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第1章
第1話 パーティー追放。
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「お前達を私のパーティーから外し、国外に行ってもらう事にした。悪く思わないでくれ」
時は夕暮れ。場所は迷宮都市「ロバロガルダス」の郊外。Eランクの冒険者パーティー「暁の歌声」のリーダー、ステインが三人の仲間にそう告げた。
「ハァ!? 俺たちをクビにして、挙句の果てに国外追放だ!? ざけんじゃねぇぞおっさん! 誰のお陰であんた、今までやって来れたと思ってんだ!」
肉体派支援術師、バリンホルトがステインに食ってかかる。
「そうよ! あんたは大して強くもない雑魚共を剣で狩るだけ! 私達の働きがパーティーに貢献してたって何でわからないの!?」
可憐な防衛術師、シューペルファも眉間に皺を寄せて唾を飛ばす。
「ああ、違いない! それに僕のバフがなけりゃ、この先やってくのは絶対に無理だね!」
メガネの魔術師、オリコロバスも鼻息を荒くする。
まだ年若い三人に囲まれるステインは、長身だが強そうには見えない。容姿は中々のハンサムで、四十歳を目前にした中年特有の落ち着き。年上好きの女性ならコロリと虜になってしまうかも知れないナイスミドルだ。
「言いたい事はよくわかる。だが、お前達の悪行を見逃す事は出来ない。多数の目撃者から連絡を受けているんだ。被害者からもね。我慢出来なくなってようやく、と言った様子だったよ」
少し悲しげな表情で、ステインは静かに言葉を返す。
「ハッ! 俺たちが一体何してたって!? 言ってみろや!」
バリンホルトがステインの胸ぐらを掴む。ステインは一切抵抗せず、両手を上げた。
「盗みに恐喝、暴力に破壊だな。昨日の夜、ライテラ通りで暴れていただろう? 『猪突猛進亭』の看板娘、シュアネの証言も得ている。憲兵に突き出せば二十年は牢屋から出てこれないだろうな。だが被害にあった人々は、国外追放で許すと言ってくれた。そうすれば、訴えるつもりも無いと。だから大人しく、隣国のコワッサダルトンに行くといい。馬車のチケットと住む家、当分の生活費、働く場所も用意しておいた」
ステインの周到さに、バリンホルトは何も言えなくなった。そして静かにステインの胸ぐらから手を離し、シューペルファとオリコロバスを振り返える。二人は何も言わずに肩をすくめて見せた。
「納得してくれたみたいだな。ではこれを受け取ってくれ」
ステインは自身のリュックから金貨の入った巾着袋、新しい家や働く場所が記された地図、そして馬車のチケット三枚を彼らに手渡す。
「おい見ろ! 金貨がこんなに入ってやがる!」
「すごいわね! しばらく遊んで暮らせるんじゃない!?」
「いや、それよりも欲しいものがあるんだ。何に使うか、話し合って決めよう」
三人は巾着袋を開けて目を輝かせている。それは何かあった時の為に、とステインが密かに貯めていた金だった。
「チッ。こんなに金があったならもっと贅沢させてくれたら良かったじゃねーか。ドケチ野郎が」
「そうよ。おまけに難易度の低いクエストばかり受けて来るからランクも全然上がらないし」
「むしろ、僕たちパーティー抜けて正解かもね。もう随分戦い方も身についた。こんなおじさんの世話にならなくたってやっていけるよ」
好き勝手な事を言う三人に、ステインは肩をすくめる。
「全て、お前達を一人前の冒険者として育てる為にやってきた事だ。お前達も、もう十九歳。無事成人して冒険者学校も卒業し、プロになって一年が経つ。後は自分達で学ぶしかないだろう」
三人は孤児だった。それをステインが教会から引き取り、男手一つで今日まで育て来たのだ。いわば親代わりである。
「ハッ! そうかよ! じゃあこの金は手切れ金って事で遠慮なくもらってくぜ! もうテメェの顔見なくて済むと思えばせいせいする! あばよおっさん!」
「ふん! 帰ってきて欲しいって言っても、もう遅いんだからね! バカ! じゃあね、おと......おじさん!」
「ちょうど自立のタイミングだったんだよ。隣国コワッサダルトンにもダンジョンはあるし、活躍の場はいくらでもあるさ。それじゃあ行こう、二人とも。えっと......さよなら、おじさん」
三人は少し寂しそうにしながらも、踵を返してその場を去っていった。ステインはしばらくその場に立ち尽くし、愛する子供達の背中を見送った。
その夜。ステインは「猪突猛進亭」で夕食を取り、麦酒を飲んでいた。看板娘のシュアネは、彼に品物を運ぶ度に礼を言う。
「ステインさん、今日は本当にありがとうございます。ですが、すいません。結果的にお子さん達を国外追放する事になってしまって......」
「いや、いいんだ。むしろ皆さんの寛大さに感謝しているよ。投獄ではなく、追放で済んだのだから。あの子達は少々やり過ぎた。大勢の人々に迷惑をかけたし、叱って済む問題ではなくなってしまった。私の育て方に問題があったのかも知れないと反省しているよ。だが彼らが向かった先には私の友人がいる。彼女なら、きっと彼らに足りないものを補ってくれると思うんだ」
シュアネに空になったジョッキを渡しながら、ステインは微笑んだ。
バリンホルト達三人に行くように指示した働き口。それはモンスターによって殺されてしまった人々を弔い、残された家族と向き合う仕事だった。辛い仕事だが、きっと彼らの心に変革が起きる。ステインはそう信じていた。
それからしばらく、ステインは食事を楽しんだ。だが、やはり家族抜きの食事は寂しいものがある。彼は深い溜息をつくと、最後の麦酒を飲み干し立ち上がった。
「シュアネ、お勘定を頼むよ」
「はぁい」
シュアネが伝票を持って席にやってくる。ステインはほぼ全財産を子供達に渡した為、すっかり寂しくなった懐から銀貨を取り出した。
「お待ち下さい、ステイン様!」
そこへやってきたのは全身鎧を着込んだ人物。ステインの冒険者仲間、フィルだ。ステインと同じくらいの長身で、面頬付きの兜によって素顔は見えない。
フィルは最高ランクであるSランクの冒険者で、「魔剣王」の二つ名を持つ凄腕の魔術剣士だ。そしてステインの「真の実力」を知る人物でもある。
「やぁ、フィル。そんなに慌てて、一体どうしたんだ?」
フィルは息を荒くしていた。走ってきたのだろう。
「一杯! 一杯だけでいいので、酒を付き合って下さい!」
フィルは人差し指をピンと立ててそう言った。
「はははっ。なんだそんな事か。お安い御用だ。シュアネ、お勘定は先延ばしにするよ」
「はい、わかりました。お二人共、何飲みます?」
「私は麦酒をもう一杯」
「ボクは葡萄酒をお願いします」
「かしこまりました!」
シュアネは笑顔で答えると、カウンターに戻って行った。
ステインとフィルは着席すると、雑談しながら酒を待つ。
「お待たせしました」
シュアネが運んで来た酒で乾杯する。フィルは可動式の面頬を少し持ち上げ、顔を隠したままクイッと葡萄酒を飲んだ。
「ふふっ。相変わらず警戒しているな。君のその姿を見たところで、多分誰も気づかないと思うぞ。予想外すぎてな」
「いえいえ。念には念をです。所でステイン様、呼び止めたのは大事な話があったからなんです」
「だろうね。話してくれ」
ステインがそう促すと、フィルは周囲を見回した。客達は皆それぞれの話に盛り上がっていて、誰もステイン達を見ている者はいない。
「今日の出来事なんですが......Sランクの冒険者パーティー『不死鳥の翼』から追放された者がいるんです。モンスター使いのフーザギオン。ステイン様もご存知ですよね」
「ああ、知っている。だが何故だ? 彼はこの迷宮都市ロバロガルダスにおいて屈指のモンスター使い。『不死鳥の翼』にとっても無くてはならない存在だと思うが」
ステインの言葉に、フィルはうなずく。
「その通りです。実力は申し分無いのですが、彼が追放になったのには別の原因があります。フーザギオンは最近、冒険者学校を卒業したばかりの若者達をそそのかして、悪事を働かせていたらしいのです」
「なんだって!?」
ステインの心臓がドクンッと強く跳ね上がる。
「これはあくまでも噂なのですが......フーザギオンは人間をモンスターに変える研究をしていたとか。その為に若くて純粋な若者に悪事を働かせ、その心に生まれた罪悪感を種にしてモンスターに変えている、と。自慢気に話しているのを聞いた者がいます。冗談だと思って聞き流していたようですが」
フィルの話を聞いて、ステインはほぼ確信を得ていた。すなわち自分の子供達も、フーザギオンにたぶらかされてしまったのだと。
「フーザギオンは現在行方不明。悪い予感がします。ステイン様のお子さん達も、冒険者学校を卒業して一年。奴に狙われる可能性が高いです。くれぐれもお気をつけ下さい。ボクが伝えたかった話は以上です」
フィルは話を終えると、葡萄酒を飲み干した。するとステインはうつむき、何かに思いを巡らすように頭を抱えた。
「ああ......! 私は、なんて事をしてしまったんだ......! どうしてあの子達を、もっと信じてあげられなかったんだ......!」
何やら落ち込んでいるステインを見て、フィルは察した。
「ステイン様、詳しい事情は分かりませんが、お子さん達と何かあったのですね」
「ああ......実はそうなんだ」
フィルの問いかけにステインは顔を上げ、溜息混じりに事情を説明した。
「なるほど。でしたらすぐにでも探しに参りましょう。もちろんボクもお手伝いします」
「ありがとう、助かるよ......! では私について来てくれ!」
「はい!」
ステインは店の勘定を済ませ、「猪突猛進亭」を後にした。
時は夕暮れ。場所は迷宮都市「ロバロガルダス」の郊外。Eランクの冒険者パーティー「暁の歌声」のリーダー、ステインが三人の仲間にそう告げた。
「ハァ!? 俺たちをクビにして、挙句の果てに国外追放だ!? ざけんじゃねぇぞおっさん! 誰のお陰であんた、今までやって来れたと思ってんだ!」
肉体派支援術師、バリンホルトがステインに食ってかかる。
「そうよ! あんたは大して強くもない雑魚共を剣で狩るだけ! 私達の働きがパーティーに貢献してたって何でわからないの!?」
可憐な防衛術師、シューペルファも眉間に皺を寄せて唾を飛ばす。
「ああ、違いない! それに僕のバフがなけりゃ、この先やってくのは絶対に無理だね!」
メガネの魔術師、オリコロバスも鼻息を荒くする。
まだ年若い三人に囲まれるステインは、長身だが強そうには見えない。容姿は中々のハンサムで、四十歳を目前にした中年特有の落ち着き。年上好きの女性ならコロリと虜になってしまうかも知れないナイスミドルだ。
「言いたい事はよくわかる。だが、お前達の悪行を見逃す事は出来ない。多数の目撃者から連絡を受けているんだ。被害者からもね。我慢出来なくなってようやく、と言った様子だったよ」
少し悲しげな表情で、ステインは静かに言葉を返す。
「ハッ! 俺たちが一体何してたって!? 言ってみろや!」
バリンホルトがステインの胸ぐらを掴む。ステインは一切抵抗せず、両手を上げた。
「盗みに恐喝、暴力に破壊だな。昨日の夜、ライテラ通りで暴れていただろう? 『猪突猛進亭』の看板娘、シュアネの証言も得ている。憲兵に突き出せば二十年は牢屋から出てこれないだろうな。だが被害にあった人々は、国外追放で許すと言ってくれた。そうすれば、訴えるつもりも無いと。だから大人しく、隣国のコワッサダルトンに行くといい。馬車のチケットと住む家、当分の生活費、働く場所も用意しておいた」
ステインの周到さに、バリンホルトは何も言えなくなった。そして静かにステインの胸ぐらから手を離し、シューペルファとオリコロバスを振り返える。二人は何も言わずに肩をすくめて見せた。
「納得してくれたみたいだな。ではこれを受け取ってくれ」
ステインは自身のリュックから金貨の入った巾着袋、新しい家や働く場所が記された地図、そして馬車のチケット三枚を彼らに手渡す。
「おい見ろ! 金貨がこんなに入ってやがる!」
「すごいわね! しばらく遊んで暮らせるんじゃない!?」
「いや、それよりも欲しいものがあるんだ。何に使うか、話し合って決めよう」
三人は巾着袋を開けて目を輝かせている。それは何かあった時の為に、とステインが密かに貯めていた金だった。
「チッ。こんなに金があったならもっと贅沢させてくれたら良かったじゃねーか。ドケチ野郎が」
「そうよ。おまけに難易度の低いクエストばかり受けて来るからランクも全然上がらないし」
「むしろ、僕たちパーティー抜けて正解かもね。もう随分戦い方も身についた。こんなおじさんの世話にならなくたってやっていけるよ」
好き勝手な事を言う三人に、ステインは肩をすくめる。
「全て、お前達を一人前の冒険者として育てる為にやってきた事だ。お前達も、もう十九歳。無事成人して冒険者学校も卒業し、プロになって一年が経つ。後は自分達で学ぶしかないだろう」
三人は孤児だった。それをステインが教会から引き取り、男手一つで今日まで育て来たのだ。いわば親代わりである。
「ハッ! そうかよ! じゃあこの金は手切れ金って事で遠慮なくもらってくぜ! もうテメェの顔見なくて済むと思えばせいせいする! あばよおっさん!」
「ふん! 帰ってきて欲しいって言っても、もう遅いんだからね! バカ! じゃあね、おと......おじさん!」
「ちょうど自立のタイミングだったんだよ。隣国コワッサダルトンにもダンジョンはあるし、活躍の場はいくらでもあるさ。それじゃあ行こう、二人とも。えっと......さよなら、おじさん」
三人は少し寂しそうにしながらも、踵を返してその場を去っていった。ステインはしばらくその場に立ち尽くし、愛する子供達の背中を見送った。
その夜。ステインは「猪突猛進亭」で夕食を取り、麦酒を飲んでいた。看板娘のシュアネは、彼に品物を運ぶ度に礼を言う。
「ステインさん、今日は本当にありがとうございます。ですが、すいません。結果的にお子さん達を国外追放する事になってしまって......」
「いや、いいんだ。むしろ皆さんの寛大さに感謝しているよ。投獄ではなく、追放で済んだのだから。あの子達は少々やり過ぎた。大勢の人々に迷惑をかけたし、叱って済む問題ではなくなってしまった。私の育て方に問題があったのかも知れないと反省しているよ。だが彼らが向かった先には私の友人がいる。彼女なら、きっと彼らに足りないものを補ってくれると思うんだ」
シュアネに空になったジョッキを渡しながら、ステインは微笑んだ。
バリンホルト達三人に行くように指示した働き口。それはモンスターによって殺されてしまった人々を弔い、残された家族と向き合う仕事だった。辛い仕事だが、きっと彼らの心に変革が起きる。ステインはそう信じていた。
それからしばらく、ステインは食事を楽しんだ。だが、やはり家族抜きの食事は寂しいものがある。彼は深い溜息をつくと、最後の麦酒を飲み干し立ち上がった。
「シュアネ、お勘定を頼むよ」
「はぁい」
シュアネが伝票を持って席にやってくる。ステインはほぼ全財産を子供達に渡した為、すっかり寂しくなった懐から銀貨を取り出した。
「お待ち下さい、ステイン様!」
そこへやってきたのは全身鎧を着込んだ人物。ステインの冒険者仲間、フィルだ。ステインと同じくらいの長身で、面頬付きの兜によって素顔は見えない。
フィルは最高ランクであるSランクの冒険者で、「魔剣王」の二つ名を持つ凄腕の魔術剣士だ。そしてステインの「真の実力」を知る人物でもある。
「やぁ、フィル。そんなに慌てて、一体どうしたんだ?」
フィルは息を荒くしていた。走ってきたのだろう。
「一杯! 一杯だけでいいので、酒を付き合って下さい!」
フィルは人差し指をピンと立ててそう言った。
「はははっ。なんだそんな事か。お安い御用だ。シュアネ、お勘定は先延ばしにするよ」
「はい、わかりました。お二人共、何飲みます?」
「私は麦酒をもう一杯」
「ボクは葡萄酒をお願いします」
「かしこまりました!」
シュアネは笑顔で答えると、カウンターに戻って行った。
ステインとフィルは着席すると、雑談しながら酒を待つ。
「お待たせしました」
シュアネが運んで来た酒で乾杯する。フィルは可動式の面頬を少し持ち上げ、顔を隠したままクイッと葡萄酒を飲んだ。
「ふふっ。相変わらず警戒しているな。君のその姿を見たところで、多分誰も気づかないと思うぞ。予想外すぎてな」
「いえいえ。念には念をです。所でステイン様、呼び止めたのは大事な話があったからなんです」
「だろうね。話してくれ」
ステインがそう促すと、フィルは周囲を見回した。客達は皆それぞれの話に盛り上がっていて、誰もステイン達を見ている者はいない。
「今日の出来事なんですが......Sランクの冒険者パーティー『不死鳥の翼』から追放された者がいるんです。モンスター使いのフーザギオン。ステイン様もご存知ですよね」
「ああ、知っている。だが何故だ? 彼はこの迷宮都市ロバロガルダスにおいて屈指のモンスター使い。『不死鳥の翼』にとっても無くてはならない存在だと思うが」
ステインの言葉に、フィルはうなずく。
「その通りです。実力は申し分無いのですが、彼が追放になったのには別の原因があります。フーザギオンは最近、冒険者学校を卒業したばかりの若者達をそそのかして、悪事を働かせていたらしいのです」
「なんだって!?」
ステインの心臓がドクンッと強く跳ね上がる。
「これはあくまでも噂なのですが......フーザギオンは人間をモンスターに変える研究をしていたとか。その為に若くて純粋な若者に悪事を働かせ、その心に生まれた罪悪感を種にしてモンスターに変えている、と。自慢気に話しているのを聞いた者がいます。冗談だと思って聞き流していたようですが」
フィルの話を聞いて、ステインはほぼ確信を得ていた。すなわち自分の子供達も、フーザギオンにたぶらかされてしまったのだと。
「フーザギオンは現在行方不明。悪い予感がします。ステイン様のお子さん達も、冒険者学校を卒業して一年。奴に狙われる可能性が高いです。くれぐれもお気をつけ下さい。ボクが伝えたかった話は以上です」
フィルは話を終えると、葡萄酒を飲み干した。するとステインはうつむき、何かに思いを巡らすように頭を抱えた。
「ああ......! 私は、なんて事をしてしまったんだ......! どうしてあの子達を、もっと信じてあげられなかったんだ......!」
何やら落ち込んでいるステインを見て、フィルは察した。
「ステイン様、詳しい事情は分かりませんが、お子さん達と何かあったのですね」
「ああ......実はそうなんだ」
フィルの問いかけにステインは顔を上げ、溜息混じりに事情を説明した。
「なるほど。でしたらすぐにでも探しに参りましょう。もちろんボクもお手伝いします」
「ありがとう、助かるよ......! では私について来てくれ!」
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