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想い
第三十六話
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俺と小鳥遊はそのまま俺の一人暮らし先へ向かった。
玄関に入るなり、小鳥遊に強く抱きしめられる。
「んっ……」
小鳥遊は俺の頬に手を添え、唇を重ねた。
ずっとこうしたかった、という気持ちがたくさん詰まった、乱暴なキス。
ほんのり舌に残っているタバコの苦みに、小鳥遊を感じる。
「ちょっ……長ぇ……っ。がっつきすぎ……んんっ」
離れようとしても離してくれない。こんなにがっつかれたら、俺……
そんな俺の気持ちを察してかどうかは分からないが、小鳥遊が俺の腰をさらに抱き寄せた。
すると、こつんと硬くなったもの同士が触れ合った。
俺もだけど……小鳥遊、すごい勃っている。服越しなんてじれったい。
「……っ、小鳥遊、もう、ベッド行こ……っ」
「せっかちだな……。もう少しただいまのキスを楽しませろよ」
それともなんだ、と言って、小鳥遊が俺の耳元に顔を寄せる。
「汚い体のまま抱かせてくれるのか? ん?」
「……うん……っ」
「え?」
俺は小鳥遊の肩に腕を回し、囁き返す。
「今すぐ抱かれたい……」
ひゅ、と小鳥遊が息を吸う音が聞こえた。
それから乱暴に俺の手を引き寝室まで向かい、ベッドに俺を放り投げる。
小鳥遊はスーツを脱ぎ捨てながら、低い声で唸った。
「途中でやめろと言われてもやめないからな」
全裸になった俺たちは、ベッドの上で抱き合いしつこいくらいキスをした。
互いの汗でぺたっと肌がくっついて、離れなくなってしまいそうだ。
「俺、くさくない……? 汗……気持ち悪くない……?」
「お前の汗を気持ち悪いと思ったことはないし、どちらかというと潔癖症のお前の方が気持ち悪いと思ってた」
「いちいち腹立つ言い方すんなあ……」
「……嬉しいよ」
え、と顔を上げると、優しく微笑んでいる小鳥遊と目が合った。
「汚いお前をさらけ出してもらえて、嬉しいよ」
「~~っ……!」
バカ。小鳥遊のバカ。そんなこと言うな。そんな顔すんな。さらに好きになってしまうだろう。
「……挿れるぞ」
「あ……」
小鳥遊の生の感触、久しぶりだ。
「あぁぁぁ……っ!」
俺の体はこれを待ちわびていたらしい。小鳥遊が奥に触れれば触れるほど、俺の体が悦びで全身を震わせる。
「あ――……っ」
「……もしかして、挿れただけで中イキした?」
「うぅ……っ、恥ずかしい……」
「お前なあ……」
「あぁぁっ!?」
いつもなら序盤はゆっくり動くのに、今日ははじめから激しい。
「あっ、あぁぁっ!? ひっ、ん……!! んっ、小鳥遊っ……、小鳥遊ぃっ! はげっ……激しっ……!!」
「悪いっ……。ちょっと……我慢できない……っ。次から優しくするから許せよ……っ」
奥を何度も突き上げられていたかと思えば、今度は前立腺を執拗に押し上げられる。
「ひっ、あっ、あぁっ、小鳥遊っ、小鳥遊っ……!! そこばっかされたらっ……俺ぇっ……!!」
「見たくてやってんだよ……っ、早く見せてくれよっ……」
「んんんっ!!」
中をいじられただけで、俺は簡単に射精してしまった。
俺の精液が飛び散ったのを見て、小鳥遊が恍惚の表情を浮かべる。
「そう、これ……。これが見たかった」
「~~……あんまじろじろ見んなぁ……」
「簡単でエロい体」
「い、言っとくけど、お前以外の前でトコロテンしたことないからな……っ」
「え。そうなのか?」
「うん……」
俺の体を悦ばせるために腰振るヤツなんか、お前だけだよ。
「こんな簡単な体もトコロテンさせられないような男にしか抱かれてこなかったんだな。お前可哀想」
「憐れむな……。それより、早く続き……」
「ん。もうすぐ終わるから、これ終わったら一緒に風呂入ろう」
「うん……」
汚い体のままセックスして、そのあと一緒にお風呂にはいって。それからお前はきっと、美味い晩飯を振舞ってくれるんだろう?
晩飯が終わったら、朝まで俺を泣かせてくれる。いっぱいいっぱいの愛を体で伝えてくれるんだ。
玄関に入るなり、小鳥遊に強く抱きしめられる。
「んっ……」
小鳥遊は俺の頬に手を添え、唇を重ねた。
ずっとこうしたかった、という気持ちがたくさん詰まった、乱暴なキス。
ほんのり舌に残っているタバコの苦みに、小鳥遊を感じる。
「ちょっ……長ぇ……っ。がっつきすぎ……んんっ」
離れようとしても離してくれない。こんなにがっつかれたら、俺……
そんな俺の気持ちを察してかどうかは分からないが、小鳥遊が俺の腰をさらに抱き寄せた。
すると、こつんと硬くなったもの同士が触れ合った。
俺もだけど……小鳥遊、すごい勃っている。服越しなんてじれったい。
「……っ、小鳥遊、もう、ベッド行こ……っ」
「せっかちだな……。もう少しただいまのキスを楽しませろよ」
それともなんだ、と言って、小鳥遊が俺の耳元に顔を寄せる。
「汚い体のまま抱かせてくれるのか? ん?」
「……うん……っ」
「え?」
俺は小鳥遊の肩に腕を回し、囁き返す。
「今すぐ抱かれたい……」
ひゅ、と小鳥遊が息を吸う音が聞こえた。
それから乱暴に俺の手を引き寝室まで向かい、ベッドに俺を放り投げる。
小鳥遊はスーツを脱ぎ捨てながら、低い声で唸った。
「途中でやめろと言われてもやめないからな」
全裸になった俺たちは、ベッドの上で抱き合いしつこいくらいキスをした。
互いの汗でぺたっと肌がくっついて、離れなくなってしまいそうだ。
「俺、くさくない……? 汗……気持ち悪くない……?」
「お前の汗を気持ち悪いと思ったことはないし、どちらかというと潔癖症のお前の方が気持ち悪いと思ってた」
「いちいち腹立つ言い方すんなあ……」
「……嬉しいよ」
え、と顔を上げると、優しく微笑んでいる小鳥遊と目が合った。
「汚いお前をさらけ出してもらえて、嬉しいよ」
「~~っ……!」
バカ。小鳥遊のバカ。そんなこと言うな。そんな顔すんな。さらに好きになってしまうだろう。
「……挿れるぞ」
「あ……」
小鳥遊の生の感触、久しぶりだ。
「あぁぁぁ……っ!」
俺の体はこれを待ちわびていたらしい。小鳥遊が奥に触れれば触れるほど、俺の体が悦びで全身を震わせる。
「あ――……っ」
「……もしかして、挿れただけで中イキした?」
「うぅ……っ、恥ずかしい……」
「お前なあ……」
「あぁぁっ!?」
いつもなら序盤はゆっくり動くのに、今日ははじめから激しい。
「あっ、あぁぁっ!? ひっ、ん……!! んっ、小鳥遊っ……、小鳥遊ぃっ! はげっ……激しっ……!!」
「悪いっ……。ちょっと……我慢できない……っ。次から優しくするから許せよ……っ」
奥を何度も突き上げられていたかと思えば、今度は前立腺を執拗に押し上げられる。
「ひっ、あっ、あぁっ、小鳥遊っ、小鳥遊っ……!! そこばっかされたらっ……俺ぇっ……!!」
「見たくてやってんだよ……っ、早く見せてくれよっ……」
「んんんっ!!」
中をいじられただけで、俺は簡単に射精してしまった。
俺の精液が飛び散ったのを見て、小鳥遊が恍惚の表情を浮かべる。
「そう、これ……。これが見たかった」
「~~……あんまじろじろ見んなぁ……」
「簡単でエロい体」
「い、言っとくけど、お前以外の前でトコロテンしたことないからな……っ」
「え。そうなのか?」
「うん……」
俺の体を悦ばせるために腰振るヤツなんか、お前だけだよ。
「こんな簡単な体もトコロテンさせられないような男にしか抱かれてこなかったんだな。お前可哀想」
「憐れむな……。それより、早く続き……」
「ん。もうすぐ終わるから、これ終わったら一緒に風呂入ろう」
「うん……」
汚い体のままセックスして、そのあと一緒にお風呂にはいって。それからお前はきっと、美味い晩飯を振舞ってくれるんだろう?
晩飯が終わったら、朝まで俺を泣かせてくれる。いっぱいいっぱいの愛を体で伝えてくれるんだ。
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