お嬢様、流刑地に送られ婚約も破棄。でも最強になったら、ザマぁとかどうでも良くなってた

好きな言葉はタナボタ

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第1部

第61話 「ノルマは100匹」

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コモノたちの案内で、一行いっこうはカワモグラが住む川へ向かうことになった。 アナコン河と呼ばれ、流刑地の西を流れる大きな川だ。

マリカたちは流刑地の大通りをゾロゾロと歩く。 コモノと共用女ばかりの集団だが、強面こわもてのヤクザ者にちょっかいをかけられることはない。 金色に微発光するミツキが先頭を歩きにらみを利かせているからだ。 昨日までの切った張ったでミツキの強さは流刑地に十分に知れ渡っていた。

道すがら、コモノ代表がマリカに説明する。

「カワモグラは人の気配に異様に敏感で、すぐに水の中に逃げ込むんです。 だから美味にもかかわらず捕獲されず、捕獲されないから異常繁殖し、川の魚を食べ尽くすんじゃないかと懸念されています」

「この辺の川魚って食べれるの?」

「ええ、美味しいらしいです」

コモノ代表は川魚を食べたことがなかった。 鮮魚がコモノの口に入ることはない。

                   ◇❖◇

河原の手前まで来たところで、コモノたちがミツキに言う。

「ミツキくん、そろそろ止まろうか。 これ以上進むとカワモグラに気付かれちゃう」

ミツキは言われるままに立ち止まった。 だが、背の高い草に視界を遮られて川の水面すらまだ見えていない。

コモノ代表がミツキのところへやって来て、カワモグラ捕獲計画を伝える。

「ここでミツキくんに加速してもらって、水辺にいるカワモグラが水へ飛び込む前に短刀で仕留めて欲しいんだ」

「何匹ぐらい仕留めればいいの?」

問われたコモノ代表はあごに手をやり、考えつつ言う。

「100匹ぐらいかな」

「えー!? そんなに?」

仮にカワモグラを一撃で仕留めるにしても、短刀を100回も振るわなくてはならない。

「カワモグラはそう大きくないからね。 100人分となると、それぐらいの数が必要だと思う」

「えー」

明らかに乗り気ではないミツキにマリカがお願いする。

「お願いミツキ、あなたの力が必要なの」

「仕方ないなあ」

マリカにお願いされて嬉しいミツキは、顔がニヤけるのを押し殺しながら、激しい金色の光に包まれて姿を消した。 カワモグラを仕留めに行ったのだ。
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