっと眉を下げる。そして私を見るや否や「すまない」と頭を下げられた。
殿下とあろうものがそんなに簡単に頭を下げてはなりません。そう瞳で叱りつけると「いや」と首を振る。
「私は一人の人間として謝りたいのです。ユアソーン侯爵」
「と、申されますと?」
「私はレイジス・ユアソーンの婚約者として謝りたいのです」
じっと見つめてくるパンジー色の瞳は揺れることなく私を射抜く。
「レイジスの体調の異変に気付けなかった…。そのことを謝りたいのです」
「それを殿下が仰るのならば私たちが先に謝るべきです。申し訳ございません」
フリードリヒ殿下の謝罪を見たアルシュ君とリーシャ君も頭を下げる。
「頭をあげてください。それに謝ってもらうことはないのです」
「ですが…」
「寧ろ感謝さえしているのです。レイジスを…。この子を大切に思ってくれている事に」
きっとリーシャ君は噂を知っているはずだ。フリードリヒ殿下やアルシュ君は怪我こそしなかったがレイジスに悪意をぶつけられている。それなのに。
「ありがとうございます。フリードリヒ殿下。アルシュ君、リーシャ君」
例え、フリードリヒ殿下のそのお気持ちが『聖女』の呪いであっても、今のこの子には必要なのです。
“レイジス”が愛されているという事が。
私もそんなフリードリヒ殿下のお気持ちを利用しているのです。
きっと真実を知ったらフリードリヒ殿下のお心はレイジスから離れていくでしょう。
それでも。その時までは。
どうかこの子を。
レイジスを愛してやってください。
レイジスもまた選択を迫られるその時まで。
フリードリヒ殿下をアルシュ君を、リーシャ君を、ノア君を。大切にしてあげなさい。
そう祈る様に小さな手を額に押し当てた。
王家とユアソーン家の間にある呪いを利用してでも。
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