悪役令息に転生したのでそのまま悪役令息でいこうと思います

マンゴー山田

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後始末

後始末 ーカマルリア編ー

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「こちらがフェイ教皇だ」

ヴァルジスク君にそう紹介されると、にこりと微笑むフェイ教皇。けれど僕らは…。

「初めまして。フリードリヒ殿下。この度教会の教皇に就任いたしましたフェイ、と申します」

そう真面目に自己紹介されるけど、僕とメトル君は笑いをかみ殺してぷるぷると肩を震わせている。笑っちゃだめだと思えば思うほど吹き出しそうになる。

「そちらの方は?」
「ああ。ウィンシュタインから遊びに来ている…レイジスとアルシュ、リーシャ、ノア、メトルだ」

フリードリヒ殿下は知ってるから、と僕らも紹介されるけど「んぶっ」と吹き出しちゃった。
それでもにこにことしているけど、どこか冷たい空気が僕とメトル君を襲う。

んぐぶっ! 

僕とメトル君以外は名前を呼ばれて胸に手を当ててるけどね!
行儀が悪いのは僕とメトル君だけだよ!

「そちらの…ああ、あなたはレイジス君というのですね?」
「はひっ!」

絶対零度の低い地を這う声に、ひょわわ!としながら背筋を伸ばす。そして…。

「何か面白いもので見つけられましたか?」
「ひぇ…にゃ、にゃんでもにゃいれふ」
「そうですか」

こないだの…フェイさんがヴァルヘルムさんだとばらしたの根に持ってるなぁ…と背筋を伸ばしたまま思う。
だってさー。

「? 知り合いか?」
「んぎゅ」
「いえ? 私は初めてお会いします」
「そうか」

ヴァルジスク君が不思議そうな顔をしながらフェイさんに問うてたけど、すぐに温かな柔らかな笑みを浮かべるフェイさん。

父様といい勝負…!

というか今、僕らはカマルリアに来てる。
その理由はあの魔法陣。
メトル君が一応『停止』させたらしいけど、いつまた動くか分からないから教会の偉い人を呼んで見てもらうんだって。
そんな情報をメトル君経由でゲットした僕は「あの時の魔法陣が気になるから見たーい!」と言えばフリードリヒ達が渋い顔をした。

無理もないけどねー。

あの魔法陣のせいで僕の身体が、魂ごと消滅の危機に陥ったんだから。けど僕はあんまり気にしてない。こわわーだけどね。
でも、学園長先生と記憶を辿る旅に出たときに一人でたまごをゲットしたんだもん。
だいじょぶ、だいじょぶ。…多分。

「いいんじゃね? あれは『完全停止』させてるし」
「あ、やっぱり。なんか文字が多いと思ったら!」
「リーシャも手伝ったの?」
「というか文字を彫ったの僕ですからね」
「ほわー! リーシャありがとー!」

がばちょと抱きついて、いこいこと頭を撫でれば「ま、まぁ。簡単でしたよ!」とむふんとしながら、腕を組んで胸を張る。ふわー!

「しゅごーい!しゅごーい! リーシャありがとー!」
「ふん」

きゃあきゃあとリーシャを褒めていると、なぜかフリードリヒががっくりと肩を落としていて。
ええええ?! どうしたの?!

「レイジスにしゅごーい、しゅごーいと褒めてもらうのは私だったはずなのに…」
「ほへ?」

燃え尽きて真っ白になってソファに座っているフリードリヒに首を傾げればすすっとノアが近づいてきた。おわ。久しぶりに見た!

「フリードリヒ殿下はレイジス様と離れている間、すごいすごい!を生きがいにしておられましたから」
「そなの?」
「はい。それはもう楽しそうでした」
「はばば」

こそっとノアに耳打ちをされ、焦りだす。
どうしよう。フリードリヒへのすごいすごい!がそんなことになっているとは…!

「えと…えと…」
「そういえば殿下は今まで魔法の訓練をされておりませんでしたね」
「『光魔法』が使えないから避けてたもんね。周りからそう言った目で見られるかを分かりながらも、レイジス様を助けるためにエストラさんに教えてもらってたもんね」
「あ…」

『光魔法』が使えない王族。

それはフーディ村で経験したあの視線と言葉たち。
それ以上のものがあると知ってもなお、僕を助けるために魔法の訓練をしてくれたんだ。
それを聞いて、きゅっと唇を噛む。
そしてリーシャが「僕らが教えたことは内緒ですからね」と人差し指をお口に当てる。それはノアも一緒で。それにふはっと笑うと「ありがと」とお礼を告げた。
まだ真っ白になっているフリードリヒを何とか慰めているアルシュに「アルシュもありがと」とお礼を言えば、きょとんとした後「いえ」とふわりと笑った。

ふわ。アルシュの貴重な笑顔。カッコいい、というより可愛い。

ほんわと二人でお花をふよんふよんと出していると「ちょっと! 何和んでんですか!」とリーシャに小声で叱られる。
おっとっと。そうだった。
アルシュもハッとすると「あとはお願いしてもよろしいですか?」と託される。それに頷けば、アルシュと交代。

「フリードリヒ殿下」
「…レイジス?」
「はい。レイジスですよー」
「私は…」
「フリードリヒ殿下、魔法の訓練で闇魔法を制御できるようになってしゅごーい!しゅごーい!です!」
「レイジス…」

しゅごーい!のは心から思える。
だって今までフリードリヒが『一人』で魔法を使うところをほとんど見たことがないから。
氷の弓の時も、フリードリヒの流す魔力量はめちゃくちゃだったし。けどその分制御はしやすかったんだけどね。
そんなフリードリヒが今では魔法の制御を完璧にしてるんだもん! 

これはしゅごーい!でしょ?

よくできました、って頭をいこいこと撫でれば、がばちょと抱きしめられて。むふー。

「褒めてくれるのかい?」
「はい! 僕がいない間に魔法の制御ができるなんてしゅごーい!ですから、ね?」
「ありがとう」
「フリードリヒ殿下の努力ですよー。僕は何もしてません」

ぎゅうぎゅうと抱きついてくるフリードリヒの頭を何度も撫でる。

やっぱりさらさら―。

むふむふとしながらいつも「頑張ったからね」って言いながら頭を撫でてくれるフリードリヒの真似をすれば「…ありがとう」と小さな声でお礼を言われる。
そっか。フリードリヒっていつもこんな気持ちなのか。
きゅううぅんとする胸にえへえへとだらしなく笑えば「レイジス様、顔」とりーシャに言われる。おっと。
ゆるんゆるんな頬をきりっとすれば「ふはっ」というフリードリヒの笑い声が聞こえて。ふへ?

「んっ、ふふっ。可愛い百面相だなって…っふふ」
「もー!」

もーう! せっかく褒めたのにー!
ぷぷぷーと頬を膨らませてフリードリヒの髪をぼさぼさにすれば「ごめんごめん」って笑ってて。それに。

「んぶっ!」
「ふふっ」

笑い声がした方を見れば、アルシュもノアもリーシャも笑ってて。

もー! 

ぷんこぷんこと怒れば「可愛いね」とフリードリヒが笑って。その笑い顔でもう怒りなんか吹き飛んで。

「好き!」
「おっとっと」

ぎゅうとフリードリヒを抱きしめれば「私も好きだよ」と返してくれて。それだけで、心がぽわんぽわんしちゃうね!
えへえへとまただらしなく笑えばまたリーシャに「だらしない顔してる」っていわれたけどいいもーんだ!

とまぁ来る前にそんなことがあったりして。
「カマルリアに行きたーい!」という僕のわがままはあっさりと通って。
陛下も父様もOK! カマルリアの陛下もヴァルジスク君もOK!というわけでここにいる。

「それでは見てみましょうか」
「頼む」

フェイさんがにこりと笑うと他の教会の人…多分こっちも偉いと思う人が僕たちの前にいる。危ないから。でも僕的にはそれを壊したい。というか消したい。
メトル君とリーシャのおかげで『完全停止』してるけど、ないほうがいいと思うんだ。
それにここもポータル的な感じがする。

「レイジス君」
「はひゃい?!」

名前を呼ばれて、びっくうとすればにこりとフェイさんが笑ってて。

「君はここで怖い思いをした、と聞きましたが…。大丈夫ですか?」
「あ、はい! 大丈夫です!」
「ではこれが何なのか…理解している、と」
「大体…?」
「なら君は『これ』をどうしたいですか?」

そうフェイさんに問われて僕はきょとんとする。ふへ?
ヴァルジスク君じゃなくて、僕に聞くの? 
ちらっとヴァルジスク君を見れば早く答えろと言わんばかりに見てくるし…。ええー。

「んと…これは消してほしい、です」
「そうですか。…そうですね」

そこで何かを考えるフェイさん。っていうか聞いてどうするの?

「ヴァルジスク殿下」
「ああ。分かってる」
「?」

フェイさんに呼ばれたヴァルジスク君が頷く。うん?

「この魔法陣は消すことにする」
「んえええ?!」

アイエエエエエエエ?! ナンデ?! ナンデカンタンニキマッタノ?!

ほげえええぇぇぇ!と後ろ髪をぴーん!と伸ばして驚いてると「ああ、言い忘れてた」とヴァルジスク君が告げる。
え? なんか言い忘れてたの?

「これに関してはレイジスの意見を取り入れるように、と父上から言われていたんだ」
「結構重要なことじゃない!」

なんで今言うの?!

「レイジスが決断したのならそうする方がいい、って言われてるからな」
「うほん!」

なにそれ?!
はばっとしながらフェイさんを見ればにこやかな笑みの中に隠れる「ざまぁ」感。ううう…。

「まぁ気にするな」
「気にするよ!」
「これは我々でもどうしたらいいのか分からん代物だ。あんな経験をしたお前にどうしたいか、なんて聞けばそうなるのは分かってたが一応…な?」
「あー…」

一応被害者、という立場で聞いたってことかー。あ。フェイさんがにやにやしてる。
くぅー! 悔しいー!
むー!としながら頬を膨らませれば「何リスみたいなことしてんだ」と軽いチョップを頭にもらう。あいた!

「ヴァルジスク。人の婚約者を殴るとはいい度胸だな?」
「あ、悪い。つい」
「つい…だと?!」
「はいはいはーい。ストップ」

ぱんぱんと手を叩いてフリードリヒとヴァルジスク君の口論を止めるフェイさん。
こういう時は頼もしいんだけどなぁ…。

「口論するなら他所でどうぞ」
「………っち」
「舌打ちすんな」

わお。フリードリヒの珍しい舌打ち! 貴重だよー!
はうはうとしながらフリードリヒを見れば、チョップされたところを撫でてくれる。んふふー。

「痛みはない?」
「あい! 大丈夫です!」
「ならよかった」
「ふふー」

なでなでと撫でられて僕ご機嫌。そんな僕らを生温かく見守ってくれてるアルシュ達。
おわっと。

「そ、それで消せるんですか? それ?」

いちゃこらしてる場合じゃない!と慌ててフェイさんにそう問えば「ああ」とにやにやしている。なんかすっごい悔しいんだけど。

「こほん。私の力で消せます」
「ああ…『力』か」
「ああー…」

にこりと慈愛に満ちた笑みは僕らから見れば黒いもので。『力』ってつまりは…。

「強制排除か」
「何か言いましたか? フリードリヒ殿下?」
「いや。戯言だ」
「そうですか。聞こえなかったのが残念ですね」
「……………」

なんでこんなにノリノリなんだろう。フェイさん。ちょっとうすら寒いものを感じて、ぶるりと身体を震わせれば「大丈夫?」とフリードリヒに肩を抱かれる。あ、あったかほわわー。

「では、ここは任せても?」
「はい。大丈夫ですよ。あなたたちも外で待っててくださいね」
「分かりました」

モブさん達だけど見られるとまずいもんねー。じゃあここはフェイさんに任せて僕らも撤収!

「おやつ食べて待ってますね!」
「…ええ」
「今日のおやつはなっんだろう~」
「楽しみですね」
「あい!」

んふんふとおやつのことを考えながらフェイさんに背を向ければ、やっぱり冷たい空気が僕を襲う。
なんだよー! おやつの話しただけじゃんー!

「教皇様もおやつが楽しみだそうだ」
「そうなのか?」
「ああ。レイジス。甘ーいパフェを用意して待っていようか」
「わははーい! パフェ―!」

やっふーと喜びながら両手を上げればぐさぐさとやっぱり刺さる視線。痛いよー!
ってあれ? フェイさん甘いの好きなのかな?
くいくいとフリードリヒの制服を掴んで「ねぇねぇ」と呼びかける。

「フェイさん…ヴァルヘルムさんって甘いの好きなんですか?」
「さぁ? それは分からないけど、嫌いってわけじゃないと思うよ?」
「ふん?」

そうなの?と後ろを振り返れば「後で残しておけよ」オーラがにじみ出てる。ほわわー!
残しておきますー!とこくこくと頷けば、視線が外された。
おほー…こわわー…。
ぎゅうっとフリードリヒの制服を掴んだまま、僕は『儀式の塔』を出るのだった。



「ここもだいぶ料理が普及してきたねー」
「レシピがあるからな。本当に助かる」
「みんなのお口が肥えてくの楽しい」
「悪魔か。お前は」

ヴァルジスク君に半眼でそう言われるけど、僕は悪魔じゃなくて悪役だからねー。
みんなの味覚を破壊しまくるぞー! ふぅーはははははは!

「レイジス様が悪い顔してる」
「あれで悪い顔なのか? 調子が悪いのかと思った」
「可愛いな」
「おい。一人だけずれてんぞ」

なんて言われてるけど気にしなんだからねー! 僕の前にはおいしそうなケーキがあるんだから!
むふんとおっきなケーキを前にして、ふんふんと鼻息を荒くすれば「ぐうううぅぅぅぅ」と怪獣が鳴く。

おっとー!

お腹を押さえて「もうちょっと待っててねー」とお腹を擦れば、フリードリヒが「ふぐっ!」と言って口元をさえた。
おわわ! 大丈夫ですか?!
するとすぐにアルシュが僕の視線からフリードリヒを遮るようにすると、隣にいたリーシャが「殿下なら大丈夫ですよ」とすんっとしながら教えてくれる。
ええー。本当に大丈夫?

「ああ。すまない。あまりの聖母っぷりについ暴走しそうになっただけだ」
「歳暮?」
「お気になさらないでください。レイジス様。殿下少しお腹が空いて幻が見えているようなので」
「たたた大変だぁ!」

僕の怪獣! 鳴いてる場合じゃないぞ! フリードリヒの方が大変なことになってる!

「大丈夫だよ、レイジス」
「フリードリヒ殿下…」
「その幻がいつかは本当になるのだからね?」
「はい?」

ぎゅうと僕の手を握ってにこりと微笑むフリードリヒの言葉に首を傾げつつ「そうなるといいですね?」と言えば、スパーン!と小気味いい音がフリードリヒからした。ほわわ!

「殿下! レイジス様を困らせてはいけません!」
「アルシュ…」

ぷんぷんとしてるアルシュだけど大丈夫かな? 結構いい音がしたけど。

「なるほど。フリードリヒは部下の躾もうまいようだ」
「まぁ、こうやって止めてくれる部下は貴重だからなー」

のんびりとした言葉にハッとすると、アルシュが「しまった」と顔色を変えた。
そうだった!いつものノリで気にしなかったけど、ここカマルリアだった!

「ああ、気にするな。今日はとして呼んでいるからな」
「あわわ。ありがとうございます」
「申し訳ありません! フリードリヒ殿下!」
「いや。アルシュに叩かれて危機は脱した」

危機?とフリードリヒを見れば、にこりと笑うだけ。リーシャとノアは「よかった」と頷いてる。なんの危機を脱したのかは分からないけど、フリードリヒがいいならいいや!
にぱーと笑ってフリードリヒを見れば、お口を拭いてくれた。おっと、涎が。

「んぶぅ。ありがとうございます!」
「どういたしまして」
「それよりレイジス様だけでも食べてもらわないと、魔物の声と間違えられて人が来ますよ?」
「たかだか腹の音だろう? そんなわけ…」

あー!あー! ヴァルジスク君! やめて! フラグを立てないで!

ぐおおおぉぉぉぉっ!

アッー!

「な、なんだ?! 今の音は?!」
「殿下! ご無事ですか?!」
「私よりもフリードリヒ達を!」
「はっ!」

僕のお腹の音に反応して、騎士さん達がお部屋になだれ込んでくる。
あああああ…。はじかしいいいぃぃぃ!
しゅばっと顔を両手で隠してどうしようかとぶんぶんと頭を左右に振れば「落ち着け」というフリードリヒの声に、ヴァルジスク君が「魔物はいたか?!」と焦っている。

「落ち着け。ヴァルジスク」
「落ち着けるか! 城内に魔物が入り込んだのかもしれんのだ!」
「はばばばば」
「まずはフリードリヒ達の身の安全を…!」

ぐうううううううううっ。

「はわー!」

豪快に鳴るお腹を抱えて、恥ずかしさのあまり涙目になる。うううう!

「さっきのはレイジスのお腹の音だ」
「は?! そんなわけないだろう! どう聞いても魔物の…!」

ぐおおおぉぉぉ!

「ほら!」

余りのいたたまれのなさに、涙目のまますっと小さく手を上げる。そして。

「ごめんなさい。本当に僕のお腹の音なんです…」

正直にそういえば、ヴァルジスク君も集まった騎士さん達もぽかんとしていて。

そうだよね?! そうだよね?! こんなお腹の音は初めて聞くよね!

ぶわわと顔を真っ赤にしながらぷるぷるとしていると、集まった騎士さんが何事もなかったかのように散っていく。
ふぐおおおおお!恥ずかしい…!
きゅうと唇を一文字にして羞恥に耐えていると「こほん」とヴァルジスク君が咳ばらいをする。

「レイジスの腹の音は規格外なのだな」
「ぷええええええ!」

気を使われたいい方に恥ずかしさマックスな僕はお腹の音を鳴らしながら顔を覆うことしかできず…。フリードリヒに慰められながらヴァルジスク君が用意してくれたご飯をむぐむぐと食べるのだった。


■■■


「魔物の咆哮」

一番後ろに大草原が見える言い方に、羞恥でぷるぷるとしているとフリードリヒに「私はレイジスのカイジュウの鳴き声、好きだよ?」と慰められる。ううう…。
フェイさんが魔法陣を消して戻ってきて僕の側にあったお皿を見て何かを察したのか「ふふっ」と笑った。そしてヴァルジスク君に「魔物の咆哮は聞こえませんでしたか?」とフェイさんに聞いた瞬間、にまりと邪悪に笑ったのを僕は見た。絶対面白がってる笑いだ。

「ええ、聞こえましたよ。儀式の塔にも響いてきましたから。でも…」

そこで一度言葉を切ると、フェイさんが僕を見た。にやぁという効果音付きの笑顔で。

「まさかレイジス君のお腹の音だとは思いませんでした」
「ぷぎゅううううううぅぅ!」

悔しくて頬を膨らませながら涙目でぎゅうとズボンを握れば、フリードリヒに慰められる。

「でもこれでレイジスのお腹の音だと分かっていただけてよかった」
「ええ、ええ。それはもう」

ぷくーと頬を膨らせたままフェイさんを睨めば「リスさんの真似ですか?」と微笑む。むぷぷー!

「それくらいにしてもらおうか。フェイ教皇」
「ああ、失礼しました。反応が可愛くてつい」

ふふふと上品に笑うフェイさんだけど、僕には悪魔の笑みにしか見えない。悔ちい!

「それで、あれは?」
「はい。消去、とまではいきませんでしたが効果をなくす程度に消しておきました。とはいっても重要な部分を消しましたけど」
「これであれはもう発動しない、と」
「はい」
「そうか。それを聞いて安心した」

ほっとするヴァルジスク君に、僕もほっとする。フェイさんには後で仕返しをしよう。そうしよう。

「なぁ、あの魔法陣って結局なんなんだ?」
「メトル。口を…」
「ああ、構いませんよ? 特にレイジス君には多大な寄付金をいただいているので敬語などなくても構いません」

にこりと微笑むフェイさんにヴァルジスク君が躊躇ったけど「わかった」と言って頷く。

「それであの魔法陣のことでしたっけ? あれは暗黒竜を倒したといわれる魔法陣です」
「倒した?」
「はい。あの魔法陣に暗黒竜を追い込んだのち、聖女が聖なる光で倒したといわれるものです」
「そうなのか」
「はい」

ヴァルジスク君にはあれやこれやを話してないからあっさりとフェイさんの言葉を信じてる。僕らは…。うん。裏の事情を知りまくってるからね。何とも複雑な気持ちでフェイさんの言葉を聞く。

「しかしこれで本当に旧神に関するものはなくなったんだな?」
「はい。これでなくなりました」

ポータルはあるけどね。というかその旧神たち、普通に学園にいるからね。なんて言えなくてもじょもじょとすれば「どうした? トイレか?」って聞いてくるメトル君。それに「違うもん!」と言えば「レイジスはそれくらいちゃんと言えるもんね?」とフリードリヒに頭を撫でられる。
なんか違うんだけど、頭を撫でられるの好きだからそのままにしておこう! 
えへーとしながら頭を撫でられていると「レイジスおねえちゃーん!」と言って蝶番にダメージがいきそうな勢いでばーん!と扉が開いた。ああ…蝶番大丈夫かな?

「いるんだったら僕も呼んでよー!」
「ごめんね。ヴァルジスク君がいるから」
「そうだ!ヴァル! なんで呼ばな…ってあれ?」

元気なルクス君ににこにことしていると、フェイさんに気付いたらしい。さすがに気付くよね。
すると「あー!」と指をさす。人を指さしてはいけません。

「お前ヴァル…!」
「おやおや。初めましてですね」

フェイさんの本当の名前を言おうとしたルクス君に対してこれまた絶対零度の空気を出すフェイさん。
おわ?! しゃむむー!

「ルクス。知り合いなのか?」
「あ、いや。うん。人違いだった」
「? 変な奴だな」

ルクス君が僕にしがみついてがくぶるしてる。怖かったね。なでこなでこと頭を撫でれば耳元でこそりと聞いてくるルクス君。

「あいつなんか性格変わった?」
「僕が知ってるヴァルヘルムさんはもうあんな感じだったよ?」
「あ、なら完全に性格変わってるじゃん。何があったんだろう?」
「え? 前は違ったの?」
「うん、全然」
「前はどんな感じだったの?」

ひそひそとルクス君とお話をしていたら、フェイさんが僕らを見てにっこりと微笑む。それはそれは綺麗な微笑みで。それを見た僕らは「にゃはは」と笑って誤魔化すと、すすっとフリードリヒの近くに寄る。こわわ。

「レイジス寒い?」
「ちょ、ちょっとだけ?」
「ぼ、僕もちょっと寒いかな?」
「何言ってんだ、ルクス。お前は暑さ寒さを感じないんだろう?」
「今回に関してはめちゃくちゃ感じる」
「良く分からん奴だな」

うん。ヴァルジスク君はそのままでいて。ルクス君とぎゅうと抱き合っているとメトル君が「何やってんだお前」という呆れた表情で僕を見ている。
だってー!
ルクス君と一緒にがくぶるしていると、フェイさんの前にクリームたっぷりなパフェが置かれる。ついでに言うと僕の前にも金魚鉢パフェがででん!と置かれてるんだけどね。リーシャの前にも普通にパフェが置かれている。
するとルクス君も「おおー! 初めて見る食べ物だー!」と瞳をキラキラとさせている。

「ルクス君も食べる? 金魚鉢パフェ」
「食べたーい!」
「じゃあ一緒に食べよっか」
「わーい!」
「って待て待て。レイジスと同じものを」
「かしこまりました」

側にいた毒見の人(カマルリアにいたときに毒見で僕の料理を食べてた人)が頭を下げる。するとフェイさんの視線が僕を射抜く。ほわ?! なんですか?!
え? え?とおろおろとしていると、フリードリヒがこそりと耳打ちしてくれた。

「フェイ…ヴァルヘルム様も同じものが食べたいんだよ」
「ああ! にゃるほろ!」
「あいつ甘いもの好きなんだな」

こそこそと僕とフリードリヒとルクス君の三人で話しをしてると、僕らを見たヴァルジスク君がふはっと笑う。うん?

「お前たち、そうしてると親子みたいだな」
「ほわ?!」
「子供ができたらそうなるな」
「僕はウィンシュタインに行ってもいいけどね!」
「それはやめろ。せっかく戻りかけた属性をまた崩したいのか」

ヴァルジスク君の冷静なツッコミににゃはにゃはと笑えば「ルクスはこっちだ」と呼ばれ、ぴょんと僕の上から飛び降りる。

「ちえー。レイジスお姉ちゃんのお膝の上気持ちいいのにー」
「ほう?」
「あー…フリードリヒ、落ち着けー」

ずも、という黒いものがフリードリヒの背後から現れる。ほわわ!

「わー! こわーい!」

きゃあ!と可愛らしい悲鳴を上げてヴァルジスク君にダイブするルクス君を難なく受け止め、椅子に座らせれば出来上がったらしい金魚鉢パフェをルクス君の前に置いていく。そしてそれを気付かれないようにフェイさんが視線で追う。
あ、やっぱり食べたかったのね。そう思えばなんだか可愛くてほこりとする。

「なにか?」
「おわ?!」

ぽわんぽわんと花を飛ばしながらフェイさんを見ていたら、鋭い視線が僕に向けられた。

いやぁ! 刺さるぅ!

はう!と首を竦めれば「どうしたの?」ってフリードリヒが聞いてくれるからこそりと「やっぱり食べたいみたいです」と告げれば「けど言えないのか」とこちらもくすりと笑う。
うんうん。可愛いよねぇ。二人でぽや、としていると、急に冷たい空気が流れ込んでくる。
ひわ?! さむむ!
こちらもこちらでずもももという負のオーラを出しまくってる。
おわわ! やっぱりフリードリヒのご先祖様! 同じ特技をお持ちで! じゃなくて!

「ご…ごべんなざ…」
「それは何に対しての謝罪ですか?」

にこりと笑うフェイさんに思わず謝れば、ルクス君がのんびりと告げる。

「アイス、溶けるよ?」

その後、フェイさんにも無事金魚鉢パフェが置かれ負のオーラを消して嬉しそうに食べてた。その間に僕も金魚鉢パフェをうまうましたけど。甘いものが好きじゃないフリードリヒ達にはみんな大好きポテトチップをうまうましてもらった。
ついでに水魔法【特殊】で作った炭酸にスパイスを足してクラフトコーラなるものを作ったんだ。
クラフトコーラにメトル君が感涙の涙を流し、初めて炭酸を飲んだヴァルジスク君とルクス君が驚いて。ここにも水魔法【特殊】の魔石を渡してあるからじゃんじゃん作ってねー。

そして夜。今から帰るのは危ないから、と今日はカマルリアにお泊り。フェイさん達、教会の人たちもお泊りなんだって。
お風呂上がりでほこほこな僕は、冷たいレモン水をもらってぐびびー!ぷっはー! おいちち!
ちなみに今日のお夕飯はカレー。なんで?って思うかもしれないけどこの世界のカレーってスパイスが貴重だからあんまり食べられないんだ。だからまだまだ平民の皆にはまだまだ手が出せない。今後の課題だね。
それにこのスパイス。なんと各国に生えたらしくて、協力しないと食べられないものになってる。学園の近くの森には相変わらず全部そろってるんだけどね。でもあの場所、僕ら以外はあんまり入らないからねー。卒業したらどうなるんだろう?

「何か考え事?」
「んむ」

僕と同じくほこほこなフリードリヒに侍従さんが僕と同じように冷たいレモン水を渡してる。氷の魔石はカマルリアではすごーく貴重なんだって。
まぁ、光の属性だからねー。それを聞いて、父様と陛下に氷の魔石渡してもいいですか?って聞いたら「お試し期間を設けようか」と言って許可をもらった。ずっと使えるものじゃなくて期間限定な魔石を作ってヴァルジスク君に渡してある。
ちなみに他の4カ国はすでに氷の魔石のレンタルをしている。おかげで僕のお小遣いが大変なことになってるよと父様が笑ってた。興味本位でどれくらいですか?って聞いたら、それこそとんでもない額になってて眩暈がして聞くんじゃなかったと後悔したんだよねー。ちなみにどれくらいかというと…フリードリヒの一か月分のお小遣いくらい。
具体的には王都でちょっとした豪邸一軒じゃなくて、結構な豪邸とそれなりの侍従さんや侍女さんを雇えるくらい。それにまだ万華鏡やドアベルなんかも入っていたら倒れそうな額になってた。
万華鏡もドアベルも順調らしい。特にドアベルは金のスキルがなくても作れるからみんな切磋琢磨してるんだって。けどやっぱりガラスのドアベルはまだまだ浸透してない。だからポリーさん(リーシャのおばあちゃん)のお店のドアベルは憧れなんだって。
今頃王都ではいろんなベルの音がするんだろうなーとくふふと笑えば「レイジス」とこつんと頭に何かが当たった。おん?

「寂しいんだけどな」
「はわっ!」

ヴァルジスク君の計らいでフリードリヒと一緒のお部屋にしてもらったんだ。まだ心の傷があるからって。だからヴァルジスク君にありがとうってお礼を言ったら「これくらいはさせろ」って言われちゃったんだよね。
しょんもりしてるフリードリヒのお膝の上にいそいそと乗って、ぎゅうと抱きしめる。

「ごめんなさい」
「レイジスがぎゅってしてくれるから寂しくないよ」

そう言いながらちゅちゅとほっぺにキスをされるとくすぐったくて、心もぽかぽかする。

「明日フェイを見送ったら、海に寄ろうか」
「いいんですか?」
「レヴィアタンもクラーケンも会いたいだろうしな」
「やったー! ありがとうございますー!」

ぎゅううう!と感謝を込めて更に抱きつけば「どういたしまして」と背中を撫でられる。それになぜか侍従さんと侍女さんからほわほわとお花が咲いてるのはなぜだろう?

「じゃあ、早くおやすみしないとね」
「あい!」

元気よく返事をすれば、そのままひょいと横抱きで持ち上げられ寝室に移動。そしてそのままベッドに下ろされると、カーテンが閉められた。
ほんわと淡く光るランプに照らされるカーテンの中はなんだか神秘的で。

「寝ようか」
「あーい!」

もじょもじょとコンフォートの中に滑り込んでフリードリヒを待てば「おや」という声が聞こえてきた。
うん?

「どうかしましたか?」
「このランプ…ちょっとした仕掛けがあるみたいだね」
「仕掛け?」
「ちょっと待っててね」

淡く光るランプに何やらごそごそと仕掛けをするフリードリヒの背中をわくわくとしながら見つめる。仕掛けって何だろう?

「できた」
「何ですか? 何ですか?」
「ふふっ。ちょっと待ってね?」

そう言いながらランプをタオルでくるんでそっとベッドの上に置く。そしてタオルを取れば…。

「ほわぁ…!」
「これはすごいね…」

カーテンや天蓋に映し出されたのはお星さま。お空にあるお星さまとは違うけどすごく綺麗。

「しゅごー!」
「ヴァルジスクからの詫び、だろうな」
「おん?」
「何でもないよ。さ、これを見ながら寝ようか」
「わーい!」

ランプを倒さないようにフリードリヒがサイドテーブルに置く。位置が変わって見えるお星さまが変わる。ほわわー。

「楽しい?」
「はい! とっても!」

ふんすふんすと興奮して眠気がどこかへ吹っ飛んだ。けど。

「寝ようね、レイジス」

そう言いながらぎゅうと抱きしめられながら、とんとんと背中を叩かれればすぐに瞼が降りてきて。ベッドの中でお星様を見ながらフリードリヒに抱き締められれば、瞼が落ちるのは直ぐだった。



翌日、メトル君がなぜか顔を真っ赤にしながらおはようをする。ヴァルジスク君はいつも通りだけど、なんとなくデジャヴ。

「父様と同じ」
「――――っ?!」

父様と同じく腰を痛めてるメトル君にしょわっと治癒魔法をかければ「ほどほどにしろ」とフリードリヒがヴァルジスク君に言ってる。その言葉に何かを察した僕は「夕べはお楽しみでしたね?」と言えば「ヴァルジスクーッ!」と叫びながら涙目で睨んでた。

むふふ。仲が良さそうでなによりですな。


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